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*[[メガロマニア]] (megalomania) - 誇大妄想
*[[トリコチロマニア]] (trichotillomania) - 抜毛症
*[[クレプトマニア]] (kleptomania) - 窃盗症
 
== 熱狂的なブームとしてのmania ==
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ひとつのことに熱中することについても、mania の語が付されて呼ばれた。
 
[[ビブロマニア]] (Biblomania) あるいは[[ビブリオマニア]] ([[:en:bibliomania|bibliomania]]) という語は、[[強迫性障害]]の一種として書物を収集するものを指す用語として使われている(蔵書癖などとも訳される。[[強迫的ホーディング#ビブリオマニア(本のホーディング)]])。これらの語は、趣味としての蒐書癖・愛書癖の著しい様や愛書家([[ビブリオフィリア]] Bibliophilia. 漢語には「書痴」などがある)Bibliophilia)とは区別されべきであると言われる。ただし、一般的な辞書の語釈で混用「ビブリオマニア」が愛書家の意味で説明されている<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%83%93%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2-612311|title=ビブリオマニア|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}}</ref>。
 
「マニア」という語が移入された日本では、趣味対象に「マニア」を付す用法が登場する。明治期には収集癖を指す「コレクトマニア」(collectomania) という語の用例があるが、いくつかの辞書では[[和製英語]]であると説明されている<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2-270246|title=コレクトマニア|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}}</ref>。日本では「[[カーマニア]]」 (英語では{{lang|en|car enthusiast}}) や「[[鉄道ファン|鉄道マニア]]」(英語では railfan, railway enthusias, train buff など)などの語が用いられている。
 
=== 英語の "mania" と日本語の「マニア」 ===
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;好事家
:日本語では「物好き」「変わった物事に興味を抱く人」として「好事家(こうずか)」という表現がある<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%A5%BD%E4%BA%8B%E5%AE%B6-495951|title=好事家|work=大辞林 第三版|accessdate=2020-7-24}} </ref>。
 
;癖(へき)
:「癖」は「偏りのある好みが習性となったもの」を意味する語<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E7%99%96-483668|title=癖|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}}</ref>。精神障害としてのmaniaの訳語(クレプトマニア→「盗癖」など)にも用いられているが、漢語文脈で趣味嗜好についても用いた。[[蘭癖]]、書癖、考証癖など。
 
;~狂、~[[きちがい]]
:「精神状態が尋常ではないこと」「程度が病的であること」を指す言葉が、趣味関心の対象の語尾に付されて用いられる例<ref name="nihongodaijiten-kichigai">{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E6%B0%97%E9%81%95%E3%83%BB%E6%B0%97%E7%8B%82-2027842 |title=気違・気狂|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}} </ref><ref name="nihongodaijiten-kichi">{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%A5%BD%E4%BA%8B%E5%AE%B6-495951|title=きち|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}} </ref>。上掲の通り、明治期にmaniaは「狂」と説明された。
:「きちがい」やその省略形である「きち」(あるいはカタカナ表記の「キチ」)が使われることもある<ref name="nihongodaijiten-kichi"/>「[[謡曲|謡]]気狂(うたいきちがい)」<ref name="nihongodaijiten-kichigai"/>、「[[文楽|人形]]気違い」<ref name="nihongodaijiten-kichigai"/>、「カーきち」(=自動車マニア)<ref name="nihongodaijiten-kichi"/>、漫画『[[釣りキチ三平]]』のタイトルにある「釣りキチ」など。ただし今日では[[差別用語]]・[[放送禁止用語]]として認識される用法である。
:英語にも銃器マニアに対する「Gun nut」(nut=気違い、すなわち「銃キチ」である)のように、同様の表現がある。
 
;[[フリーク]]
:フリーク ({{lang|en|freak}}) や[[フリークス]] ({{lang|en|freaks}}) は、英語で「異形の者」を意味するが、ここから転じて熱狂的な人を指す語となった。日本語文脈でも「映画フリーク」など)となったが用いられる<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%A5%BD%E4%BA%8B%E5%AE%B6-495951|title=フリーク|work=大辞林 第三版|accessdate=2020-7-24}} </ref>。
 
;[[ファン]]
:芸能・スポーツなどの「熱心な愛好者」というのが語釈<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3-122481|title=ファン|work=大辞林 第三版|accessdate=2020-7-24}} </ref>。「ファン」と「マニア」にはニュアンスの違いがあるともされる(「[[鉄道ファン]]」の項に「鉄道ファン」と「鉄道マニア」のニュアンスの違いについての記載がある)。
:分野によっては[[ファンダム]]という用語も用いられる。
:なお、ファン (fan) という英語自体は「狂信者」(fanatic) から来ている<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3-122481|title=ファン|work=デジタル大辞泉|accessdate=2020-7-24}} </ref>。
 
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:「おたく(オタク、ヲタク)」やその短縮形。「漫画オタク」<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E5%AE%85-452808|title=御宅|work=精選版 日本国語大辞典|accessdate=2020-7-24}} </ref>、「アニメおたく」→「アニオタ」、「鉄道オタク」→「鉄ヲタ」など<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%83%B2%E3%82%BF-188431|title=ヲタ|work=知恵蔵|accessdate=2020-7-24}} </ref>。
:「おたく」と「マニア」にはニュアンスの違いがあるともされる(発祥・定義や展開については'''[[おたく]]'''参照)。
 
;[[エンスージアスト]]
:英語 enthusiast より。「カーマニア」と呼称されていた人々の中には、「エンスージアスト」やそれを略した「エンスー」、それに分野を付した「カーエンスー」といった名称で、趣味関心の志向を示すこともある。
 
== 脚注 ==