削除された内容 追加された内容
宮内庁式部職の楽師と神楽歌について
132行目:
 
; 神嘉殿の儀
夜、「神嘉殿の儀」が行われる。まず、侍従が[[剣璽]]を、[[東宮侍従]]が[[壺切御剣]]を奉安する。次いで、皇太子が斎戒沐浴し、東宮便殿で祭服に着替え、天皇より先に神嘉殿に入り、御座につく。次いで、天皇も斎戒沐浴の後に綾綺殿で白の御祭服を着用し、松明の明かりが照らす中を神嘉殿に渡御する。この時、[[宮内庁式部職#楽部|楽師]]により[[神楽歌]]が奏でられる。
 
次に、神饌行立が行われる。天皇は神嘉殿内の母屋で神座の前の御座に正座し、神饌が用意されると、御手水の後、古来のやり方に則りピンセット型の竹箸で柏の葉の皿に神饌を移し、神前に供える(御親供)。親供が終わると、自ら[[天照大神]]および[[天神地祇]]の諸神に{{Ruby|御告文|おつげぶみ}}を奏上する。この時、皇太子は座を立ち、南庇の間の中央の座(母屋御扉口の拝座)につき、拝礼する。帳舎の参列者は起立する。続いて帳舎の参列者が正面階下で拝礼する。その後天皇が、神前に供えたものと同じもの(詳細は''神饌''の節を参照)を食す({{Ruby|御直会|おんなおらい}}){{efn|宮中祭祀に近侍した星野輝興掌典によると「陛下が新穀を聞食されるに当たって、(中略)いよいよ召上がるに当り、サバ(散飯)をサバの神へ奉られる」といい、「サバ」は、散飯、生飯、左波、三把、最把、最花などと表記するが、もとは梵語である。インドでは餓鬼に中国では鬼神に施すためとされた。わが国でもむかしから陛下も散飯(サバ)をとられることが『侍中要群』『江家次第』『禁秘御抄』『建武年中行事』等にも散見できる」<ref>星野輝興『日本の祭祀』国書刊行会、1987年</ref>という。}}。それが終わると、陪膳采女の奉仕で神饌が下げられ、天皇は御手水の後、綾綺殿に還御する{{r|いろは}}。
144行目:
 
; 伊勢神宮の供儀
新嘗祭当日には神宮([[伊勢神宮]])でも外宮と内宮で神饌を供える(「新嘗祭大御饌の儀」)。また、神宮に[[勅使]]を遣わし(16日に皇居で「神宮勅使発遣の儀」を行う)、外宮、内宮の順に幣帛と五穀を供える(「新嘗祭奉幣の儀」)。神宮では両宮に引き続き、7日間かけて関連するすべての宮社で新嘗祭の一連の儀式を行う<ref>http://www.isejingu.or.jp/sp/topics/03tl4gk2.html {{リンク切れ|date=2020-6-7}}</ref>。
 
== 古伝新嘗祭 ==