「イースタン航空401便墜落事故」の版間の差分

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en:Eastern Air Lines Flight 401 oldid=1012731455, "Reported ghost sightings" 節を抄訳
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* [[メーデー!:航空機事故の真実と真相]] 第5シーズン第9話「Fatal Distraction」
 
== 乗員の幽霊騒ぎ ==
事故後しばらくして、事故機の乗員の幽霊をトライスター機内で見たという噂がイースタン航空従業員の間で流れた<ref name="Jenkins, Greg 2005 pp 35-40">Jenkins, Greg. (2005) ''Florida's Ghostly Legends and Haunted Folklore, Vol 1" pp 35-40 Sarasota, FL: Pineapple Press, Inc.''</ref><ref name="Floyd, E. Randall 2002 pp 64-67">Floyd, E. Randall. (2002) ''In the Realm of Ghosts and Hauntings" pp 64-67 Boyne City, Michigan: Harbor House''</ref><ref name="Hauck, Dennis William 2002">Hauck, Dennis William. (2002) ''Haunted Places" London: Penguin''</ref>。噂では、事故機から使える部品が回収され、同社の他のトライスターを修理するために使われたと憶測され<ref name="Jenkins, Greg 2005 pp 35-40"/><ref>Floyd, E. Randall. (2002) "In the Realm of Ghosts and Hauntings" pp 64-70 Boyne City, Michigan: Harbor House</ref>、その部品を取り付けた機体だけに幽霊が現れると伝わった<ref name="Jenkins, Greg 2005 pp 35-40"/><ref name="Floyd, E. Randall 2002 pp 64-67"/>。この幽霊目撃談はイースタン航空全体に広がり、ことによっては噂を広めた者を解雇すると経営陣が警告する事態となった<ref name="Floyd, E. Randall 2002 pp 64-67"/>。イースタン航空は幽霊の出現を公式に否定するとともに、同社のトライスターから事故機の部品を全て取り外したとの報道もされた<ref name="Hauck, Dennis William 2002"/>。
事故当時、トライスターは導入されて間もない新鋭機だったためスペアの部品が不足していたこともあり、事故機の部品のうち、使える物は同社の別のトライスターに取り付けられた。それ以降、その部品が取り付けられたトライスターでは、搭乗した客室乗務員や乗客の間で「401便に搭乗し死亡した機長や航空機関士などの乗務員の幽霊を機内で見た」という話が数多く出るようになった。この「幽霊」を目撃した客室乗務員や乗客は、部品の流用の事実を知らなかった。そして、これらの目撃談が地元の新聞に掲載されるにまで至った。これを気にしたイースタン航空が部品を外した結果、その後このような話は一切聞かれなくなったという。この話を元に『The Ghost of Flight 401』(401便の幽霊)と言う題名の小説が執筆された。『The Ghost of Flight 401』は、[[1978年]]、[[アーネスト・ボーグナイン]]主演でテレビ映画化されその後邦題「エア・サスペリア/401便の幽霊」として日本で放映されている。
 
本事故とその余波は、1976年に{{仮リンク|ジョン・G・フラー|en|John G. Fuller}}によって『The Ghost of Flight 401』という題名で書籍化された<ref name="story">{{Cite web |title=Survivor Stories & Memorial |work=Official Eastern Air Lines Flight 401 - History, Photos, Survivors and Tribute |url=https://sites.google.com/site/eastern401/epilogue |accessdate=2021-02-23 |archivedate=2020-10-25 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20201025045916/https://sites.google.com/site/eastern401/epilogue}}</ref>。フラーはその著書で、イースタン航空機で起きた超常現象を、そして、それが事故機から回収された部品によって起きたとする物語を記した<ref>{{cite web|url=http://www.goodreads.com/book/show/1542032.The_Ghost_of_Flight_401|title=The Ghost of Flight 401|website=Goodreads|access-date=July 22, 2017}}</ref>。同書を元にした同名のテレビ映画も作られ、1978年に放映された。この映画では、特に幽霊の逸話に焦点があてられた{{r|story}}。
 
ミュージシャンの[[ボブ・ウェルチ (ミュージシャン)|ボブ・ウェルチ]]は、1979年に発表したアルバム『Three Hearts』にて、「The Ghost of Flight 401」と名付けた楽曲を収録した<ref>{{Cite web |title=Three Hearts - Bob Welch | Songs, Reviews, Credits |work=AllMusic |url=https://www.allmusic.com/album/mw0000187208 |accessdate=2021-02-23}}</ref>。
 
イースタン航空の[[最高経営責任者]] (CEO) でかつて[[アポロ計画]]の[[宇宙飛行士]]も務めた[[フランク・ボーマン]]は、墜落にまつわる幽霊話を「ごみ」だと呼んだ<ref name="Serling 1990">{{cite book | title=From the Captain to the Colonel: An Informal History of Eastern Airlines | author=Serling, Robert J. | publisher=Doubleday | year=1980 | isbn=0-385-27047-X | oclc=5447734 |pages=490–491}}</ref>。イースタン航空は、名誉毀損に当たる内容があるとして訴訟を検討したが、むしろ同書の[[ストライサンド効果|宣伝]]になってしまうと考えたボーマンは提訴しなかった<ref name="Serling 1990" />。一方で機長の妻子は、機長の[[人格権]]と[[プライバシー権]]の侵害、および精神的苦痛を与えられたとしてフラーを訴えた。しかし、この訴訟は却下された<ref>{{cite court |litigants=Loft v. Fuller |vol=408 |reporter=So. 2nd |opinion=619 |court=Fla. App. |date=1981-12-16 |url=http://www.leagle.com/xmlResult.aspx?xmldoc=19811027408So2d619_2982.xml&docbase=CSLWAR1-1950-1985 |access-date=October 9, 2012 }}</ref>。
 
1980年に発行された{{仮リンク|ロバート・J. サーリング|en|Robert J. Serling}}の『Captain to the Colonel: An Informal History of Eastern Airlines』によると、EA401便の残骸から部品が流用され後に撤去されたという話は事実ではなく、さらに噂のような幽霊を見たと主張するイースタン航空の従業員もいなかったという。{{仮リンク|ブライアン・ダニング|en|Brian Dunning (author)}}によると、幽霊目撃話の起源は、イースタン航空のとある機長が緊急着陸した際に「EA401便の航空機関士の幽霊が搭乗していた」と語ったジョークだという<ref name="Serling 1990" /><ref name="Skeptoid">{{cite podcast |url= https://skeptoid.com/episodes/4563 |title= Grounding the Ghost of Flight 401. |website= Skeptoid Podcast |publisher= Skeptoid Media |last= Dunning |first= Brian |date=2017-03-21 |access-date= 30 July 2020}}</ref>。
 
== 注釈 ==