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Sak1223 (会話 | 投稿記録)
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== 形態 ==
[[File:Rock Ptarmigan in Mount Akaishi 1994-7-30.jpg|thumb|right|240px|ハイマツ帯に生息するライチョウの母と子]]
孵化直後のヒナは背丈およそ6cmほどで、足は体と比較して大きい。成鳥の体重は400-600g程度(ヨーロッパのものがオス375-610 g610g、メス347-475g<ref name="ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、184-185頁" />)。全長は約37cm、翼開長は約59cm<ref name="ひと目でわかる野鳥" />。
 
夏は褐色・冬は純白と季節によって羽毛の色が変化するのが特徴である。冬は羽毛の中に空気をたっぷり蓄えて体温を逃さないようにしている。羽毛は軸が2つに分かれその軸に突いた細かい羽毛の密度が高いため、空気をたくさん含むことができる。
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== 亜種ライチョウ ==
日本には亜種ライチョウが[[本州]][[中部地方]]の高山帯([[頸城山塊]]、[[飛騨山脈]]、[[御嶽山]]、[[赤石山脈]])のみに生息する。蛙に似た鳴き声を発する<ref>{{Cite web|url=https://www.oricon.co.jp/news/2153264/full/|title=市川美織、ライチョウは「鳴き声がカエル」 至近距離で見ても逃げない性格に関心|publisher=[[oricon]]|accessdate=2020-08-07|}}</ref>日本の生息地が、ライチョウの南限である。日本国内の、現在の分布北限は[[新潟県]]頸城山塊の[[火打山]]と[[新潟焼山|焼山]]、分布南限は赤石山脈(南アルプス)のイザルガ岳である<ref name="日本動物大百科">{{Cite book|和書 |author=中村浩志 |editor=[[日高敏隆]](監修) |date=1997-03 |title=日本動物大百科 鳥類II |publisher=[[平凡社]] |isbn=4582545548 |pages=10-11}}</ref>。なお、北海道にはエゾライチョウ属''Tetrastes''の[[エゾライチョウ]]が生息する。北海道に''Lagopus属'' が生息しない理由は分かっていない。
 
環境省は、有精卵を抱かせての[[孵化]]や[[天敵]]([[キツネ]]、[[カラス]]など)の生息状況調査を計画している<ref>[https://mainichi.jp/articles/20190110/k00/00m/040/247000c 「ライチョウ 来年度ふ化試験/木曽駒ケ岳で生息確認/絶滅危惧種 野生復帰目指す」]『[[毎日新聞]]』朝刊2019年1月11日(総合・社会面)2019年1月24日閲覧。{{出典無効|date=2020年6月}}</ref>。
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厳冬期は餌を確保するために亜高山帯の森林限界付近まで降下し、[[ダケカンバ]]の冬芽や[[オオシラビソ]]の葉を餌としている姿が観察されている。
 
ヨーロッパと日本の亜種は定住性であるが、北方の亜種は広範囲の移動を行う[8]。飛ぶことはあまり得意ではないといわれており、基本的には地上を徘徊する。飛翔能力については、十分に解明されていないが、前述のように本来の生息域外の山塊で発見されていることから、低山帯を中継しながら15-30km程度の距離を飛ぶ能力は有していると考えられる。
 
<gallery>
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=== 日本 ===
[[富山県]]・[[長野県]]・[[岐阜県]]の県鳥に指定されている<ref name="nakamura2007" /><ref name="ひと目でわかる野鳥">{{Cite book|和書 |editor=中川雄三(監修) |date=2010-01 |title=ひと目でわかる野鳥 |publisher=成美堂出版 |isbn=978-4415305325 |pages=136}}</ref>
 
[[イヌワシ]]など[[猛禽類]]の[[天敵]]を避けるため朝夕のほかに[[雷]]の鳴るような空模様で活発に活動することが名前の由来と言われているが<ref>[[#ライチョウ・生活と飼育への挑戦|ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、161頁]]</ref>、実際のところははっきりしていない。古くは「らいの鳥」と呼ばれており[[江戸時代]]より[[火災|火]]難、雷難よけの信仰があったが<ref name="雷鳥が語りかけるもの (2006)、101-102頁">[[#雷鳥が語りかけるもの|雷鳥が語りかけるもの (2006)、101-102頁]]</ref>、「らい」がはじめから「雷」を指していたかは不明である<ref name="ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、159頁">[[#ライチョウ・生活と飼育への挑戦|ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、159頁]]</ref><ref name="ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、162頁">[[#ライチョウ・生活と飼育への挑戦|ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、162頁]]</ref>。ヨーロッパや北アメリカでライチョウ類は重要な狩猟対象の鳥として古くから利用されていて、信仰の対象として崇められていた日本とは対照的である<ref name="ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、162頁" />。狩猟文化があるイギリス人の[[ウォルター・ウェストン]]が日本に長期滞在した際の1894年(明治27年)8月8日に[[常念岳]]周辺でライチョウの狩猟を行っていた<ref name="ライチョウ・生活と飼育への挑戦 (1992)、163頁" />。