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御田寺 (会話 | 投稿記録)
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== 社会学上の議論 ==
[[フェミニスト]]の中には、母性は女性固有の能力であるため、これを基準に女性を評価する事が[[性差別]]、[[ジェンダー]]・ハラスメントに相当すると主張する者がいる。例えば、子供を産めない女性を「身体的母性の劣る女性」、子供を産まない女性を「精神的母性に劣る女性」として評価する場合などである。さらに、母性そのものを考えること自体が、性差別の根本的な原因であると主張するフェミニストもいる。
 
[[戦前]][[世代]]のフェミニストの代表格である[[平塚らいてう]]らは母性を重視し、[[国家]]による保護を主張。これに対し[[与謝野晶子]]は反発、[[母性保護論争]]が起こる。
 
なお[[1979年]]に採択され日本も[[1985年]]に批准した[[女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約]]は「母性の保護」は[[差別]]とみなされず<ref>[[女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約|女子差別撤廃条約]]、第4条第2項</ref>かつ妊娠又は母性休暇を[[理由]]とする[[解雇]]を制裁を科して禁止することを明記している<ref>女子差別撤廃条約、第11条第2項(a)</ref>。
[[戦後]]フェミニストらは一般に母性の偏重、押し付けには異議を唱える傾向が見られる。
 
なお[[1979年]]に採択され日本も[[1985年]]に批准した[[女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約]]は「母性の保護」は[[差別]]とみなされず、<ref>[[女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約|女子差別撤廃条約]]、第4条第2項</ref>かつ妊娠又は母性休暇を[[理由]]とする[[解雇]]を制裁を科して禁止することを明記している<ref>女子差別撤廃条約、第11条第2項(a)</ref>。
 
母性には、字義どおりの意味のほかに、[[社会]]の中での女性の位置づけ(ジェンダー)や[[性役割|役割]](ジェンダーロール)と密接に関連して、多岐にわたる[[文化|文化的側面]]が付随する。この意味では、[[フェミニズム]]や女性学にとって受け容れがたいものとなっており、さまざまな論点を用いて論争の的となった([[アグネス論争]]を[[参照 (書誌学)|参照]])。[[1990年代]]に入ってからは、母性をフェミニズムの立場から再定義し、積極的にフェミニズムの中に位置づけようという動きが、フランスのフェミニズムを中心に盛り上がりつつある。
 
母性には、字義どおりの意味のほかに、[[社会]]の中での女性の位置づけ(ジェンダー)や[[性役割|役割]](ジェンダーロール)と密接に関連して、多岐にわたる[[文化|文化的側面]]が付随する。この意味では例えば[[フェミニズム]]や女性学にとって受け容子連出勤の是非たいものとなっており、さまざまな論点を用いて論の的となっわれ([[アグネス論争]]を[[参照 (書誌学)|参照]])。[[1990年代]]に入ってからは、母性をフェミニズムの立場から再定義し、積極的にフェミニズムの中に位置づけようという動きが、フランスのフェミニズムを中心に盛り上りつつある。
女性に対する母性の押しつけが児童虐待につながることもあるのではないかというフェミニストの主張に対し、保守派の一部は、母性を否定する結果、[[出産]]や[[育児]]に対してネガティヴな印象を女性に与え、少子化や[[児童虐待]]の遠因となっていると主張している。
反フェミニズムの立場をとる[[神名龍子]]は自身の[[ホームページ]]において「'''人間の行動(「母性」も含めて)の基本となるのは、単純素朴な生理的欲求と、様々な価値観である。この価値観は、突き詰めていえば各人の経験によって構成されると考えられる。だから、その意味では「母性」が社会的・文化的に作られたというのは、間違いではない。ただし、「社会的・文化的な要因によってのみ」作られたというなら間違いである。[[人間]]の経験は、その身体を無視しては成立しないからだ。'''」として、「'''母性は文化的・社会的に作られたもの'''」とするフェミニストらに反論した。
 
なお、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]や[[ヨーロッパ]]における母性観と、[[日本]]・[[外国|その他の国]]における母性観の文化的・[[歴史|歴史的]]な差異もあるので、一概に「母性」をひとくくりにして議論するのは極端な[[結果]]を招く恐れがあり、[[医学|医学的]]・客観的な事実に基づいた議論を進めるために、医学と連携した研究の必要性が高まっているとしている<ref>『ジェンダーを科学する』[[松本伊瑳子]]・[[金井篤子]]編)</ref>。