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==== うるか ====
宇川住民によるアユ漁の目的は第一にわた(内)であり、身肉はついでと考えられてきた<ref name=宮地伝三郎動物記p11/>。アユのわたは60~70パーセントの塩とよく和えて甕に付けて「[[うるか]]」とする<ref name=宮地伝三郎動物記p11/>。漬け込みから約1週間で熟して風味が加わるが、古いものが上質とされる<ref name=宮地伝三郎動物記p11/>。副食や酒肴でもあるが、第一に強壮剤として重宝され、慢性の不調や、胃腸の調子が良くない時などにはまずうるかを舐める習慣があった。また、皮膚のかぶれにもうるかを塗った<ref name=宮地伝三郎動物記p12/>。
 
アユのわたは、体重の約13パーセントを占め、産卵期には25パーセントを占めた。産卵期のメスからとったものを「真子うるか」「子まじりうるか」、オスからとったものを「白うるか」と称し、頭部と鰭を除いたアユの肉ごとわたを刻んで味醂と麹で漬けたものを「切り込みうるか」と称したが、最も上質なものはわただけで作るうるかで、「わたうるか」「にがうるか」「しぶうるか」等と称された<ref name=宮地伝三郎動物記p12>{{Cite book|和書|author=宮地伝三郎 |title=宮地伝三郎動物記第2巻 |publisher=筑摩書房 |date=1973 |page=12 |isbn=}}</ref>。