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'''ゼンマイ'''(薇{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}、<!--'''紫'''萁、-->[[学名]]: ''Osmunda japonica'')は、[[ゼンマイ科]]の[[多年生]][[シダ植物]]。各地の丘陵や草原に生える。春に芽生えた栄養葉は、毒があるので[[山菜]]として食べられない
 
== 特徴 ==
{{出典の明記|section=1|date=2015-12}}
[[日本]]と[[東アジア]]原産{{sfn|猪股慶子監修 成美堂出版編集部編|2012|p=153}}。日本では[[北海道]]から[[沖縄]]まで{{sfn|吉村衞|2007|p=43}}、国外では樺太、朝鮮、中国からヒマラヤ、東南アジアの一部まで分布する。各地の平地から山地まで、丘陵地帯、谷間、草原などの山野、湿原、川岸に群生する{{sfn|高橋秀男監修 学習研究社編|2003|p=114}}{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}。水気の多いところを好み、渓流のそばや水路の脇などによく出現する{{sfn|高橋秀男監修 学習研究社編|2003|p=114}}。
 
[[多年草]]{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}。地上部に[[茎]]がなく{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}、[[地下茎]](根茎)は塊状に太くて短く{{sfn|高橋秀男監修 学習研究社編|2003|p=114}}、斜めから立つ。地下茎から[[葉]]を束生して{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}、高さ0.5 - 1メートルになる。新芽は多くの[[シダ類]]と同様に内側にきれいなうずを巻き、その表面は褐色を帯びた白い綿毛で覆われているが{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}、成長すると全く毛はなくなる。葉は2回[[羽状複葉]]で、シダとしては切れ込みが少ないタイプに属する。早春に芽生える[[胞子葉]]と、やや遅れて出る[[栄養葉]]の2種類があって、同じ株に混在する{{sfn|高橋秀男監修 学習研究社編|2003|p=114}}{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}。栄養葉では個々の小葉は、幅広い楕円形っぽい三角形で先端は丸く、淡緑色で表面につやがなく、葉身は薄く偏平である{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}。胞子葉は緑色が濃く綿毛が純白で、小葉は粒状で偏平ではなく{{sfn|吉村衞|2007|p=42}}、栄養葉よりも高くまっすぐに立って棒状の小葉が並ぶ。まれに栄養葉の一部に[[胞子嚢]]が出る場合があり、これをハゼンマイとして区別する説もあるが、偶発的なもののようである。新芽の外観はやや[[コゴミ]]と似る。
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アメリカには姉妹種の'''レガリスゼンマイ''' (''O. regalis'' L.) がある。ゼンマイに似るが、胞子葉が独立しておらず、栄養葉の先端の羽片に胞子嚢がつく。
 
ゼンマイ日本世界に十数種、日本には5種があるが、そのうちで'''[[ヤシャゼンマイ]]''' (''O. lancea'' Thunb.) はゼンマイにごく近縁なシダで、外見は非常によく似ている。異なる点は葉が細いことで、特にゼンマイの小羽片の基部が丸く広がり、耳状になるのに対して、はるかに狭くなっている。また、植物体も一回り小さく、葉質はやや厚い。日本[[固有種]]で、北海道南部から九州東部にかけて分布する。生育環境ははっきりしていて、必ず[[渓流]]の脇の岩の上である。ゼンマイも水辺が好きであるが、渓流のすぐそばには出現せず、ヤシャゼンマイとは住み分けている。上記の特徴はいわゆる[[渓流植物]]の特徴そのものであり、そのような環境へ適応して[[種分化]]したものと考えられる。
 
なお、この両種が生育している場所では、両者の中間的な型のものが見られる場合がある。これは両者の[[雑種]]と考えられており、'''オオバヤシャゼンマイ''' ''O.'' ×''intermedia'' (Honda) Sugimoto という。その形や大きさはほぼ中間であるが、やや変異が見られると言う。また、胞子葉は滅多に形成されず、できた場合も胞子は成熟しないらしい。