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;清
:坊っちゃんの家の下女。[[明治維新]]で落ちぶれた身分のある家の出身。
:家族に疎まれる坊っちゃんを庇い、可愛がっている。何かにつけて「あなたは真っ直ぐで、いご気性だ」と褒め、坊っちゃん自身は(好い気性なら清以外のものも、もう少し善くしてくれるだろう)と思い、「おれは、世辞は嫌(きら)だ」とば、「それだから気性です」と笑顔で褒める。そんな清に対して坊っちゃんは、地文では「自分の力でおれを製造して誇っているよう見える。少々気味わるかた。」としおり、それ以降も清の言葉に「今から考えると馬鹿馬鹿し」「教育のない婆さんだから仕方がない」などと辛辣に語っている<ref>「新潮文庫」『坊っちゃん』8~10頁より。 </ref>が、松山に発つ際の別れ際には、涙を浮かべる清に対して、泣かなかったが「もう少しで泣くところであった」と記述があり、坊っちゃんが清を慕う気持ちもうかがえる。坊っちゃんは、その清から三円借りている(このくだりで、「今となっては十倍にして返してやりたくても返せない」との記述があり、清が既に亡くなっていることが示唆されている)が、それを「帰さない」{{efn|この三円は、清の分身だから「返す」のではなく「帰す」なのだというのが坊っちゃんの理屈である。このあたりについて詳しくは、参考文献の [http://www008.upp.so-net.ne.jp/hybiblio/index.html 山下浩] を参照。}}まま任地へ行ってしまった。長年仕えた坊っちゃんの家が人手に渡ってしまった後は、裁判所に勤める甥の家に世話になっていた。坊っちゃんが松山に赴任してからも気にかけており、他人にあだ名を付けたり、癇癪を起こさないよう手紙を通じて諫言している。また後述の通り、坊っちゃんの兄から坊っちゃんを通して五十円を受け取り、それを「坊っちゃんが家を持つ時の足しに」と郵便局に[[貯金]]していたが、坊っちゃんが小遣いが無くて困っているだろうとその中から[[為替]]で十円を送っている(第七章)。松山に来て人間の様々な汚い面を知った坊っちゃんは、清がいかに「善人」で、「気立ての良い女」であったかを知ることになり、「一刻もはやく東京(江戸)へ帰って、清と一緒になるに限る」とまで思うようになる。坊っちゃんが教師を辞職して帰郷した涙を流して喜び<ref>坊っちゃん自身も早く清に会いたくて下宿にも行かずに真っ直ぐ清の元に向かっており、「余り嬉しかったから、『もう田舎へは行かず、東京で清とうち(家)を持つんだ』と宣言している。(「新潮文庫」『坊っちゃん』131頁)</ref>、再び坊っちゃんと暮らすが、[[肺炎]]で他界し、[[小日向]]の[[養源寺 (文京区)|養源寺]]に墓があることが語られて物語は終わる。
:なお漱石の妻[[夏目鏡子]]の本名はキヨであるが、漱石の他の作品では、『門』の宗助のところ、『彼岸過迄』の松本のところなどでも、下女の名はキヨである。
;[[兄]]