「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」の版間の差分

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: そんなことも知らず、そこを歩いていた殤不患たち一行は、突然、敵の集団に襲撃された。襲撃したのは「神蝗盟」(しんこうめい)の法師である異飄渺(イヒョウビョウ)とその配下たち、そして魔族の刑亥(ケイガイ)だった。「神蝗盟」は、禍世螟蝗(カセイメイコウ)が率いる闇の集団であり、殤不患の持つ魔剣目録をいつも西幽で狙っていた。
: 殤不患(ショウフカン)たちは敵と戦うが、そんな乱戦のさなか、無界閣(むかいろく)に実っている葉の形をした「逢魔漏(おうまろう)」が妖しく瞬き、それに触った一行たちは、突然、大きな光に包まれて、異界へ飛ばされてしまった。
: その後、4人の一行は気が付くと、西幽の宮殿「鳳曦宮」(ホウギキュウ)の中に来ていた。浪巫謠(ロウフヨウ)は他の3人とはぐれ、1人で宮殿の中を歩いていた。すると、西幽の皇女・嘲風(チョウフウ)に偶然、会ってしまい、いきなり彼女に短剣で腹を刺されて出血した。そこへ、殤不患(ショウフカン)たち3人が彼の助けに入るが、皇女が西幽の衛兵たちを呼び、次々とこの4人の「不審者」を襲った。殤不患(ショウフカン)たち4人は急いで走り、なんとか衛兵の追っ手から逃げ切ったが、西幽の宮殿はとても広く、どうやって宮殿の外脱出すればいいかわからなかった。そんな4人たちのところに西幽の将軍の萬軍破(バングンハ)が現われ、「俺についてこい。宮殿の外へ出られるように秘密の脱出通路を案内してやる」と言った。この萬軍破(バングンハ)という男は、実は殤不患(ショウフカン)とは西幽では知り合い同士の間柄であった。また殤不患(ショウフカン)は西幽では「啖劍太歳(たんけんたいさい)」とよく呼ばれている。
: 萬軍破(バングンハ)は4人を連れて秘密の通路を歩いている間、現在の西幽の宮廷のことを詳しく語った。西幽の帝は誰とも会わずに、いつも奥に引きこもり、宮廷の政治は彼の娘である皇女・嘲風(チョウフウ)が独断で行っていた。嘲風(チョウフウ)という女は悪逆非道の女であり、西幽の兵たちをいつも恐怖で支配していた。萬軍破(バングンハ)はこの嘲風(チョウフウ)のことをひどく嫌っており、このままでは西幽が滅びると、いつも国の将来を悲観していた。そんなことを話しながら萬軍破(バングンハ)たちが宮廷の扉を開いて外に出ると、そこは、とんでもない不気味な光景が広がっていた。西幽の邪教宗門「神蝗盟」(しんこうめい)の軍団がすでに4人たちを待ち伏せていた。西幽の将軍の萬軍破(バングンハ)は、西幽を救う為に邪教宗門の「神蝗盟」(しんこうめい)に入り、大悪党・禍世螟蝗(カセイメイコウ)を西幽の次の新しき指導者として支えることに決めたのである。
: そして、殤不患(ショウフカン)に対して「魔剣目録」を禍世螟蝗(カセイメイコウ)に引き渡すように要求した。しかし、殤不患(ショウフカン)は自分の宿敵である禍世螟蝗(カセイメイコウ)をひどく嫌っていたので、その要求を断固拒否した。こうして、両者の間で話し合、互では解決しない状況なったので、2人とも剣を抜いて戦闘が始まった。萬軍破(バングンハ)は西幽の将軍らしく高度な剣技で攻撃したが、殤不患(ショウフカン)もその攻撃をかわして応戦した。そんな二人が激しく戦闘している最中に、それまで行方不明だった婁震戒(ロウシンカイ)が突然、横から飛び出してきて、殤不患(ショウフカン)に攻撃してきた。そして、3人の乱戦状態となった。この乱戦の最中に「神蝗盟」(しんこうめい)の仕掛けた「結界」が解除され、殤不患(ショウフカン)と浪巫謠(ロウフヨウ)と捲殘雲(ケンサンウン)の3人は、その場から脱出して急いで遠くへ逃げた。一方、凜雪鴉(リンセツア)だけは、その場に残り、得意の弁舌を駆使して、「私は先ほどの萬軍破(バングンハ)将軍の身の上話を聞いて感銘したので、ぜひ私を「神蝗盟」(しんこうめい)に入れてください」と萬軍破(バングンハ)に申し出た。萬軍破(バングンハ)はこれを聞き入れて、凜雪鴉(リンセツア)を「神蝗盟」(しんこうめい)に入れることにした。
: 一方、魔族の刑亥(ケイガイ)は「無界閣(むかいかく)」で、魔剣「妖姫・七殺天凌」を偶然見つけた。
:その魔剣「妖姫・七殺天凌」は、自分の姉である照君臨(ショウクンリン)であり、剣の中で、まだ彼女の魂が生きていることが明かされた。ここで「妖姫・七殺天凌」(=照君臨(ショウクンリン))は、なぜ自分が魔剣になってしまったのか、そのいきさつを妹の刑亥(ケイガイ)に語った。
:・・・「窮暮之戰」(きゅうぼのせん)で、人類は魔族との戦いに勝利して、平和な時代になった。しかし、まだ魔族の生き残りが地上にいた。そこで西幽の護印師たちが、各地に散らばり、その魔族の生き残りを探し出し、次々に殺していった。その時、魔族の中で優れた術師であった照君臨(ショウクンリン)は、美貌を持つ人間の女性に変身し、人前で芸を舞う仕事をして護印師たちの目から逃れた。その後、照君臨(ショウクンリン)は町の各地で芸を舞い、その舞う姿が評判になり人気が出てきた。西幽の貴族の男たちも彼女に夢中になった。やがて、照君臨(ショウクンリン)は宮廷内部に入ることに成功し、妓女として芸を舞うようになった。この時、照君臨(ショウクンリン)はウソの経歴を言って、宮廷の人たちは彼女の言うことをそのまま信じた。ついに、西幽の帝の寵姫になった。寵姫になった照君臨(しょうくんりん)は、自分の美貌で帝の気持ちを掴みながら、自分の嫌う優秀な西幽の将軍たちを次々に獣たちのエサにして殺していった。また、西幽を内部から弱体化させていくのと並行して、魔族の軍団を西幽に侵攻させる準備も計画した。しかし、運の悪いことに、途中で自分の正体が魔族であることがバレてしまい、照君臨(ショウクンリン)は西幽の宮廷から追放された。そして、また護印師たちに追われる身となり、照君臨(ショウクンリン)は遠くへ逃げたが、最後は崖に追い詰められた。そして、護印師たちに聖剣で体を貫かれて死亡した。しかし、この時、照君臨(ショウクンリン)は必殺の魔術を使って、護印師たちの聖剣に自分の魂が乗り移ることに成功した。その後、その聖剣は150年もの長い年月をかけて魔剣になり、「七殺天凌」になった。ある日、護印師の子孫が、その魔剣を何も知らずに抜くと、「七殺天凌」の妖艶な声(=照君臨の声)によって頭の思考が変になり、周囲の人を殺しまくった。その後、「七殺天凌」の持ち主が別の人に変わっても、同じように妖艶な声でその持ち主の頭が変になり、多くのたちを殺しまくった。しかし、ある時、魔剣を集めてる盗賊の殤不患(ショウフカン)がその魔剣「七殺天凌」のことを知り、殤不患(ショウフカン)が魔剣「七殺天凌」を奪取して、「魔剣目録」の中に封印した・・・。
:このことを聞いた刑亥(ケイガイ)は、また殤不患に対し、怒りが込み上げてきた。
:その後、刑亥(ケイガイ)は、萬軍破(バングンハ)たちのところに行くと、その近くに自分の嫌う凜雪鴉(リンセツア)がいた。彼は得意の弁舌を駆使して邪教宗門の「神蝗盟」(しんこうめい)に入ったのである。この予期せぬ事態に、刑亥(ケイガイ)は大いに驚き、憤り、もう人間たちと一緒に仕事をするのをやめた。そして、自分だけで今ある「無界閣(むかいかく)」をさらに拡張することにした。さらに、同じ魔族である阿爾貝盧法(アジベルファ)にも協力を求め、魔剣「七殺天凌」を昔の人間の状態に戻す手伝いをしてほしい、と頼んだ。
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:声 - [[三木眞一郎]]
: 魔宮第八位の魔族。時間と空間を操る魔術を得意とし、自在に魔界と地上を行き来できる。
: 阿爾貝盧法(アジベルファ)は照君臨(ショウクンリン)を凌ぐ残虐性を持つ魔族とされ、単純な損得勘定では動かない気分屋でもある。
: 阿爾貝盧法(アジベルファ)は旧知の仲である照君臨(ショウクンリン)に人間界への侵略への協力を要請されるが、大した力も持たない人間相手の戦いでは食指が動かない、やる気が出ないことを理由にすげなく断った。しかし魔界に迷い込んだ浪巫謠(ロウフヨウ)の歌を聞いたことで考えを改め、一転して、照君臨(ショウクンリン)に協力体制を敷くと見せかけて、殤不患と浪巫謠を突き動か事象の始まりの時空へと連れ去っていき、因果律を超えた選択を浪巫謠に突きつけて苦しめ、自分そが実の父親である同時母親の目を潰した魔族でもある事を明らかにする。
: さらに、阿爾貝盧法(アジベルファ)は、殤不患(ショウフカン)と浪巫謠(ロウフヨウ)を2人にとって関係のある別の時空の世界へと連れ去っていく。そして、因果律を超えた選択を浪巫謠(ロウフヨウ)に突きつけて苦しめ、「この私こそ、おまえの実の父親である、そして、母親の目を潰した魔族でもある」という事を明らかにする。
: 阿爾貝盧法(アジベルファ)は人間とは異なる「愛」への感性を持っており、聆莫言と浪巫謠のことも彼なりに愛している様子。しかしその愛の形が「自分を愛する者から自分という闇以外の光を奪う」「母を窮状に追いやったことで息子に強く憎まれる」ことで強い高揚感を得るという類のものであり、愛憎のベクトルが人間と比べると逆転したかのような様相である。
; 諾八地
: 声 - [[杉崎亮]]