「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」の版間の差分

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:鬼鳥の旅の仲間になった人たちは、表向き、鬼鳥に従っていたが、実は内心では鬼鳥を嫌っていた。彼らはそれぞれの自分たちの野望を隠して鬼鳥の話術で説得されたふりをして、表向き、鬼鳥の仲間になっていた。
:鬼鳥たちの旅の行き先は、蔑天骸(ベツテンガイ)が根城にしている七罪塔(しちざいとう)である。七罪塔は魔脊山(ませきざん)の山の上に築かれていて、そこに行くには魔脊山(ませきざん)の「亡者の谷」と「傀儡の谷」と「闇の迷宮」を通る必要があった。
:鬼鳥たちの旅は順調に進んだが、旅の間、鬼鳥の仲間たちは、それぞれ、仲が悪かった。
:特に殤不患(ショウフカン)は素性のわからない謎の男だったので、他の仲間たちから不信の目でしつこく見られた。「亡者の谷」では、殤不患(ショウフカン)は、自分だけ仲間の作った結界に入れてもらえず、1人で死者たちと戦わされた。「傀儡の谷」では、他の仲間たちが安全な場所にいるのに、殤不患(ショウフカン)だけ、巨大な石像と戦わされた。このように旅の仲間からひどい仕打ちを受けた殤不患(ショウフカン)は激怒し、そんな仲間たちと別れて単独で七罪塔に行くことにした。そんな彼を心配して、丹翡(タンヒ)と鬼鳥は、殤不患(ショウフカン)の後を追った。
:すると、その3人の前に、骸骨の鳥「魑翼」(みよく)を見つけたので、3人はそれを使って空を飛んでいき、七罪塔に向かった。一方、地上に残された狩雲霄、捲殘雲、刑亥、殺無生の4人は歩いて七罪塔に向かった。
:殤不患と丹翡(タンヒ)と鬼鳥が七罪塔に着くと、そこには玄鬼宗の蔑天骸(ベツテンガイ)たちがすでに3人を出迎えていた。丹翡(タンヒ)にとって、目の前にいる蔑天骸(ベツテンガイ)は宿敵だったので、
:丹翡(タンヒ)にとって、目の前にいる蔑天骸(ベツテンガイ)は宿敵だったので、丹翡(タンヒ)は兄の仇を討とうと、玄鬼宗頭目の蔑天骸(ベツテンガイ)に剣で立ち向かうが、途中で鬼鳥が幻術をかけて、丹翡は殤不患(ショウフカン)と味方同士で対決してしまった。やがて、この2人は玄鬼宗の手下に捕まり、牢屋に入れられた。その後、その牢屋の前に狩雲霄、捲殘雲、刑亥、殺無生の4人が来て、牢屋に入れられた二人を嘲笑った。そして、その時、彼らは、今回の旅を企画した鬼鳥のことを2人に教えた。
:弓の名手の狩雲霄(シュウンショウ)は、旅のリーダーである鬼鳥の正体が東離では有名な悪党である大怪盗「掠風竊塵(リョウフウセツジン)」こと「凜雪鴉」(リンセツア)であることを暴露した。「凜雪鴉」(リンセツア)の本当の狙いは丹翡の持っていた天刑劍の鍔を蔑天骸(ベツテンガイ)に売り渡し、その後、その完成形となった「天刑劍」を隙を見て、自分で掠め取るつもりだと説明した。弓の名手の狩雲霄は報奨金のために名声を得る悪漢であるので、自分は鬼鳥に単に金で雇われて、今回の旅に加わったことを明かしのだった。
:このことを初めて知った殤不患と丹翡(タンヒ)は、大きな衝撃を受けて、鬼鳥の言うことをそのまま信じたことを後悔し、悔しがった。
:一方、無双の剣鬼の殺無生(セツムショウ)は、自分の真の目的が「凜雪鴉の暗殺」であることを明かした。凜雪鴉を七罪塔の頂点へ追い詰めた後、殺無生(セツムショウ)は凜雪鴉(=鬼鳥)を斬り殺すことを考えていた。
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:それをその時、初めて知った弓の名手・捲殘雲(ケンサンウン)は、魔人が復活したら大変なことになると思い、弓矢を使って魔人復活をなんとか阻止しようとするが、刑亥(ケイガイ)の必殺技によって絞め殺され死亡した。
:こうして、蔑天骸は妖荼黎(ヨウジャレイ)を地上で暴れさせてから自分は救世主としてこの世界に君臨すると明言した。
:しかし、そんな蔑天骸(ベツテンガイ)の野望の前に凜雪鴉(リンセツア)が立ちふさがり、った。凜雪鴉は剣を抜き、蔑天骸に勝負を挑むが、蔑天骸は凜雪鴉をただの盗賊して侮った。しかし、実際に対決してみると、凜雪鴉は過去に剣術を学んだ経験があることがわかり、そして、激闘の末、蔑天骸を正面から剣で打ち破って勝利した。凜雪鴉(リンセツア)は殤不患に言った通り、剣にすべてを捧げた蔑天骸の「剣の矜持を奪うことに成功したのである。
:しかしその後、凜雪鴉(リンセツア)は敗北した蔑天骸は最後の力でから「天刑劍」をへし折って、その場に残された凜雪鴉「妖荼黎」リンセツアヨウジャレイ)を絶望と憤怒の境叩き込みながら、高笑い封印しようとながら死んでいった。
:しかし、蔑天骸は、そんな凜雪鴉の考えを先に読み取り、最後の力で「天刑劍」をへし折った。これは、自分から「剣の矜持」を奪った凜雪鴉(リンセツア)への蔑天骸の仕返しであった。この予想外の展開に凜雪鴉は絶望と憤怒の表情を顔に浮かべて、それを見た蔑天骸は高笑いしながら死んでいった。
:その後、魔神「妖荼黎」(ヨウジャレイ)が地上に復活し、世界を滅ぼさんといったところで、殤不患(ショウフカン)がその目の前に現れた。そして、自分の隠し持っていた「'''魔剣目録'''」を取り出して、その中にある魔剣を解放した。
:この殤不患(ショウフカン)という男は、それまで「刃無鉾(じんむほう)」と人から侮られてきたが、実は「西幽」の地では、人世を騒がせた「魔剣」を奪取して、それを集める大悪党の「啖劍太歳(たんけんたいさい)」であった。それで、魔剣を狙う人たちが、魔剣を持つ殤不患(ショウフカン)を執拗につけ狙っていたので、そんな彼らの追跡を逃れる為、殤不患は各地を旅して、それで「鬼歿之地」(きぼつのち)を超えてはるか遠方の国の「東離」まで来てしまったのである。
:殤不患(ショウフカン)は「魔剣目録」に収蔵されていた「須彌天幻・劫荒劍(すみてんげん・ごうこうけん)」を取り出して、目の前で暴れる妖荼黎(ヨウジャレイ)を再び地中に封印した。
:その後、平和がもどった「東離」では、戦いで片目を失いながらも生還した捲殘雲(ケンサンウン)が丹翡と夫婦になり、丹衝が遺した護印師の技と、再封印された妖荼黎(ヨウジャレイ)の管理を継いでいくことを決意した。
:謎の男・殤不患(ショウフカン)は、「魔剣目録」の落ち着くところを探しに、また新たな旅にでることにした。凜雪鴉(リンセツア)はそんな悪人・奸物を寄せ付ける謎の男・殤不患(ショウフカン)に魅力感じて、その後、密かに付け回すことに決めた。
:再び旅に出た殤不患は、凜雪鴉から別れ際に、受け取った傘を石仏に返還し、雨傘の義理を果たした。
 
=== 東離劍遊紀2(第二期) ===
{{Anchors|第二期|第2期|東離劍遊紀2|2}}
:東離における殤不患(ショウフカン)の活躍は、遥かなる彼の地、西幽にまで伝わった。西幽の町では、殤不患(ショウフカン)の噂、伝聞が流れ、西幽で彼と因縁を持った者たちは、未踏の地と言われた「鬼歿之地」(きぼつのち)の理捻じ曲げ恐れることをやめて、国境を踏み越え、続々と東離にやって来た。
:一方、殤不患(ショウフカン)は1人で旅をしていた。地上に大きな災いをもたらす危険な秘宝「魔剣目録」を捨てる為である。
:その安全な捨て場所を探していた殤不患(ショウフカン)は、やがて、護印師の砦の中でも屈指の堅牢さを誇るという「仙鎮城」(せんちんじょう)に辿り着いた。殤不患(ショウフカン)はそこの城主・伯陽候(ハクヨウコウ)に面会してこの危険な「魔剣目録」を誰の手にも渡らないように、厳重に保管するように託した。
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:一方、婁震戒(ロウシンカイ)は結界から逃げた殤不患(ショウフカン)たちを追っていたが、彼らの姿を見失った。そして、自分が今どこの国にいるのかすら、わからなかった。
:最初、婁震戒(ロウシンカイ)は、魔脊山(ませきざん)で、空中に舞う「妖姫・七殺天凌」を奪取して、そのまま崖の下に落ちていったが、その時、右腕を失った。その後、婁震戒(ロウシンカイ)は魔剣「七殺天凌」をどこかで落とし、見知らぬ土地を1人で歩いていた。すると、世捨て人の隠者、鬼奪天工(キダツテンコウ)と出会い、「ここは、人間の世界から遠く離れた異世界だ」と知らされた。鬼奪天工(キダツテンコウ)は、右腕のない婁震戒(ロウシンカイ)を憐れみ、右腕の義手を彼にプレゼントした。その後、鬼奪天工(キダツテンコウ)はガラクタの装置で、時空の穴を夜空に人為的に作ると、婁震戒(ロウシンカイ)は空高くジャンプしてその穴に飛び込み、「無界閣(むかいかく)」に入った。そして、殤不患(ショウフカン)たちを再び見つけて彼らに戦闘を仕掛けたが、また見失ってしまった。そして、今、婁震戒(ロウシンカイ)が森をフラフラ歩いていると、西幽の衛兵たちに見つかり、西幽の宮殿に連行された。婁震戒は西幽の皇女・嘲風(チョウフウ)と謁見し、「私は東離から来た。今、殤不患(ショウフカン)を探している」と告げると、嘲風(チョウフウ)は彼を気に入り、西幽皇軍の部隊を彼に預けて、殤不患(=西幽では大悪党の「啖劍太歳(たんけんたいさい)」と呼ばれてる)の捜索に協力した。また、その時、その場には、西幽の将軍・萬軍破(バングンハ)がいて、同じく殤不患の行方を捜していたので、萬軍破は婁震戒を「神蝗盟」(しんこうめい)のアジトのある「無界閣」(むかいかく)に案内した。そこで婁震戒は自分の探し求めていた魔剣「七殺天凌」と再会した。そして、刑亥(ケイガイ)は新たな「逢魔漏(おうまろう)」を使って、婁震戒と魔剣「七殺天凌」と一緒に過去に行き、照君臨(ショウクンリン)の遺体を回収して、照君臨(ショウクンリン)を生き返らせた。そして、婁震戒はその過去の場所にそのまま置き去りにされて、刑亥(ケイガイ)と照君臨(ショウクンリン)は再び「無界閣」(むかいかく)に戻った。
:照君臨(ショウクンリン)の復活を知った萬軍破(バングンハ)は、大きな衝撃を受けた。萬軍破(バングンハ)は照君臨(ショウクンリン)の恐ろしさを西幽に伝わる伝説でよく知っていたので、彼女を「無界閣」に閉じ込めて、地上(=西幽)に出ないようにした。そして、萬軍破は殤不患から奪った「魔剣目録」の中にある魔剣を使って目の前にいる照君臨(ショウクンリン)を倒そうとした。しかし、どの魔剣も萬軍破(バングンハ)には使いこなせなかった。魔剣を持って戦おうとすると、萬軍破(バングンハ)の体から煙が出てた。実は、魔剣目録にある魔剣は自分の持ち主を自分で選ぶ性質があったので、誰でも魔剣を使えるものではなかったのだ。そんなことも知らなかった萬軍破は体の中から炎がでて、もだえ苦しんだ。一方、照君臨は、魔剣で自滅していく西幽の将軍の愚かさを嘲笑った。そんな時、横から、殤不患(ショウフカン)が飛び出てきて、萬軍破の助けに入り、照君臨に立ち向かった。しかし、照君臨は魔剣「七殺天凌」の時と同じ怪しい光を全身から放って、殤不患の剣技を跳ね返した。照君臨のその怪しい光には、人間の思考回路をおかしくする性質があるので、殤不患は照君臨に近づけず、攻撃もできなかった。こうして、照君臨は人間たちとの戦いで自分の勝利を確信すると、その時、突然、空に時空の穴が開き、そこから婁震戒が飛び出てきた。そして、手にしている旧・魔剣「七殺天凌」を照君臨の体に突き刺した。そして、照君臨の魂を再び、魔剣「七殺天凌」の中に封じ込めることに成功した。なぜ、こんな戦闘の最中に、婁震戒が飛び出してきたかというと、実は、凜雪鴉(リンセツア)が「逢魔漏(おうまろう)」を使って過去にタイムスリップし、過去に置き去りにされた婁震戒を「無界閣」に連れてきたのであった。その後、魔剣「七殺天凌」を手にして喜んだ婁震戒は、凜雪鴉(リンセツア)の持つ「逢魔漏(おうまろう)」によって宇宙空間に飛ばされ、二人で静かに漂うことになった。
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:一方、先ほどの戦闘で体がボロボロになり、自分の命がもう少ないと悟った萬軍破(バングンハ)は、凜雪鴉の持つ「逢魔漏(おうまろう)」で西幽の宮殿「鳳曦宮」(ホウギキュウ)にすぐ飛んだ。そして、いつも御簾に隠れて部屋の奥に引きこもってる西幽の帝に対して「どうか、皇女・嘲風(チョウフウ)の暴政を止めてください!」と最後の進言した。西幽の将軍は、死の間際でも西幽の行く末を心配していた。
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:しかし、御簾から出てきた西幽の帝の声はそっけないものであった。それどころか、これほどまでに自分に忠義を尽くした西幽の将軍を西幽の帝は大きな衝撃波で吹き飛ばした。
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:この西幽の帝・幽皇の正体とは、西幽の大悪党・禍世螟蝗(カセイメイコウ)であった。それまで、萬軍破は表の顔と裏の顔を使い分けて二人に仕えてきたが、このことは、西幽の帝は最初から知っていたのである。
:衝撃波を受けた時、萬軍破は御簾の奥から姿を現した帝の正体を一瞬見て、まもなく死亡した。
:その後、皇女・嘲風(チョウフウ)がその場にやってくると、西幽の帝は、萬軍破のことを逆賊と言った。それを聞いた嘲風は、元・西幽将軍の萬軍破の遺体を何度も踏みつけた。
:一方、「無界閣」では、殤不患(ショウフカン)が魔剣を地中に突き刺して、「無界閣」を封印することにした。「無界閣」の世界は魔剣の効果でどんどん崩れていき、殤不患(ショウフカン)たちは急いで脱出したが、浪巫謠(ロウフヨウ)だけ、その崩れる「無界閣」の中に単独で戻っていった。そして、自分の父であり魔界伯爵である阿爾貝盧法(アジベルファ)と対面し、魔族の刑亥(ケイガイ)と一緒に魔界の世界に行った。
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: 本作の主人公。常に煙管を手にした謎の美丈夫。普段は「鬼鳥(キチョウ)」という偽名を使う。飄々とし、人を食ったような性格で、博識かつ狡知に長け、立ち振る舞いは常に優雅。顔が広い(本人曰く「唯一の取り柄」)一方、他者を己の利のために平然と操るため、恨みを買う事が多い<ref>具体例:「生死一劍」殺無生編(第一期の前日譚)において、殺無生を利用し「劍聖會」の解体を行ったことで、以降彼に命を狙われることとなった</ref>。
: 凜雪鴉(リンセツア)のその正体は「月明かりを浴びて影を落とさず、雪道を踏んで足跡を残さず、天地の理さえも欺いて奇計妙策を巡らす」と謳われる悪名高き大怪盗である。贋作の製造や幻術・魔術に長け、尋常ならざる策士でもある。
: 狡猾な悪党を煽り、欺き、陥れ、その誇りの在り処を奪い、驕慢という宝石を屈辱という土塊にすり替えることを「至高の娯楽」としている。しかしその一方で、その全霊を賭けた企みが失敗した時は、欺いた悪党に対して我を忘れるほど激高し、身勝手な罵詈0雑言を叩きつけるほどに感情を露わにする。
: 実は、愛用の魔道具・煙管は剣「煙月(えんげつ)」に変形する。剣の達人であるが、それを他者にはひた隠しにしている。かつては剣の道を極めており決して侮らなかったゆえ、極めるほど果ての見えない剣の道に、ついには嫌気がさしてしまった。
: 第一期の最初の場面では、旅をしている丹翡(タンヒ)に殤不患(ショウフカン)が偶然、道中で出くわした。そして、その時、凜雪鴉(リンセツア)は殤不患(ショウフカン)とともに強引に旅の同行を丹翡(タンヒ)に紳士的に申し出たが、実はこれは、蔑天骸(ベツテンガイ)の「覇者の矜持」を奪うための画策だった。これも、凜雪鴉(リンセツア)が巧妙に描いたシナリオの一部だった。