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1978年の第9回[[赤塚賞]]に準入選した『キン肉マン』(オカマラスの巻)が『週刊少年ジャンプ』1979年2号に掲載された際に低年齢層より大きな支持を受け、同年14号での読み切り(エラギネスの巻)を経て連載開始へとつながった。当時の『週刊少年ジャンプ』編集長である[[西村繁男]]によると、[[団塊ジュニア]]世代を低年齢から読者層に取り込み、長期安定読者を確保したいという狙いがあったという<ref name="yorozu">{{Cite book|和書|year=2008-08-31|title=肉萬〜キン肉マン萬之書〜|page=10-11|publisher=集英社|isbn=978-4-08-908081-8}}</ref>。また、ゆでたまごによると当時[[梶原一騎]]以外の漫画家が格闘技やプロレスの漫画を描くのは暗黙の掟としてNGとされていた、または描く場合に梶原に挨拶に行かなければならない噂があるということだったが、西村が梶原の弟である[[真樹日佐夫]]と昵懇の間柄で、梶原サイドへの筋を通したことで、ゆでたまごは特に挨拶もせずにプロレス漫画として『キン肉マン』を続けることができたという<ref>ゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)「高校時代 〜プロデビュー決定〜」『生たまご ゆでたまごのキン肉マン青春録』[[エンターブレイン]]、2009年7月1日、{{ISBN2|978-4-7577-5005-0}}、143頁、197-198頁。</ref>。
 
キン肉マンの本名「キン肉スグル」は当時[[読売ジャイアンツ]]に所属していた野球選手である[[江川卓 (野球)|江川卓]]から名づけられた{{要出典|date=2021年6月}}。兄の[[キン肉アタル]](江川卓の実弟<ref>{{Twitter status|yude_shimada|1580643410121089025}}</ref><!--江川卓の実弟は一般人なので名前を挙げないように-->)、父親の[[キン肉真弓]]([[真弓明信]])、祖父<ref group="注">『キン肉マンII世』ではキン肉一族の始祖と設定変更されている。</ref>のキン肉タツノリ([[原辰徳]])、祖父の弟の[[キン肉マンの登場人物#ネメシス|ネメシス]]ことキン肉サダハル([[王貞治]])も同様のルーツがある{{要出典|date=2021年6月}}。
 
=== 超人募集 ===
作中に登場する超人・怪獣の大多数を読者から募集し、そこから誕生させている。その応募者数は開始から2か月で16万通を超え、そこから300以上の新キャラクターが誕生し<ref>[[NHK BS1]]『[[ぼくらはマンガで強くなった〜SPORTS×MANGA〜]]』2016年12月9日放送「キン肉マン・誰だってヒーローになれる!!」より</ref>、[[ロビンマスク]]、[[ラーメンマン]]、[[ウォーズマン]]、[[バッファローマン]]といった重要キャラクターも読者のアイディアを基に考案したもの。初めて掲載された時は、このキャラクターを考えた読者の氏名が発表された。このシステムは読者の側にも好評で、続編『[[キン肉マンII世]]』の読切を描いた後には、募集していないにもかかわらず、読者からの新超人投稿が続出したという<ref>ゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)「よみがえった超人 〜親愛なる我が“超友”へ〜」『生たまご ゆでたまごのキン肉マン青春録』エンターブレイン、2009年7月1日、{{要出典ISBN2|date=2021年6月978-4-7577-5005-0}}、371頁。</ref>
 
連載初期にゆでたまごの2人は大量のファンレターの返事を一枚一枚書いていたが、それに代わるものとして読者が考えた超人や怪獣を応募してもらい作品に出すというアイデアを初代担当編集者である[[中野和雄]]から提案されたのが「超人募集」のきっかけとなっている<ref>ゆでたまご「『キン肉マン』創作秘話」『ゆでたまごのリアル超人伝説』[[宝島社|宝島社新書]]、2014年6月23日、{{ISBN2|978-4-8002-2571-9}}、36-37頁。</ref>。アイデアの大元は[[虫プロダクション]]によるアニメ『[[ワンサくん]]』の、番組の最後に放送される視聴者が考えた犬の絵をアニメーションで動かすコーナーだとされる<ref>{{Cite web|url=https://melos.media/hobby/18685/4/|title =「解散したら今までが嘘になる。だから僕らは死ぬまで続ける」ゆでたまご・嶋田隆司先生が語る『キン肉マン』(後編)│熱血!スポーツ漫画制作秘話 #3|publisher=趣味×スポーツ『MELOS』|date=2018-01-11|accessdate=2019-11-05}}</ref>。
 
読者からのハガキはゆでたまごの原作担当・嶋田隆司の下宿先に積まれていたが、あまりの重さに床が抜けるというアクシデントが起きたこともあった<ref name="mantan">{{Cite web|url=http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20100124mog00m200029000c.html|title=キン肉マン:超人募集のはがきで「アパートの床が抜けた」 ゆでたまご・嶋田隆司さん語る|publisher=[[MANTANWEB|まんたんウェブ]]|accessdate=2023-06-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20100202024540/http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20100124mog00m200029000c.html|archivedate=2010-01-28}}</ref>。『週刊少年ジャンプ』時代のハガキは多すぎるため編集部に戻されたが、『週刊プレイボーイ』の『キン肉マンII世』以降のものはゆでたまごの手元で保管されている<ref>ゆでたまご「コミックス巻末特別企画 ゆでたまご先生への質問コーナーQ&A ゆで問答」『キン肉マン 第73巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2021年1月9日、{{ISBN2|978-4-08-882499-4}}、189頁。</ref>。
 
== 作品展開 ==
* 1983年に『[[キン肉マン (テレビアニメ)#キン肉マン(第1期)|キン肉マン]]』、1991年に『[[キン肉マン (テレビアニメ)#キン肉マン キン肉星王位争奪編(第2期)|キン肉マン キン肉星王位争奪編]]』としてTVテレビアニメ化された(共に[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]系列)。
*キン肉マンのマスク狩りポスターが付録の『[[週刊少年ジャンプ]]』(1984年35号)が発売日の午前中に売り切れる記録を残す<ref>ゆでたまご「ゆでたまご先生のキン肉トーク」『キン肉マン超人大全』集英社〈ジャンプコミックスセレクション〉、1998年7月22日、{{ISBN2|978-4-8342-1677-6}}、43頁。</ref>。
* 1983年にキャラクターのゴム人形型消しゴム(通称'''[[キン肉マン消しゴム|キン消し]]''')が発売されブームとなった<ref>{{Cite book|和書|year=2008-08-31|title=肉萬〜キン肉マン萬之書〜|page=19|publisher=集英社|isbn=978-4-08-908081-8}}</ref>。
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: 未開の部族が登場するルーツ島を描いた2話「南からの使者の巻」「伝説の救世主の巻」は、ジャンプ・コミックス以外の単行本には収録されていない。
; 第20回[[超人オリンピック]]編(第28話 - 第51話 全21話)
: 第1回超人オリンピック編とも言われることがある。世界各国から選ばれた超人の中から世界一を決する大会、超人オリンピックが開催される。前チャンピオン・[[ロビンマスク]]の計らいにより日本代表として出場したキン肉マンは数々の予選を勝ち抜き、中国代表の[[ラーメンマン]]や、前回優勝者のイギリス代表ロビンマスクたちと闘う。落ちこぼれでしかなかったキン肉マンも秘められた力と強運により勝ち進み、決勝戦では有頂天になって慢心するもラーメンマンの説得により考えを改める。セコンドのテリーマンのアドバイスによりロビンマスクの弱点である「強者の慢心」を突くことで逆転勝利した。
: ジャンプ・コミックス(旧版)では、シリーズ終了後「第一部完」と銘打たれている<ref>ゆでたまご「コンパニオンはだれ!?の巻」『キン肉マン 第4巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1980年9月15日、{{ISBN2|978-4-08-851134-4}}、163頁。</ref>。
: 連載時期が[[モスクワオリンピック]]開催時期と重なったことから生まれたシリーズ<ref>ゆでたまご「『キン肉マン』創作秘話」『ゆでたまごのリアル超人伝説』宝島社新書、2014年6月23日、{{ISBN2|978-4-8002-2571-9}}、41-42頁。</ref>。
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: アメリカ・ハワイ遠征編とも。超人オリンピック・チャンピオンとなったキン肉マンが、世界の強豪たちと戦うためにアメリカへと遠征する。ハワイでは[[プリンス・カメハメ]]に敗れてしまうが、彼に師事し48の殺人技を授けられる。その後、本土に渡りアメリカ超人団体の抗争に助っ人として参加。超人協会代表としてテリーマンとザ・マシンガンズを結成し、超人同盟や超人評議会、飛び入り参加した怪人代表のタッグチームらとリーグ戦で闘った。最終的にザ・マシンガンズが勝利した。
: ジャンプ・コミックス(旧版)では、シリーズ終了後「第2部完」と銘打たれている<ref>ゆでたまご「涙のフィナーレの巻」『キン肉マン 第6巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1981年4月15日、{{ISBN2|978-4-08-851136-8}}、175頁。</ref>。
: この頃はプロレス一本のシリアス路線で、画風も[[アメリカン・コミックス|アメコミ]]を意識したものに変わった。しかし団体同士の抗争というテーマは少年誌向きではなく、舞台を日本国外に移したことによる親近感の低下、またタッグ戦も描写が難しかったことにより、読者人気も下がったという<ref>{{Cite web |url=https://www.daily.co.jp/gossip/2017/07/13/0010367075.shtml |title=キン肉マン作者、打ち切り最大ピンチは「アメリカ編」 担当のひと言に焦り |publisher=デイリースポーツ online |accessdate=2017年7月13日}}</ref>。そのためアニメ化の際には、アメリカ遠征編は大幅に短縮、変更されており、タッグリーグ戦は行われていない。最後の敵もスカル・ボーズではなくロビンマスクとキン肉マンの戦いになっており、原作では改心したイヤデスもアニメでは終始黒幕として描かれた。この頃が先述のように連載の中で一番人気がなく、打ち切られるかもしれなかったと後にゆでたまごの原作担当・嶋田隆司が述べている。また、キン肉マンがテリーマンをタッグパートナーにするために説得する話を描いていたが、当時の担当編集者である中野和雄に「人気がないからすっとばそう」と言われカットされた<ref>ゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)「連載打ち切りの危機 〜念願の人気1位を獲得〜」『生たまご ゆでたまごのキン肉マン青春録』エンターブレイン、2009年7月1日、{{ISBN2|978-4-7577-5005-0}}、191頁。</ref>。後の読み切りではこの説得するエピソードが描かれており、短編集に収録されている。
; 第2次怪獣退治編(第80話 - 第89話 全10話)
: ラッカ星防衛編、宇宙野武士編、キン肉星帰還編とも。超人オリンピック王座を剥奪されたキン肉マンとミートは日本へ帰国、再び貧乏暮らしに。故郷キン肉星への帰省やラッカ星での宇宙野武士退治など、ギャグ中心の原点回帰的な内容。画風も以前のものに変更された。アメリカ編は作者いわく「失敗だった」とのことで原点回帰的な内容となったが、それに代わる展開を模索していた時期であった。この頃にはビビンバ、[[ブロッケンJr.]]といった重要キャラクターも登場。アニメ版ではカットされている(宇宙野武士編は内容を改変した上でアニメスペシャルとして放映)。
: アメリカ遠征編の頃に人気が低下していたこともあり、このままでのギャグ路線では難しいと判断され、次からはバトル路線の2度目の超人オリンピックが開始することになる<ref>「完璧肉好始祖参式インタビュー 『キン肉マン』2代目原作担当編集 松井栄元」『キン肉マンジャンプ Vol.4』集英社、2023年3月22日、ISBN 978-4-08-102418-6、157頁。</ref>。
; 第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイト編(第90話 - 第121話 全32話)
: 第2回超人オリンピック編とも。キン肉マンが超人オリンピック・チャンピオンの権利を剥奪されたため、急遽第21回大会ザ・ビッグファイトが開催された。キン肉マンは再び優勝を目指すために参加を決意。同じ日本代表の[[ウルフマン (キン肉マン)|ウルフマン]]やソ連代表の[[ウォーズマン]]たちと闘う。ウォーズマンを倒した際、代名詞となるフェイバリットホールドであるキン肉バスターが登場した。ただしアニメ版ではキン肉バスターでは決着がつかず、風林火山で倒している。またアニメではビビンバに代わって二階堂マリがヒロインを務めるようになり出番が大幅に増えた。逆にビビンバは劇場版およびキン肉星王位争奪編にしか登場しておらずキン肉マンとも恋人関係にならない。
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: 調和の神を中心とする超人の神の一派が、「下天の儀」を経て地上に適応するための新たな肉体を得た姿。超人殲滅を宣言して地上に降り立ったが、中には超人に期待を抱く者も存在しており、調和の神の真の目的も神の資格を持つ超人を選抜することにある。
* ※1 残虐超人、悪魔超人、完璧超人、時間超人を一括して悪行超人と呼称するのは、続編の『キン肉マンII世』から。本作の段階では、それぞれの派閥は明確に区分されている。ただし『キン肉マンII世』連載中に『キン肉マン』の時代を描いた作品(ジャンプ・コミックス37巻収録作など)では、悪行超人の総称を使用している。また、『キン肉マンII世』では、正義・悪行どちらにも所属しないフリー超人([[ケビンマスク]]が該当)が登場する。
* ※2 ザ・サイコー超人、極悪超人、かくれ超人、朱天超人、戦士超人などテレビアニメ・劇場版オリジナルの超人も存在する。
 
=== 身体的特徴による分類 ===
以下は[[集英社]]の公式本『キン肉マン 77の謎』と[[学研]]{{要曖昧さ回避|date=2023年5月}}の図鑑]]『キン肉マン「超人」』における分類。主に6パターンに分けられる<ref>TEAM MUSCLE編『キン肉マン 77の謎』集英社〈ジャンプ・コミックス・セレクション〉、1998年12月16日、{{ISBN2|978-4-83-421678-3}}、8-9頁。</ref><ref>{{Cite book|和書|year=2019-06-04|title=キン肉マン「超人」|page=262-263|publisher=[[Gakken|学研]]|isbn=978-4054066069}}</ref>が、その全てを生物学的に体系づけて分類するのは非常に難しい<ref>{{Cite web|url=https://wpb.shueisha.co.jp/kinnikuman/?school_002|title=はじめてのキン肉マン教室 第2回 魅力爆発!『キン肉マン』オモシロ超人列伝|work=キン肉マン 公式サイト|accessdate=2022-04-29|}}</ref>。
 
; 人類タイプの超人
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{{Main|キン肉マンの登場人物}}
 
劇中には多くの超人、怪獣、人間が登場する。読者から送られたデザイン案を基にデザインが行われることも多く、連載時は読者参加型の様相があった。準主役級人気超人のラーメンマン、ロビンマスク、ウォーズマンも、読者考案のキャラクターである{{要出典|date<ref>ゆでたまご「肉談 第2回」『キン肉マンII世 3』集英社〈集英社文庫(コミック版)〉、300頁。</ref><ref name=2021年6月}}"mantan"/>
 
== 用語 ==
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; {{Anchors|オーバーボディ}}オーバーボディ
: 覆面レスラーがマスクの上から被るオーバーマスクのように、本当の肉体の上に着る仮の肉体。主に敵のボス格が正体を隠すために着用。元々はせっかくデザインしたキャラクターの評判が悪かった際の苦肉の策で、作者自身も「ようこんなことやるわ!」と自虐的に語っている。作中ではオーバーボディから現れた超人は大柄・鋭利な姿であることが多い。発案者はネプチューン・キング<ref>ゆでたまご「属性別超人名鑑 零 完璧超人篇」『キン肉マン 公式ファンブック 超人閻魔帳』43頁。</ref>。学研の図鑑『キン肉マン「超人」』では、超人は姿を完全に変えることができなくても大なり小なり変身能力があるとされ、オーバーボディについて「超人の持つ変身能力によって中に収まるように自在に体を変形させている」という説が立てられている<ref>{{Cite book|和書|year=2019-06-04|title=キン肉マン「超人」|page=12|publisher=学研|isbn=978-4054066069}}</ref>。
; {{Anchors|オメガの民}}オメガの民
: ジ・オメガマンやオメガ・ケンタウリの六鎗客をはじめとする一族。彼らの祖先がオメガの民となる以前は遥か古代の地球で栄え、最盛期には地球の大部分を支配していた。スワローズ・ネスト城や[[安土城]]など、世界の名城があった場所は太古に彼らが住んでいた街の跡地であり、[[アンティキティラ島の機械]]など彼らのかつての繁栄の証も残されている。その発展の速さは超人閻魔ことザ・マンから見ても目覚ましいものだったが、それと同時に超人界の和を乱し数多くの罪深き蛮行も重ねてきたため、天界の神々が黙って見過ごさぬであろうと考えたザ・マンは、彼らを粛清する素振りを見せつつ宗家の連中を安全地帯に逃がすことにした。地球を追われオメガ・ケンタウルス星団に流れ着いた彼らは何千万年もの歳月をかけて独自の進化を遂げ、高い超人強度を身につけるに至る。しかしザ・マンの真意を知らない彼らは自分たちを宇宙に追いやった張本人として彼を一族最大の仇敵と考え、恨みにまみれた歴史を歩むこととなる。
; {{Anchors|オメガ・ケンタウルス星団}}オメガ・ケンタウルス星団
: ジ・オメガマンとオメガ・ケンタウリの六鎗客本拠民が住む地。地球から1万6千光年の宇宙のかなたにある。遥か昔に地球で栄耀栄華を極めたオメガの先祖が完璧超人始祖によって地球から完全に締め出されて流れ着いた場所。長い苦闘の末になんとかそこを生命の住める環境に整えたが、現在オメガの星は寿命が尽きかけ滅亡の危機に瀕している。
; {{Anchors|火事場のクソ力}}火事場のクソ力
: 窮地にて発揮される潜在的な力。発動中は強大な力を発揮する。『キン肉マンII世』ではK.K.Dと略称されている。キン肉星王位争奪編までは「キン肉王族の血筋を引く者だけに発動する固有の特殊能力」とされていたが、完璧超人始祖編以降では友情パワーと同じものであるとされ、仲間への思いが高まると同時に全身が発光し奇跡的な力を発揮する描写がなされた<ref>「ファンならここは知っておきたい! キン肉マンの謎」『大解剖ベストシリーズ キン肉マン大解剖 新装版』[[三栄書房]]〈サンエイムック〉、2018年1月12日、{{ISBN2|978-4-7796-3463-5}}、75頁。</ref>。
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: キン肉星人は主な種族としてキン肉族、シュラスコ族(ミート、ミンチなど)、ホルモン族(ビビンバ、ホルモンヤーキなど)、バーベキュー族(シシカバ・ブー、シャミカバ・ブーなど)が4大勢力とされており、それぞれに長老と族長がいる。また、ハラボテ族もキン肉星人の部族のひとつとされる<ref>{{Cite book|和書|year=2019-06-04|title=キン肉マン「超人」|page96|publisher=学研|isbn=978-4054066069}}</ref>。
:; {{Anchors|キン肉族}}キン肉族
:: 正義超人に属する超人の一族。開祖はシルバーマン。主人公であるキン肉マン(キン肉スグル)やキン肉万太郎はこの一族の出身である。キン肉星に住むキン肉星人の一派であり、王家はマッスルガム宮殿にてキン肉星を統治している。その格式は高く、正義超人の中でもトップクラスで、キン肉族は正義超人のリーダー格とされる。名前の通り、発達した筋肉を持ち、力技に長ける。生まれた時からマスクを着ける習慣があり、素顔を他人だけでなく一族に晒すことは厳しく禁じられ、万が一晒した者は王族と言えども自害しなければならない厳しい掟があり、マスクを無くして24時間以内にマスクを見つけられなかった場合も自害しなければならない。かつてはマスクを自由に取り替えられたが、キン肉マンが生まれた時には法律が変わって生まれた時に着けたマスクから変えることはできなくなり、生まれてきた赤ん坊は自身のデータが書かれた紙を基にコンピューターが最も適したと判断して選んだマスクを着けることになった。王位を継ぐためには超人協会と105人の超人の神の承諾を得なければならず、なおかつ超人族最強の男でないとその資格がないとされる。国歌は[[吉野家|吉野屋]]のテーマ<ref>ゆでたまご「キン肉星を救え!の巻」『キン肉マン 第1巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1980年2月15日、{{ISBN2|978-4-08-851131-3}}、58頁。</ref>。
:; {{Anchors|キン肉大神殿}}キン肉大神殿
:: 黄金のマスクと銀のマスクが置かれている場所で、シルバーマンが遺したフィニッシュホールドの壁画にはキン肉族三大奥義の「マッスル・インフェルノ」「マッスル・スパーク」「マッスル・リベンジャー」が描かれている。正義超人の聖地であり本拠地でもある<ref name="seigi"/>。大神殿のさらに奥、秘密の地下道を越えた先にある深い森はキン肉星禁制地域になっており、その真下にある地下水脈の最深部にキン肉マンの大叔父・キン肉サダハルが幽閉されていた地下牢がある。
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:; {{Anchors|筋肉の滝}}筋肉の滝(マッスル・フォール)
:: キン肉星の大王たちは、死期が近付くと何かに導かれるように宮殿の裏山に登り、そこには皆が死を迎える決まった場所がある。その決まった場所にうず高く積まれたキン肉星の代々の大王たちの死体の山がちょうど人の上半身に似ていることからそう呼ばれている。そこから大量の湧き水として噴き出している「知恵の水」は代々の王位継承者の偉大なるパワーが備わるということで、一般の人々は飲むことを禁じられキン肉王家の者だけが飲むことを許されていた。
; {{Anchors|下天の儀}}下天の儀
: 超人の神が天から降り、地上で活動できる肉体を得ること。これを行うと神の座を降りることになり、二度と天上界に戻ることはできない。最初に地上に降り立った慈悲の神(ザ・マン)は神を辞めて超人となったが、同じくその状態になった調和の神とその一派は自分たちのことを「超神」と呼ぶ。神の超人強度は1億パワーだが、そこから1万パワーを犠牲にして天から下り受肉するため、9999万パワーとなる。
; {{Anchors|国立超人博物館}}国立超人博物館
: 超人たちの装着物が展示されている場所。超人オリンピックチャンピオンベルト、宇宙超人タッグ・トーナメント優勝トロフィー、運命の5王子のマスクなどもある。
; {{Anchors|三属性超人不可侵条約}}三属性超人不可侵条約
: キン肉星王位争奪戦の1年半後に正義超人・悪魔超人・完璧超人の3勢力で締結された条約。これに違反した超人はその属性にかかわらず永久追放となる。正義超人代表テリーマン・悪魔超人代表アシュラマン・完璧超人代表ネプチューンマンの3者によって調印された。調印式の2日後、襲来した完璧・無量大数軍がネプチューンマンの代表権を認めず、三属性超人不可侵条約の撤回を要求しストロング・ザ・武道が条約文を燃やした。
; {{Anchors|正義の剣}}正義の剣
: アニメ「地獄の極悪超人編」に登場。銀河宇宙の彼方にある、正義超人発祥の地と言われるキンモク星にある剣。光り輝く不思議な鉱石でできている。数億年の昔、キンモク星にまだキンモク星人も超人も一人もおらず古代生物が支配していた頃、光の中から正義の剣に導かれて現れた男女の赤子が成長し正義超人たちの祖となり、キンモク星より多くの正義超人たちが宇宙の各所へ巣立っていったという伝説がある。また、正義の剣を得たものは宇宙一の莫大な金銀財宝を得られるとも言われる。正義超人が完璧超人とザ・サイコー超人を破った暁には、彼らをキンモク星に呼び正義の剣を与えるべしという王家の言い伝えに従い、リリー姫がキン肉マンら正義超人をキンモク星へ招待した。
; {{Anchors|世界超人協会}}世界超人協会
: 地球の超人たちの統括・育成や超人オリンピックの開催などを行う機関。略称は「WSA」。会長はドーロ・フレアース。本部はアメリカ・[[ミズーリ州]]の[[セントルイス]]。アメリカ超人界に約150年間にわたり君臨していたゴッド・フォン・エリックの弟子がそれぞれ超人協会、超人評議会、超人同盟の会長を務めているが、かつては超人協会が唯一の超人団体だった。アメリカでの超人評議会、超人同盟との団体抗争のために一時期勢力を弱めるが、キン肉マンとテリーマンの活躍により新世界超人協会として再統一される。正義超人界の重要な中枢機関としてキン肉王族、宇宙超人委員会と互いが暴走しないよう監視し合う三権分立体制となっている<ref>ゆでたまご「属性別超人名鑑 弐 正義超人篇」『キン肉マン 公式ファンブック 超人閻魔帳』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2014年8月9日、{{ISBN2|978-4-08-880249-7}}、109頁。</ref>。