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極地などを除く世界中の海に生息するが、熱帯海域ではあまり見られない。そのため、南半球の個体群と北太平洋、北大西洋の個体群は地理的に隔絶されている。
 
外洋性である場合が目立つが沿岸部に寄る事も珍しくなく、[[海峡]]や[[水路]]を利用したり<ref group="注">たとえば[[セントローレンス湾]]や[[メイン湾]]の各地の水路や海峡に頻繁に出現したり、近年にも[[バルト海]]に進入する事例が見られることもある。また、日本でも[[長崎県]]の[[平戸瀬戸]]で主要な捕獲対象の一種とされていた時期が存在した。</ref><ref>片岡千賀之,亀田和彦, 2012年, 『明治期における長崎県の捕鯨業-網取り式からノルウェー式へ-』, [[長崎大学]]水産学部研究報告, 第93号</ref>、[[地中海]]や[[カリフォルニア湾]]の様な陸地に囲まれた海域にも分布する。現在の地中海と[[ジブラルタル海峡]]に通常分布する唯一の[[ヒゲクジラ類]]でもある。過去には[[日本列島]]の[[瀬戸内海]]を利用していた可能性も指摘されている<ref name=Yamaguchi />。
 
[[地中海]]と[[コルテス海]]には定住群または半定住群が存在し、大きさや形態や行動様式などにも外洋性の個体群と若干の違いが見られる。たとえば、[[ランペドゥーザ島]]([[イタリア]])の様に、中・低緯度海域における冬季の採餌場も存在する事が判明している<ref>{{cite web|url=https://www.marinemammalhabitat.org/portfolio-item/lampedusa/ |title=Lampedusa IMMA|author=エリック・ホイト([[:en:Erich Hoyt|英語版]]), Giuseppe Notarbartolo di Sciara([[:en:Giuseppe Notarbartolo di Sciara|英語版]]), Gill Braulik|work=Marine Mammal Protected Areas Task Force|access-date=2023-10-08}}</ref>。また、地中海においては定住群と[[北大西洋]]から[[ジブラルタル海峡]]を通過して回遊してくる個体が共存している<ref>Beatriu Tort, Eduard Degollada, 2023年, ''Fin Whale Project and Biodiversity on the Catalan coast'', EDMAKTUB Association</ref>。