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=== 「Tsunami」の国際語化 ===
[[英語]]文献において、{{en|tsunami}} という語が使われた例は、現在のところ『[[ナショナルジオグラフィック (雑誌)|ナショナルジオグラフィックマガジン]]』[[1896年]]9月号に掲載された[[明治三陸地震]]津波を報じる[[エリザ・シドモア]]執筆の記事 {{lang|en|"The Recent Earthquake Wave on the Coast of Japan"}}<ref>[http://ngm.nationalgeographic.com/1896/09/japan-tsunami/scidmore-text "The Recent Earthquake Wave on the Coast of Japan"本文]</ref> が最古とされている<ref>[http://www.npr.org/2011/03/18/134600508/history-of-tsunami-the-word-and-the-wave History Of Tsunami: The Word And The Wave][[ナショナル・パブリック・ラジオ]]、2011年3月18日。</ref>。しかし、一般的に初引用として知られているのは、[[小泉八雲]](ラフカディオ・ハーン)が[[1897年]](明治30年)に出版した著作集『仏の畠の落ち穂』({{en|Gleaming in Budda-Fields}})の中に収録された「生神様」({{en|A Living God}})である。[[濱口梧陵]]をモデルにした同作では、地震後に沿岸の村を飲み込んだ巨大な波を「{{en|tsunami}}」と、日本語の転写で表現した
 
その後、[[1904年]]の[[地震学]]の学会報告にはじまり、地震・気象の学術論文等に限られていた。元々英語圏では {{en|tidal wave}} <ref group="注">NHKでも、かつて緊急警報放送開始時の画面で、津波警報は「{{en|tidal wave warning}}」を用いていた。</ref> という語が使われてきたが、この語は本来[[潮汐]]({{en|tide}})による波を指し、地震による波にこの語を使うのは学問的にふさわしくないとされ、現在では {{en|[[:en:Tsunami|tsunami]]}} が用いられる。研究者の間では {{en|seismic sea wave}}(地震性海洋波)という語が使われることもあったが、あまり一般的ではなかった。
しかし、一般的に {{en|tsunami}} の初出作品として知られているのは、ラフカディオ・ハーン([[小泉八雲]])が[[1897年]](明治30年)に出版した著作集『仏の畠の落ち穂』({{en|Gleaming in Budda-Fields}}) の中に収録された「生神様」({{en|A Living God}}) である。[[濱口梧陵]]をモデルにした「生神様」では、地震後に沿岸の村を飲み込んだ巨大な波を {{en|"tsunami"}} と現地語の日本語で表現した。
 
その後、1904年の[[地震学1946年]]の学会報告にはじまり、地震・気象の学術論文等に限られていた。元々英語圏では {{en|"tidal wave"}} <ref group="注">NHKでも、かつて「緊急警報放送」開始時の画面で、津波警報 {{en|"tidal wave warning"}} を用いていた。</ref> という語が使われてきたが、この語は本来潮汐 ({{en|tide}}) による波を指し、地震による波にこの語を使うのは学問的にふさわしくないとされ、現在では {{en|'''[[:en:Tsunami|tsunami]]'''}} が用いられる。研究者の間では {{en|"seismic sea wave"}}(「地震性海洋波」)という語が使われることもあったが、あまり一般的ではなかった。1946年、[[アリューシャン地震]]で[[ハワイ諸島]]に津波の大被害があった際、[[日系アメリカ人|日系移民]] {{en|"tsunami"}} 「津波」という語を用いたことから、ハワイでこの語が使われるようになり、被害を受けて設置された[[太平洋津波警報センター]]の名称も[[1949年]]には {{lang|en|[[:en:Pacific Tsunami Warning Center|Pacific Tsunami Warning Center]]}} とされたことから、[[アメリカ合衆国]]ではこの語が広く用いられるようになり、その後、[[1968年]]にアメリカの[[海洋学者]]ウィリアム・G・ヴァン・ドーン {{en|(William G. Van Dorn)}} が学術用語として使うことを提案し<ref>『地震・津波と火山の事典』東京大学地震研究所監修</ref>、国際語化した。
 
「ツナミ」上記以降、 {{en|tsunami}} は学術用語として広く国際なっ広く用いられていたが、[[2004年]]の[[スマトラ島沖地震 (2004年)|スマトラ沖地震]]による津波が激甚な被害をもたらしたことが世界中に報道されたことを契機に、一気に各国の言語で一般語になったとされる
 
==人間以外の生物への影響==