「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
More used with only one reference definition: 1 new reference and 2 new reference calls.
文章入れ替え、節名称変更、操作方法や主観・元号・強調を削除
4行目:
|タイトル = ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズ
|開発元 =
|発売元 = [[SNK (1978年設立の企業)|SNK]](1994 - 2000)→2000年)<br />SNKプレイモア(2001 - 2016)→2016年)<br />[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]]<ref name="sinsnk"/>(Present)(2016年以降)
|ジャンル = [[対戦型格闘ゲーム]]
|1作目 = THE KING OF FIGHTERS '94
14行目:
|公式サイトタイトル = THE KING OF FIGHTERS OFFICIAL WEB SITE
}}
『'''ザ・キング・オブ・ファイターズ'''』(THE KING OF FIGHTERS)は、[[1994年]]に[[SNK (1978年設立の企業)|SNK]](旧社)が[[ゲーム機]]「[[ネオジオ]]」で発売した[[対戦型格闘ゲーム]]のシリーズ名、またその劇中で開催されている世界規模の格闘大会の名称。元々は同社の対戦格闘ゲーム作品『[[餓狼伝説]]』シリーズおよび『[[龍虎の拳|龍虎の拳2]]』の舞台である格闘大会。公式な略称は、頭文字を取った『'''KOF'''』(ケーオーエフ){{Efn2|[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]](新社、旧社名:SNKプレイモア)はこの略称も[[商標]]登録している。}}。[[台湾]]では『'''格鬥天王'''』、[[香港]]と[[中国大陸]]では『'''拳皇'''』と訳される
 
[[1994年]](平成6年)から毎年新作がリリースされているが、[[2001年]](平成13年)はSNK(旧社)の[[倒産]]にともないサン・アミューズメントが、[[2002年]](平成14年)以降はプレイモア→SNK、SNKプレイモア[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]](新社)が販売している。{{Efn2|SNKプレイモアは[[2016年]](平成28年)に数年ぶりの新作となる『XIV』リリース発表に合わせ、社名を「SNK」に戻した<ref name="825snk">{{Cite web|和書|url=https://www.jp.playstation.com/blog/detail/2915/20160426-kofxiv.html|title=『KOF XIV』の発売日が8月25日に決定! "SNK"ブランドの復活のニュースも飛び出した、プレス発表会レポート|publisher=PlayStation.Blog|accessdate=2016-09-12}}</ref>。}}が販売している
公式な略称は、頭文字を取った『'''KOF'''』(ケーオーエフ)。[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]](新社、旧社名:SNKプレイモア)はこの略称も[[商標]]登録している。
 
== ゲームシステム・主な用語 ==
なお、[[台湾]]では『'''格鬥天王'''』、[[香港]]と[[中国大陸]]では『'''拳皇'''』と訳される。
このシリーズ作品では、基本的にプレイヤーは3人一組(作品によっては4人1組)のチームを選択し、他のチームと勝ち抜き戦を行うというシステムであを採用している。
 
『餓狼伝説』シリーズで使われていた避け攻撃に加え、相手を遠くに吹っ飛ばす「ふっとばし攻撃」や相手の攻撃を完全にかわす「攻撃避け」などの要素が追加された。
== 概要 ==
このシリーズ作品では、基本的にプレイヤーは3人一組(作品によっては4人1組)のチームを選択し、他のチームと勝ち抜き戦を行うというシステムである。
 
同時代にリリースされていたSNKの対戦型格闘ゲーム『[[餓狼伝説]]』と『[[龍虎の拳]]』、および1980年代のアーケードアクションゲームである『[[怒 (ゲーム)|怒]]シリーズ』や『[[サイコソルジャー]]』など、SNKのキャラクターたちが作品の垣根を越えて一つの格闘大会に出場して覇を争う「'''ドリームマッチバトル'''」という設定をコンセプトに製作された。『餓狼伝説』シリーズで使われていた避け攻撃に加え、相手を遠くに吹っ飛ばす”ふっとばし攻撃”、相手の攻撃を完全にかわす”攻撃避け”、などの要素が追加された。キャラクターは『餓狼伝説』や『龍虎の拳』をふくめて描き起こしで調節がされている<ref>{{Cite book|title=月刊電撃王9月号|date=1994年9月1日|year=1994|publisher=主婦の友社|page=132}}</ref>。だが、同じくSNKのヒット作である対戦型剣劇ゲーム『[[サムライスピリッツ]]』のキャラクターは「当時、KOFのゲームエンジンの基礎の部分に、武器やママハハといったキャラクターとは別のスプライトを被せる仕組みが組み込まれていなかった」という理由で本シリーズには参戦していなかったが{{efn2|ただし、一部の外伝作品にはプレイヤーキャラクターとして参戦していたり、本編においてもストライカーや背景キャラクターとして登場している者もいる。}}<ref name="sinsnk">[https://www.4gamer.net/games/317/G031749/20160613002/ 新生SNKのモノ作りはここから始まる。「餓狼MOW2」の話題も飛び出した,「THE KING OF FIGHTERS XIV」開発陣インタビュー] 4Gamer.net、2016年6月25日</ref>、『[[THE KING OF FIGHTERS XIV]]』より同作の[[ナコルル]]が正式参戦した。
 
また一方で、客演キャラクター以外にも、物語を動かす主要人物として生み出された、三種の神器の一族、オロチ一族、秘密結社ネスツなど『KOF』オリジナルキャラクターが登場する。新作の都度、チームの構成を変えるなど、時にはかつてのライバルや宿敵ともチームを組んで戦うことができ、これまで登場したキャラクターは100人以上にも及ぶ。3vs3という対戦格闘ゲームのチームバトルの基礎を築いた作品である。
 
[[1994年]](平成6年)から毎年新作がリリースされているが、[[2001年]](平成13年)はSNK(旧社)の[[倒産]]にともないサン・アミューズメントが、[[2002年]](平成14年)以降はプレイモア→SNKプレイモア→[[SNK (2001年設立の企業)|SNK]](新社)が販売している。SNKプレイモアは[[2016年]](平成28年)に数年ぶりの新作となる『XIV』リリース発表に合わせ、社名を「SNK」に戻した<ref name="825snk">{{Cite web|和書|url=https://www.jp.playstation.com/blog/detail/2915/20160426-kofxiv.html|title=『KOF XIV』の発売日が8月25日に決定! "SNK"ブランドの復活のニュースも飛び出した、プレス発表会レポート|publisher=PlayStation.Blog|accessdate=2016-09-12}}</ref>。
 
ゲームは主に男性の対戦格闘ゲーマーに支持されているが、登場キャラクターは女性人気が高い。シリーズを通しての主要人物である、草薙京とそのライバルの八神庵は特に女性人気が高く、両者の関連グッズの購入者はほとんど女性である<ref>『マーチャンダイジングライツレポート』1997年11月号</ref>。
 
[[中華人民共和国|中国]]や[[大韓民国|韓国]]などのアジア圏にも人気があり、日本と同様のファン層を有している。
 
複数のゲーム作品のキャラクターが同一世界に共存する'''「[[クロスオーバー作品]]」'''として始まったゲーム作品であるため、原典となるゲーム作品群とは辿った歴史の異なる'''“[[パラレルワールド]]”'''としての物語を展開している。例として挙げると、原典となるゲーム作品では『龍虎の拳』は『餓狼伝説』の10年以上前が作品の舞台だが、本作では両作品のキャラクターが同時代の人物として大会に参加している。
 
作品が新作へと進むごとに劇中でも時間は経過しているものの、一部の主要人物が物語の進展に応じて要所要所で若干成長することはあるが、基本的には登場人物の年齢は設定されておらず歳を取らない。製作者いわく「『[[サザエさん]]』のような感じと思っていただいて構わない」とのこと<ref>[http://www.famitsu.com/news/201608/22113485.html 『ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV』発売直前インタビュー―開発秘話からアップデート情報、懐かしのネオジオ話まで!]の[https://www.famitsu.com/news/201608/22113485.html?page=3 3ページ目]より(『'95』で1つ歳を取って以降は固定) ファミ通.com、2016年8月22日</ref>。
 
== ゲームシステム・主な用語 ==
8方向レバー(家庭用では十字キー)+A(弱パンチ)・B(弱キック)・C(強パンチ)・D(強キック)の4ボタンで操作する。作品によってはEが加わり5ボタンとなる。
 
=== 基本ルール ===
47 ⟶ 30行目:
 
;ダッシュ・バックステップ
:前または後ろに素早く2回レバーを入力。一足飛びで素早く前進する。
;攻撃避け
:A・B同時押しで使える。その場で回避行動をとる。これは『餓狼伝説』のライン移動がモデル。『'95』、『'98』のEXTRAモードでは避け動作中にボタンを押すと専用の攻撃('''カウンター攻撃''')ができる。『'96』では大門とクラークのみ、『2002』ではシェルミー(裏は不可)のみが固有の技として使用可能。
;ふっとばし攻撃
:C・D同時押しで使える。名前の通り相手をふっ飛ばすヒットするとダウンする攻撃を出す。他にも、判定が強い・キャンセルが可能という特徴がある。『[[餓狼伝説スペシャル]]』でのライン飛ばし攻撃が元になっている。ジャンプ中にも出すことができるが、この場合は立ち・しゃがみどちらでもガード可能になる。それぞれ「地上」・「空中」とつけて区別される。
;挑発
:B・C同時押しで挑発を行い相手のパワーゲージを減らすことが可能。
;パワーゲージ
:体力ゲージとは別のゲージ。A・B・C同時押しで'''パワー溜め'''動作を行うことで溜めることができるほか、相手の攻撃をガードすることでも溜まっていく。また、'''挑発'''することで相手のパワーゲージを減少させることができる。
:最大まで溜まると'''パワーMAX状態'''になり、攻撃力が1.5倍に上昇し、超必殺技が1回だけ使用できるようになる。パワーMAXは超必殺技を使用するか時間経過で自然解除される。
;超必殺技
:特殊なコマンド入力で使用できる必殺技より強力な必殺技。体力が減少して赤く発光している状態かパワーMAX時に使用できる。後述のMAX超必殺技のある作品では、この両方の条件を満たすことで使用できるようになる。
:システムを大幅に刷新した『'96』でもこのパワーゲージや超必殺技のシステムは継承されている。
;ガードキャンセル
:ガード中に必殺技を出して反撃する『'94』では連続ガードしなければ使えなかったため使用機会はほぼ皆無だったが、『'95』ではパワーMAXになればガードさえすればいつでも何回でも出せたため、その攻撃力と相まってガード待ちが非常に強力な戦法となった
:『'96』以降では、『'95』以前を再現したEXTRAでもこのガードキャンセルは再現されていない。
;援護攻撃
:『'98』まで存在したシステム。つかみ技を受けているか気絶中に、背景の控え中のキャラクターが飛び込んできて相手の攻撃を阻止する。『'96』以降はキャラクター同士の相性によっては全く援護してくれない場合もある。背景に控え中のキャラクターがいない『'94 RE-BOUT』では、ストライカー同様に画面外から飛び込んでくる。下記の3つの条件(作品によっては2つ)を満たした時にA・B・Cボタン同時押しで援護攻撃(ヘルプアタック)となる。
:# 気絶している、または相手の掴み技を受けている。
:# 出場前のメンバーが画面内に見えている。
70 ⟶ 53行目:
 
=== '96以降のゲームシステム ===
従来のシステムは『'95』で完成していたものの、ゲームスピードが遅またキャラクター性能が波動昇龍に偏りすぎていることが待ちを助長することを憂いなどから、相手に向かって前進していく攻撃的なプレイができるようにゲームシステムを大幅に変更している。『'97』『'98』では「ADVANCED」という操作モードとして用意されているため、その2作における説明の場合は、本項ではそのモードの解説として記す。
 
;ダッシュ
:前に2回レバーを入力するとキャラクターが相手に向かって走っていく。レバーをニュートラルに戻すことで急停止することができ、従来のものより柔軟性が高い。バックステップは従来同様。
;緊急回避
:打撃に対し無敵状態になりながら一定距離を移動する行動。A・Bボタン同時押しで使用できる。通常は前方に、レバーを進行方向と逆に同時入力するとだが後方に移動できる。
:『'96』の「緊急回避」は避けの機能としては薄く(無敵状態の時間が短く)、相手との間合いを詰める(相手の裏へ移動する)、あるいは離す程度の機能しかなく実用性はイマイチであった。『'97』以降では避け機能が強化された。
:『2002』、『XI』ではパワーゲージを消費することで、自分の通常技をキャンセルして緊急回避を行うことができる('''クイック緊急回避''')。『'98 ULTIMATE MATCH』ではこれに加えて攻撃避けでキャンセルする「'''クイック攻撃避け'''」も可能。
;のけぞり
:攻撃をヒットさせた際の食らった相手の状態を指す。食らい硬直、食らいポーズとも呼ぶ。のけぞっている間は操作不能になるので更に追撃することができる。のけぞり状態は当てた攻撃の種類によってのけぞっている時間が異なる。のけぞり時間は弱攻撃を当てた時よりも強攻撃を当てた時の方が長いことが多い<ref>{{Cite book|title=月刊ネオジオフリーク 12月号|date=1998年12月1日|year=1998|publisher=芸文社|pages=84,85,}}</ref>。
83 ⟶ 66行目:
:『'95』までと同じ。
;ジャンプのバリエーション
:『KOF』の特徴の一つに「ジャンプにバリエーションがある」という点がある。ジャンプが普通のジャンプに加えて、高度も低く距離が短い「'''小ジャンプ'''」と、高度は低いが長い距離を移動できる「'''中ジャンプ'''」、通常より高く飛ぶ「'''大ジャンプ'''」(『'95』から存在)が用意され、4種類のジャンプを使い分けることができる。
;パワーゲージ
:『'96』のみゲージ周りのシステムは『'95』以前のものと変わらないが、『'97』以降はパワー溜め動作が廃止され、主に相手に攻撃を当てるかガードさせたり、必殺技を出すといった攻撃行動を行うことで溜める仕様に変更。加えて、ガードしたり、攻撃を喰らった場合でも微弱ながら一応溜まる。また、『'97』からは時間制限なしに複数本ストックできる形式のパワーゲージが登場した。
;アドヴァンテージシステム
:『'98』以降のタイトルで導入されているシステム。味方が1人敗北するごとに、パワーゲージの最大ストック上限が1本増加し、最大5本まで貯められるようになる。
:ネスツ編3部作のみ、このシステムは採用されていない(『'99』『2000』では代わりにストライカーストックの(最大)個数が1個増える)。
;超必殺技
99 ⟶ 82行目:
;連続技
:通常技からキャンセルして必殺技に繋げて連続技にするという流れは本作にも存在している。
:本作独自の要素として、通常技をキャンセルして特殊技を出すことができ、このとき出した特殊技は性能が変化するようになっており、例えば通常しゃがみガード不能の特殊技なら、しゃがみガードされるようになる代わりに必殺技などでのキャンセルが可能になる(例外もあり)。これにより、このシリーズでは「通常技から特殊技必殺技」という技の繋ぎが一般的なものとなっている。また空中判定になる特殊技を通常技キャンセルで出すことで、空中でのみ出せる必殺技へ移行できるキャラクターも一部存在する。
:また、相手を投げる必殺技も通常技からキャンセルすることで連続技に組み込むことができる。当初このシステムはジャンプ攻撃ののけぞりからも繋がる仕様であったが、『'98』以降はその仕様は廃止されている。
;打撃防御(ガードポイント)
:『'96』以降、キャラクターの一部の技に備わっている。技動作の途中に相手の攻撃をガードできる部分が発生し、相手の攻撃を受け止めながら攻撃を行うことができる。無敵技に近いが、あくまでもガードなので削りダメージは受ける。ガード不能の打撃技も受け止められるが、ガードクラッシュはしてしまう可能性がある。また、ガードであるが故に、投げには無力。
 
=== ストライカー ===
109 ⟶ 92行目:
;アクティブストライカーシステム
:『2000』より登場。ストライカーがストックがある限り、食らい中でなければほぼどこでもいつでも呼び出せるようになっている。
 
;タクティカルオーダー
:『2001』のみ採用されたシステム。ストライカーを0 - 3人まで選択可能で、ストライカーの人数次第で、パワーゲージの長さや最大ストック数が決まる。ストライカーが0人の場合はパワーゲージ1本のみでゲージの長さが最も長く、パワーMAX超必殺技が使用不可。ストライカーが1人増えるごとにゲージの長さが短くなり最大ゲージストック数が1個ずつ増える。ストライカーが2人以上の場合は、指定したキャラクターを任意でストライカーとして使用することができる。
117 ⟶ 99行目:
 
;リーダーシステム
:3人のうちから1人を選ぶ(『2003』では選択画面で最初に選んだキャラクターに固定)。リーダーにしたキャラクターは超必殺技の上位版である'''リーダー超必殺技'''を使用可能なほか、『XI』では攻撃によるジャッジメントインジケーターの傾きがより大きくなる。
;交代攻撃
:専用の攻撃動作を出した後素早く交代する。『2003』のみ。
132 ⟶ 114行目:
;カウンターモード
:『'99』および『2000』にのみ存在するモード。パワーゲージを3本全て消費しつつ、ABC同時押しで発動する。
:このモード中はキャラクターが赤く光り、通常版のみではあるが超必殺技を無制限に出せ、「スーパーキャンセル」が可能になるという攻撃に特化したモード。また、攻撃による相手の硬直時間も長くなり、弱攻撃でも強攻撃ぶんの硬直を与えることができ、普段ではできない連続技が作り出せる。なお、この間に出した超必殺技は暗転時間停止の演出がなくなるため、技によっては発生が遅くなる。
;アーマーモード
:『'99』および『2000』にのみ存在するモード。パワーゲージを3本全て消費しつつ、BCD同時押しで発動する。こちらのモードも上記同様、攻撃による相手の硬直時間が長くなる。
138 ⟶ 120行目:
;スーパーキャンセル
:特定の必殺技をキャンセルして超必殺技に連続させるシステム。『'99』『2000』ではカウンターモード中限定の行動であるが、『2001』以降ではキャンセル1回でゲージを1本消費するようになった代わりに、いつでもできるようになった。『NEOWAVE』では超必殺技だけでなく必殺技を出すことも可能。『XI』ではパワーゲージの代わりにスキルゲージを1本消費するよう変更された。
:他、『XI』以降は超必殺技から上位の超必殺技へキャンセルすることができるシステムも存在する。例えば『XIV』では超必殺技からMAX超必殺技へのキャンセルが可能なアドバンスドキャンセル、超必殺技からCLIMAX超必殺技へのキャンセルが可能なクライマックスキャンセルもある。
 
=== 技の特性 ===
149 ⟶ 131行目:
=== KOF MAXIMUM IMPACT ===
;サイドステップ
:『MAXIMUM IMPACT』シリーズでは前方・後方の緊急回避に加えて縦軸移動して回避する「'''サイドステップ'''」が追加され、これも動作中にボタンで専用の攻撃が出せる。移動後にボタンを押しっぱなしで円を描くように移動する「'''サークルモーション'''」となる。
;スタイリッシュアート
:『MAXIMUM IMPACT』シリーズでのシステム。レバーとボタンを決められた順番で押していくことで連続攻撃を出すことができる。キャンセルが利くため連続技に使えるものから、中段・下段の二択を迫れるものなどバリエーションは多数。
;さばき
:『MAXIMUM IMPACT 2』以降のシステム。『[[月華の剣士]]』の弾きに類似したもので、相手の攻撃に合わせることで少しの間無防備状態にすることができる。弾きと異なる点としてさばかれた側もさばきの入力を行えばさばき返すことができるが、入力タイミングは難しい。さばき返す代わりに、パワーゲージを消費することでキャンセルで緊急回避かふっとばし攻撃を行うことも可能。
 
== 設定 ==
ゲーム中の設定では、『[[餓狼伝説]]』の登場人物、[[ギース・ハワード]]がサウスタウンにて開催していたストリートファイトにいつしかスポンサーがつくようになり、全世界にTV中継されるような大規模な格闘大会に発展していったものである。
 
元々がストリートファイトであったための伝統から、試合はリングの上で行うようなことはほとんどなく、試合開始の合図とKOを宣言するレフェリーこそいるが基本的には野外などで行われている。ただし本シリーズにおける格闘大会「KOF」は、原典となる『餓狼伝説』や『龍虎の拳2』での同大会とは一部の設定が異なる。
 
全世界が注目する格闘大会であるため、優勝チームには莫大な賞金と格闘家として最大級の栄誉が与えられる。しかし「平穏無事に終了したことは一度も無い」と言われるほど毎回決勝近くではトラブルが起こっている。これは大会主催者が[[ルガール・バーンシュタイン]]のような裏社会の権力者やオロチ一族のような存在だったり、ネスツといった秘密結社など後ろ暗い者たちが大会を利用したりするためである。そのため決勝近くもしくは決勝後は、大会主催者個人の空母や宇宙ステーションの秘密基地といった場所で、もはや格闘大会などではない殺し合いのような闘いが行われているが、世間には噂程度にしか伝わっていない。『餓狼伝説』シリーズでも大会主催者であるギースやクラウザーがテリーに敗北後、死亡するという問題が起こっており、『KOF』シリーズと違いこれは世間に知れ渡っている。対して『龍虎の拳2』では当時26歳の若いギースが第1回KOFを開催し、第1回KOF優勝者のリョウと殺し合いをするが、敗北した後は逃亡だけで済ませており、さらに莫大な賞金と格闘家として最大級の栄誉はリョウにしっかり与えたようで、大したトラブルとしては認知されなかったようである。
 
『XⅢ』までの『KOF』シリーズでの決勝近くもしくは決勝戦後のトラブルは噂程度しか伝わってなかったが、『XIV』ではそのトラブルが一部始終TVアナウンサーAMBCのクレメンス・ベラミーとTVカメラマンにより全て放送され、初めてKOFでのトラブルが世間に公表される事になった。更に毎回そのトラブルで『KOF』シリーズでは莫大な賞金と格闘家として最大級の栄誉が無かった事にされていたが、『XIV』のKOF大会主催者アントノフがKOF史上初の格闘ゲームでも稀に見る全く裏が無い主催者だった為に『KOF』シリーズ初の莫大な賞金と格闘家として最大級の栄誉を与えた上にチャンピオンベルトも与えられた。
 
176 ⟶ 159行目:
 
== 登場人物 ==
本シリーズオリジナルの主要人物以外にも、SNKの様々なゲーム作品(『[[餓狼伝説]]』『[[龍虎の拳]]』『[[怒 (ゲーム)|怒]]』『[[サイコソルジャー]]』『[[サムライスピリッツ]]』)などからも多くのキャラクターが客演する。
{{main|ザ・キング・オブ・ファイターズの登場人物}}
同時代にリリースされていたSNKの対戦型格闘ゲーム『[[餓狼伝説]]』と『[[龍虎の拳]]』、および1980年代のアーケードアクションゲームである『[[怒 (ゲーム)|怒]]シリーズ』や『[[サイコソルジャー]]』など、SNKのキャラクターたちが作品の垣根を越えて一つの格闘大会に出場して覇を争う「'''ドリームマッチバトル'''」という設定をコンセプトに製作された。『餓狼伝説』シリーズで使われていた避け攻撃に加え、相手を遠くに吹っ飛ばす”ふっとばし攻撃”、相手の攻撃を完全にかわす”攻撃避け”、などの要素が追加された。キャラクターは『餓狼伝説』や『龍虎の拳』をふくめて描き起こしで調節がされている<ref>{{Cite book|title=月刊電撃王9月号|date=1994年9月1日|year=1994|publisher=主婦の友社|page=132}}</ref>。だが、同じくSNKのヒット作である対戦型剣劇ゲーム『[[サムライスピリッツ]]』のキャラクターは「当時、KOFのゲームエンジンの基礎の部分に、武器やママハハといったキャラクターとは別のスプライトを被せる仕組みが組み込まれていなかった」という理由で本シリーズには参戦していなかったが{{efn2|ただし、一部の外伝作品にはプレイヤーキャラクターとして参戦していたり、本編においてもストライカーや背景キャラクターとして登場している者もいる。}}<ref name="sinsnk">[https://www.4gamer.net/games/317/G031749/20160613002/ 新生SNKのモノ作りはここから始まる。「餓狼MOW2」の話題も飛び出した,「THE KING OF FIGHTERS XIV」開発陣インタビュー] 4Gamer.net、2016年6月25日</ref>、『[[THE KING OF FIGHTERS XIV]]』より同作の[[ナコルル]]が正式参戦した。
 
また一方で、客演キャラクター以外にも、物語を動かす主要人物として生み出された、三種の神器の一族、オロチ一族、秘密結社ネスツなど『KOF』オリジナルキャラクターが登場する。新作の都度、チームの構成を変えるなど、時にはかつてのライバルや宿敵ともチームを組んで戦うことができ、これまで登場したキャラクターは100人以上に及ぶ。3vs3という対戦格闘ゲームのチームバトルの基礎を築いた作品である
 
本シリーズオリジナル主要人物以外にも、SNKの様々なゲーム作品(『[[餓狼伝説]]』『[[龍虎の拳]]』ほか『[[怒 (ゲーム)|怒]]』『[[サイコソルジャー]]』『[[サムライスピリッツ]]』)などからも多くのキャラクターが客演する。
 
== ナンバリングタイトル ==
2,218 ⟶ 2,205行目:
*[[Nintendo Switch]]版 - ネオジオポケット版を配信。
**[https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000032661.html NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.1](2021年3月18日配信開始)
 
== 概要開発 ==
同時代にリリースされていたSNKの対戦型格闘ゲーム『[[餓狼伝説]]』と『[[龍虎の拳]]』、および1980年代のアーケードアクションゲームである『[[怒 (ゲーム)|怒]]シリーズ』や『[[サイコソルジャー]]』など、SNKのキャラクターたちが作品の垣根を越えて一つの格闘大会に出場して覇を争う「'''ドリームマッチバトル'''」という設定をコンセプトに製作された。
 
複数のゲーム作品のキャラクターが同一世界に共存する'''「[[クロスオーバー作品]]」'''として始まったゲーム作品であるため、原となるゲーム作品群とは辿った歴史の異なる'''“[[パラレルワールド]]”'''としての物語を展開している。例として挙げると、原となるゲーム作品では『龍虎の拳』は『餓狼伝説』の10年以上前が作品の舞台だが、本作では両作品のキャラクターが同時代の人物として大会に参加している。
 
作品が新作へと進むごとに劇中でも時間は経過しているものの、一部の主要人物が物語の進展に応じて要所要所で若干成長することはあるが、基本的には登場人物の年齢は設定されておらず歳を取らない。製作者いわく「『[[サザエさん]]』のような感じと思っていただいて構わない」とのこと<ref>[http://www.famitsu.com/news/201608/22113485.html 『ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV』発売直前インタビュー―開発秘話からアップデート情報、懐かしのネオジオ話まで!]の[https://www.famitsu.com/news/201608/22113485.html?page=3 3ページ目]より(『'95』で1つ歳を取って以降は固定) ファミ通.com、2016年8月22日</ref>。
 
== 反響 ==
ゲームは主に男性の対戦格闘ゲーマーに支持されているが、登場キャラクターは女性人気が高い。シリーズを通しての主要人物である、草薙京とそのライバルの八神庵は特に女性人気が高く、両者の関連グッズの購入者はほとんど女性である<ref>『マーチャンダイジングライツレポート』1997年11月号</ref>。
 
[[中華人民共和国|中国]]や[[大韓民国|韓国]]などのアジア圏にも人気があり、日本と同様のファン層を有している。
 
== 関連作品 ==
2,286 ⟶ 2,285行目:
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{notelist2|230em}}
=== 出典 ===
{{Reflist|230em}}
 
== 関連項目 ==