ピシャーチャ
インド神話における食人鬼
この項目では、インド神話における鬼神の1種について説明しています。ピシャーチャ諸語。ダルド諸語の別の呼び名については「ダルド語派」をご覧ください。 |
ピシャーチャ(Piśāca)は、インド神話における鬼神の1種。食人鬼。グールに相当。人の血肉を喰らい、ヴェーダでは喰屍鬼とも呼ばれる。基本的に外見は定まっていないが主に頭髪が無く、むき出しとなった牙の根元を下の先端で舐め回し、歯を鳴らす怪物の姿で知られ、女性のピシャーチャは両乳がぶら下がって膝を隠すほどに垂れている。叙事詩では単に悪鬼の意味で用いられることもあり、その場合はアスラやラークシャサと変わりない。『ブリハット・カター』の縁起譚で述べられているカーナブーティのように神の呪いでピシャーチャに変えられることもある。
仏典では「畢舎遮」、「毘舎遮」などと音写され、持国天の従者とされる。