ブレインストーム (映画)

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ブレインストームBRAINSTORM)は1983年アメリカMGM/UA製作、監督ダグラス・トランブル、主演クリストファー・ウォーケンSF映画。

ストーリー

複合未来産業エヴァンス電子研究所の研究チームは、リリアン・レナルズ博士をチーフとする画期的な実験を行っていた。 人間の記憶・知覚を他人に伝達するヘルメット型マシンをマイケル・ブレイスが被り、研究助手のゴーディと実験を続けている。「ブレインストーム」と名付けられた知覚伝達の研究は完成に近づきつつあった。最初はぼやけていた映像が鮮明になり、装置で接続された2人の間に神経伝達が行われた。「ブレインストーム」は直接の知覚伝達だけではなく、記録ができるようになる。 研究の完成を聞いた会社のオーナー、アレックス・ターソンは重役会を招集して、マシーンを披露する。人間の脳から直接、攻撃を指令できる技術に軍部が介入して来る。レナルズは研究の軍事転用に強く反対する。 その頃、研究員のハルが、美女にかこまれたブレインストームのテープをかけ、心臓麻痺をおこしかける事件がおきる。研究と軍との折衝でストレスがかかるレナルズが、1人で研究中に心臓発作に襲われ、必死でブレインストームを起動し、死ぬ間際から死後までを記録する。 彼女の死を契機として、軍が研究室を占拠し、軍事転用の研究を始めた。マイケルは「死」を記録したテープに執着し、軍の管理下に置かれたテープを再生しようとする。妻カレンと退職したハルの協力を得て、遠隔操作で研究室の設備にアクセスしテープを再生する。

概要

脳の情報をアップロード/ダウンロードするのは、サイバーパンクの常套手段だが、その手前の技術で、記憶と刺激をアウトプット/インプットする装置が「ブレインストーム」だと言える。オープニングのモザイク模様から本編につながる見せ方や、装置がヘルメット型からヘッドギア型、カチューシャ型へ改良していく姿で研究の進歩を表現するなど、技術の描き方に製作者のこだわりが見える。

記録は魚眼レンズを使った「泡」のように表現され、自身の体験と疑似体験を区別している。擬似体験が脳に対しては実体験として伝わっている事が、記録の再生で致死寸前になる状態の場面で表されている。 「死」の記録で臨死体験を映像化しており、魂が肉体を離れて舞い上って行く途中に人生のエピソードの「泡」に入ることで、走馬灯のように人生を振り返る様子が描かれている。

「死」の体験を描いた映画は、エンドロールに「TO NATALIE」とあるようにナタリー・ウッドの遺作になった。

キャスト

スタッフ