ゲイリー・バーロウ

ゲイリー・バーロウ（1971年1月20日~,Gary Barlow）はイギリス人歌手、ピアニスト、作詞家、プロデューサーである。イギリスの男性グループ、テイク・ザットのメンバーとして有名で1990年代には16枚ものヒット・シングルをリリースし、最も活躍したグループとされている。

経歴

チェシェーで生まれたバーロウは15歳のときに BBC Pebble Mill at One というBBC主催のコンテストでLet's Pray For Christmasという曲を歌い出場する。そのコンテストで準決勝まで進んだバーロウはロンドンにあるウェルス・ヒース・スタジオというところでレコーディングができるチャンスをもらう。これを機に、バーロウはクラブなどでカバー曲や、彼自身の曲をパフォーマンスするようになる。

1990年、18歳のときにはカーティス・ラッシュという名前でLove Is in the Airという曲をリリース。しかし、この曲はヒットには至らなかった。このときに、スパイス・ガールズを生み出したナイジェル・マーティン・スミスの目に留まり、テイク・ザットを結成する。

テイク・ザット時代

バーロウはテイク・ザットのメンバーとして有名ではあったが、音楽家としての才能も見出されていた。テイク・ザットのメンバーはバーロウ、ジェイソン・オレンジ、マーク・オーウェン、ハワード・ドナルド、ロビー・ウィリアムズ（後に脱退）の5人である。RCAレコードと契約し、1990年代には8曲のUKチャートナンバー1シングルをリリースしている。そして、ほとんどの曲でバーロウがメイン・ボーカルであった。

1992年から1996年の間に4枚のアルバムをリリースしている。デビュー・アルバムは"Take That ... and Party"（1992年）である。その次の年には"Everything Changes"をリリース。3枚目のアルバム、"Nobody Else"（1995年）はテイク・ザット最後のスタジオ・アルバムとなる そして、ベスト盤、"A greatest Hits Collection"が1996年にリリースされた。

他のメンバーがメイン・ボーカルを担当すことをバーロウは嫌ったという噂があった。この噂を支持する証拠はないが、事実、ボーカルを担当するはずだったメンバーが急遽バーロウに変わるということがあった。例えば、"Relight My Fire"のメイン・ボーカルはロビー・ウィリアムズが担当する予定であったが急遽バーロウに変わったということがある。作詞家としても有名であり、UKチャート1位、またアメリカでもトップ10にランクインした名曲、Back For GoodやEverything Changesを作詞した。"Back For Good"をリリースした際、ビー・ジーズのメンバー、バリー・ギブがこの曲の作詞をする変わりにテイク・ザットがビー・ジーズのヒット曲、愛はきらめきの中にをカバーするように交渉が行われたとメディアが報道。（後に1996年にテイク・ザットがカバーし、UKチャート1位を獲得。）2001年に同じくビー・ジーズのメンバー、ロビン・ギブがこの情報は嘘であり、バリーが作詞をした事実は一切無いことを発表した。

ソロ活動

テイク・ザット解散後、1996年にソロ活動に専念し始める。ファースト・シングル、"Forever Love"はUKチャートでリリースされるとすぐに1位を獲得。デビュー・アルバム、"Open Road"も1位を獲得した。また、2枚目のシングル、"Love "Won't Wait"はマドンナによって作詞され、同曲もチャート1位を獲得。また、"So Help Me Girl"はアメリカのチャート、アダルト・コンテンポラリーでもトップにのぼりつめた。しかし、この曲はUKチャート20位にとどまる。その次のシングルである"Open Road"はUKチャート7位を記録。その後、2枚目のアルバム、"Twelve Months, Eleven Days"をリリースした。

2番目

テイク・ザット脱退後、同じくソロ活動を続けていたロビー・ウィリアムズとはよく比べられた。バーロウのデビュー・アルバム、シングル共にチャート1位を記録したが、ウィリアムズのソロ活動はなかなか良い成績を収めることができなかった。またメディアはそろって「バーロウの方がウィリアムズより金持ち」など、その当時のバーロウとウィリアムズの差を報じることが多かった。しかし、ウィリアムズが"Angel"を1997年にリリースすると、世界中で大ヒットとなり、たちまちバーロウは報道機関からは支持されなくなっていった。また、テイク・ザット時代に音楽的才能に目をつけたメディアはバーロウから離れていってしまう。

また、ウィリアムズは2002年にリリースしたアルバム、"Escapology"に収録された隠しトラックで最後に「ゲイリー・バーロウはどこへいった？」と歌っている。

バーロウはソロ活動をやめており、作詞家、プロデューサーとして活躍した。デルタ・グッドレムの"Not Me, Not I"はバーロウが作詞を担当した。また、エルトン・ジョン、ドニー・オズモンド、クリスティーナ・アギレラなどと共に音楽活動をした。

再結成

解散から10年後、2006年に母国イギリスでテイク・ザットのドキュメンタリー番組が放送された。そして、同年にツアーをはじめる。（チケットはすぐに完売した。）再結成後初のシングル、"Patience"はUKチャート1位を獲得。また、レコード・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。同曲はブリット・アウォーズでベスト・シングルを受賞。そして、約10年ぶりにアルバム、"Beautiful World"をリリースした。

私生活

テイク・ザットのバックダンサーを務めていた女性と結婚。2人の子供を持つ。