パロディ・モンタージュ写真事件
著作権侵害を巡る日本の民事訴訟
パロディ事件(パロディじけん)とは、マッド・アマノ(本名 天野正之、デザイナー)と 白川義員(写真家)との間で争われた日本における著作権等の侵害訴訟事件である。
最高裁判所判例 | |
---|---|
事件名 | 損害賠償請求上告事件 |
事件番号 | 昭和51年(オ)第923号 |
1980年(昭和55年)3月28日 | |
判例集 | 民集34巻3号244頁 |
裁判要旨 | |
| |
第三小法廷 | |
裁判長 | 環昌一 |
陪席裁判官 | 江里口清雄 高辻正己 横井大三 |
意見 | |
多数意見 | 全員一致 |
意見 | なし |
反対意見 | なし |
参照法条 | |
旧著作権法30条(明治32年法律39号)、18条、36条ノ2、現著作権法、17条、20条、32条、112条 |
最高裁判所判例 | |
---|---|
事件名 | 損害賠償請求事件 |
事件番号 | 昭和58年(オ)第516号 |
1986年(昭和61年)5月30日 | |
判例集 | 民集40巻4号725頁 |
裁判要旨 | |
| |
第二小法廷 | |
裁判長 | 藤島昭 |
陪席裁判官 | 大橋進 牧圭次 島谷六郎 香川保一 |
意見 | |
多数意見 | 全員一致 |
意見 | なし |
反対意見 | なし |
参照法条 | |
旧著作権法18条、36条の2 |
概略
1970年1月、マッド・アマノが自身のフォトモンタージュをまとめた作品集『SOS』を出版。その一部が『週刊新潮』1970年6月5日号に「マッド・アマノの奇妙な世界」として発表された。その中の1枚が白川義員撮影のアルプスを滑降するスキーヤーの写真をもとにしたものであることがわかり、著作権侵害であると抗議し、『週刊新潮』の発行元である新潮社が写真の使用料50万円を支払うことになった。
その後1970年9月、白川義員はマッド・アマノにこの作品自体が著作者人格権侵害だとして、再び損害賠償ならびに慰謝料50万円と朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の社会面に二段抜きで謝罪広告を掲載するように内容証明付きの手紙を出した。そして1971年9月、白川義員が同じ内容で東京地裁に訴状を提出した。
関連項目
外部リンク
- 日本写真家協会
- 日本写真家協会 「引用」に名を借りた著作権侵害 -問題の写真を閲覧できる-