ヴォルフガング・フォン・トリップス

ウォルフガング・グラーフ・ベルヘ・フォン・トリップス（Wolfgang Graf Berghe von Trips, 1928年 5月4日 - 1961年 9月10日）はドイツのレーサーである。

一般にウォルフガング・フォン・トリップス（Wolfgang von Trips）として知られる。

概要

50年代のはじめよりスポーツカーレースで活躍。1956年にフェラーリよりF1デビューする（この時は決勝スタートできず）。1957年に早速3位を獲得するも1960年までは大きな活躍は然程出来なかった。

1961年にオランダGPで初優勝し（ドイツ人としても初優勝）、イギリスGPでも勝利。この年はフェラーリがシーズンを席巻しており、チャンピオン争いは同じチームのフィル・ヒルに絞られることとなった。第6戦ドイツGP終了時点では、フォン・トリップスが4ポイントリードしていた。

迎えた第7戦イタリアGPで、生涯初となるポールポジションを獲得する。しかしスタートに失敗し、2周目にロータスのジム・クラークを抜こうとして接触事故を起こす。

事故により、フォン・トリップスはコースに投げ出され即死。またこの事故に巻き込まれ、観客14人が死亡する大惨事となった。

ヒルはこのレースで優勝し、チャンピオンを獲得。しかし、レース終了後にトリップスの死を知ったヒルは、人目もはばからず号泣していたという。