退廃音楽

ナチス・ドイツが「有害または退廃的である」とみなした音楽

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退廃音楽(たいはいおんがく、独:Entartete Musik)とは1930年代にナチス・ドイツが有害または退廃的であるとみなした音楽のこと。ナチスの退廃音楽への懸念は、より有名な「退廃芸術」への関心の一部をなす。

ナチスが退廃音楽とみなした音楽には以下のものがあげられる。第一にフェリックス・メンデルスゾーンアルノルト・シェーンベルクフランツ・シュレーカークルト・ワイルグスタフ・マーラーベルトルト・ゴルトシュミットのようなユダヤ人作曲家の作品である。第二にエルンスト・クルシェネクのようなアフリカ系アメリカ人起源のジャズを取り入れた作曲家の作品である。第三にハンス・アイスラーのような社会主義者の作曲家の作品である。第四はパウル・ヒンデミットアルバン・ベルクのような現代音楽の作品である。アントン・ヴェーベルンヒトラーの穏健な支持者だったにもかかわらず迫害を受けた。現代音楽はロマン派音楽より劣っているとみなされたのである。

これらの作品はナチスの圧力で上演が困難になったため、多数の音楽家が亡命、またはカール・アマデウス・ハルトマンボリス・ブラッハーのように国内亡命を余儀なくされた。また強制収容所で命を落とした者もいた。

1938年には退廃芸術展にならい、これら音楽に関する資料を集めて観衆の前に晒す「退廃音楽展」が開催された。

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