マーストリヒチアン

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マストリヒシアン英語名:Maastrichtian)は、国際層序委員会ICS)によって定められた地質学用語である、地質時代名の一つ。

ヘル・クリーク累層en) 白亜紀後期およびK-T境界堆積層を含む。米国モンタナ州、ほか)。画像はモンタナ州のもの。

白亜紀で最後の[1]中生代の最末期でもある。約7,060万年前(誤差60万年前後)から約6,550万年前(誤差30万年前後)までの、およそ510万年の間続いた。

日本語では言語的揺らぎによって「マーストリヒシアン」「マーストリヒティアン」「マーストリヒチアン」「マーストリヒト期」など、多数の別称がある。

呼称

Maastrichtian の名(英語)は、モササウルス骨格化石などこの時期の遺物が大量に発見される、オランダマーストリヒト(Maastricht。オランダ語地名)に由来し、英語名 Maastricht と派生接辞 -ian の組み合わせによって作られた合成語(派生語)である。

なお、「マーストリヒト階」という名称があるが、時代を示すものではない。「階」は地層に対して当てられる単位(層序名)であり、層序名「マーストリヒト」と時代名「マーストリヒト」は対を成す関係である。詳しくは「累代」を参照のこと。

概説

この時代の終焉期には、非常に大きな環境変動とそれに伴う生物の大量絶滅生態系の大規模な刷新が起こっており、この変化によって白亜紀および中生代に幕が下ろされ、次の新生代古第三紀へ移行している。 地球科学等にとって重要性の高いこの時期、中生代白亜紀(略号:K)と新生代第三紀(略号:T。古第三紀の旧称)の境目の時期を、地質学では「K-T境界)」と言う。 K-T境界の時期には、全ての恐竜翼竜および主要な海棲爬虫類を含む、夥しい種数の生物種群が絶滅に追いやられた一方で、生き残った種には膨大なニッチ(生態的地位)が明け渡され、その後の劇的な適応放散の切っ掛けとなっている。

地質時代区分(時系列)

マストリヒシアンは、太字で示した部分に属す。下へ行くほどに大分類となる。

脚注

  1. ^ 地質時代区分の一単位(「累代」を参照)。

関連項目


外部リンク