ビーチクラフト 1900
ビーチクラフト 1900(英語: Beechcraft 1900)は、アメリカ合衆国で製造された双発ターボプロップ旅客機である。標準座席数19のコミューター機で、短い滑走路から離着陸できるため、民需だけでなく軍隊でも運用されている。なお、開発したメーカーはビーチクラフト社であったが、レイセオンの子会社レイセオン・エアクラフト・カンパニーを経て、現在はホーカー・ビーチクラフトと変遷しているため、書籍によってはレイセオン・ビーチ 1900といった表記もある。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c0/Beechcraft_1900d_d-cbig_fairford_arp.jpg/300px-Beechcraft_1900d_d-cbig_fairford_arp.jpg)
概要
ビーチクラフトでは多くのビジネス用の小型機の開発・販売を行ってきたが、ビーチクラフト キングエアをベースに15座席としたコミューター機ビーチクラフト 99エアライナーをさらに進歩させたのが、ビーチクラフト1900である。
1982年9月3日に初飛行し、1983年に営業路線に就航した。構造はキングエア200の胴体を再設計し与圧胴体とし、尾翼はT字型をしている。装備エンジンはPratt & Whitney Canada社製PT6Aターボプロップエンジンである。コミューター機として主にアメリカを中心に導入され、2002年に製造終了するまでに695 機が完成した。また軍用としても多くが運用されており、同じキングエアから派生した姉妹機といえる軍用機にC-12がある。ちなみにC-12は在日米軍も使用している。
日本のビーチクラフト 1900
日本の航空会社で当形式を商業路線に運用した航空会社に貨物航空会社のオレンジカーゴと旅客航空会社のエアトランセがある。
オレンジカーゴは貨物機として1900Cを4機導入したが、要員不足から来る事業計画の縮小・破綻により運航中止となった。エアトランセは1900Dを3機導入し、かつては定期航空路に就航させていた。同社の事業内容が航空機レンタルに事業内容が変わってからも引き続き2機を保有している。
諸元 (1900D)
- 乗員:2名
- 乗客:19名
- 機体長:17.63 m
- 翼幅:17.67 m
- 機体高:4.72 m
- 乾燥重量:4,831 kg
- 最大離陸時重量:7,668 kg
- エンジン:Pratt & Whitney Canada PT6A-67D型、955 kW × 2
- 最高速度:480 km/h
- 航続距離:2,776 km
- 実用上昇限度:7,600 m (25,000 ft)
外部リンク
- Beechcraft 1900 specifications
- Airliners.net's background of the 1900
- Aviation Safety Network Beechcraft 1900 data
- Aviation Safety Network 1900 emergency exits
- Airsafe's List of fatal accidents involving the Beechcraft 1900
- Federation of American Scientists' description of the military C-12
- GlobalSecurity.org's background on the C-12J
- 586th Flight Test Squadron's C-12J
- 517th Airlift Squadron
- Army C-12 and Be-1900D Aircraft
- FAA Test Bank questions