庄内空港
山形県酒田市・鶴岡市にある空港
庄内空港(しょうないくうこう Shonai Airport)は、山形県庄内地方の酒田市と鶴岡市に立地する地方管理空港である。ターミナルビルは酒田市に所在している。
庄内空港 Shonai Airport | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
IATA: SYO – ICAO: RJSY | |||||||||||
概要 | |||||||||||
空港種別 | 公共 | ||||||||||
所有/運営者 | 山形県 | ||||||||||
所在地 | 山形県酒田市 | ||||||||||
供給都市 | 酒田市・鶴岡市 | ||||||||||
建設 | 1991年 | ||||||||||
標高 | 86 ft / 26 m | ||||||||||
座標 | 北緯38度48分44秒 東経139度47分14秒 / 北緯38.81222度 東経139.78722度 | ||||||||||
ウェブサイト | 庄内空港 | ||||||||||
滑走路 | |||||||||||
|
沿革
- 1991年10月 供用開始。全日本空輸がエアバスA320で東京国際空港線、ボーイング737-500で大阪国際空港線開設。
- 1995年 6月 新千歳空港線(6月 - 10月)が開設。
- 1996年 2月 新千歳空港線通年運航開始。
- 1996年 4月 動物検疫指定港になる。
- 1996年 6月 大阪線が関西国際空港発着に変更。
- 1997年 4月 植物検疫指定港になる。
- 1998年 7月 セイコーエプソン社員専用松本空港線が開設。
- 1998年12月 関西国際空港線、新千歳空港線が冬期(12月~4月)運休となる。
- 2000年 4月 庄内産青果物フライト輸送50万ケース達成。
- 2000年 5月 関西国際空港線を全日本空輸からエアーニッポンに移管。
- 2000年7月 搭乗者数300万人達成。
- 2003年10月 関西国際空港線休止。
- 2004年 4月 フェアリンク(現アイベックスエアラインズ)がボンバルディアCRJ-100・200で大阪国際空港線を開設。
- 2005年 6月 搭乗者数500万人突破。
- 2006年 4月 機材の夜間駐機(ナイトステイ)開始。
- 2007年 1月 2006年度をもって休止予定だった新千歳空港線の運航を、2007年度も運航を継続(7月・8月に短縮)し、実績によっては再度休止を検討することを発表。
- 2007年 9月 全日本空輸が新千歳空港線を2007年度をもって休止することを関係各所に通告。
- 2007年10月 搭乗者数600万人達成。
- 2007年12月21日 JR羽越本線脱線事故を受け、突風のメカニズムを把握するため気象庁気象研究所によって空港ビル屋上にドップラー・レーダーが設置される。
- 2007年12月27日 セイコーエプソン社有機の着陸後に左車輪と接触した滑走路灯が破損。人的被害や他便への影響は無かった。
- 2008年3月13日 昨年12月21日から屋上に設置されていたドップラーレーダーが、冬期間の観測を終えたため撤去される。期間中、竜巻と見られる現象を何度か観測し成果をあげた。2008年10月下旬に再び設置され翌年3月まで観測する予定。[要検証 ]
- 2009年3月 大阪国際空港線休止。
就航路線
かつての定期就航路線
アクセス
運行本数・運賃・経路・所要時間等の詳細は、該当項目や公式サイトで最新情報を確認されたい。
リムジンバス
道路
- 山形県道33号庄内空港立川線 庄内空港敷地内が起点
- 接続路線(県道33号に接続)
概歴・現況
- 大都市(東京・大阪・仙台)到達まで1980年代までの陸路では半日を要する「陸の孤島」状態であった点から、酒田市・鶴岡市など庄内地方の商工会が中心となって請願の上で開設した空港である。開設に前後して、周辺自治体らによって広大な土地を活かした複数の工業団地を造成し、ハイテク産業を中心とした工場の誘致に成功している。
- 主な利用客は、地元関係者や帰省者に加えて、誘致した企業のビジネス(出張)関係による搭乗が多く占めているのが特徴である。バスが酒田市・鶴岡市に直結している。
- 東京線は、ローカル路線ではあるが、庄内地方から東京へ直行できる唯一の高速交通手段で、陸路よりも有利なため、搭乗率は高く収益性がよい。しかし、大幅割引をしなくとも搭乗率が良好で、ANAグループの独占路線のため競争が働かず、「特割」などの事前購入割引運賃の割引率は低く設定されている。
- 運賃の高さを補うべく、全日空から空港業務を委託されている庄内交通の子会社庄交トラベルでは、庄内空港発着の各種ツアーの売り込みに力を入れており、ナイトステイ実現という追い風もあって利用者増加に繋がっている。
- 当空港は、秋田空港より近く無料の駐車場があるため、秋田県にかほ市も利用圏内になっている。
- セイコーエプソンは、社有機により子会社東北エプソンとの出張用途として、庄内 - 松本空港間を結ぶ社員専用便を1998年から1日2便定期運航している。
- 搭乗率低迷により、2007年度限りで新千歳便が、2008年度限りで伊丹便が廃止となった[2]。これにより、定期便は羽田便の4往復のみとなっている。
山形の空港
- 山形県にはもともと山形空港が有るが、山形新幹線開業にともない競合交通手段ができたため、山形空港 - 東京国際空港線の搭乗率は芳しくない。新幹線開業後も庄内線とあわせて全日空が運航していたが2002年に廃止となった。しかし、山形県などの尽力により2003年に日本航空ジャパン(当時)運航によって復活している。
- 山形空港の地元利用者には補助金がでる制度があるが、補助金は県民の税金が原資であるので、当然庄内地方の住民も負担しており、不公平感や必要の可否について不満を抱く人もいる。
- 庄内地方の自治体が庄内空港の利用客の増加を目指すため、大阪便などを対象に独自に助成金を支出していた。
- 山形県では、中国ハルビンへの定期路線開設を目指しており、チャーター便の運航も行われたが、庄内空港と山形空港が激しい綱引きを行い、山形県内の需要で採算に乗るかという問題もあって話は立ち消えになった。
- 置賜地方・村山地方・最上地方は新幹線、庄内地方は飛行機、という東京への交通手段のすみわけが出来ている割りには、庄内空港は行政・航空会社ともにほぼ放置状態である。
関連項目
脚注
- ^ エアーニッポンの機材・乗務員で運航する便あり
- ^ 荘内日報 アイベックス伊丹線廃止(2008年10月1日、2008年10月5日閲覧)