マイラーズカップ

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マイラーズカップMilers' Cup)は、日本中央競馬会(JRA)阪神競馬場1600mで施行する中央競馬重賞GII競走である。正賞は読売新聞社賞で、読売新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称は「読売マイラーズカップ」と表記している。

マイラーズカップ
競馬場 阪神競馬場
創設 1970年4月12日
距離 芝芝・外1600m
格付け GII
賞金 1着賞金5800万円
賞金総額1億1050万円
出走条件 サラブレッド系4歳以上(国際)(指定)
出走資格も参照
負担重量 グレード別定(本文に記載
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概要

1970年に5歳(現4歳)以上の混合の別定の重賞競走、マイラーズカップとして創設、第1回は現在と同じく阪神競馬場の芝1600mで施行され、創設当初は安田記念ではなく天皇賞(春)の前哨戦の1競走として位置付けされていた。

1984年からはグレード制施行によりGIIに格付け及び中央競馬における短距離路線の充実化に伴い安田記念の前哨戦の1競走として定着することになる。

1996年からは地方所属の騎手が騎乗可能になり、2000年からは指定交流競走に指定、地方所属の競走馬も出走可能になった。2004年からは国際競走に指定されると同時に国際グレードでGIIに格付けされた。

2007年からは、2006年12月に阪神競馬場の外回りコースが新設された事により、第1コーナーポケットを発走地点とするコースから向正面を発走地点とする外回りコースに変更された。

安田記念を目標とし、1400m以下を適正距離としないマイラーが始動する競走でもあり、京王杯スプリングカップダービー卿チャレンジトロフィーと並び安田記念の前哨戦に位置付けされ、1984年に4着に敗れたハッピープログレスを初め安田記念の優勝馬が多く輩出したが、1994年の優勝馬ノースフライトを後に安田記念の優勝馬が出ることが無くなっていた。しかし2005年で3着に敗れたアサクサデンエンが11年ぶりに安田記念を制覇した。また2006年からは、この年に新設されたヴィクトリアマイルの前哨戦としての機能も持つこととなり、ダンスインザムードアパパネがここをステップにヴィクトリアマイルを制した。

現在の優勝レイの配色は、青色地に黄色文字となっている。なお、新聞社が社杯を提供する重賞競走は多々あり、読売新聞社以外の全国紙各社は東西で重賞の社杯提供を行っているが、読売新聞社は関西圏の当競走のみで関東圏では社杯を提供する重賞競走が現在は存在しない[1]

出走資格は、サラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬、地方所属の競走馬(2頭まで)及び外国調教馬(9頭まで)。

負担重量は57kg、牝馬は2kg減を基本とし、更に以下の条件で斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。

  1. 施行日当日から過去1年以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は2kg増
  2. 施行日当日から過去1年以降の牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増
  3. 施行日当日から過去1年以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増

2024年度現在の総額賞金は1億1,050万円で、1着賞金5,800万円、2着賞金2,300万円、3着賞金1,500万円、4着賞金870万円、5着賞金580万円と定められている。

歴史

  • 1970年 - 阪神競馬場の芝1600mの5歳(現4歳)以上の別定の重賞競走、マイラーズカップとして新設。
  • 1971年
  • 1972年 - ストライキの影響により京都競馬場の芝外回り1600mで施行。
  • 1974年
    • 読売新聞社より優勝杯の提供を受け、読売杯マイラーズカップに名称変更。
    • ストライキの影響により京都競馬場の芝外回り1600mで施行。
  • 1980年 - 競走名を現在の読売マイラーズカップに変更。
  • 1981年 - カツラノハイセイコ(1着)、オペックホース(4着)が出走し、中央競馬史上初となるダービー馬同士のマイル対決となった。
  • 1984年 - グレード制施行によりGIIに格付け。
  • 1988年 - 中尾正が調教師として2人目の連覇。
  • 1989年 - 混合競走に指定。
  • 1991年 - 阪神競馬場の改修工事により中京競馬場の芝1700mで施行。
  • 1992年
  • 1994年 - 京都競馬場の改修工事による振替開催により中京競馬場の芝1700mで施行。
  • 1995年 - 阪神競馬場の阪神・淡路大震災の影響による復旧工事により京都競馬場の芝外回り1600mで施行。
  • 1996年 - この年から地方所属の騎手が騎乗可能となる。
  • 2000年
    • 指定交流競走に指定され、地方馬は2頭まで出走可能となる。
    • 開催時期を4月に変更。
    • この年から中山競馬場で行われる皐月賞の前日開催となる。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。
  • 2004年
  • 2005年
    • 外国調教馬の出走枠が9頭に拡大。
    • ローエングリンが当競走で史上3頭目の2度目の優勝。
  • 2006年 - 牝馬限定重賞競走優勝馬の負担重量を軽減。
  • 2007年 - この年より、3-4コーナーが外回りの新コースで施行。
  • 2009年 - 関西主場においての最終レースの発走時刻を16時40分に設定したことに伴い、当競走の競走番号が第11競走から第10競走に変更。
  • 2011年 - 4月16日施行予定が、皐月賞東北地方太平洋沖地震の影響により4月24日に順延されたことに伴い、4月17日にスライドし第11競走として開催。12年ぶりの日曜日施行となる。

歴代優勝馬

国際競走となった2004年以降は優勝馬の国旗を表記する。

回数 施行日 優勝馬 性齢 勝時計 優勝騎手 管理調教師
第1回 1970年4月12日 トウメイ 牝4 1:39.6 簗田善則 坂田正行
第2回 1971年4月11日 トウメイ 牝5 1:36.1 清水英次 坂田正行
第3回 1972年4月29日 ロングワン 牡4 1:36.1 武邦彦 松田由太郎
第4回 1973年4月15日 タイテエム 牡4 1:39.9 須貝彦三 橋田俊三
第5回 1974年5月04日 マチカネハチロー 牡4 1:35.9 福永洋一 清田十一
第6回 1975年4月13日 キタノカチドキ 牡4 1:36.1 田島信行 服部正利
第7回 1976年4月10日 シルバーランド 牡6 1:35.5 高橋成忠 佐藤勇
第8回 1977年4月09日 ゴールドイーグル 牡7 1:36.4 内田国夫 伊藤雄二
第9回 1978年4月08日 インターグロリア 牝4 1:35.2 福永洋一 柳田次男
第10回 1979年4月07日 バンブトンコート 牡4 1:36.0 伊藤清章 伊藤修司
第11回 1980年4月05日 ニチドウアラシ 牡4 1:34.9 村本善之 坂田正行
第12回 1981年3月08日 カツラノハイセイコ 牡5 1:37.5 河内洋 庄野穂積
第13回 1982年3月14日 カズシゲ 牡5 1:34.7 出口隆義 須貝彦三
第14回 1983年3月13日 ロングヒエン 牡4 1:37.4 河内洋 小林稔
第15回 1984年2月26日 ローラーキング 牡6 1:37.2 丸山勝秀 中村好夫
第16回 1985年2月24日 ニホンピロウイナー 牡5 1:34.4 河内洋 服部正利
第17回 1986年2月23日 ロングハヤブサ 牡5 1:36.1 南井克巳 小林稔
第18回 1987年3月01日 コンサートマスター 牡5 1:35.0 松本達也 中尾正
第19回 1988年2月28日 ミスターボーイ 牡6 1:34.6 村本善之 中尾正
第20回 1989年2月26日 ミスティックスター 牡6 1:36.3 山田和広 坪正直
第21回 1990年2月25日 メジロワース 牡5 1:36.6 松永幹夫 浅見国一
第22回 1991年2月24日 ダイタクヘリオス 牡4 1:41.2 武豊 梅田康雄
第23回 1992年3月01日 ダイタクヘリオス 牡5 1:36.2 岸滋彦 梅田康雄
第24回 1993年2月28日 ニシノフラワー 牝4 1:36.4 河内洋 松田正弘
第25回 1994年3月06日 ノースフライト 牝4 1:40.6 武豊 加藤敬二
第26回 1995年3月05日 ビッグショウリ 牡4 1:35.4 塩村克己 中尾正
第27回 1996年3月03日 ニホンピロプリンス 牡7 1:33.5 小林徹弥 目野哲也
第28回 1997年3月02日 オースミタイクーン 牡6 1:35.0 武幸四郎 武邦彦
第29回 1998年3月08日 ビッグサンデー 牡4 1:33.9 蛯名正義 中尾正
第30回 1999年3月07日 エガオヲミセテ 牝4 1:35.6 河内洋 音無秀孝
第31回 2000年4月15日 マイネルマックス 牡6 1:34.3 佐藤哲三 中村均
第32回 2001年4月14日 ジョウテンブレーヴ 牡4 1:32.8 蛯名正義 相沢郁
第33回 2002年4月13日 ミレニアムバイオ 牡4 1:32.6 柴田善臣 領家政蔵
第34回 2003年4月19日 ローエングリン 牡4 1:31.9 後藤浩輝 伊藤正徳
第35回 2004年4月17日  マイソールサウンド 牡5 1:32.9 本田優 西浦勝一
第36回 2005年4月16日  ローエングリン 牡6 1:33.5 横山典弘 伊藤正徳
第37回 2006年4月15日  ダイワメジャー 牡5 1:36.2 安藤勝己 上原博之
第38回 2007年4月14日  コンゴウリキシオー 牡5 1:32.2 藤田伸二 山内研二
第39回 2008年4月19日  カンパニー 牡7 1:33.6 横山典弘 音無秀孝
第40回 2009年4月18日  スーパーホーネット 牡6 1:33.9 藤岡佑介 矢作芳人
第41回 2010年4月17日  リーチザクラウン 牡4 1:32.9 安藤勝己 橋口弘次郎
第42回 2011年4月17日  シルポート 牡6 1:32.3 小牧太 西園正都

本競走からの天皇賞(春)優勝馬

創設年から1983年まで天皇賞(春)の前哨戦として施行されていたが2頭が天皇賞(春)を制覇している。

回数 馬名 性齢 着順 備考
第4回 タイテエム 牡4 1着 -
第12回 カツラノハイセイコ 牡5 1着 第46回日本ダービー優勝

本競走からのヴィクトリアマイル優勝馬

2006年から同年に新設されたヴィクトリアマイルの前哨戦として施行されているが2頭がヴィクトリアマイルを制覇している。

回数 馬名 性齢 着順
第37回 ダンスインザムード 牝5 2着
第42回 アパパネ 牝4 4着

本競走からの安田記念優勝馬

1984年から安田記念の前哨戦として施行されているが5頭が安田記念を制覇している。

回数 馬名 性齢 着順 備考
第15回 ハッピープログレス 牡6 4着 第18回スプリンターズステークス(GIII)優勝
第16回 ニホンピロウイナー 牡5 1着 第2回マイルチャンピオンシップ優勝
第24回 ヤマニンゼファー 牡5 2着 第108回天皇賞(秋)優勝
第25回 ノースフライト 牝4 1着 第11回マイルチャンピオンシップ優勝
第36回 アサクサデンエン 牡6 3着 第50回京王杯スプリングカップ(GII)優勝

関連項目

脚注

  1. ^ 1974年から1982年までスプリンターズステークスに提供していた。