熊本ラーメン
日本の熊本県熊本市のご当地ラーメン
熊本ラーメン(くまもとラーメン)とは、熊本県熊本市で作り出されたラーメン。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/bb/Kumamoro-ramen.jpg/350px-Kumamoro-ramen.jpg)
豚骨ラーメン発祥の地である福岡県久留米市より熊本県玉名市を経て熊本市とその周辺地域に伝播したものであり、玉名市の玉名ラーメンともまた異なる作りをしている。
概要
全国的には「豚骨ラーメン」では博多ラーメン(長浜ラーメン)が知名度が高いが、熊本ラーメンはそれらよりも麺が太くコシが強い、スープも太麺に合わせて濃厚である。
具材としては、煮玉子、チャーシュー、メンマ、木耳、刻み小ネギ、モヤシ、海苔等が入る、中には豚肉の角煮、キャベツ、高菜等が入るものもあるが紅生姜や生ニンニクは入らない。
博多ラーメンのような替え玉のシステムはない店がほとんどである。
久留米ラーメンに近く発祥の経緯からも久留米系ラーメンと言える。
特徴
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スープは豚骨に鶏ガラをブレンドしたものである。但し豚頭骨のみでスープを取る店も少なくない。
麺は中太ストレート麺を使い堅めに茹で上げる、他県から来て初めて食べた者は生煮えではないかと思うほど麺のコシが強い。
香ばしく食欲を誘うマー油(にんにくを揚げた油)と、好みに合わせてチップ状にした揚げにんにくを入れる。
このため、豚骨のアクが強い博多ラーメンなどに比べまろやかで食べやすい。熊本ラーメンに紅生姜がつかないのは、豚骨の臭みや油っぽさを抑えるため工夫・改良された調理法による。
ルーツである久留米ラーメン・玉名ラーメンとの最大の違いは、スープを当日に使い切り、継ぎ足しが無い点にある。これによりいわゆる「トンコツ臭」を抑えている。
代表的な店
老舗
- こだいこ - 創業1954年(昭和29)、熊本ラーメン発祥店の1つ。店内に有名人のサインが多数掲示されている。
- こむらさき - 創業1954年(昭和29)、熊本ラーメン発祥店の1つ。広島カープの前田智徳が愛したラーメン屋で、関東などにも出店している。
- 松葉軒(しょうようけん) - 創業1954年(昭和29)、コシのある玉子麺に豚骨ベースのスープである、熊本市に店舗がある。
- 桂花(けいか) - 創業1955年(昭和30)。種類が豊富で大きな具が特徴。関東にも出店している。東京では九州/熊本ラーメンとしてよく知られたブランドだが、熊本県下では熊本市周辺部を除き、意外にも知名度は低い。2010年11月1日、民事再生法の適用を熊本地裁に申請した[1]。
- 黒亭(こくてい) - 創業1957年(昭和32)、熊本ラーメン発祥店の1つ。休日・平日を問わずよく行列が出来ており、県外からも広く集客している。全国放送のテレビ番組でも紹介されることがある。
- らーめん葦善(あしぜん) - 創業1957年(昭和32)。長時間かけてじっくり煮込んだ豚骨100%のスープ、あっさりとした味が特徴。熊本市に店舗がある。
その他
- 味千(あじせん)ラーメン - 熊本ラーメンのチェーン店。国内は98店舗[2]展開、海外(アメリカ・中国等)には652店舗[2]進出している。最近は太平燕が有名。
- 角萬(かどまん) - 八代市にて営業。胡椒が効いており豚骨臭さを感じさせない。東京都杉並区に店主の息子が「九千坊(きゅうせんぼう)」を出店している。九千坊は熊本ラーメンには珍しく替え玉ができる。
- 山水亭(さんすいてい) - 細麺と角煮が特徴。豚骨以外にも醤油や味噌もある。
- 大黒(だいこく)ラーメン - くりぃむしちゅーの2人が高校時代によく通っていたことがテレビ番組でも紹介された。それ以降爆発的な人気を博し、最近では通販、みやげ物用の商品も発売されている。
- 北熊(ほくゆう) - 熊本では珍しい鶏がらスープと背脂のラーメン。味噌味の野菜入り、つけ麺もある。
- ろくとん軒 (ろくとんけん) - 熊本市坪井に本店をおき東京都世田谷区成城にて直営店を営業。
脚注
- ^ 熊本ラーメンの老舗「桂花」民事再生法申請(2010年11月1日22時34分 読売新聞)
- ^ a b 味千ラーメン公式ホームページ 2011年9月17日 閲覧
関連項目
外部リンク
- 熊本ラーメンナビ - 熊本市シティプロモーション課
- 熊本ラーメン情報館
- 新横浜ラーメン博物館 - 熊本ラーメン