①計画

マル1計画（まるいちけいかく）は、大日本帝国海軍の海軍軍備計画。正式名称は第一次補充計画であり、通称として○の中に数字を入れてマル1（まるいち）計画と呼ばれた。ロンドン海軍軍縮条約締結に対応した建艦計画の第一弾である。

計画内容

• 計画年次

昭和六年度より同十一年度までの六ヵ年計画（航空隊整備計画は同十三年度まで）。

• 計画概要

艦艇39隻建造、航空隊14隊整備。

• 予算総額

艦艇建造予算：2億4708万円

航空隊整備予算：4495万6千円

艦艇

条約制限内艦艇

• 巡洋艦 - 4隻（8500t、2483万3950円×4）

• 最上型

最上、三隈、鈴谷、熊野、

• 駆逐艦 - 12隻（1400t、546万2500円×12）

• 初春型

初春 [II]、子日 [II]、若葉 [II]、初霜 [II]、有明 [II]、夕暮 [II]、

• 白露型

白露 [II]、時雨 [II]、村雨 [II]、夕立 [II]、春雨 [II]、五月雨、

• 潜水艦 - 9隻（巡潜：1900t、825万2600円×1、海大：1400t、642万5800円×6、中型：700t、415万3400円×2）

• 伊六型（巡潜2型） - 1隻

伊6、

• 伊一六八型（海大6型A） - 6隻

伊68（伊168）、伊69（伊169）、伊70、伊71（伊171）、伊72（伊172）、伊73、

• 呂三三型（海中5型） - 2隻

呂33、呂34、

条約制限外艦艇

• 敷設艦 - 1隻（5000t、627万5000円×1）

• 沖島

• 敷設艇 - 3隻（600t、123万5000円×3）

• 夏島型

夏島、猿島、那沙美、

• 水雷艇 - 4隻（600t、228万円×4）

• 千鳥型水雷艇

千鳥[II]、真鶴[II]、友鶴、初雁、

• 掃海艇 - 6隻（600t、133万円×6）

• 第13号型

13号、14号、15号、16号、17号、18号、

航空隊

横須賀鎮守府管下

• 横須賀（増設） - 239万0086円

• 艦上攻撃機1隊（常用12・補用4）

• 東京湾（新設） - 1276万0451円

• 中型飛行艇2隊（常用8・補用4）
• 大型飛行艇1隊（常用2・補用0）

• 館山（増設） - 647万5294円

• 艦上戦闘機半隊（常用6・補用2）
• 艦上攻撃機2隊（常用24・補用8）

• 大湊（新設） - 158万2026円

• 水上偵察機半隊（常用4・補用2）

呉鎮守府管下

• 広（新設） - 279万5317円

• 艦上戦闘機半隊（常用6・補用2）

• 九州方面（新設） - 1419万3015円

• 艦上戦闘機1隊（常用12・補用4）
• 艦上攻撃機2隊（常用24・補用8）
• 水上偵察機半隊（常用4・補用2）
• 中型飛行艇1隊（常用4・補用2）

佐世保鎮守府管下

• 大村（増設） - 475万9811円

• 艦上攻撃機2隊（常用24・補用8）

昭和八年度追加計画

マル1計画策定に際し、閣議決定で除外された艦艇の内、緊急性が高いと判断された艦艇3隻が昭和八年度計画（1500万円）にて追加された。

条約制限外艦艇

• 潜水母艦 - 1隻（1万t、1194万8600円）

• 大鯨

• 駆潜艇 - 2隻（300t、152万5700円×2）

• 第1号型

1号、2号

関連項目

• 軍備計画

マル1 - マル2 - マル3 - マル4 - マル5 - 改マル5 - マル6

• 戦備計画

マル臨 - マル急 - マル追 - マル戦

参考文献

• 戦史叢書 - 海軍軍戦備(1)