H7N9鳥インフルエンザの流行
H7N9鳥インフルエンザの流行(えいちななえぬきゅうとりインフルエンザのりゅうこう)は、2013年3月末に人間への感染が中国で初めて発見されたH7N9亜型A型インフルエンザウイルスによるインフルエンザ[注 1]の流行である。明確なヒトヒト感染(ヒト間感染)は現在のところ確認されていない[1]。
概要・経過
2013年3月30日の発見から2014年2月27日夜まで、中国本土(香港、台湾を除く)の感染確認例は367人である(死亡者数、回復者数の詳細については不明)。以下、中国の各行政区画における感染者数のデータを記述する。
- ※( )内は2013年12月31日夜→2013年2月27日夜の推移。
- 浙江省(51→136)、広東省(6→81)、江蘇省(28→42)、)、上海市(33→41)、福建省(5→20)、河南省(9→16)、安徽省(4→9)、江西省(6)、北京市(4)、湖南省(4)、広西チワン族自治区(0→3)、山東省(2)、貴州省(1)(浙江省で感染)、河北省(1)、吉林省(1)、合計(140→367)・死亡( →36?)[2]
これらの他に中国本土からの輸入例と考えられる香港(4)、台湾(2)、マレーシア(1)がある。
- FAOによると、2014年2月5日現在感染者は少なくとも290人、死者は66人である(死亡率約23%)。
- 中国疾病管理当局によると、2014年1月28日現在、1月だけで96人が感染し、19人が死亡した[3][注 2]。
- 2014年の感染者は2月7日現在、中国本土と香港を合わせて[注 3]175人(うち36人死亡)[4]。
2013年12月現在日本国内への感染普及の可能性はあり、政府などは警戒を強めている。しかし、一般の人間が特に警戒するような状況ではない。理由は家族・医療関係者以外のヒトからヒトへの感染が見られず[注 4]、タミフルなどをすぐ服用する場合には重症化しない例が多いからである[注 5][5][注 6][6]。中国、香港などの流行地に行く場合には警戒を強め、生(または生きている)の鶏、鴨、豚などに近づかないようにするよう警告が出ている[注 7]。
- 「2013年12月現在では」きちんと警戒態勢をとった一般の旅行者や在留者に影響を及ぼす可能性は低い[注 8][注 9]。
- H7N9は過去の流行が発見されておらず、世界の人間に免疫がなく、H7N9型はインフルエンザワクチンにも全く入っていないため[注 10][注 11]、突然または爆発的流行のおそれは常にある。また通常のヒトインフルエンザとの遺伝子組み換えにより世界的流行病になる可能性もある[7]
- 2014年1月、中国政府は、浙江省において「限定的で非継続的なヒト-ヒト感染」がすでに起こっているとした[8]。
2014年1月10日-20日の間で51人の感染が確認された。10日-16日の間での38人の感染確認はそれまでで最高のペースだった[9]。意識・技術の高まりなどにより報告や発見が多くなったとする考えられたり、隠れた感染が広がっていると考えられたりしている[9][注 12]。1月31日から始まる春節(中国の旧正月)の祝日について、中国の保健当局は都市部の住民が実家に戻ってウイルスを運のではないかという懸念を発表している[9]。国連の国際連合食糧農業機関(FAO)は、何百万もの人間が帰省し家禽が家庭でしめられると、春節の祝日の間にヒトの感染はさらに増えるかもしれない、と述べた[10]。
補足解説
2013年3月30日の感染確認後の2ヶ月で、2市8省[注 13](上海市、北京市、河南省、安徽省、江蘇省、浙江省、江西省、山東省、湖南省、福建省)と台湾(1人)で人への131人の感染が発見され、そのうち85人がICUで治療、39人が死亡、78人が退院、14人が入院中である(死亡率30%)(6月9日現在。中国国内のみ)[注 14][注 15]。
2013年5月21日、中国政府は今回の流行が収束したことを発表した。6月からは経過を月ごとに発表することになっている。
人間から人間への感染は同年5月18日現在のところ否定されているため、日本国内での感染・流行の危険性は現在のところゼロに近い[注 16][注 17][注 18]。
また、同年5月18日現在、WHOは警戒レベルをフェーズ3(限定されたヒトからヒトへの感染のおそれがある場合)としている[注 19]。各国の保健当局や外国旅行関連機関は、中国への旅行者に鳥をさわったりしないように注意を呼びかけているが、旅行自粛勧告・退避勧告などは出していない。
原因となる動物(自然宿主)ははっきりとわかっていないが、市場で売られている生きている鳥類の可能性が高いとされる[注 20][注 21]。2013年5月末現在、90万羽が検査されたが陽性が53例に限られており、ほとんど広がっていないという安心と原因不明であるという不安の両方を生んでいる。
感染者が比較的少数であるのにもかかわらず、遺伝子解析により従来のH7N9型鳥インフルエンザウイルスが人間に感染しやすいように変異していることが分かった。もしこれ以上感染が広がった場合(「パンデミック」)の影響の大きさから、各国・国際機関の公衆衛生、感染症、危機管理、安全保障、企業存続(BCP)などの関係者はこの流行について非常な関心を払って事態の推移に注目している。
致死率も高く、患者の多くがずっと重態であるため、WHOのフクダ事務局長補は「これまで見た中で特に致死性が高く、人類にとって非常に危険なウイルスの一つである[注 22]」、「H5N1より鳥から感染しやすい」(4月24日北京での記者会見)として、警戒を怠らないように呼びかけている[注 23]。彼はまた「何があっても不思議ではないが、我々にはまだ何が起こるのか全く分かっていない[注 24]。」とも述べている。
発見以来3週間(最初の感染以来約6週間)で100人以上に感染する2003年のH5N1では見られなかった猛スピード、死亡率20%[注 25]、感染源が不明であること、人類にH7N9に対する免疫が全くない[注 26][注 27]ことが憂慮の大きな原因である[注 28][注 29]。
現在のところ有効なワクチンは存在しないが、タミフルなどの抗インフルエンザ薬に効果があることが判明している[注 30]ため、万が一感染しても抗インフルエンザ薬の早期投与で治療できると考えられている(日本感染症学会は倍量投与を推奨している[注 31][11])。
H7N9感染拡大のおそれを受けて、日本政府は「新型インフルエンザ等対策特別措置法[12]」を、予定から早めて4月13日から施行している。
さらなる流行の恐れ
- 感染源と疑念
人間から人間への感染は今のところ否定されているが、原因となる動物(自然宿主)は、はっきりとわかっていないため、有効な対策が打てない。
SARS(サーズ)の流行では、宿主の一つとして「ハクビシン」という動物が特定されたため、感染が食い止められたとされる。 ヒトからヒトへの感染があると爆発的に感染が拡大するので一番心配されているが、4月21日現在疑い例が2-3あるだけで、公式には否定されている。
中国の有力ワクチン製造企業であるシノバクの尹衛東CEOは4月14日に、2005年から流行しているH5N1新型インフルエンザより「ずっと深刻な感染状況だ」と述べた[13]。
4月17日現在の疑問点は、ほとんどの感染者が生きた家きん市場とつながりがありながら、4割は家きんにさわっていないと言うことであり、ウイルスが検出されたのはほとんどの場合(農場や農家など5万のうち38、例外は野生の鳩1例のみ)家きん市場からで、各種のインフルエンザウイルスにかかりやすいとされる豚の感染例が一つもないことである[注 32]。また、上海の家禽市場から検出されたH7N9ウイルスには、ほ乳類に適合するための遺伝子変異[注 33]がなく、変異のある患者のウイルスとは別系統であるとされる。
5月3日現在、市場の鳥からH7N9ウイルスが検出されたのは、ヒトへの感染が発見された10の1級行政区のうち半分の上海市、安徽、浙江、江蘇、河南各省の1市4省だけであり、市場の鳥が主要な感染源であると断定するのには無理がある[14][注 34][15]。
2月中旬の最初の感染から確定診断まで2週間かかっていることと、約800km離れた地域にまで感染が広がっているにもかかわらず、強化された監視体制によって検出される感染例が比較的少ないことが疑問と懸念を生んでいる。
H7N9は感染者約100人で死者23人、死亡率約20%、H5N1は感染者566人中死亡者332人で死亡率58%、2009年H1N1は感染者6,000万人で死亡者12,000人、スペイン風邪は感染者5000万-1億人で死亡率は約2%とされる。解釈は大きく2通りできる。このまま感染者が増えないでH5N1などのように終わるか[注 35]、死亡率が高いまま(2%でも大変であった。)全世界に拡がり、多数の死亡者[注 36]を出すかどうかである。
さらにスペイン風邪の研究から人間での大流行と劇症化は「開裂部 cleavage」と呼ばれる遺伝子変異が原因であり[注 37]、そのためには現在のインフルエンザからの遺伝子変異が3つだけでよいことが心配だとされている。スペイン風邪は、インフルエンザの普通の流行があったときに少しの変異が起こったのが引き金となって大きな被害を生んだという疑いがあり、現在の比較的軽い流行でも警戒が必要とされる。
- ウイルスの変異と低病原性、ヒトヒト感染の可否
4月18日にECDC(EUの)防疫センターの機関誌「ユーロサーベイランス」に遺伝子解析の結果が発表され、その中で、人間に感染しやすいように変異していることが示された[16]。
「1999-2000年にイタリアで流行したA(H7N1)型[注 38]の特徴と、2003年でオランダで流行したA(H7N7)[注 39]の流行の特徴が見られるので中国でも同様のことが起こっていることが考えられる。オランダの流行で人への感染を引き起こしたPB2 E627Kと呼ばれる遺伝子変異[注 40][17][18][注 41]が、現在中国で流行中のA(H7N9)においても見られる。」
H7N9インフルエンザウイルスが、低病原性[注 42]であることも、憂慮される大きな理由である。「低病原性」の意味は、鳥の症状が軽いと言うことであり、感染した鳥は移動も自由であり、家の中、養鶏場や市場で症状を現さないので気づかれないまま感染を拡大しやすい。今までの流行の経験では、豚や家禽類の大量死があり、それを目安に対策が立てられてきたが、全く動物の大量死がないとどこまで広がっているか全くわからないことになる(Stealth Outbreakとよばれる)[注 43]。
インフルエンザウイルスは、1日で100万倍に増えるので、ごく少量のウイルスでも感染が起こる場合がある。通常の季節性インフルエンザでは一人が1日に感染させるのは数人単位と見られている[注 44]が、人間に全く免疫がないH7系のウイルスでは、もっと急速に感染拡大のおそれがある。
2002-2003年に流行し約800人が死亡したSARSでは、中国広東省の医師とシンガポール人の女性が、それぞれ多数の人間を感染し、「スーパースプレッダー」と呼ばれる。なぜそういうことが起こるのかは未だに謎である現段階では、どんな感染症についても起こりうることである。ただし、滅多に起こることではなく、SARS事件でも二人以外はほとんどいないと見られている[注 45]。
4月19日、国立感染症研究所[19]とWHO北京事務所[20]は「限定的なヒトヒト感染が起こっていることを否定できない」という声明を発表した。(5月5日現在、公的機関及び専門家の見解はそのまま一致して継続されている。)
『現時点で、ヒト-ヒト感染は確認できていないが、ヒト分離の鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスがヒトへの適応性を高めていることは明らかであり、パンデミックを起こす可能性は否定できない。適時のリスク評価にもとづいて、パンデミックへの対応強化を準備する。』[21]
5月1日、国立感染症研究所はリスクアセスメント(5月1日)で、かなり踏み込んで今後の対処方針をのべている。まず第1に感染経路をきちんと確定して対処できているとせず、今後の拡大の可能性を考えている。そのため中国からの感染者の入国があり得るものとしている。また中国で軽症者が少なからずいることから、発熱・肺炎等にあまりこだわらずに対応するよう求めている。
- 問題点
さらに問題点が見つかった。最初はウイルスの潜伏期間が7日程度と見られていたが、10日程度であると判明した。つまり症状を出さないまま行動する期間が延びたと言うことであり、治療や抗インフルエンザ薬の投与が遅れる可能性があるということである[注 46]。また普通のインフルエンザウイルスは上気道で増えるので、鼻の奥から綿棒で試料を取り(スワブ)検査により検出するのが標準的な手順なのだが、ウイルスの潜伏・増殖場所が気道下部や肺である可能性ができ、通常のスワブ検査では(簡易検査だけではなく、リアルタイムRT-PCRでも)検出できない例が出てきた[注 47][22]。
H7N9は「ステルスウイルス」(検出が難しい)の可能性がある。ウイルスの表面にあるHAには「エピトープ(抗原決定基)」が少なく、ヘルパーT細胞が抗体を作り出すのが難しい(特にアジア人はエピトープを認識して抗体を作り出す力が弱い[注 48]。)。H7N9に対する免疫反応を引き出すためには13倍のウイルス量が必要とされるという(免疫系がウイルスを撃退する反応が鈍く、その間にウイルスが激増する。ワクチンが完成しても、免疫に頼るワクチンの効力が少ない(またはワクチン内のウイルスが大量に必要で、生産能力が相当落ちる。)[23]。
中国では別の問題もある。一つは地方政府が中央政府の追及を恐れて感染者数を過小に報告するという問題である。これはSARSの時に特に大問題となった。もう一つは、保険制度がないために感染者が医者に行きたがらない(行けない)ということである。隔離病棟に入院すると1日1万元以上が個人負担になるという。中国政府は布告を出して75%を無料化している(25%という膨大な料金。普通の日本人でも自費で払えない。)が、すべてのインフルエンザ患者(疑い例も含む)が無料で安心して検診を受けられるわけではないし、今までの経験が庶民に染みついている。患者の把握と治療がきちんとできているか疑わしい[24]。今回は中国の透明性が言われているが、最初の例も含めて微博(Weibo)などのソーシャルメディアで報道された後に、追認される例が多いからである[25]。
- 4月24日 WHO・中国政府合同調査団の共同記者会見
ケイジ・フクダ[注 49]代表団長(WHO事務局長補[注 50])が、2013年4月24日北京で記者会見を行った。
- ヒトヒト感染が起こったという根拠はない。将来の可能性を排除することはできない[26]。
- 市場で扱われている生きている鳥が感染源である可能性が高い[27]。
- これまで見た中で一番致死性が高く、人類にとって非常に危険なウイルスの一つである[注 51][28]。
- H5N1型よりも鳥から人間への伝染性が強い(H5N1型による死者は2003年以降で360人以上である)[注 52][29]。
- タミフル供与でも軽症から重症化した例
- 4月12日に発症した江蘇省生まれの、89歳男性。上海市浦東新区(ほとうしんく)の病院に4月16日入院、同日確定診断。17日に発表されたときは安定した状態だったが、タミフル投与後の4月29日死亡。
- 4月3日に発症した上海市の56歳男性。下記「家族内感染」の2例目。読売新聞の記事[30]では、発症した妻を看病していたため、発症当日にタミフルを投与したという。
- 公表された家族内感染の疑い
- 江蘇省無錫市浜湖区・・・60歳男性(3月8日発症、3月11日入院、3月18日ICUおよびタミフル投与開始、5月4日死亡)と32歳女性(3月21日発症、3月24日入院し1日2回のタミフル75mg投与開始、3月28日ICU、4月24日死亡)の父娘。2013年8月に中国江蘇省疾病予防コントロールセンターが、ヒトヒト感染の可能性が高いと公表した[31][32][注 53]。父親が生きた鶏を市場で買ってから発症し。マスクをつけずに看病していた娘は鶏に触っていないという。
- 上海市閔行区・・・87歳男性(2月19日発症、上海市第5人民病院に入院、3月4日死亡、3月31日発表。)と息子・55歳男性(同病院に入院し、3月4日死亡し、4月17日発表)(もう一人の息子・69歳男性も同時期に死亡しているが、H7N9かどうか確認できていない)。
- 上海市・・・56歳男性(4月1日発症、3,4日に上海市静安区復旦大学崋山病院で受診後、4日に上海市公共衛生臨床センターへ移送、5日H7N9陰性、4月11日感染確認、4月25日現在重症[33])と妻・52歳女性(3月27日発症、3月29日、長寧区中心医院で診察、4月2日崋山病院ICU、4月3日死亡[注 54][34])。夫は妻を看病していたという。
- 山東省棗荘市・・・36歳男性(4月14日発症、4月23日発表)と息子・4歳男性(4月27日発症、4月28日発表)[35])。
- 浙江省杭州市蕭山区・・・49歳男性(2014年1月20日確認、下旬死亡)、娘は重体、妻は安定。
歴史
中国での時間は、すべて現地時間。
2013年3月
2013年4月1日〜15日
- 1日、WHOがGAR警報(Global Alert and Response [37])を発表。
- 2日、中国当局が江蘇省での4例の感染を発表。
- 13日、北京市での感染1例を確認。
- 14日、河南省での感染2例を確認。北京市での4歳男性の感染を確認。
- 15日、3例と、死亡1例を発表。
2013年4月16日〜30日
- 17日
- 18日夕刻現在、感染者87人、内17人死亡、6人退院(北京市1(死亡 0)、河南省3(死亡 0)、江蘇省21(死亡3)、上海市32(死亡11)、浙江省27(死亡2)、安徽省3(死亡1))。
- 19日夕刻現在、感染者91人、内17人死亡、6人退院(北京市1(死亡 0)、河南省3(死亡 0)、江蘇省22(死亡3)、上海市32(死亡11)、浙江省30(死亡2)、安徽省3(死亡1))。
- 20日夕刻現在、感染者96人、内18人死亡、9人退院(新たな死亡1名は浙江省の35歳の女性)。
- 21日
- 22日夕刻現在、感染者104人、内21人死亡、13人退院。
- 23日、山東省棗荘市[注 58]の36歳男性が発症。山東省では初めて。
- 24日
- WHO・中国合同調査団の記者会見(「ヒトヒト感染のおそれはいまのところない」)。
- 外務省は、賀来満夫東北大学教授[注 59]を4月26日から28日まで上海、蘇州、北京に派遣し、「中国における鳥インフルエンザA(H7N9)に関する講演相談会」を開催することを発表した[42](上海には世界最多の約6万人の在留邦人がいる[43])。
- 中国国外で初めてのH7N9感染者が中華民国(台湾)で発見された。53歳男性で、江蘇省蘇州市で働き、上海経由で台湾に帰国した。B型肝炎のキャリアーである(4月上旬に蘇州市のゴルフ場で生きている鳥類に接触した可能性が指摘されている)[44][注 60](1ヶ月後退院)。
- 24日夕刻現在、感染者108人、内22人死亡、14人退院。
- 中国政府は声明を発表し、4月25日から毎日の集計(地域別感染者数、死亡者数、退院数も記載)の、政府による発表を取りやめ、週ごとの発表にするとした。新華社も合計数を書かず、各省政府のその日の発表を並べているだけである[45])。
- 25日、江西省南昌市で、江西省初めて(69歳男性)の患者を確認[注 61](病状を発表していないが、第3人民病院のICUに入院している)。
- 26日
- 27日
- 湖南省邵陽市で湖南省初めての感染例を確認。64歳女性(4月10日家禽類と接触、4月14日発症)。隣接する江西省宜春市の54歳男性(4月15日発症、22日湖南省へ転院)とともに湖南省の病院で感染確認。
- 27日現在、感染者121人・死亡者23人[47]。以下、各省・地域における発症者と死亡者数のまとめである。
- 北京市…発症1人・死亡0人、上海市…発症33人・死亡12人、江蘇省…発症27人・死亡4人、浙江省…発症45人・死亡6人、安徽省…発症4人・死亡1人、山東省…発症1人・死亡0人、河南省…発症4人・死亡0人、江西省…発症2人・死亡0人、湖南省…発症1人・死亡0人、福建省…発症1人・死亡0人、台湾…発症1人・死亡0人
- 28日
- 29日午後7時現在、感染者127人、内24人死亡、24人以上快癒[注 66]。
2013年5月
- 1日
- 国立感染症研究所が、リスクアセスメントを公表する。
- 午後7時現在、127人が感染確定、27人が死亡、36人が完全回復。
- CDCが現況を総括した報告を発表(MMWR)。
- 2日
- MERSコロナウイルスによる感染者が新たに7人発見されたと発表された[49][注 67][50]。(きわめて危険なウイルスであり、WHOなど公衆衛生関係者にとっては、インフルエンザとの2正面作戦となる[注 68]。)5月15日、WHOは患者が入院した病院の看護婦へのヒトヒト感染があったと発表した。
- ロシアのゲンナージイ・オニシチェンコ医局長兼「ロスポトレブナドゾル」(連邦消費監督庁)長官が、「可能であれば中国への渡航を控えるようにおすすめする。」と述べた[51]
- 128人が感染確定(上海33、安徽4、江蘇27、浙江46、北京2[注 69]、河南4名、山東2、江西5名、福建3名、湖南2名、台湾1名)、27人が死亡(上海13名、安徽1名、江蘇6名、浙江6名、江西1名)、26人が完全回復[52]。
- 6日
- 17日、日本感染症学会が「提言 鳥インフルエンザA(H7N9)への対応【暫定】」を入院例にはタミフルの10日間投与を推奨と発表[55]。
- 21日、中国政府は、今回の流行を制圧したと発表した。
- 28日、北京市で、1例確認。
2013年6,7月
- 6月 江蘇省で1件発生(回復)。
- 7月22日発表、河北省(廊坊市)で初めて確認、重症。
2013年8月
- 8月10日、広東省恵州市博羅県で鳥の殺処分に従事する51歳女性の感染を確認した(広東省1人目、H7N9の135人目)(後に回復)。
- 8月12日、河北省廊坊市の61歳女性が死亡(河北省一人目の死者)[注 70]。
- 8月13日現在の感染は、上海市,安徽省,江蘇省,浙江省,江西省,北京市,河南省,湖南省,山東省,福建省,河北省,広東省、台湾。感染症例数は136名(内1名は陽性であったが未発症),うち死亡45名、死亡率33%。
2013年9月
- 感染報告は無かった。
2013年10、11月
- 10月15日、浙江省紹興市の35歳の男性が感染。
- 10月23日、浙江省嘉興市秀洲区王江涇鎮の67歳男性が感染(重体→死亡)。
- 11月4日、浙江省嘉興市秀洲区王江涇鎮の64歳女性が感染(後に死亡)。
- 11月4日、中国は鳥インフルエンザを乙類法定伝染病[注 71]に指定し、隔離入院を行わないことを決定した。
- 11月5日、広東省東莞市の3歳5カ月の男児が感染(退院発表あり。退院日不明)
- 11月27日、浙江省安吉県の57歳男性が感染。
2013年12月
- 2日、香港で36歳女性(インドネシア人メイド)が感染(重体)。11月半ばに深圳(中国本土。香港の隣)市竜崗区の市場で生きた鶏を買って自分で調理して食べたという。
- 6日、香港で80歳男性が感染。長年深圳市宝安区に住んでいたが、数日前糖尿病の治療のため香港に戻った(12月26日死亡)。
- 6日、浙江省湖州市安吉県で30歳男性が感染(後に退院)。
- 10日、中国で感染力が同等なH7N9タミフル耐性ウィルス[注 72]が発見されたという発表があった[56]。
- 12日、深圳の13カ所の市場調査で、竜崗区の家禽市場のサンプルの内、3点からH7N9ウイルスが発見された[注 73]。
- 12日、浙江省政府が、11月にH7N9による死者が出たことを公表した。
- 15日、広東省政府は、東莞市鳳崗鎮にすむ39歳男性の感染を発表した(重体→1月6日死亡)。
- 15日、広東省政府は、陽江市の65歳女性の感染を発表した(重体)(10月からは10人目)(今年始めの感染以来146人目)。
- 16日、広東省政府は、陽江市の62歳男性の感染を発表した(重体)。
- 19日、広東省政府は、深圳市の38歳男性の感染を発表した(重体)[注 74][57]。
- 26日、香港で初のH7N9の死者、80歳男性。
- 31日、台湾2例目の患者(86歳男性)が確認される(江蘇省常州市からの旅行者[注 76])(1月19日隔離解除、1月20日死亡)
2014年1月1日~9日
- 1日、江蘇省常州市の86歳男性が、12月17日に台湾に到着後12月19日に発症し治療中。
- 3日、上海市で、86歳男性の感染を確認。
- 5日、浙江省紹興市諸曁市[注 77](しょきし)で、34歳女性の感染を確認。
- 5日、広東省広州市郊外の増城市と広東省珠海市斗門区(ともんく)南昭市場の環境中でH7N9が検出されたと発表された。
- 6日、12月15日に公表された東莞市の39歳男性が死亡。
- 7日、上海市は1月31日(春節始まり)から4月30日までの期間、すべての生きている鳥をあつかう117市場を閉鎖する、と発表した。
- 7日、広東省深圳市羅湖区の31歳男性の感染を確認した。
- 8日、広東省仏山市南海区の31歳女性。
- 8日、江蘇省南京市の54歳女性の感染を確認した。(江蘇省では常州市の86歳男性が台湾で12月に発症し治療中)
- 8日、香港の65歳男性の感染を確認した(重体→1月13日死亡)(1月1日に深圳市羅湖区に旅行し、翌日香港に戻った。)。
- 9日、浙江省嘉興市桐郷の51歳女性(重体)。
- 中国当局のWHOへの報告数は、1,2日0人、3日2人、4日1人、5日1人、6日2人、8日3人、9日1人、1月1日~9日まで合計10人。
2014年1月10日~20日
- 10日、福建省泉州市恵安県の38歳男性(死亡)、浙江省嘉興市平湖市の79歳女性、浙江省寧波市鄞州区30歳男性(二人とも重体)、広東省の42歳女性と59歳女性[注 78]、広東省仏山市の59歳女性、42歳女性。
- 11日、江蘇省南京市の54歳男性(安定)、広東省広州市白雲区の29歳男性(重体)、広東省深圳市竜崗区の76歳男性、上海市の58歳女性、上海市の56歳男性、浙江省紹興市諸曁市の75歳女性(1月9日死亡)。
- 12日、浙江省金華市義烏市の78歳男性(重体)、浙江省寧波市鄞州区(ぎんしゅうく)の34歳男性(重症)。
- 13日、広東省仏山市南海区里水鎮の28歳女性(安定)、広東省仏山市南海区獅山鎮の46歳男性(重体)、浙江省寧波市慈渓市の41歳女性(重症)(四川省徳陽市出身)、浙江省寧波市江東区の59歳女性(重症)、貴州省遵義市の38歳女性(1月9日死亡)、浙江省温州市瑞安市で働く38歳男性の疑い例(貴州省遵義市湄潭県出身)。香港の65歳男性(1月8日既報)が死亡。
- 14日、福建省泉州市晋江市の50歳男性(重体)、浙江省杭州市浜江区の29歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の58歳男性(重体)。
- 15日、広東省仏山市南海区の48歳男性(重体)、広東省東莞市樟木頭の55歳男性(重体)、浙江省寧波市の35歳男性、浙江省杭州市の41歳男性(重体)、福建省泉州市南安市の30歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の20歳女性(重体)、浙江省台州市椒江区の58歳男性(重体)、広東省広州市海珠区の59 歳男性(安定)、広東省仏山市の76歳女性(重体)、福建省泉州市の病院に入院中(居住地不明)の60歳男性。
- 16日、浙江省杭州市の78歳男性(重体)、浙江省寧波市の34歳男性、安徽省蕪湖市の54歳男性、浙江省湖州市呉興区の54歳男性(重症)、浙江省湖州市呉興区の66歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区62歳男性(男性)、上海市の54歳男性(?)。
- 17日、浙江省杭州市蕭山区62歳男性(重体)、福建省泉州市晋江市の38歳女性(重体)、福建省寧徳市古田県の54歳男性(重体)、浙江省寧波市慈渓市の35歳男性(福建省三明市出身)、浙江省寧波市慈渓市の35歳男性(重体)、浙江省杭州市浜江区の72歳女性(重体)、浙江省紹興市紹興袍江の66歳男性(農民、重体、69歳?)、福建省泉州市石狮市永寧の55歳男性(重体)、広東省広州市茘湾区の83歳女性(重体)、広東省深圳市福田区の62歳男性(安定)。
- 18日、浙江省紹興市諸曁市の53歳男性(重症)、浙江省杭州市蕭山区の54歳男性(重体)、浙江省杭州市浜江区の61歳男性(重症)。
- 19日、浙江省寧波市の35歳男性(重体)、浙江省杭州市の72歳女性(重体)、浙江省紹興市の69歳男性(重体)。
- 20日、浙江省杭州市余杭区の71歳女性(重体)、浙江省の63歳男性(重症)(衢州市または嘉興市)、浙江省寧波市鄞州区の55歳男性(重体)、上海市の77歳男性(死亡、農民)、浙江省寧波市の35歳男性(重体)。
2014年1月21日~1月31日
- 21日、浙江省台州市臨海市の57歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の49歳男性(重症)、浙江省紹興市柯橋区の70歳男性(重症)、広東省深圳市竜崗区の39歳女性(安定)、広東省深圳市羅湖区の59歳女性(重体)、広東省深圳市福田区の76歳男性(重体)、広東省広州市白雲区の5歳女性(安定、幼児)。
- 22日、江蘇省南京市の71歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の53歳男性(重体)、浙江省台州市温嶺市の63歳女性(重体)、浙江省台州市椒江区の71歳男性(重体)。
- 22日、浙江省紹興市の66歳女性(重体)、浙江省杭州市の71歳女性(重体)、浙江省温州市蒼南県の71歳男性(重症)、浙江省寧波市鄞州区の59歳男性(重症)、浙江省湖州市徳清県の63歳女性(重体)、上海市の61歳女性(入院)、広東省深圳市の34歳女性(重体)。
- 23、24日、浙江省杭州市の82歳女性(重体)、浙江省寧波市余姚市の76歳女性(重体)、浙江省寧波市鄞州区の44歳女性(重症)、浙江省杭州市蕭山区の44歳女性(重症)、浙江省紹興市の73歳男性(重体)、浙江省紹興市柯橋区の62歳女性(重体)、浙江省紹興市紹興袍江工業区の33歳男性(農民、重体)、広東省恵州市博羅県の58歳女性(重体)、広東省梅州市興寧市の52歳男性(重体)、福建省泉州市恵安県の46歳女性(重体)、北京市昌平区の58歳男性で北京市地壇病院[注 81][61]に入院している58歳男性(重体)(北京市老人医療センターよりの転院)。
- 25日、浙江省湖州市徳清県の49歳男性(重体)、浙江省寧波市近辺の60歳女性(重体)、浙江省寧波市慈渓市の48歳女性、江蘇省蘇州市に入院中の57歳男性(居住地不明、重体)、広東省深圳市羅湖区の82歳男性(重体)、浙江省杭州市余杭区の40歳男性(重体)、浙江省湖州市徳清県の65歳男性(重体)。
- 26日、江蘇省無錫市に入院中の76歳男性(重体、居住地不明)、湖南省岳陽市汨羅市の58歳女性(入院中)、広東省深圳市竜崗区南湾街道の77歳女性(重症)、広東省江門市の68歳男性(1月26日死亡)、江蘇省蘇州市の74歳女性(重症、居住地不明)、福建省廈門市海滄区の69歳男性(隔離病棟)、福建省三明市沙県の72歳女性(重体)。
- 27日、浙江省杭州市蕭山区の43歳女性(安定)、浙江省湖州市長興県の81歳男性(重体)、浙江省湖州市徳清県の63歳女性(重症)、浙江省寧波市鄞州区の57歳男性(安定)、江蘇省淮安市の53歳男性(重症)、広東省深圳市の43歳女性(安定)、広東省深圳市竜崗区の41歳女性(重体)、広東省深圳市竜崗区南湾街道の31歳女性(重体、山東省出身)。
- 28日、浙江省温州市文成県の37歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の60歳男性(重症)、浙江省杭州市の63歳男性(重症)。
- 29日、香港新界の元朗区天水囲の75歳男性が死亡(1月20-26日に広東省深圳市宝安区の親戚宅に滞在し、26日に発症。香港の青松觀路の屯門医院で死亡。73歳という記事もあり。)。
- 30日、浙江省温州市文成県の37歳男性(重体)、浙江省杭州市蕭山区の60歳男性(重症)、浙江省杭州市の63歳男性(重症)、広東省広州市(天河区天河南街道または黄埔区黄埔街道)の17歳男性(安定)、福建省廈門市翔安区の2歳男性(安定)、広西チワン族自治区賀州市八歩区の56歳女性(重体)、浙江省寧波市鄞州区の75歳男性(重体)、浙江省寧波市鎮海区の76歳男性(重症)、浙江省杭州市余杭区の78歳男性(重体)、浙江省寧波市江北区の64歳男性(重体)、広東省江門市新会区の67歳女性(1月24日入院、1月28日死亡)、江蘇省南京市の75歳女性(重体)。
- 31日、広東省肇慶市懐集県の28歳男性(重体)、広東省仏山市(順徳区?)の82歳男性(重体)、広東省広州市茘湾区岭南街道の59歳男性(1月30日死亡)、広東省深圳市羅湖区の81歳女性(安定)。
2014年2月1日~2月10日
- 1日、広東省深圳市竜崗区布吉の6歳男性[注 83](安定)、広東省肇慶市懐集の5歳男性[注 84](安定)、浙江省杭州市富陽市の80歳男性(重体)、浙江省杭州市の54歳男性(重体)、湖南省永州市の38歳男性(安定)、福建省廈門市同安区の35歳男性(重症)。
- 2日、浙江省台州市黄岩区の44歳男性(重症)、広東省中山市三角鎮 の37歳男性(重体)、広東省深圳市竜崗区布吉の63歳男性(2月1日死亡、感染確認)、湖南省永州市江永県の8歳女性(安定)。
- 3日、福建省漳州市の27歳男性(重症)、広東省中山市三角鎮の2.5歳女性(女児、安定)、広東省恵州市博羅県の76歳女性(安定)、湖南省婁底市婁星区の59歳男性(2月3日死亡)。
- 4日、広東省肇慶市懐集県の4歳幼稚園女児(安定)、広東省陽江市の76歳男性(2月2日死亡)、広東省恵州市の52歳男性(2月3日死亡)、江蘇省無錫市の59歳男性(重体)、浙江省杭州市浜江区の42歳男性(重症)、浙江省杭州市余杭区の84歳男性(重体)、浙江省金華市義烏市の56歳男性(重症)、浙江省紹興市柯橋区の51歳男性(重体)。
- 5日、浙江省紹興市柯橋区の51歳男性(重体)、広東省中山市の41歳女性(重体。広西チワン族自治区南寧市横県陶圩鎮出身。どちらで感染したか不明)、福建省泉州市永春県の30歳男性(重体)、広東省仏山市高明区の49歳男性(安定)、広東省肇慶市懐集県の5歳女児(安定)、広東省肇慶市懐集県の42歳男性(重体)。
- 6日、広東省深圳市竜華新区の56歳男性(重体)、浙江省紹興市の67歳男性(重症)、浙江省温州市平陽県の35歳女性(重症)、浙江省杭州市富陽市の59歳女性(重症)、浙江省杭州市拱墅区の49歳男性(重体)、広西チワン族自治区Heng Tao Xu Zhen bayberry villageの5歳男児(安定)、広東省仏山市三水区の36歳女性(重症)、浙江省湖州市安吉県の64歳男性(重症)、浙江省湖州市徳清県の39歳男性(重症)、江蘇省塩城市で入院中の66歳男性(66歳男性)、江蘇省徐州市で入院中63歳男性(重体)、湖南省岳陽市汨羅市の61歳女性(入院中)、北京市懐柔区の73歳男性(重体、地壇病院に入院中)。
- 7日、福建省福州市閩侯県の81歳男性(2月6日死亡)、浙江省台州市路橋区の76歳男性(重体)、浙江省杭州市河岸地区の54歳男性(重症)、湖南省婁底市双峰県の21歳女性(長沙市で入院中)、広東省肇慶市懐集県の48歳男性(安定)、広東省肇慶市懐集県の62歳男性(安定)、広東省広州市白雲区の59歳男性(重体)。
- 8日、浙江省杭州市蕭山区の61歳男性(重体)、湖南省邵陽市綏寧県の38歳男性(容態不明)、江蘇省泰州市で入院中の53歳男性(重症、居住地不明)。
- 香港市九龍北西部深水埗在住のの65歳男性(2月3日発症、2月7日クイーン・メアリー病院(QMH)緊急室に入院後直ちにICUに搬送、2月8日確定、現在重体)。
- 9日と10日、安徽省安慶市宿松県の66歳男性(入院)、広東省深圳市羅湖区の81歳男性(2月7日死亡)、広東省肇慶市懐集県の11歳男児(安定)、浙江省紹興市柯橋区の68歳男性(重症)、安徽省阜陽市臨泉県の56歳男性(2月7日死亡)、浙江省嘉興市海寧市の67歳男性(重体)、浙江省温州市楽清市の47歳女性(重症)、浙江省麗水市縉雲県の62歳男性(重体)、中国広東省広州市白雲区の5歳女児(回復)。
2014年2月11日~
11日、湖南省婁底市双峰県の23歳男性(入院)、浙江省杭州市建徳市の70歳男性(重体)。
- 12日、広東省江門市開平市に滞在した香港在住の65歳男性(重体)。1月24日から2月9日まで家族と滞在し、8日に発症。香港に戻ってから11日に入院した。
- 12日、マレーシアのサバ州で67歳女性(安定。広東省江門市新会区の住民)。2月3日に広州白雲国際空港からからクアラルンプールに到着、サンダカン、コタキナバルに滞在後、7日に入院。1月30日にも中国で風邪の症状に対する医療を受けていることから、中国で感染したとみられる。中国地域(香港、台湾を含む)以外の初めての感染確認。
- 21日、中国東北部の吉林省長春市の50歳男性(安定)、吉林省で初めて。
- 中国当局からWHOへの報告・・・11日は5人、12日は2人、12日に香港で1人、14日は2人、15日は4人、16日は3人、20日は5人、21日は4人、23日は1人、24日は4人、25日は1人。
最近の進歩
- リアルタイムPCR法[注 85]という方法が開発され、急速に大量の検体の遺伝子検査ができるようになった。
- A型インフルエンザ検査キットが開発され、インフルエンザかどうか迅速に判断することが、日本では開業医により数分でできるようになった[注 86]。
- 遺伝子情報バンクが設立され、世界中の感染症の遺伝子情報を簡単に入手し比較することができるようになった。
- 中国での科学技術が急速に進んだ。
- SARS事件の教訓から、中国で情報公開の必要性・重大性が認識された。
- 中国で携帯電話、ツイッター(微博)、フェースブック、掲示板など電子機器が急速に庶民まで普及し、情報隠しが難しくなった。
- 中国の経済発展と技術の進歩で、感染症拡散速度と範囲が桁違いに上昇している。例えばSARSではカナダのトロントで流行が起こった。最初に有名になった中国広東省河源市のR医師はベトナムのハノイで治療を受けていた。シンガポールで感染を急拡大させたEMは、香港への観光旅行中に感染した。インドから感染が広がった超耐性菌NDM-1は「メディカル・ツーリズム」という医療を受ける範囲の拡大で世界中に広がったとされる。
- インターネットが世界中(特に中国奥地にまで)に普及し、世界中の研究者が即座に情報交換をし、興味・関心・知識がある人も同時に情報が入手できる。(H7N9やSARSなどの緊急重要論文は、定期購読読者だけではなく、一般の読者でも無料アクセスが可能なように配慮される場合が多い。また通常のプロセスを省略し、数日で掲載されることもある(今回は2日間もあった。筆者が論文審査員または世界的権威であるという理由と緊急性の両方の理由からである。また特に医学の世界では英語論文が主流であり、関係者ならば事実上誰でも読むことができる。))
- 今回の流行の直前に、インフルエンザ遺伝子情報公開の是非について公開討論が行われ、情報公開の必要性とテロ防止のための情報制限の必要性のバランスについて、合意が形成されていた。
- SARSとH5N1新型インフルエンザの教訓から、感染症についてのマスコミと一般の理解が深まった[注 87]。
- 2013年頃から、新型インフルエンザのワクチンを数ヶ月以内で作ることができるようになった。報道では2ヶ月以内に製造できるようになるという。
- タミフルなど、広範囲のインフルエンザに効き目がある薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)が4種類製造されており、日本ではそのうち2種類を一般開業医が処方している。中国でも大都市では医師の処方箋でタミフルを入手できる。耐性は今のところ少ない。
- SARSの時、台湾を中国が情報提供対象外としたために、台湾でも大流行が起こったことで(台湾での流行は中国の台湾への情報提供不足が大きい原因とはいえないが)、台湾国内と国際社会の非難を浴びたため、今回はかなり密接な協力が行われている(中国は台湾領土問題についてきわめて重大な関心を寄せている。いわゆる「国家の核心的利益」の最上位またはそれに近い存在である。その理由で当時は台湾の一般人に被害が及ぶ重大な感染症の情報でも提供するのを拒否した。)。台湾は中国とヒト・物・金のすべてで密接に結びつき、今回のH7N9インフルエンザでも、国外感染者1号を出した(感染は上海の鳥市場で起こったとされる)。
主な関連法令・政令・省令・条例・対策など
- 主な関連法令
- 「指定感染症」について(H7N9については2013年5月6日政令施行[64][注 88]。)
- 「検疫感染症」(検疫法第2条3項)も指定感染症と同様である(指定がない場合、検疫を受けるかどうかは出入国者の自由意志になる。)(H7N9については2013年5月6日政令施行)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第130号)
- 鳥インフルエンザ(H7N9)を指定感染症として定める等の政令(平成25年政令第129号)
- 鳥インフルエンザ(H7N9)を指定感染症として定める等の政令の施行に伴う感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の準用に関する省令(平成25年厚生労働省令第62号)
- 検疫法施行規則の一部を改正する省令(平成25年厚生労働省令第63号)
- 主な対策
- 2013年4月13日、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」を、予定を早めて施行する。
- 2013年4月16日、第8回「新型インフルエンザ等対策有識者会議(第8回)」を開催する[注 90]。
- 2013年4月18日、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)」を提示する。
- 2013年5月2日、内閣府で「新型インフルエンザ等対策有識者会議専門家による情報共有の場」が開催される。
- 2013年5月6日、感染症法の「指定感染症」、および検疫法の「検疫感染症」に指定する。
- 2013年5月14日、「第9回新型インフルエンザ等対策有識者会議」開催、「新型インフルエンザ等対策ガイドライン(案)」検討。
- 2014年1月21日、特別措置法施行後初めての総合訓練を行った。外国でH7N9により死者が出て国内感染はまだ、という設定であった。
- 内閣官房・新型インフルエンザ等対策有識者会議
- 会長:尾身茂 独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構理事長(前新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会委員長)(元WHO西太平洋地域事務局長、元自治医科大学公衆衛生学、地域医療学教授)
- 会長代理:岡部 信彦(おかべ のぶひこ)川崎市衛生研究所長(前国立感染症研究所感染症情報センター長、元WHO西太平洋事務局疾患予防対策課課長)
- 会長代理:田代 眞人( たしろ まさと)国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長(WHOインフルエンザ協力センター長兼務)
- 主な委員
- 河岡 義裕(かわおか よしひろ)東京大学医科学研究所感染症国際研究センター長(ウィスコンシン大学教授兼務)
- 大石 和徳(おおいし かずのり) 国立感染症研究所感染症情報センター長
- 押谷 仁 (おしたに ひとし)東北大学大学院医学系研究科微生物学分野教授(元WHO西太平洋地域事務局専門官)
- 翁百合(おきな ゆり)日本総合研究所理事、エコノミスト(経済学部出身、元日銀勤務)
- 折木良一(おりき りょういち)前防衛省統合幕僚長、元陸将・陸上幕僚長(野戦特科出身)
- 柳澤秀夫(やなぎさわ ひでお)日本放送協会(NHK)解説委員長(中東情勢、肺ガンなど)
- 櫻井敬子(さくらい けいこ)学習院大学法学部教授、行政法
- 内閣官房・新型インフルエンザ等対策室(田河慶太内閣審議官が室長。櫻井修一[注 91]安全保障・危機管理担当内閣官房副長官補が担当)
- 「新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)」2013年4月18日[65]
- 「新型インフルエンザ等対策ガイドライン(案)」2013年5月14日
脚注
注釈
- ^ 感染症予防法上の「新型インフルエンザ」の指定には「ヒト-ヒト感染」が必要である。鳥類への感染例はあり、例えば2012年1月に群馬県伊勢佐木市内の沼地で見つかった野鳥の糞から検出されている。喜田宏北海道大学教授は全種類の鳥インフルエンザを合成している。
- ^ 死亡者の中には、2013年の感染者も含まれる。死亡者の内12人が浙江省住民である。
- ^ 2014年の台湾などの確定感染者報告はない。
- ^ 江蘇省の衛生当局が確認した例はある。死者50人超える 中国の鳥インフルH7N9型 再流行の懸念、感染地域も拡大産経 2014.1.12
- ^ 普通の季節性インフルエンザへの警戒(予防接種、手洗い、うがい、マスク、高熱の場合すぐ医者に行く、など)程度の準備は必要である。
- ^ 2014年1月21日のWHOのリスクアセスメントでは、2013年前半と遺伝子の変化はなく、タミフルなどへの感受性も変化していないという。
- ^ 中国大都市中心部でも、路地に入ると生きた鶏などを売っている市場があることが珍しくないため、事前に確認する必要がある。
- ^ 「暗数(あんすう、発見されていない数/潜在感染者数)」が存在する可能性はあるが、大規模な疫学的調査と、感染者のコンタクトトレーシング(感染者に接触した人間をさかのぼって検査すること)から、あまり多くないとされている。
- ^ 2000-2005年の日本の統計では、季節型インフルエンザの公式死者数は年間214-1818人で、推計死者数(超過死亡数)は年間913-15100人である。
- ^ 「交叉」(他のタイプに対する免疫が、多少効果があること)を免疫経験、ワクチンともに全く期待できない。H,N両方が合わないと(つまりH7N9型用のものが入っていないと)効果が期待できない。
- ^ タミフルなどはN型(つまりすべての)インフルエンザに効果があるが、耐性ウイルスが出現する可能性があり、ある程度症状が出てから投与するので、手遅れになる可能性がある。下気道で増殖するため、流行が限定的になっている代わりに症状が出るのが遅く突然悪化する傾向がある。
- ^ 「ミネソタ大学感染症情報センターニュース」が取材した専門家は、実態と異なった度合で注目されている、と述べた。世界保健機関の広報担当のGregory Hartlは、H7N9亜型A型インフルエンザウイルスはまだ人間の間で広がるウイルスであるとともに、ヒト-ヒト感染が容易に起こすようには見えない、と述べた(New cases put H7N9 pace near last year's peak | CIDRAP)。
- ^ 「省級」と呼ばれる一級行政区。23省(台湾を含む)・5自治区・4直轄市・2特別行政区の計34存在する。
- ^ 上海市居住で湖南省長沙市で3月17日に発症した一人については上海市普陀区としてカウント。
- ^ 北京市の男児は無症状ということでカウントされていない。公式発表は「発症者」「感染確定例」の発表なので、「感染者」で発表されていない人が何人かいることがあり得る。そのような言葉遣いがされている。
- ^ 「想定外」では決してない。そのため政府は4月13日に予定を早めて「新型インフルエンザ等対策特別措置法」を施行し、H7N9型インフルエンザを4月26日に感染症予防法上の「指定感染症」に指定している。さらに関連する政令も改正した。
- ^ 感染確率の低さ(5月1日現在、1,000万人に1人の感染者、5,000万人に1人の死亡者。)による軽視と、検疫による水際防止作戦重視と、感染国への渡航歴や患者との接触や高熱を必須条件とする「症例定義」(病気の見分け方。守らない場合健康保険分を医者が自費で負担したり、レセプト審査が厳しくなるおそれがある。逆方向から見ると、緩い症例定義により、余分な医療費の支出、医師・検査機関・公衆衛生担当者の過剰負担、社会不安の拡大などが懸念される。)からなど、見落としの可能性はある。(2009年5月の神戸高校生のH1N1新型インフルエンザ騒動を参照のこと。海外渡航歴がなかったために、診断が遅れた。校医の活躍と神戸市医師会の独自判断がなければ流行はさらに広がったとされる。また周囲から「感染者は近寄るな」「対外活動禁止」「出社禁止」など生活を大きく左右する反応も見られたため、今後感染者が発見された場合、必ずしも受診しない可能性もある。)。また遺伝子変異1個(アミノ酸、コドンともに)で流行を引き起こすことから、H7N9以外のA型、さらにはB型インフルエンザの流行(さらには現在あまり流行していないC型)が理論的にはあり得るが、対処できるかどうか不明である。
- ^ 国立感染症研究所は、5月1日のリスクアセスメントで、軽症者が日本国内に入国する可能性について初めて言及した。
- ^ 感染したフェレットを感染しないものと同じかごに入れた実験で、3匹がH7N9ウイルスに感染したので、濃厚接触による感染または飛沫感染のおそれはある。
- ^ 生きている鳥類の販売を禁止した後には、上海での新しい感染例が激減した。OIEも可能性が極めて高いとの公式調査報告を出している。
- ^ 5月3日付の共同通信によれば、ヒトへの感染が発見された10の1級行政区中で家禽市場からH7N9が発見されたのは半分の1市4省だけである。
- ^ "This is definitely one of the most lethal influenza viruses we have seen so far.","This is an unusually dangerous virus for humans."
- ^ アンソニー・ファウチ博士、押谷仁教授、尾身茂博士、ティム・ウエキ博士、マイケル・オスターホルム教授など感染症・ウイルス学・危機管理の専門家は異口同音に同様なことを述べている。
- ^ Anything can happen. We just don't know.
- ^ 2008年H1N1では死亡率0.2-0.6%。スペイン風邪では約2%。
- ^ 患者が2歳から81歳まで広範囲であることも証拠としてあげられる。通常衛生状態の悪いところに居住する高齢者は過去の流行に対する免疫を持っている。
- ^ Peter Openshaw インペリアル・カレッジ教授による"Doctors warned to look out for new H7N9 bird flu virus"The Telegraph,9:00PM BST 01 May 2013
- ^ SARSと違い、インフルエンザはいわゆる「空気感染」(正式には「飛沫感染」、「飛沫核感染」というが、区別はややこしい。)であり、通常のマスクは通り抜けるのでSARSなどより対策がかなり難しい。
- ^ 関係者は通常の「季節性」インフルエンザが気温の上昇とともに減少することに期待をかけている。しかしインフルエンザが高温耐性を持つように変化することが十分あり得るし(常夏の国インドネシアでインフルエンザの流行が続いている。)、これから寒くなり流行期を迎える南半球での流行も懸念される。インフルエンザ流行の「北半球→南半球→北半球の流行の循環」はよく見られ、予防接種株の決定にもこの理論が用いられている。またこのまま治まったとしても夏を越えて潜伏したウイルスが寒くなるとともに再流行することも十分あり得る。しかし何らかのの理由で流行時期が数ヶ月遅れれば、ワクチンが間に合う可能性も出てくる。
- ^ 台湾の患者1名がタミフル非耐性から耐性に変化したこと、上海の患者1例がタミフル耐性を持つことが知られている。130人中2例といえる。他の例はタミフル投与が遅い、中断、量が少ないと考えられている。
- ^ 通常のインフルエンザでは倍量投与で治療実績に変化がないという二重盲検法による研究結果が2013年5月に発表された。H7N9(特に重症例が多く発症から投与までの時間が長い)に適用されるか不明である。
- ^ 今までの学説では、豚の体内で遺伝子組み換えが起こり、人間で流行するウイルスが作られるとされていた。そのため、豚から検出されないと言うことは、どこかで見落としがあるということである。豚内部での遺伝子組み替え説は状況証拠であって、流行のための遺伝子変異が少数で済むことから、他の遺伝子変異の理由があることも考えられる。スペイン風邪はアメリカ中西部の豚が発祥であるというのが通説であるが、シエラ・レオネのフリータウン付近において突然変異で人間に対し強毒化したという説もある。当時の状況から考えて、きわめて短時間で突然変異が人間(または未知の動物)内で起こった可能性を示唆している。
- ^ HAのα
- ^ 共同電の元になった福建日報の記事によれば、永定県1,322件、福州市1,852件など福建省8,910件の検査はすべて陰性であっという。
- ^ 「最近中東方面で発生したコロナウイルスは現在のところ感染者数人である。SARSコロナウイルスも比較的小数の感染者で制圧できた。」と以前書いたが、5月2日サウジアラビアで5人、中東からドイツへの旅行で詩型コロナウイルスに2人が感染し、感染者24人、死者16人に拡大した(死亡率67%)。
- ^ 死亡しないまでも、いろいろな影響は残る。大きく報道されていないが、多くのSARS感染者が後遺症に苦しんでいるし、東アジアの経済活動を大きく縮小させた。
- ^ 他の変異による大流行、劇症化の可能性もある。PB2 E627Kの変化はその一例である。
- ^ 低病原性から、突然変異で高病原性に変化し大流行した。
- ^ 鳥だけに感染するウイルスが、突然変異で人間にも感染した。防疫作業に従事した数十人が感染したが死亡1名で食い止められた。
- ^ ウイルスの増殖(を左右するRNAポリメラーゼ)の最適温度は普通は鳥の体温である41℃前後であり、人間の上気道内では増えにくいが、この遺伝子変異があると最適温度が34℃前後になり、ヒトの体の中(上気道は33℃)で爆発的に増えることができるようになる。・・・・・この原因を生化学的に言うと、通常グルタミン酸Glu(RNAコドンではGAAまたはGAG)であるはずの679Kの遺伝子(正確に言えば、RNAのコドンに従って生成されるアミノ酸)がリジンLys(AAA,AGG)に置き換わり679Eとなったため、RNAポリメラーゼの形が変化してRNAとの親和性が約3倍になったため、RNAの増殖速度が急増したと考えられている。この変異はオランダ以外でも見られている。たった一つのアミノ酸の変化(RNAコドンでは1-2個)が、重大な結果を引き起こす。・・・・・インフルエンザウイルスの変異速度がきわめて速いことから、同時多発的変異による独立した感染・流行の恐れもある。またH7N9以外のインフルエンザウイルスの変異もあり得る。4月12日付の中国CDCの発表では、「最も重要なことは、インフルエンザウイルスは非常に容易に突然変異を起こすので、今回のウイルスの進化の状況に注意する必要があり、特にヒト-ヒト感染の可能性について厳重なモニタリングを行う必要がある」とされている。H7N9やH5N1など以外のウイルスからの感染の可能性も除外できない。
- ^ ほ乳類全般(特に豚)への感染の可能性もある。「H7N9型鳥インフルウイルス 他の哺乳類から人に伝染する可能性あり」The Voice of Russia 2013年4月27日 16:23
- ^ Low Pathogenic Avian influenza (LPAI)
- ^ スペイン風邪、1957年アジア風邪、1968年香港風邪、ソ連風邪でも、そのようなことは見られなかった。
- ^ ある見積もりでは2人。それでも爆発的に(指数関数的に)感染が広がる。
- ^ 香港から中国へ向かう飛行機の中で、中国政府高官一人が感染を拡大した疑いがあるという報道がある。
- ^ 万が一ヒト-ヒト感染が起こった場合は、感染を広げる期間が延びると言うことである。
- ^ 検査が十分でなく、潜在的感染例が多数見逃されている可能性がある。日本でもあり得る。逆に言えば、まだ上気道で増殖できるほど人体に適合していないので、流行が限定的なのかもしれない。押谷仁は、「上気道での増殖がないとくしゃみや咳で広がらない。それが感染が広がらない理由かもしれない。」という。一般に、気道下部から肺にかけての炎症は、上気道の炎症より重症になる場合が多い(「肺炎」が大変な理由である。)。
- ^ ワクチンの効き目が弱いという疑惑があるが、アジア人特有の問題点があるのかも知れない。
- ^ 福田敬二、東京生まれ、アメリカ育ちの日系米国人医師。両親は日本人の医者でアメリカに移住。元CDCインフルエンザ部門疫学部長。
- ^ Assistant Director-General - Health Security and Environment。2010年9月就任。アメリカ政府で言えば各省庁の次官補クラスの実務責任者。
- ^ "This is definitely one of the most lethal influenza viruses we have seen so far.","This is an unusually dangerous virus for humans."
- ^ We think this virus is more easily transmitted from poultry to humans than H5N1.
- ^ 論文受理は7月24日付。
- ^ 濃厚接触者1名を風邪の症状で隔離入院。その後は不明。
- ^ 3月15日発症という情報もある
- ^ 蘇州市の中に崑山市がある。
- ^ 感染者数は毎日夜中に出される、午後5時現在の新華社による発表を引用している。国内報道とはずっと1人ずれている(日本の報道の方が湖南省(11日確認、17日発表)の分だけ一人多い)。また発表では北京での感染者は1人と明記されている。
- ^ 上海と北京の中間地点。他の感染例(近い2例、江蘇省宿遷市(3月19日入院)と安徽省亳州市(4月1日入院)、より100km以上離れている。)
- ^ かく みつお。1999年3月より東北大学大学院医学系研究科感染制御・検査診断学分野教授。厚生労働省院内感染対策中央会議メンバー、WHOインフルエンザ外部専門家。
- ^ 4月9日帰国、4月12日発熱で、4月20日頃リアルタイムPCRで陰性だったが、4月22日、23日のの再検査で陽性となった。発熱からPCR陽性まで10日かかっている。
- ^ 一番近い感染地点である杭州市や南京市から約300km離れている
- ^ 一番近い感染確認場所は約300km離れた温州市と南昌市である。
- ^ 感染症法第6条8項
- ^ 強力な措置がとれる2類感染症に指定するのには、法律の改正が必要であり、時間と手間がかかる。指定感染症は今までSARSとH5N1新型インフルエンザだけに適用されてきた。
- ^ おみ しげる、独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)」理事長。自治医大教授から転身し、WHO西太平洋地域事務局長としてSARS対策の中心人物だった。WHO事務局長と自治医大学長の有力候補だった。
- ^ 中国政府が公式統計を出さなくなったため、正確な数字は不明である。各省政府の発表には退院者が含まれない場合がある上、快癒と退院の区別が曖昧になってきた。
- ^ 2012年4月にサウジアラビアで発見された新型コロナウイルス(SARSとは違う)で、一時期流行が治まったかに見えていた。5月5日現在合計感染者30人、死者18人(死亡率CFR60%)。
- ^ 感染数・感染地域・感染可能人数は少ないが、死亡率が高く、タミフルなどの治療薬が全くないし、感染源、方法も全く不明である(サウジアラビアの馬という「説」もある。)。また英独への輸出例が6例ある。
- ^ 外務省の統計には北京の1名を含み、台湾の1名を含まない。
- ^ 7月10日頃に発症,18日に入院,20日に陽性確認。
- ^ 甲類はペストとコレラの2種類だけである。乙類は26種類。
- ^ NA-R292K 変異
- ^ 2例は南湾街道康橋肉菜市場、1例は横龍市場家禽トウ砧板
- ^ 広東省高州市出身で、深セン市龍崗区南嶺村にあるエレクトロニクス工場の宿舎に住んでいた。9日に診療所を受診した後病院に転院。
- ^ 新型のインフルエンザが生まれると考えられている地域であり、SARS感染拡大の地域とも考えられている。理由は鳥、鴨、豚などが人家とともに混在する亜熱帯湿地帯であり、ウイルスの伝播、感染拡大、遺伝子組み換えのおそれが高い。また店頭で生きた獣を売っており、一般人が獣肉を処理し生肉を調理する習慣があるので、動物からのウイルスがそのまま人間に感染しやすい。この地域は外国人(日本人の長期滞在者は約4万人。)が多く、外国との行き来も多い(例えばディズニーランドがある)。
- ^ 団体旅行で12月12日台北着、19日発熱、24日他のの旅行者は帰国し、本人は病院のICUへ。
- ^ 中国では「市」の中にいくつかの「市」がある場合がある。
- ^ 陽江市、恵州市のどちらか1つずつ。
- ^ 19日(日)の報告は無し
- ^ WHOは2回に分けて発表するという異例の行動をとった。Disease Outbreak News(DON),Global Alert and Response (GAR)
- ^ 北京全域から感染症の重症患者が集まる病院。北京市東城区安定門外大街。
- ^ WHOの報告日30日付で15人、31日付で6人。
- ^ 1月27日発症、28日親族5人で香港へ日帰り旅行、帰国日夜発熱、2月1日H7N9確認。
- ^ 1月31日の28歳男性の関係者?
- ^ real-time reverse-transcription polymerase chain reaction。「RT-PCR」は「逆転写酵素法ポリメラーゼ連鎖反応法」と「リアルタイムPCR法」の両方の略号として使われる。さらに「リアルタイムPCR」法では、「逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法」を使うので、さらに混乱を招いている。
- ^ 信頼度はあまり高くなく7-9割程度である(アメリカCDCの発表では1割だったこともある。)特に「インフルエンザでないことを証明する」のが難しい(false negativeのおそれが結構高い)。理由は検査薬そのものの問題でもあり、また確実に反応するためには採取時期が発熱後約2日である必要があるが、検査・投薬がその前に行われることが多いのも理由とされる。
- ^ 例えばSARSについてのWHO・FAO・OIE合同の警戒宣言は日本の全国紙5紙(朝日、毎日、読売、日経、産経)で大きく取り扱われていなかった(1紙が1面に囲み記事を載せただけで、他紙は2面などであり、別の1紙(経済紙ではない)は少なくとも数日間1字も報道していない。)
- ^ 四種病原体として、ポリオ(小児マヒ)、コレラ、赤痢、腸管出血性大腸菌(O-157など)、黄熱病、非耐性結核などと同様な扱いとなる
- ^ かなり強力な法律で、多数の人間の隔離入院も可能なため、制限が設けられている。さらに歯止めとして厚生科学審議会の審議を経て政令(閣議で決定し天皇が交付する)決定という手続きが必要である
- ^ H7N9の人間への感染が発表されてから初めての会合である
- ^ 昭和54年東大法、防衛庁入庁。
出典
- ^ “鳥インフル ヒト間での感染証拠なし”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年4月22日). オリジナルの2013年4月25日時点におけるアーカイブ。 2013年4月25日閲覧。
- ^ 鳥インフルエンザ:ヒトからヒト疑い相次ぐ 中国で不安広がる毎日新聞 2014年02月09日 東京朝刊
- ^ 中国で鳥インフル拡大、今月19人死亡CNN 2014.01.28 Tue 17:15 JST]
- ^ <鳥インフル>ヒトからヒト感染疑い相次ぐ 中国で不安拡大毎日新聞 2014年2月9日(日)9時56分配信
- ^ 鳥インフルエンザ(H7N9)への対応 p34平成25年度新型インフルエンザの診療に関する研修 (2013.11.24 東京)
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- ^ 鳥インフルエンザ:ヒトからヒト、限定的に感染−−中国毎日新聞 2014年01月29日東京朝刊
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- ^ 新型インフルエンザ等対策特別措置法
- ^ 「中国の鳥インフル拡大なら世界的流行の恐れも-シノバック」 ブルームバーグ 2013年4月15日 17:52 JST
- ^ 「鳥インフルのウイルス検出されず 中国福建、謎深まる感染源」2013年5月3日 18:59 共同通信
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- ^ 「中国における鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応」平成25年4月19日現在、国立感染症研究所
- ^ 『鳥インフルで感染研「人への大流行否定できぬ」』2013年4月20日11時16分 読売新聞
- ^ 「鳥インフル:WHO会見 ヒトからヒトへの感染否定できず」毎日新聞 2013年04月19日 20時43分(最終更新 04月20日 01時15分)
- ^ 「中国における鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの感染事例に関するリスクアセスメントと対応」 2013年4月19日国立感染症研究所
- ^ H7N9型「大流行の可能性否定できず」産経ニュース 2013年4月30日 23:15
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- ^ 鳥インフル、中国政府が恐れる「治療費なく、病院に行けない人々」サーチナ 4月29日(月)10時40分配信
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参考文献
日本語
新聞・一般雑誌・放送
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- 「鳥インフル 大流行を警戒」2013年4月28日朝刊15面
- 「鳥インフルH7N9型の特徴は?」2013年6月16日朝刊19面
- NHK
- 『「鳥インフルエンザ」どう備える?』NHKおはよう日本・特集まるごと・2013年4月19日(金)(鳥取大学農学部伊藤壽啓教授、けいゆう病院 菅谷憲夫医師)(すがや のりお。1972年慶應大学医学部卒業、1997年厚生省新型インフルエンザ対策検討会委員。2006年と2009年WHO鳥インフルエンザ薬物治療ガイドライン委員。2009年日本感染症学会新型インフルエンザ対策委員、日本小児科学会新型インフルエンザ対策室委員)
- 「鳥インフル感染確認1か月 対策は」WEB特集 2013年4月30日 21時25分
- 「インフルウイルスの脅威 変異繰り返し、感染力増大」日本経済新聞 2013年5月5日朝刊15面(サイエンス)
- 外務省が中国(上海、蘇州、北京)に派遣した賀来満夫東北大学教授による鳥インフルエンザに関する講演相談会資料(2013年4月下旬)(専門情報・当時の状況・インフルエンザの基本的対策と効果を説明している)。講演相談会資料1、講演相談会資料2
論文類
- 「インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染に対するWHOのリスク評価」2013年4月14日 国立感染症研究所仮訳
- 原文・WHO(世界保健機関)WHO Risk Assessment as of 13 April 2013
- 「インフルエンザA(H7N9)に関する質問と回答」2013年4月14日国立感染症研究所訳
- 「健康上の助言/新しいインフルエンザA(H7N9)ウイルスによる人感染」
- 原文・CDC"Human Infections with Novel Influenza A (H7N9) Viruses"CDC Health Advisory ,April 5,2013,CDCHAN-00344
- 『論文要約 2013年2月から4月にかけて中国の患者から分離された新種の鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの遺伝子解析 』
- (河岡義裕(東大教授、ウィスコンシン大学教授)、田代眞人(世界に4箇所しかないWHOインフルエンザ協力センター責任者)らによるインフルエンザウィルスの遺伝子解析結果。EUの疾病管理センターの機関誌に掲載された。ウイルスが3種類の起源を持つことを説明している。)
- 原文・Eurosurveillance"Genetic analysis of novel avian A(H7N9) influenza viruses isolated from patients in China, February to April 2013"Eurosurveillance, Volume 18, Issue 15, 11 April 2013,European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC)
- 「中国の鳥インフルエンザA(H7N9)に関する検疫所の対応について(依頼)」2013年4月18日、厚生労働省健康局結核感染症課
- 「インフルエンザA(H7N9)のリスクをどう考えるべきか (第二報)-押谷仁教授からのメッセージ2013-」2013年4月22日公開。東北大学大学院医学部教授 押谷仁
- 「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応」国立感染症研究所平成25年5月1日現在。(第2回の評価。中国からの軽症者の入国の可能性について初めて言及している。)
- 中国における鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応国立感染症研究所、平成25年4月19日現在(改訂前の版)
- 「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症に関する臨床情報のまとめ-臨床像・検査診断・治療・予防投薬-」2013年4月25日現在、国立感染症研究所感染症疫学センター
- 「指定感染症・検疫感染症の指定について」 平成25年5月2日 厚生労働省健康局結核感染症課(「新型インフルエンザ等対策有識者会議専門家による情報共有の場」提出資料。)
- 「日本感染症学会提言 鳥インフルエンザA(H7N9)への対応【暫定】」PDF版(HTML版)2013年5月17日(重症例や鳥接触例へのタミフル、ラビアクタの24時間以内の倍量投与を推奨。ステロイド剤投与、他の2種の抗インフルエンザ薬の使用については慎重である。)
- 新型インフルエンザの診療に関する研修(2013年11月24日開催)資料
- 鳥インフルエンザA(H7N9)への対応・・大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院呼吸器内科 主任部長 石田 直
- 沖縄県の視点から見た新型インフルエンザ対策 ・・琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)教授 藤田 次郎
- 平成25年 政府行動計画・ガイドラインを踏まえた「医療機関における新型インフルエンザ等対策立案のための手引き」(平成25年9月 暫定1.1版)
英語
- WHO
- "Frequently Asked Questions on human infection with influenza A(H7N9) virus, China"WHO,Update as of 30 April 2013 (WHOによるFAQ、4月30日改訂)
- " Human infection caused by the avian influenza A(H7N9) virus - WHO Risk Assessment as of 10 May 2013"WHO,May 10,2013(WHOによるリスク評価。初期評価がその後の経過により確認された。)
- "Standardization of the influenza A(H7N9) virus terminology as of 16 April 2013"WHO,April 16,2013(ウイルスを表す用語を「avian influenza A(H7N9) virus」として統一することを決めた。)
- "Interim WHO surveillance recommendations for human infection with avian influenza A(H7N9) virus"WHO,May 10,2013
- "Summary of status of development and availability of avian influenza A(H7N9) candidate vaccine viruses"10 May 2013(WHOがH7N9ワクチン用の親株を選定し、開発中であるという記事。A/Shanghai/2/2013の2種類とA/Anhui/1/2013が親株。開発が早いし、精密にできる遺伝子操作Reverse Geneticsによるワクチン)。候補選定と開発段階であり、過去にはワクチン開発に失敗した年もある。国立感染症研究所の田代研究室も開発に参加している。)
- China-WHO Joint Mission on Human Infection with Avian Influenza A(H7N9) Virus, 18-24 April 2013, Mission Report17 May 2013(WHO中国現地合同調査団の報告。4E("Four Earlies", Early detection,early reporting, early diagnosis and early treatment)が大事であるとする(p8)。男女比が69%:31%であることも特徴の一つであるが、理由は全く不明である。)
- Clinical management of severe acute respiratory infections when novel coronavirus is suspected:What to do and what not to doINTERIM GUIDANCE DOCUMENT,WHO Feb 11, 2013(ARDS管理の実際)
- Background and summary of human infection with avian influenza A(H7N9) virus – as of 31 January 2014WHO 31 Jan 2014(2013年4月5日付の概要報告の改訂版。2014年1月28日時点での死亡率は22%であるが重体例が多く、総症例のうち男性が67%。ワクチン候補が選定され開発中である。入国の特別の検査や渡航制限は推奨しない。H5N1の新型インフルエンザの治療のWHOのガイダンスがH7N9にも適用できるとした。)
- China CDC
- "Questions and Answers about human infection withA(H7N9) avian influenza virus"2013-03-31,Chinese Center for Disease Control and Prevention (China CDC)
- CDC
- "Global Concerns Regarding Novel Influenza A (H7N9) Virus Infections"New England Jounal of Medicine,April 11, 2013(by Timothy M. Uyeki and Nancy J. Cox,CDC)(インフルエンザの最高権威の二人によるパンデミックへの憂慮についての論文。この雑誌は医学専門雑誌として世界最高の影響力を持つとされる。ウエキは日系人、コックスは女性。)
- "Interim Guidance on the Use of Antiviral Agents for Treatment of Human Infections with Avian Influenza A (H7N9)"CDC,April 18,2013(H7N9ウイルス対策として現在のところ抗ウイルス薬が有効であることを説明したCDC文書。)
- "Travel Notice Watch: Level 1, Practice Usual Precautions Avian Flu (H7N9) in China"Updated: April 15, 2013,CDC(4月15日現在、中国旅行で、は生きている鳥にさわらないなど通常の感染予防策で十分であるというCDC文書。)
- "Emergence of Avian Influenza A(H7N9) Virus Causing Severe Human Illness — China, February–April 2013"Early Release,May 1, 2013 / 62(Early Release);1-6,Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR),CDC(CDCによる4月末現在での総括)
- ECDC
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- "Rapid risk assessment: Severe respiratory disease associated with a novel influenza A virus, A(H7N9) China"Technical reports - 03 Apr 2013,European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC)(EUの疾病管理センターECDCによる4月3日現在の迅速リスク評価)
- Supporting diagnostic preparedness for detection of avian influenza A(H7N9) viruses in EuropeECDC,24 Apr 2013
- Epidemiological update of 29 April on avian influenza A(H7N9) virusECDC,29 Apr 2013](4月末現在のECDCの疫学的まとめ)
- "Proposed interim case definition and case finding algorithm for reporting patients infected by the avian influenza A(H7N9) virus in EU/EEA Member States"03 May 2013(ECDCによるH7N9インフルエンザの暫定的な症例定義。公衆衛生機関が使用するものであって、医師による診断基準ではないと明記されている。)
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- "Human infection with a novel avian influenza virus, A(H7N9) – China"Technical reports - 08 May 2013,ECDC(ECDCによる5月8日現在のリスク評価と、加盟国への勧告。)
- "Human Infection with a Novel Avian-Origin Influenza A (H7N9) Virus"New England Jounal of Medicine,April 11,2013(中国当局者による第1報。提出日不明。最初の3人の患者について詳しい情報を発表している。特に、最初の87歳男性の発症が公表の約40日前の2月18日であることと、タミフルの処方が3人とも発症後約1週間であることが注目される。)
- "Preliminary Report: Epidemiology of the Avian Influenza A (H7N9) Outbreak in China"New England Jounal of Medicine,April 24,2013(4月17日までの症例の疫学的調査結果。「重症者が多く、疫学的に無関係ではあり、ヒト-ヒト感染は立証できないが、将来の可能性は排除できない。」)
- "Isolation and characterization of H7N9 viruses from live poultry markets―Implication of the source of current H7N9 infection in humans"Chinese Science Bulletin,April,2013 中国農業科学院による遺伝子研究。H7N9が上海の生きている鳥から人間に感染したという説の根拠になった論文(「鳥インフルH7N9型、上海の市場で誕生か 中国研究者ら発表」産経新聞2013.4.23 16:28)。
- "Human infections with the emerging avian influenza A H7N9 virus from wet market poultry: clinical analysis and characterisation of viral genome"The Lancet, Early Online Publication, 25 April 2013中国研究者によるランセット掲載論文。市場の生きた鳥から人間への感染が遺伝子解析から立証されたとする(「鳥から人の感染、遺伝子解析で確認…H7N9型」読売新聞 2013年4月26日20時39分 )。また、Gln226Leu,Gly186Val.α-2,6-linked sialic acid receptors, PB2 Asp701Asnの変異を指摘している。
- "Comparative epidemiology of human infections with avian influenza A H7N9 and H5N1 viruses in China: a population-based study of laboratory-confirmed cases"The Lancet, Early Online Publication, 24 June 2013
- Human infection with avian influenza A H7N9 virus: an assessment of clinical severityThe Lancet, Early Online Publication, 24 June 2013
- "OIE expert mission finds live bird markets play a key role in poultry and human infections with influenza A(H7N9)"OIE,Paris, 30 April 2013(OIEが先週中国に専門家を送り調査した結果として、生きている家禽を扱う市場が感染に重要な役割を果たしていると判断した。「熱で調理された」鶏肉や卵は安全であるという。)
- Diagnostic and treatment protocol for human infections with avian influenza A (H7N9) (2nd edition, 2013)April 25(中国CDCによるH7N9インフルエンザの診断・治療マニュアル)
- "Flu papers spark row over credit for data"The Nature,01 May 2013 中国側が出した遺伝子データを使って、他の研究者が先に研究成果を発表した事件の詳細。国際ルールでは、遺伝子提供側に先に論文を発表する権利がある(インドネシアでのH5N1の流行時、遺伝子データが外国に流れ、医薬品が高価になるとして、女性の保健大臣が米海軍の研究室(NRU5)を閉鎖し、発表を禁止した。これは国際ルールの制定で一応の解決を見た。米国特許法の運用では、人間の遺伝子に対して特許を認めていたため世界中の遺伝子利用が制限されたが、市民団体の訴訟により平成25年に米連邦最高裁判所で「人間の遺伝子そのものには特許は成立しない」という全員一致の判決が出た)。
- "The Big One? Is China covering up another flu pandemic -- or getting it right this time?"Laurie Garrett|APRIL 24, 2013 ローリー・ギャレットは1996年エボラの流行に関する記事でピューリッツアー賞を受賞した記者、感染症問題の権威。外交問題評議会(CFR)(アメリカ東部の支配階級であるエスタブリッシュメントの中心として過去50年以上世界の政治、経済、軍事を動かす。ロックフェラー家との繋がりが強いが、その他の有力者とも結びついている。新型インフルエンザにも大きな興味を持ち、新型インフルエンザの流行について国際問題関係の機関誌「フォーリン・アフェアーズ」で特集号を組んだことがある。またインフルエンザは国際関係に大きな影響を及ぼすと考えられており、アメリカ上院外交委員会の民主の正・共和の副両委員長は連名で新型インフルエンザ対策についてニューヨーク・タイムズに投稿したことがあり、イギリス王立国際問題研究所もこの問題に関心を持っている。この記事も国際問題専門誌「フォーリン・ポリシー」に掲載された)の常勤研究員(フェロー)として絶大な影響力を持つ。H7N9の問題についての発信は、これが4月1日以来3つめであることも、彼女が持つこの問題への大きな関心が見て取れる。
- "Origin and diversity of novel avian influenza A H7N9 viruses causing human infection: phylogenetic, structural, and coalescent analyses"The Lancet,Early Online Publication, 1 May 2013 ランセットに載った中国の論文。野鳥のウイルスがアヒルを通して家禽類に広がったため、4種類のウイルスが合わさってできたという(“H7N9型 4種以上ウイルス変異か”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年5月5日). オリジナルの2013年5月6日時点におけるアーカイブ。 2013年5月5日閲覧。)。
- "Clinical Findings for Early Human Cases of Influenza A(H7N9) Virus Infection, Shanghai, China"Emerging Infectious Diseases,Volume 19, Number 7—July 2013(上海の医師による患者の臨床像の詳細。タミフルの効果は限定的であっという。)
- "Major Challenges in Providing an Effective and Timely Pandemic Vaccine for Influenza A(H7N9)"Journal of the American Medical Association (JAMA),May 9, 2013(もしこれ以上感染が拡大した場合に、H7N9のワクチンが間に合わないかも知れないという。オスターホルム教授の論文。)
- "Monitoring Avian Influenza A(H7N9) Virus through National Influenza-like Illness Surveillance, China"Emerging Infectious Diseases,Volume 19, Number 8—August 2013 インフルエンザ様症状(ILI)が見られた2万人の調査で、H7N9が検出されたのは0.03%の6人だった。ということはH7N9の軽症者はほとんどいなくて(「暗数」がほとんどない)感染者は重症となる場合がほとんどである、という中国の研究
- Cytokine and Chemokine Levels in Patients Infected with the Novel Avian Influenza A (H7N9) Virus in ChinaJournal of Infectious Diseases 10.1093/infdis/jit440 Aug.29,2013(サイトカインの急増と重症化の関連が見られた。 2009年H1N1よりは反応が強いがH5N1より低い。)
- The Novel Avian-Origin Human A (H7N9) Influenza Virus Could be Transmitted between Ferrets via Respiratory DropletsThe Journal of Infectious Diseases Advance Access 10.1093/infdis/jit440,Aug 29,2013(フェレットによる研究で、H7N9ウイルスは飛沫核感染が可能ではあるが感染率は高くない。また上気道、下気道、心臓、肝臓、嗅球で増殖した。4つの遺伝子(D678Y in PB2, R157 K in HA(H3 numbering), I109T in NP, and T10I in NA)の変異が見られた。)
- "Epidemiology of Human Infections with Avian Influenza A(H7N9) Virus in China"February 6, 2014 issue of New England Journal of Medicine(2013年の139例中82%が生きている動物と接触していた。患者との濃厚接触者2,700人の誰にも感染しなかった。ただし家族内感染4例が確認された。)
関連項目
外部リンク
日本
- 厚生労働省・・鳥インフルエンザA(H7N9)について
- 国立感染症研究所・・インフルエンザA(H7N9)
- FORTH(厚生労働省検疫所)・・中国で発生しているインフルエンザA(H7N9)について
- 内閣官房・・中国における鳥インフルエンザA(H7N9)への対応について
- 外務省・・中華人民共和国(中国)|People's Republic of China(China)> 感染・スポット・危険情報
- 外務省海外安全ホームページ・渡航情報(スポット情報) ・・発生直後(4月1日)から詳細な情報を情報を発信し続けている。
- 在中国(北京)日本大使館・領事情報・鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ関連情報・緊急情報・・発生直後から中国当局の中国語による発表をほぼ全文掲載していた(2013年1月13日現在、最新は2013年12月18日)。
- 新型インフルエンザ関連情報 最新情報在上海日本国総領事館・・発生直後から中国当局の中国語による発表をほぼ全文掲載している
- (在上海日本国総領事館 生活・安全関連情報)(在上海日本国総領事館 新着情報より。上海には2012年で世界最多の約6万人の在留邦人がいる)(2014年1月13日現在、2013年6月5日付け43報が最新)
* 農林水産省・・鳥インフルエンザに関する情報
- 「パンデミックに挑む」日経メディカル(日経BP社)・オンライン
- 「新型インフルエンザ・ウォッチング日記」関西福祉大学社会福祉学部 勝田吉彰 教授(勝田 吉彰 | 関西福祉大学)(かつだ よしあき)
国際機関・日本国外
- WHO(世界保健機関)・・マーガレット・チャン事務局長(SARSの時の香港衛生局長)、ケイジ・フクダ事務局長補
- Avian influenza A(H7N9) virus(WHOのH7N9特集ページ)
- FAO Avian Infuluenza(FAO国連食糧農業機関の鳥インフルエンザ特集ページ)
- OIE(国際獣疫事務局)・・国連機関、動物の感染症対策を専門とする。
- CDC(アメリカ疾病予防管理センター )、("Emerging Infectious Disease(EID)" 誌、"Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)"誌を発行)
- "Avian Influenza A (H7N9) Virus"(CDCのH7N9特集ページ)
- Avian influenza in humans ECDC(European Centre for Disease Prevention and Control)・・EU(欧州連合)の疾病管理センター(ECDC)の鳥インフルエンザのページ(ECDCは"Eurosurveillance"誌を発行)
- China CDC(中国疾病予防管理センター)
- Centers for Disease Control , R.O.C.(Taiwan) (台湾 CDC)
- Department of Health of the Government of the Hong Kong Special Administrative Region(香港政庁衛生局。中国本土の情報にも詳しい。)
- "GSAID"Global Initiative on Sharing All Influenza Data (GISAID) database(遺伝子データベース。世界中からインフルエンザの遺伝子解析データが集まる。4種のコドンAGCTの羅列で記述される。)
- Travel Alert,U.S. DEPARTMENT OF STATE,Bureau of Consular Affairs(アメリカ国務省領事部の短期旅行注意情報。感染症についても的確に発出する。)
- Travel Warning,U.S. DEPARTMENT OF STATE,Bureau of Consular Affairs(アメリカ国務省領事部の長期旅行注意情報)
- 影響力のある民間機関
- ProMED (プロメド、プロメッド。アメリカにある感染症情報の速報サイト。国際感染症学会(ISID)が運営。モデレーターと呼ばれる大学教授や博士号所有者が厳選した世界中の感染症や毒物汚染の情報をコメント付きで報告している。マドフ編集長は前ハーバード大学助教授。新型コロナウイルスMERSの発見者で世界第一報をProMEDに投稿したザキ博士や直接関係者の保健副大臣、C.J.ピータース前CDC特殊病原体部長など世界最高権威などが直接投稿することもある。内容は新聞記事、ブログから学術論文まで幅広い。)
- CIDRAP(The Center for Infectious Disease Research and Policy)・・ミネソタ大学の組織。感染症についての的確な専門的情報をかみ砕いて毎日提供している。社会的側面にもふれるなど、広範囲の視点を持つ。責任者はマイケル・T・オスターホルム教授。
- FluTrackers.com 2ch形式の投稿サイト(歴史は長い)。玉石混淆ではあるが情報が早いし広範囲に集めている。専門家も参加するため、学問的討論がされる場合がある。編集長による記事はだいたい信頼が置ける。
- 有力な個人サイト、ブログ
- "Laurie Garrett - Council on Foreign Relations"Laurie Garrett(ローリー・ギャレット、外交問題評議会上級研究員、ピューリッツァー賞受賞のジャーナリスト。)
- "Laurie Garrett on Twitter"Laurie Garrett
- "Virology Down Under on H7N9" Ian M. Mackay(イアン・マッケイ、クイーンズランド大学ウイルス研究センター特任准教授)
- "Helen Branswell"Helen Branswell(Canadian Press の記者。2000年以来医学専門記者として実績を積んでいる。SARS、鳥インフルエンザ、ポリオについて記事を書いており、科学界から尊敬されている。現在ハーバード大学ニーマン・フェロー)
- "Declan Butler-Nature"Declan Butler(世界的権威を持つ科学誌「ネイチャー」の記者。科学界のご意見番的存在で、感染者一人一人の情報の整理なども行う。ブログとネイチャー本誌で情報発信している。)
- "Avian Flu Diary" Michael Coston
- "H5N1" Crawford Kilian
- Peter M. Sandman Risk Communication Website リスクコミュニケーションの権威ピーター・サンドマン博士のサイト。博士は1971年スタンフォード大学で博士号、1977-95年ラトガース大学教授。