タイガーマスク

日本の漫画

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タイガーマスク』は、梶原一騎原作、辻なおき作画のプロレス漫画およびアニメ作品。

タイガーマスク
ジャンル プロレス少年漫画
漫画
原作・原案など 梶原一騎
作画 辻なおき
出版社 講談社
掲載誌 ぼくら
週刊ぼくらマガジン
週刊少年マガジン
レーベル 講談社コミックス
発表号 1968年1月号 - 1969年10月号
(ぼくら)
1970年1号 - 1971年23号
(週刊ぼくらマガジン)
1971年26号 - 53号
(週刊少年マガジン)
発表期間 1968年 - 1971年
話数 全125話
アニメ
アニメ
原作 梶原一騎、辻なおき
キャラクターデザイン 木村圭市郎
音楽 菊池俊輔
アニメーション制作 東映動画
放送局 よみうりテレビ
放送期間 1969年10月2日 - 1971年9月30日
話数 全105話
アニメ:タイガーマスク二世
原作 梶原一騎
シリーズディレクター 森下孝三(チーフディレクター)
脚本 山崎晴哉
キャラクターデザイン 秦秀信(チーフデザイナー)
音楽 菊池俊輔
アニメーション制作 東映動画
製作 テレビ朝日、東映動画
放送局 テレビ朝日系列
放送期間 1981年4月20日 - 1982年1月18日
話数 全33話
アニメ:タイガーマスクW
原作 梶原一騎、辻なおき
シリーズディレクター 小村敏明
シリーズ構成 千葉克彦
キャラクターデザイン 香川久
音楽 高梨康治(Team-MAX)、刃-yaiba-
アニメーション制作 東映アニメーション
製作 テレビ朝日、東映アニメーション
放送局 テレビ朝日系列
放送期間 2016年10月 -
テンプレート - ノート

漫画

タイガーマスク

『タイガーマスク』は、1968年から1971年にかけて、以下の漫画雑誌に連載された。漫画作品の第1作目。

知名度の点では、『巨人の星』や『あしたのジョー』と並んで、梶原一騎の代表作に数えられる。

作品の特徴としては、

  • 同じ孤児という出自で格闘技の世界に身を投じる『あしたのジョー』の主人公・矢吹丈と、本作の伊達直人の好対照
  • 「大金を稼げるようになったのは虎の穴のおかげ、恩知らずは死ね!」と断じる“育ての親”との死闘という、『巨人の星』の星親子よりさらに壮絶なエディプスコンプレックスの物語としての側面
  • あるいは、孤児に試練を与え、勝ち残ったものだけを育てる虎の穴と、孤児を無条件で支援する伊達直人の「孤児支援への姿勢」に関するイデオロギー対立
  • 梶原一騎の家庭がキリスト教だったので(本人はクリスチャンではない)、キリストの「自己犠牲の愛」を、伊達直人の生き方に反映。

などが指摘されている[1]

あらすじ

孤児院「ちびっこハウス」の伊達直人は動物園の虎の檻の前でケンカをしたのがきっかけで、悪役レスラー養成機関「虎の穴」にスカウトされる。

虎の穴での殺人トレーニングをこなす日々の中で、自分と同じような生い立ちを持つ孤児たちに、同じような苦しみを味わわせたくないという想いを抱くようになり、虎の穴を卒業。悪役覆面レスラー「タイガーマスク」としてプロレスデビューをしてからは、収入の一部を孤児院へ寄付するようになった。当初は虎の穴へのファイトマネーの半額という上納金は支払った上で、自分の手取り分の範囲内での援助を考えていたが、自分の出身施設である孤児院「ちびっこハウス」の窮状を知り、虎の穴へ納める分まで寄付せざるを得なくなる。虎の穴はタイガーを裏切り者とみなし、タイガーを倒すための刺客を次々と送って来る。


同じ裏切り者となるなら、せめて後輩となる「ちびっ子ハウス」の子供たちに恥じない戦いをしたいと、悪役からフェアプレーで戦う正統派スタイルへ転向。当初は、身についた悪役ファイトが抜けきれず、また正攻法では大物レスラーを相手に通用しないので、苦闘の連続だった。レフェリーの目を盗んだ喉笛へのトウキックなどの隠し技を使うこともあったが、ジャイアント馬場にあっさりこれを見抜かれ、以後封印する。

やがて、ウルトラ・タイガー・ドロップ、フジヤマ・タイガー・ブリーカー(アニメでは「ウルトラ・タイガー・ブリーカー」)、タイガーVなど、独自の必殺技を開発していく。

しかし、虎の穴が次々と送り込んでくる悪役レスラーたちとの死闘の中、反則に反則で応えてしまうこともしばしばあり、「虎の穴」で身についた悪役スタイルと正統派でありたい意識の中でながく葛藤した。直人がこの苦悩から解放されるのは、ミル・マスカラスの弟、エル・サイケデリコから、正統派のイメージにこだわるあまり、ルールで認められた5カウント内の反則まで否定してしまった兄の苦悩を聞かされてからである。

この助言を受けて、ようやく虎の穴の呪縛から逃れ、テクニックでも反則技でも一流だったルー・テーズの再来を目指すこととなる。ドリー・ファンク・ジュニアとの世界タイトルマッチが実現、ぎりぎりまで追い詰めるものの、ジュニアはセコンド・シニアの指示でレフェリーの沖識名を殴打、苦し紛れの反則負けにもちこまれタイトル奪取ならず。大阪での再戦当日、車にひかれそうになった子供をかばって死亡した。最後の力を振り絞って虎の覆面を近くの川へ投げ捨てたため、伊達直人の事故死とタイガーマスクの失踪はむすびつけて考えられることはなかった。

登場した実在外国人レスラー

実在するプロレスラーも作品内に登場し、タイガーマスクと戦っている。

この中では、ドン・レオ・ジョナサンは、得意技のハイジャック・バックブリーカーでタイガーマスクに勝利した唯一の実在レスラーである。ただし、このエピソードは、2006年5月の時点で読めるほとんどの版で欠番になっている。全体として、前半よりも後半の方が実在レスラーの扱いが良く、ディック・ザ・ブルーザーなどは、初登場時には「赤き死の仮面」の引き立て役として情けない描かれかたをしていたが、二度目の登場では堂々たる強豪レスラーとしてタイガーを苦しめている。

タイガーマスク二世

「タイガーマスク」二作目。連載は3種あった。単行本化されたものは①。

①梶原一騎原作、宮田淳一作画バージョン:月刊「少年ポピー」創刊号(1980.8/22号)〜1981.6/27号連載。連載開始時のタイトルは「覆面プロレス王タイガーマスク」。少年ポピー休刊のため連載移行「増刊少年マガジン」1981.9/11号〜1983.1/6号。

②梶原一騎原作、つはらよしあき作画バージョン:月刊「テレビランド」1981年4月号 - 1982年2月号連載。別冊テレビランド「まるまるコミック」1981年夏休み直前号(創刊号)。

③梶原一騎原作、あもん桂作画バージョン:月刊「テレビマガジン」1981年5月号〜1982.1月号連載。

あらすじ

こまどり学園の孤児であった亜久竜夫は初代タイガーマスク(伊達直人)の遺志を受け継ぎ、子供たちのために尽くそうと決心し、自ら「虎の穴」に乗り込みプロレス修行をする。また世界各地で格闘修行をし、エジプトにおいてアブ・サカラ老人からタイガーマスクの覆面をもらい、大会で優勝して「覆面レスラー世界チャンピオン」となる。 一方、石油王アーマン・ハッサン率いる宇宙プロレス連盟(地下プロレス)は、日本プロレス界の乗っ取りを企んでいた。そんな折、突如日本マットによみがえった「タイガーマスク」はアントニオ猪木らとともに、宇宙プロレス連盟から送られる刺客たちと戦い続ける。

タイガー・フィニッシュ雪崩地獄、ダブル・ハンマー、あばれ太鼓などのオリジナル技をいくつも持っているが、伊達直人タイガーマスクのような決まった大技はない。物語の途中から、実在のプロレスラー(佐山サトル)とリンクしており、「プロレス・スーパースター列伝タイガーマスク編」と内容が被っている。そのため技もタイガー・スープレックスやスペース・フライング・タイガー・ドロップ、ラウンディング・ボディプレスなどの実在の技をフィニッシュ・ホールドにしている。 物語のはじめはジャイアント馬場が中心となっているが、その後すぐに新日本プロレスが舞台となる。猪木以外にも坂口征二、藤波辰巳、ストロング小林、キラー・カーンが登場し、藤波とは龍虎タッグを結成している。 宇宙プロレス連盟は、最後の刺客であるブラック・タイガーが敗北し、速やかに手を引いていく。

登場した実在外国人レスラー

  • アンドレ・ザ・ジャイアント
  • アブドーラ・ザ・ブッチャー
  • スタン・ハンセン
  • ハルク・ホーガン
  • ボブ・バックランド
  • ダイナマイト・キッド
  • ダスティ・ローデス

このうち、ハンセンからタッグマッチでギブアップ勝ち(逆エビ固め)。ホーガンからタッグでピンフォール勝ち。バックランドとシングルで無効試合(ブッチャー乱入)。キッドとシングルでピンフォール勝ち(ジャーマン・スープレックス)。

宇宙プロレス連盟からの刺客レスラー

  • 宇宙仮面SF
  • 吸血仮面ザ・バット
  • ミスター・フー1号&2号
  • ヘル・ホークス
  • 青銅マッスル
  • 死神シルバー
  • エジプタス
  • アイアン・マスク
  • ツターン・カーメン(アーマン・ハッサン)
  • ブラック・タイガー

タイガーマスク二世自身がアントニオ猪木とのタッグを組むことが多く、対戦相手もタッグチームが多い。青銅マッスルは死神シルバーとのタッグで登場。エジプタスは全身を包帯で巻かれた「ミイラ」キャラのタッグチーム。頭の上に鋼鉄ハンマーを乗せていて、前作「タイガーマスク」のミスターNOの焼き直し。アイアン・マスクはアニメにも出てくるが全く違う鉄のマスクを着けた黒人キャラ。ブラック・タイガーは、マスクではなく体が黒。

タイガーマスク・ザ・スター

『タイガーマスク・ザ・スター』は、漫画1作目の原作者・梶原一騎の没後の1993年から1994年にかけて、スポーツ新聞『東京スポーツ』に連載された。原作は梶原一騎の実弟である真樹日佐夫、作画は風忍

この作品は1作目のリメイク的な内容となっており、「孤児院で育った青年・紅血勇児(くれない・ちゅうじ)が、謎のマスクマン「タイガーマスク・ザ・スター」としてアメリカの闇プロレス組織から抜け出し、表舞台のWWF(のちのWWE)に転進、やがて日本マット界へと舞台を移していく」という内容。「孤児院」「実在レスラーとのからみ」「闇レスラー出身」など共通点は多いが、掲載紙がスポーツ新聞だったこともあり内容はかなりアダルト向けであり、アメリカが舞台であることなどが異なる。

単行本は2巻まで出て、いよいよ日本を舞台にして日本人レスラーと絡んでいくところまで進展していたが、漫画1作目『タイガーマスク』の作画担当である辻なおきが「自分に無断ではじめた連載」と連載差止めを要求し、未完で中止された。これに伴い、コナミで進行していたスーパーファミコン用のゲームソフト化(東京ゲームショウで配布された同社の製品カタログにも、新製品としてタイトルやプラットフォームといった概要のみが発表されていた)も中止となっている。

1994年に真樹の指揮のもと、日本国外で実写化されている。日本ではオリジナルビデオにて、『闇のファイター/ビハインド・ザ・マスク』のタイトルで、2まで発売された。

TIGER MASK -シャドウ・オブ・ジャスティス-

『TIGER MASK -シャドウ・オブ・ジャスティス-』は『ヤングマガジンサード2015年vol.11より連載中。1作目を「オリジナル原作」とし、シナリオは小林且典(企画屋)が、作画は長田悠幸がそれぞれ担当。舞台を近未来世界に設定している。

テレビアニメ

これまでに2作品が放送されている。2016年秋からは第2作目から34年半ぶりとなる第3作目『タイガーマスクW(ダブル)』が放送開始予定。

タイガーマスク

『タイガーマスク』は、東映動画製作、よみうりテレビ日本テレビ系列にて1969年10月2日から1971年9月30日まで放映。全105話。アニメ化作品の第1作目。

提供は浅田飴。

登場人物

伊達 直人 / タイガーマスク
- 富山敬森功至(第31 - 39話のみ)
ルリ子たちと共に「ちびっこハウス」で育った孤児。中学生3人をやっつけた素質を見込まれてスカウトされ、悪役レスラーの養成機関である「虎の穴」に入るため外国に渡った。過酷な特訓に耐えてタイガーマスクとなって帰国し、ちびっこハウスを度々訪れては援助の手を差し伸べる。自分がタイガーマスクであることを隠すためにわざと軽薄に振る舞う。子供たちからは“キザ兄ちゃん”と呼ばれている。年齢22歳。身長181㎝(タイガーマスク時)。体重87㎏。愛車はジャガー・ピラーナ
若月 ルリ子
声 - 山口奈々(第1 - 78話)、野村道子(第79 - 105話)
若月先生の妹であり、直人とは兄妹同様に育った幼なじみ。兄を助けて苦しい家計をやりくりするしっかり者で、ちびっ子ハウスでは母親がわりとなって子供たちの世話をやき、“ルリ子姉さん”と慕われている。優しく健気な女性だが、子供たちを守るためなら一歩も引かない芯の強さを持っている。直人には淡い恋心を抱いている。
若月先生
声 - 中川謙二
亡き父の意思を受け継ぎ、一度は解散したちびっこハウスを再建した人物。身寄りのない孤児たちを引き取って育てている。温厚な人柄で、子供たちのイタズラにもめったに怒ることはない。父親代わりになって子供たちを温かく見守っている。
健太
声 - 野沢雅子
ちびっこハウスの一員で、わんぱくで人一倍負けん気の強い男の子。どんな敵にも恐れずに立ち向かってゆくタイガーマスクに憧れている。最初は直人のことを金持ちであることをひけらかすキザ野郎だとして嫌っていたが、次第に心を許して慕うようになってゆく。
ジャイアント馬場
声 - 兼本新吾
人格、実力、人気共にナンバーワンの、日本プロレス界のエース。恵まれた体格を生かした必殺技・16文キックは、とてつもない破壊力を秘めている。タイガーマスクの実力を認め、正統派レスラーとなるよう助言。自身のタッグパートナーに選んだこともある。「グレート・ゼブラ」とは馬場のことである。
アントニオ猪木
声 - 中曽根雅夫
日本プロレス界の若きホープ。馬場に比べるとやや直情的な性格だが、タイガーマスクが悪役から転向してからは良き先輩として力になる。その実力は誰もが認めるところであり、タイガーマスクとタッグを組むことも多い。
大木金太郎
声 - 富田耕生
アジア王座決定戦に韓国代表として日本代表のタイガーマスクと共に出場。ミスター・?(クエスチョン)に一杯喰わせるなど、タイガーマスクの優勝に援護を果した。
嵐 虎之介
声 - 北川国彦
嵐十段と呼ばれる柔道家。高潔な人格者で、正統派レスラーに転向した後も反則ファイトを捨てきれないタイガーに助言を与え、心の迷いを克服させた。剣術の大家でもあり、その極意を披露することでタイガーマスクにオリジナル必殺技を開発するヒントを与える。
ミスターX
声 - 柴田秀勝
「虎の穴」極東地区を統括するマネージャー。外見は紳士だが、性格は恐ろしく冷酷かつ残忍。掟である上納金の支払いを拒絶したタイガーマスクを裏切り者と認定し、処刑のために殺し屋や死神レスラーたちを次々と日本に送り込む。本作は柴田の声優デビュー作でもあった。
虎の穴の三人の支配者
キング・タイガー、ビッグ・タイガー、ブラック・タイガー
声 - 中曽根雅夫、北川国彦、中川謙二
悪役レスラー専門の養成機関「虎の穴」に君臨する三人の恐怖の支配者。三人とも同じマスクをかぶっているため、国籍・年齢などは一切不明。その冷酷さと残酷さは、ミスターXですら青ざめるほどである。組織の掟を破った者は決して許されず、地の果てまでも刺客に追われて処刑される。その正体はかつて世界中のマット界で暴れまわった「幻の三人のタイガー」であり、終盤では自らタイガーマスクを抹殺すべく出陣する。なおブラック・タイガーは実在するプロレスラーとは異なり、黒い虎の覆面ではなく全身の肌が黒いレスラーである。
虎の穴のボス / タイガー・ザ・グレート / ミラクル3
声 - 鈴木泰明
当初は姿を見せない謎の存在だが、「幻の三人のタイガー」までも敗れたことを受け、タイガーマスク抹殺の指揮をとるようになる。ミスターXに直人を暗殺せよと指令を与えつつ、来るべき対決に備えてタイガーの戦い方を研究し、実力を見極めようとする。その正体は「虎の穴」の創設者で、かつては世界中を荒らしまくった天才レスラー。
大門 大吾 / ミスター不動
声 - 立壁和也
かつて「虎の穴」で共に修業した直人の親友。訓練生時代に脱走を図るが失敗。その時に命を救われて以来、直人には恩義を感じていた。実力はタイガーマスクに勝るとも劣らず、「虎の穴」ではコーチも務めていた。ミスターXによって死よりもつらい拷問を受け、親友と戦うことに苦悩しながらもタイガーマスク抹殺の刺客となる。
高岡 拳太郎 / ケン高岡 / イエローデビル
声 - 田中亮一
「虎の穴」の刺客レスラーの一人。病身の母と幼い妹のため、牛乳配達をして家計を支えていたが、座卓を一撃で叩き割る空手の実力を買われ、「虎の穴」の練習生としてミスターXにスカウトされた。残してきた家族を思って脱走を図るものの失敗。母親が死んだのはタイガーマスクのせいだと吹き込まれ、打倒タイガーマスクを誓う。しかしタイガーマスクに敗れた後、母の死の真相を知らされ「虎の穴」を脱退。正統派レスラーとしての道を歩んでいく。第94話「身替りの虎」において、事故で試合に間に合わなかった直人に代わり、タイガーマスクの覆面を被って、身替りに試合に出場する(ジャーマン・スープレックス・ホールドでユダに勝利)。
後述のアニメ第3作「W」にも登場する。
アナウンサー
声 - 野田圭一(次回予告ナレーションも兼任)

その他の登場レスラーについては虎の穴を参照のこと。

作品解説

アニメ版は、漫画版の連載とほぼ同時進行で放送されていたが、中盤で、アニメの進行が漫画連載に追いついてしまったため、徐々にオリジナルストーリーが目立つようになっていき、終盤では一部原作の要素は取り入れているものの、全く別の展開となった。

原作との差異

「虎の穴」からの刺客と対決するという大筋は原作と同じ。原作は、派手ではあるが荒唐無稽な「虎の穴」との対決と、リアルだが地味な実在レスラーなどとの対決と、違った要素が混在した内容になっている。これに対し、アニメ版は「虎の穴」との孤独な戦いにほぼ絞った展開となっている。ザ・ピラニアンなど、原作では虎の穴と関係ないレスラーが虎の穴出身レスラーと変更されている件も見られる(逆にミスター・カミカゼは原作では虎の穴出身レスラーで空手家あがりだが、アニメ版では嵐虎之介門下の柔道出身の非虎の穴レスラーと設定が異なる)。原作の「覆面ワールドリーグ」は、虎の穴レスラーも参加者の一部に過ぎず、虎の穴の面子にかけて優勝を狙うという展開だが、アニメ版においては虎の穴が主催する大会であり、虎の穴レスラー同士においては手抜き試合でお茶を濁し、タイガーマスクとの戦いのみに本気を出し抹殺を図るという展開となった。

実在する日本人レスラーは、原作ではジャイアント馬場の見せ場だけが目立っていたが、アニメではそれ以外のアントニオ猪木、大木金太郎などにもスポットが当たっており、中盤には坂口征二も登場した。反面、外国人レスラーは架空のレスラーが多く、原作での実在外人レスラーを、アニメでは架空名に変更した場合もある。例えば、バディ・ロジャースは「ラジャー」、ボボ・ブラジルは「ポポ・アフリカ」に名前が変更されている。

また原作の孤児出身という要素を大幅に発展させ、当時の社会問題も正面から取り上げ、大人の観賞にも堪える出来となっている。

原作と最も大きく異なっているのが最終話である。アニメ版の最終話は、「虎の穴」のボスが自らマスクを被り、最強最後の悪役レスラー「タイガー・ザ・グレート」として、タイガーマスクの前に現れ、直接対決の試合に挑む。タイガーは、最初はいつものように反則技に耐えてクリーンな試合をするが、タイガー・ザ・グレートは裏切り者であるタイガーを抹殺しようと殺意剥き出しで凶悪な反則技を連発する。そして、タイガーは、タイガー・ザ・グレートの顔面への凶器攻撃を間一髪で避けるが、その時、マスクが完全に脱げてしまい、正体が伊達直人であることが白日の下に晒されてしまう。素顔をさらされた伊達直人は、涙を流しながら高々と笑い、タイガー・ザ・グレートに対し、「虎の穴からもらったものをたたき返してやる。それで俺は伊達直人に返るのだ」と宣言し、タイガー・ザ・グレートを上回る容赦ない反則攻撃を繰り出し、ついにはジャイアント馬場、アントニオ猪木の制止すら無視して、止めを刺してしまう。だが、試合後、冷静になり、リングにおける自らの行いを恥じた伊達直人は、日本を去り、物語は終わる。

制作エピソード

本作は日本のテレビアニメで初めて、原画からセル画へ絵を転写するトレースマシンを導入した作品である。このため線の多い劇画をアニメ化することに成功した。

最終話は(当時の)通常の3倍の作画枚数が費やされたという。制作サイドは後半部がかなりオリジナルストーリーになっていた上に、原作とはかけ離れた、かなり大胆な結末にしたことで、原作者である梶原一騎の反応を非常に気にしていたが、梶原一騎はこのアニメ版の最終話を非常に気に入り、「こういう最終回が書きたかった」と語ったという。

主題歌の歌詞にある顔面への拳による攻撃は、プロレスでは基本的にルール違反である。しかし、一般的なプロレスでは5カウント以内の反則はルールで認められており、梶原作品ではベビーフェイスのレスラーもよくパンチを使う。

作画も、漫画版とは違ったタッチになっているが、DVDの特典として収録されているパイロット版の作画は漫画版と酷似している。

脚本を担当した辻真先によると、当時は「テレビアニメは滅んだかもしれない」という大変な時期だった。これは1968年のマルサン商店、1969年の今井科学の両社の倒産が影響している。両社はキャラクター玩具で業績を拡大したが、キャラクター玩具の急速な需要の変化に耐えきれず倒産した。このため玩具業界では「キャラクターは危険」という認識が根付いた。『鉄腕アトム』以来、アニメ制作会社は高額なテレビアニメ制作費の赤字を、玩具などの関連商品の商品化収入で補っていたが、玩具業界が商品化してくれないため、制作費が調達できずテレビアニメの制作本数は減っていた。だが本作は約2年間と長期間放映された。これは本作の高視聴率もあるが、中嶋製作所のタイガーマスクのソフト人形がヒットしたためで、本作は当時のアニメではトップレベルの商品化収入を誇った。この成功が『仮面ライダー』に影響を与えた。仮面ライダーは仮面の主人公、悪の組織からの逃亡者であること、環境破壊を訴えること、バンダイから発売された仮面ライダーのソフト人形が中嶋製作所のタイガーマスクのと同じギミック(人形のマスクを外すことができる)を持つ、などの影響を受けた。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「行け!タイガーマスク」
作詞 - 木谷梨男 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 新田洋 / スクールメイツ
エンディングテーマ「みなし児のバラード」
作詞 - 木谷梨男 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 新田洋 / スクールメイツ
  • 作詞の木谷梨男はプロデューサーの斉藤侑のペンネームである。
  • オープニング冒頭のナレーションは富田耕生である。第1話ではミスターXが登場せず収録時に柴田秀勝が不在であった為、アイアン・ベア役でスタジオに居た富田が採用された。

各話リスト

読売テレビ制作・日本テレビ系列 木曜19時台前半枠
前番組 番組名 次番組
意地悪ばあさん
(ドラマ第1作)
タイガーマスク
【当番組のみアニメ

タイガーマスク二世

『タイガーマスク二世』は、東映動画製作、テレビ朝日系列1981年4月20日 - 1982年1月18日に放送。全33話。アニメ化作品の第2作目。

登場人物

亜久 竜夫 / タイガーマスク二世
声 - 堀秀行
9年近くの空白を開けて甦った第2代タイガーマスク。「正義が力」を旨とし、自称的な後継者だが伊達直人の遺志を受け継ぐことを観客に公言した。第15話からはピラミッドチャンピオンベルト(後述)を装着して登場する。その正体は日の出スポーツの新聞記者「亜久竜夫」。直人と同じく孤児院「ちびっこハウス」出身。レスラーとしても同じく「虎の穴」の出身である。当初は健太少年が成人した姿と思われていたが、最終話近くに別人であることが判明する。なお、前作では竜夫らしき人物は全く登場していない。当初「黄色い悪魔」だった初代に対し、最初から正統派レスラーとして確立されている。竜夫としては直人同様に普段は冴えなく、お人好しである。好物は「チャーラーメン(炒飯+ラーメン)セット」。私生活では、立花一也が所属している少年野球チーム「あすなろ」のコーチ(後、監督)を引き受けている。スポーツ全般に通じているらしく第1話ではサッカークラブのコーチをこなしている。第22話にて、アパート取り壊しに伴い、ビート少年(後述)と共に三太郎(一也の同級生)の家に下宿する。ちなみに下着はブリーフを着用。赤いスポーツカー「プラズマGT」を常用しているが、タイガーマスクとして活動している時は車体を構成するパネルが裏返り虎柄に変形、「タイガーハリケーン」となる。これはポピニカから商品化されている。
アイアンガー
二世のスパーリングパートナーの虎。竜夫が修行中の旅の際に出会った。鎧を装着している。
アントニオ猪木
声 - 田中崇
新日本プロレスのエース。初代タイガーマスクとも共に闘った。二世の素性を知り協力して宇宙プロレス連盟と戦う。
倍賞美津子
アントニオ猪木夫人。台所で洗い物をしている後ろ姿で登場。
山本小鉄
声 - 岸野一彦
プロレス解説者。新日本プロレス所属。ヘル・ホークス戦、死神シルバー&青銅マッスル戦で解説を務めている。
長島茂雄
声 - 野田圭一
読売巨人軍前監督。日の出スポーツデスクの高校時代の後輩(本作設定)。ヘル・ホークスの「生きた凶器」に対抗するため、竜夫から千本ノックを依頼される。
日の出スポーツデスク
声 - 大塚周夫
何かとドジな竜夫を怒鳴りつける上司。単身赴任(妻帯で3児の父親)だが純子の前では独身のふりをしている。千葉県立佐倉高校立教大学野球部出身。
有吉 みどり
声 - 川島千代子
日の出スポーツのカメラマンオートバイを使用する快活な本作のヒロイン。常時、身体の線が見えるレーシングスーツを着用しており、中々良い体形をしている。竜夫をコンビを組んでるがドジで頼りない竜夫のために特ダネを取り逃がすことが多い。が、そんな竜夫を憎からず思っており好意を抱いている。第29話でタイガーの正体を知る。
立花 一也
声 - 間嶋里美
坂口征二のファンであったが、宇宙仮面SFよりタイガーマスクに助けられたことにより乗り換えた少年。横かぶりの野球帽がトレードマーク。上原第三小学校の児童で、あすなろチームでは背番号1。
立花 純子
声 - 小山茉美
東都大学附属病院勤務の看護婦。もう一人のヒロイン。一也の姉。最終話間際、僻地医療に従事するため医師と結婚して東京を離れる。
石松記者
声 - 塩沢兼人
他社の記者。竜夫から原稿の代筆をよく依頼される。
才賀記者
声 - 田中秀幸
日の出スポーツのライバル会社、日刊スポーツのエリート記者。みどりに好意を持っているが当人は竜夫が気になるために相手にされていない。竜夫の行動に不信を抱いて調査を始めるもゲラー長官に利用されて、粛清される。仙台市出身。
才賀美奈
声 - 中島千里
才賀記者の妹。高校生。ジーナ暗殺の指令を才賀が躊躇したとき、S.P.I.は彼女の行動を把握しているとゲラーが恐喝材料にした。
宇宙プロレス連盟々主 / アーマー・ハッサン
声 - 大塚周夫、大見川高行(少年時代) 
世界の石油王。独立戦争の少年兵だった。砂漠の貧しい祖国を戦車で蹂躙され、爆撃機で家族を殺されて文明国を憎むようになる。また、欧米が作った国際社会のルールに追従する日本人も白人と同視する。日本プロレス界の乗っ取りを企み、トレーニングジムを設置した豪華客船オイルキング号にて来日する。当初は宇宙プロレス連盟の影の支配者としてベールに包まれていたが、第15話にて試合場に登場、宇宙プロレス連盟の盟主であることを公言。日の出スポーツ(竜夫)からの取材に対し、「力こそ正義」が信念であると答えている。
ケート
ハッサンの妹。両親と彼女を殺されてハッサンは機械文明と先進国を憎悪するようになる。
ギラド
声 - 田中康郎
ハッサンの腹心。常にハッサンの帷幕にいたが、革命勃発後は本国にて指揮をとる。倒れたハッサン像の下敷きになって死亡した。
SPI長官ゲラー
声 - 矢田耕司
ハッサンの腹心。宇宙プロレス連盟の諜報部長官。暗殺部隊S.P.I.を率い、敗北したレスラーや裏切り者を処分した。
宇宙仮面SF
声 - 岸野一彦
宇宙プロレス連盟の刺客、第1号。アリゾナ州出身。身長185cm、体重112kg。得意技、宇宙脳天逆落し、宇宙遊泳キック。日本武道館で開催された全日本柔道選手権大会に突如乱入し、宇宙プロレス連盟の狼煙をあげた。後日、東京体育館で興行中の坂口征二を襲撃。猪木の指示に従い、宇宙プロレス連盟を相手にしない坂口を苦しめる。抗議を入れた一也に暴力を振るうが、そこへ現れて一也を救ったタイガーと初対戦、リターンマッチも行った。正体はNASAの元宇宙飛行士、ヘンリー少佐。
ナンシー
声 - 恵比寿まさ子
ヘンリー少佐夫人。難病に苦しむ息子ジョージの金策のために宇宙プロレス連盟に加入した夫を案じていた。
ジョージ
声 - 杉原未樹
ヘンリー少佐の長男。手術費も渡航費用もタイガーマスク二世が出したことを聞き、当初は手術を拒むが、タイガーマスクの正々堂々とした生き方に感銘して、手術を受け入れる。手術成功後、第10話にて母と共に帰国した。
吸血仮面ザ・バット
声 - 寺田誠(現 - 麦人
宇宙プロレス連盟の刺客、第2号。タイ出身。身長203cm、体重187kg。得意技、三段キックアンドナックル。人気レスラーのビッグ・ウッドを滞在ホテルにて襲撃して、初陣を飾った。正体はタイ式ボクシング重量級チャンピオンのタジャット・ソムキ。タイガーマスクに敗北後、Mr.WHO 1号&2号に処刑された。
Mr.WHO(ミスター・フー) 1号&2号
宇宙プロレス連盟の刺客、第3号。二人組で双子の兄弟。テキサス州出身。身長205cm、体重160kg。得意技、サンドイッチキック、ダブルエルボーパット。正体は“双子のビート”を謳われたNFLのスター選手、スタール兄弟。敗退後、アイアン・マスクに粛清(毒殺)された。
アイアン・マスク
宇宙プロレス連盟の刺客、第4号。ニューヨーク出身。身長175cm、体重75kg。得意技、アイアン・チョップ。太極拳の遣い手。手甲に仕込んだ鉤爪にしびれ薬を塗布している。Mr.WHO暗殺とタイガーマスク打倒のために来日した。タイガーとの手合わせの中、お互いの正体に気付く。
リタ
声 - 中谷ゆみ
「L.A.デイリータイムズ」の記者で褐色碧眼の美女。第10話、11話のゲストヒロイン。スタール兄弟と宇宙プロレス連盟との関係を取材するために来日する。かつて、竜夫とともに虎の穴で地獄の特訓を受けた女性レスラーで、あまりに強すぎて他の練習生が女であることに気付かなかったという実力の持ち主。スラム街出身で、当局がスラム住民を強制退去させようとしていることを知り、街全体を買収するために宇宙プロレス連盟から契約金を受け取り、暗殺者になった。竜夫を愛していたが、自らの業の深さを省みて断念。みどりにエールを送る。アイアン・マスクの正体。
ヘル・ホークス
声 - 佐藤正治戸谷公次
宇宙プロレス連盟の刺客、第5号。二人組エチオピア出身。身長各182・183cm、体重各110・112kg。得意技、ヘル・アロー。「生きた凶器」で坂口&藤波組を苦しめる。
青銅マッスル
声 - 田中康郎
宇宙プロレス連盟の刺客、第6号。身長215cm、体重220kgの巨漢。得意技、怪力地獄落し。ヒマラヤ出身で地元部族の酋長だった。その容貌から雪男の末裔とアナウンスされる。地元ヒマラヤ山麓にて猟銃で撃たれ、重症を負って気絶していたところをビート少年に救われたため、ビートの命令のみを受け付ける。全身を筋肉で覆われているが、唯一の弱点であるアキレス腱を突かれてタイガーに敗れる。死神シルバーの相棒。
ビート
声 - 中野聖子
青銅マッスルに指令を出す少年。ヒマラヤで負傷したマッスルを手当した縁でマッスルのセコンドを務める。両親はジャングルで白人向けガイドを務めていた。虎に襲われた母を救うべく立ち向かった父が重症を負った際、白人ハンターは虎を仕留めるもドキュメンタリー撮影に終始して、瀕死の重傷に喘ぐピートの父を見殺しにした。このため、白人や文明に憎悪をたぎらせている。彼の瞳の奥で光る憎しみと同じものをタイガーはハッサンに見出す。母親の死後、マッスルと共に宇宙プロレス連盟に加入。青銅マッスル敗北後は竜夫に引き取られ、竜夫の下宿先で共に生活を営む。あすなろチームでは背番号8。竜夫はこのまま日本に暮らして学校へ行くことを勧めるのだが、帰郷してマッスルと一緒に密猟者から動物を守る仕事をしたいと将来の希望を語る。
死神シルバー
声 - 戸谷公次
宇宙プロレス連盟の刺客、第6号。身長190cm、体重135kg。得意技、シルバースペースヘッドアタック。青銅マッスルの相棒。原作よりも人物描写が格上げされており、反則を行わないタイガーマスク&猪木組に影響を受け、正々堂々と勝負を決すべく連盟を離脱。アスリートの誇りにかけて世界陸上競技大会が開催されたオリンピック・スタジアムで戦った。正体は“銀の弾丸”と呼ばれた南アフリカの陸上競技選手、シルバー・コーネル。タイガーマスクをかばって宇宙プロレス連盟の暗殺部隊S.P.I.に致命傷を受け、恋人マリアと再会することなく息絶えた。タイガーに青銅マッスル攻略のヒントを授ける。
マリア
声 - 山口奈々
シルバー・コーネルの恋人。父の決めた婚約者と結婚するため帰国の途上にあり、恋人だったシルバーと話し合うために成田空港で彼を待っていた。しかし、瀕死のシルバーは間に合わず、タイガーマスクと絶命したシルバーが空港に着いたときには、既に出発した後だった。
デビル・ピューマ
声 - 田中秀幸
宇宙プロレス連盟の刺客、第7号。アルジェリア出身。身長189cm、体重98kg。得意技、デビル・チョップ。第25話で登場。連盟に挑戦状を叩きつけたスタン・ハンセンと対戦。第30話で死神シルバーと同様、リング外でタイガーに正体を打ち明けて正々堂々と勝負を挑んだ。
キング・キリアムス
声 - 田中秀幸
第22話より登場。頭に巻いたタオルがトレードマークの“ミスタープロ空手”と呼ばれた空手家、巨大な熊を正拳で倒し、闘牛場では手刀で闘牛の角を折り、飛び蹴りと正拳突きの連続技で闘牛を倒した。来日して、宇宙プロレス連盟からのスカウトを拒否したブッチャーの闇討ちを実行する。デビル・ピューマの正体。
白魔ナイト
声 - 岸野一彦
宇宙プロレス連盟の刺客、第8号。宇宙プロレス盟実力ナンバー2。得意技、爆発ジェットドロップ。バトルロイヤルによるデスマッチに宇宙プロレス連盟代表として参加する。ちなみに、他のメンバーは、アメリカ代表はスパイダーマン、西ドイツ代表はドリルマン、スペイン代表はピエロ魔神、メキシコ代表はスカルトマン、エジプト代表はザ・スフィンクス。
ザ・ストロングス
声 - 大塚周夫
「力こそ正義」を信条とする、宇宙プロレス連盟の最強レスラー。得意技、エルボーアタック。第32話にてアンドレ・ザ・ジャイアントを相手に、圧倒的な強さを見せる。
アブドーラ・ザ・ブッチャー
声 - 佐藤正治
カナダ出身。身長168、体重140kg(本作設定)。得意技、地獄突き。悪役レスラーでタイガーマスクの首を取ることを公言しながらも、宇宙プロレス連盟に対してはスカウトを断るなど良く思っていない。日の出スポーツが企画した「ブッチャー物語」の連載で本人にインタビューする場面があり、有吉みどりの取材などでディスコで踊るなど茶目っ気もある。第24話にてタイガーと対戦する。
本作におけるブッチャーの描写は、梶原一騎原作の他作品である『プロレススーパースター列伝』に準拠する内容が多い。なお、作中(第24話)でみどりに対して、ここだけの話としてこっそりと離婚についてのいきさつを打ち明けているが、『プロレススーパースター列伝』において、昼飯を奢った梶原一騎に対して気軽に打ち明けた内容である。
スタン・ハンセン
声 - 北川米彦
第26話に登場。来日して記者会見をひらき、宇宙プロレス連盟の挑戦を受けると宣戦。デビル・ピューマと対戦した。第30話では猪木と共にタイガーピラミッダーで、バトルロワイヤル戦に独りで挑むタイガーを見守っていた。
アンドレ・ザ・ジャイアント
声 - 佐藤正治
第29話より登場。藤波辰巳と対戦して勝利するが、宇宙プロレス連盟のザ・ストロングスに苦戦する。
アブ・サカラ老人
声 - 雨森雅司
レスリング発祥の地エジプトにて五千年続く「影の世界チャンピオン大会」を行うファラオレスリング集団の当代主催者。第14話の回想シーンで登場。参加者は動物のマスクを被る掟があり、竜夫は迷わず虎のマスクを選んだ。部外者のタイガーマスク(竜夫)が優勝したことから保守派の反乱が生じて集団は崩壊したが、その際、ピラミッドチャンピオンベルトと宝石を竜夫に託した。サカラ自身、現役時代にエド・ルイスルー・テーズ力道山の挑戦を受けたがいずれも退け、ファラオレスリング集団の栄光を守った(本作設定)。
アシダ
声 - 岸野一彦
ファラオレスリング集団最強のレスラー。第14話の回想シーンで登場。門外不出のピラミッドチャンピオンベルトを部外者のタイガーに所持されるのを快く思わず、他のファラオレスラー達に呼びかけて、サカラ老人に反乱を起こす。
ジーナ・ゴストラ
声 - 横沢啓子
第27話より登場。国家の頂点に立つアーマー・ハッサンに立ち向かう反政府組織の一員。弟は反政府デモに参加している最中に命を奪われている。最終話にて革命に成功し、その旨を竜夫に打電している。
若月 ルリ子
声 - 山口奈々
第32・33話の「ちびっこハウス」のシーンで登場。初作の最終回で伊達直人に誓ったように、第2作でも孤児の育成を続けている。なお、竜夫の「ちびっこハウス」での登場は彼女の回想シーンの幼少の頃のみである。
アンデスの老人
声 - 八奈見乗児
竜夫が武者修行のために世界を巡った最後の地、南米パタゴニアで遭遇した老武道家。風貌は嵐虎之介に似ている。竜夫の素質を見込み、修行を施す。竜夫が日本に帰国する際、富士の樹海に存在し「日本格闘技の故郷」とも伝わるタイガーピラミッダーを竜夫に託した。
アナウンサー / ナレーター
声 - 矢田耕司

作品解説

前作『タイガーマスク』は原作とアニメでは結末で相違があるが、『タイガーマスク二世』では原作の結末が採用されており、伊達直人は既に故人とされている。テレビ朝日系列での放送なので、協力は新日本プロレス。タイガーマスクの後見人はアントニオ猪木のみ。猪木はテーマソングまで作られるほどにクローズアップされていた。当然ながら日本テレビ系列の全日本プロレスのジャイアント馬場は登場しない。また初期には実在の外人レスラーを使うことを避け、多数のオリジナルのレスラーを登場させている。外人レスラーでは本作開始直後の5月に全日本プロレスから引き抜いたアブドーラ・ザ・ブッチャーや、新日プロ常連のスタン・ハンセンアンドレ・ザ・ジャイアントの3選手が第23話から実名で登場[注 1][注 2]。日本人レスラーでは、前作『タイガーマスク』に登場したレスラーでは猪木と坂口征二が実名で登場した他、藤波辰巳も実名で登場している。

主人公は新聞記者という正業を持ち、覆面で正体を隠してタイガーマスクとなっている。前作と同様に全員に正体を隠しており、秘密の特訓基地である富士山麓樹海のタイガーピラミッダーを共同で使用している。猪木のみには正体を明かし、お互い協力を誓い合った。しかし、最終回を待たずに新聞社での同僚・有吉みどりと敵の首謀、アーマン・ハッサン(後述参照)には正体を知られてしまう。前作との共有点は、主人公の出身である「ちびっこハウス」と「虎の穴」のみである。

敵組織は「虎の穴」から大富豪にして某国の実権者であるアーマン・ハッサンが組織した「宇宙プロレス連盟」に変わった。この某国は中近東にあるとされており宇宙プロレス連盟幹部であるギラドのコスチュームもそれを思わせるものであるが、ただし正確に中近東、アラブと明言されてはいない。

「虎の穴」については、総帥が「正統派プロレスで、自分を超える者を『最強のレスラー』として輩出させたいという本心を持っていた」という設定がなされており、他にも女子であるリタの入門を許すなど相当に印象が変わっている。ミスターXなどの「虎の穴」の暗部を担う存在も登場せず、本作に関する限り悪の組織としての印象は感じられなくなっている。

その代わり、宇宙プロレス連盟側にミスターXと容貌が酷似したSPI長官ゲラーが登場しており、ミスターX同様に汚い仕事を担っている。また、宇宙プロレス連盟は敗北した宇宙仮面SFを猛獣との格闘刑で、吸血仮面ザ・バットを次なる刺客のデモンストレーションで処刑する、ミスター・フーを毒殺するなど多数の殺人も犯しているが、暴力のみならず「金で人を縛る」手法を多く使用しており、社会的地位を失墜したヘンリー少佐を死んだ仲間の遺族に支払う金に困っているところに目をつけ宇宙仮面SFとしてスカウトする、アメフトチームを丸ごと買い取りタイガーマスクへの刺客に使うなどの描写も見られた。これにのっとり、タイガーマスクが宇宙プロレス連盟に「買われそうに」なった高校生を救うため前払いされた契約金を肩代わりして返すなど、金で解決を図ったケースも登場した。

実在の初代タイガーマスクと並列しているため、番組の終盤に実写の技が紹介されている。タイガーをはじめとする登場レスラーの必殺技には現実には不可能な技(タイガーの必殺技として、後の『キン肉マン』のキン肉ドライバーに酷似した技が登場している)、真空と無重力を誤解するなどトンデモな解説がつけられた技も登場した。

ドリルマンなど漫画版のみに登場のレスラーも何人か存在する。

月曜日19:00 - 19:30における『あしたのジョー2』の裏番組だった本作は、当時の視聴率が1桁台の6〜7%に低迷[2]。テレビ朝日編成部の高橋浩は、テコ入れでも上がる気配がないと判断して打ち切りを決定し、3クール未満の全33話で終了することになった。[3]

スタッフ

  • 原作 - 梶原一騎
  • 企画 - 田宮武
  • 製作担当 - 関良宏、佐伯雅久
  • 音楽 - 菊池俊輔
  • 脚本 - 山崎晴哉
  • 漫画原画 - 宮田淳一、辻なおき
  • プロレス指導 - アントニオ猪木
  • 協力 - 新日本プロレス
  • チーフアニメーター - 我妻宏
  • チーフデザイナー - 秦秀信
  • チーフディレクター - 森下孝三
  • テレビ朝日プロデューサー - 小泉美明
  • 効果 - 伊藤道広
  • 制作 - テレビ朝日、東映動画

主題歌

オープニングテーマ「タイガーマスク二世」
作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 水木一郎 / コロムビアゆりかご会
エンディングテーマ「いのちをかけて」
作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 水木一郎 / こおろぎ'73
挿入歌
「リタ」(第11話)
作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 川島和子

各話リスト

放送局

※放送日時は1981年11月中旬 - 12月上旬時点(福島中央テレビについては1981年9月頃に放映された日時[4])、放送系列は放送当時のものとする[5]

放送地域 放送局 放送系列 放送日時 備考
関東広域圏 テレビ朝日 テレビ朝日系列 月曜 19:00 - 19:30 制作局
北海道 北海道テレビ
青森県 青森放送 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
宮城県 東日本放送 テレビ朝日系列
福島県 福島中央テレビ 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
土曜 19:00 - 19:30 第19話まで放映。
1981年10月に福島放送の開局に伴い、ANNを脱退。
福島放送 テレビ朝日系列 月曜 19:00 - 19:30 第20話から放映。
静岡県 静岡けんみんテレビ 現:静岡朝日テレビ
中京広域圏 名古屋テレビ
近畿広域圏 朝日放送
広島県 広島ホームテレビ
香川県・岡山県 瀬戸内海放送
福岡県 九州朝日放送
大分県 テレビ大分 フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
鹿児島県 鹿児島テレビ放送
岩手県 岩手放送 TBS系列 金曜 17:00 - 17:30 現:IBC岩手放送
秋田県 秋田放送 日本テレビ系列 木曜 17:30 - 18:00 当時、テレビ朝日系列とのクロスネット局である秋田テレビでは、
それ以外のアニメの再放送ないし番販ネットをしていた。
山梨県 山梨放送 日本テレビ系列 月曜 17:00 - 17:30
新潟県 新潟総合テレビ フジテレビ系列
テレビ朝日系列
水曜 16:55 - 17:25
長野県 信越放送 TBS系列 月曜 17:25 - 17:55 当時、テレビ朝日系列とのクロスネット局であるテレビ信州では、
日本テレビ系列の番組を同時ネットしていた。
富山県 北日本放送 日本テレビ系列 金曜 17:00 - 17:30
石川県 石川テレビ フジテレビ系列 金曜 6:42 - 7:12
福井県 福井放送 日本テレビ系列 日曜 10:00 - 10:30
鳥取県島根県 日本海テレビ 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
金曜 17:10 - 17:40
山口県 山口放送 日曜 10:00 - 10:30
徳島県 四国放送 日本テレビ系列 火曜 18:00 - 18:30
愛媛県 愛媛放送 フジテレビ系列 月曜 17:25 - 17:55 現:テレビ愛媛
高知県 高知放送 日本テレビ系列 金曜 17:00 - 17:30
長崎県 長崎放送 TBS系列 金曜 17:20 - 17:50
熊本県 テレビ熊本 フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
月曜 17:30 - 18:00
テレビ朝日系列 月曜19時台前半枠
(当番組よりアニメ枠
前番組 番組名 次番組
生徒諸君!
(ここまでドラマ枠)
タイガーマスクII世

タイガーマスクW

2016年10月2日未明(1日深夜)[6]から、東映アニメーション(東映動画から社名変更)が制作し、テレビ朝日系全国ネットで放送される。テレビ朝日がキー局となる東映アニメーション制作アニメは、同年4月3日に終了した『ワールドトリガー』以来半年ぶりとなる。製作に当たっては第2作目『2世』同様に新日本プロレスが全面協力し、同団体所属の実在のプロレスラーも実名で登場する[7][8]

本作はテレビ朝日系列のフルネット24局すべてで放送されている[注 3]が、これまでの2作と違ってほぼ全局で深夜帯の放送(深夜アニメ)となっている[注 4][注 5][注 7]

テレ朝は『プロレスアワー』、ABCは『マッスルサンデー』という名称で本作とプロレス中継番組『ワールドプロレスリング』の2番組によるコンプレックス編成となり、いずれも第1部で本作が放送される。それ以外のネット局でも、メ~テレなど一部の局を除いて、放送時間が『ワールドプロレスリング』の前後枠に置かれ、同番組とも連動する形となる[6]

制作略歴

2016年3月、ブシロード社長で新日本プロレスのオーナーを務める木谷高明がアニメ化企画が進行中であることを明らかにする[9]。同月25日には東映アニメーション創立60周年記念企画の一環として作品の1つとして製作することを発表している[10]。同年7月22日に正式タイトルとキービジュアル、及びストーリー概要とメインスタッフが公開、同年8月17日にテレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATIONにて行われたイベントで主要キャラクターの配役が発表された[11]

登場人物

東 ナオト(あずま ナオト)/ タイガーマスク
声 - 八代拓[11]
本作の主人公。年齢21歳。体重102kg。弱小団体「ジパングプロレス」所属の練習生だったが、アメリカから進出してきた「GWM(グローバル・レスリング・モノポリー)」によってジパングプロは崩壊。これに復讐せんとし、GMWを影で操る「虎の穴」出身のレスラーを倒してきた初代タイガーマスク(伊達直人)の存在を知り、これを目指すべくかつて直人が使用していた富士の裾野の秘密鍛錬場で厳しいトレーニングを課す。
タイガー・ザ・ダークとは自身がGMW日本公演に乱入した際に邂逅するが、お互いの正体は知らないままである。
藤井 タクマ(ふじい タクマ)/ タイガー・ザ・ダーク
声 - 梅原裕一郎[11]
本作のもう一人の主人公。21歳。ナオトと同じくジパングプロレス所属で、彼の友人だった。GWMによって父が大怪我を負い、復讐の為あえて虎の穴に入り、過酷な訓練の結果「闇のタイガー」となる。顔の眉間に大きな傷跡がある。
高岡 春奈(たかおか はるな)
声 - 三森すずこ[11]
初代アニメシリーズに登場したケン高岡こと高岡拳太郎の姪。ナオトの正体を知る数少ない人物で、タイガーマスクのマネージャーを務める。 ナオトに憧れているが、表面には出さずマネージャーとしてサポートする[12]
山科ルリコ(やましな るりこ)
声 - 千葉千恵巳
大助が通院する病院の看護婦。大助を日々看ているが毎日のように見舞いに来るタクマに淡い恋心を持つようになる。
高岡foreigner(たかおか けんたろう)
声 - 田中亮一
春奈の叔父。バイクショップ「高岡モータース」の老店主。かつて「虎の穴」悪役レスラー・イエローデビル、のちにケン高岡として戦った元プロレスラー。
初代タイガーマスクの正体を知る唯一の人物。ナオトが居たジパングプロレス壊滅を機に始めた「計画」に乗り、ナオトを新たなる「タイガーマスク」として鍛え上げる。
藤井大助(ふじい だいすけ)
声 - 草尾毅
タクマの父親でジパングプロレスを経営していた壮年男性。かつては勇猛果敢なプロレスラーであった。GMWの刺客レスラー・イエローデビルによって痛めつけられ、現在は或る病院で療養中。
来間ひかり(くるま ヒカリ)
声 - 橘田いずみ
プロレス雑誌「月刊プロレスワールド」記者。タイガー・ザ・ダークを追っている。
虎の穴関係者
ミスターX(ミスターエックス)
声 - 柴田秀勝
現・虎の穴マネージャー。第1作のミスターXに容貌・声共に酷似しているが同一人物かどうかは不明。また、柴田はオープニングナレーションも担当している。
ミスX(ミスエックス)
声 - 小林ゆう
虎の穴マネージャーである女性。立場的にはミスターXの部下にあたる。
イエローデビル
声 - 島田敏
当代のイエローデビル。ジパングプロレスを壊滅に追い込んだ。
新日本プロレス所属レスラー
オカダ・カズチカ
声 - 森田成一[11]
新日本プロレス(以下、「新日」)のチャンピオン。GMWに対抗するため、タイガー(ナオト)と共闘する[12]
棚橋弘至(たなはし ひろし)
声 - 鈴村健一[11]
新日のエースレスラー。タイガー(ナオト)の必殺技開発に協力する[12]
永田裕志(ながた ゆうじ)
声 - てらそままさき
新日のリーダー格。経営にも携わっている。
若松龍(わかまつ りゅう)
声 - 岸尾だいすけ
新日の若手レスラー(本作オリジナル)。通称「ヤングライオン」。オカダを師と慕っている。タイガー(ナオト)とは初戦でタッグを組む。
真壁刀義(まかべ とうぎ)
声 - 真壁刀義(本人)
新日のヒールレスラーではあるが、GWMのような非道はせず、誇り高くワルの道を往く男。スイーツが好きで、何故かタイガー(ナオト)を「同好の士」と思い込んでいる。
GWM所属レスラー

GMWは虎の穴の息がかかっており悪役(ヒール)レスラーが多いが、ケビンのように必ずしもヒール一辺倒とは言えないレスラーもいる。

ケビン・アンダーソン
声 - 福山潤
GWMの若手レスラー。持ち前の陽気な性格でダーク(タクマ)とフランクに接する。
マイク・ロドリゲス
声 - 内匠靖明
ケビンとは概ね同期のレスラー。ダークと共に来日、日本プロレス界を席巻する。
オーディン
声 - 竹本英史
GWMパシフィックチャンピオンのレスラー。ブラック・バイソンとタッグを組みタイガーマスク(ナオト)と最初に戦う。
レッドデスマスク
声 - 三浦祥朗
虎の穴の刺客。握力を活かした戦いを得意とする。
ブラック・パイソン
声 - 高塚正也
虎の穴の刺客。初代作品に登場したブラック・パイソンとは別人。イギリスチャンピオンで関節技の戦いを得意とする。
米国アナウンサー
声 - 乃村健次
『GWMニュース』のキャスター。
その他
実況アナウンサー
声 - 島田敏
今作での実況アナウンサーでメガネをかけている。これまでのシリーズでは次回などのナレーションも兼ねていたが今回は兼ねていない。
リングアナウンサー
声 - 田中健大

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「行け!タイガーマスク」
作詞 - 木谷梨男 / 作曲 - 菊池俊輔 / 編曲 - 湘南乃風篤志 / 歌 - 湘南乃風
エンディングテーマ「KING OF THE WILD」
作詞・作曲・編曲・歌 - 湘南乃風

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 演出 作画監督 総作画監督 美術
第1話 二頭の虎 千葉克彦 小村敏明 浅沼昭弘 香川久 中林由貴
木賊美香
第2話 虎とライオン 角銅博之 小泉昇

放送局

テレビ朝日系列 / 放送期間および放送時間[13]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [14] 備考
2016年10月2日 - 日曜 2:45 - 3:15(土曜深夜) テレビ朝日 関東広域圏 製作局 / プロレスアワー 第1部
2016年10月3日 - 月曜 1:10 - 1:40(日曜深夜) 福島放送 福島県
2016年10月7日 - 木曜 2:50 - 3:20(金曜深夜) 広島ホームテレビ 広島県
2016年10月9日 - 日曜 2:15 - 2:45(土曜深夜) 山口朝日放送 山口県
日曜 2:20 - 2:50(土曜深夜) 東日本放送 宮城県
日曜 2:45 - 3:15(土曜深夜) 大分朝日放送 大分県
日曜 6:30 - 7:00 メ〜テレ 中京広域圏 [15]
2016年10月10日 - 月曜 1:28 - 1:58(日曜深夜) 静岡朝日テレビ 静岡県
瀬戸内海放送 岡山県・香川県 第2日曜の翌日未明は1:45 - 2:15
月曜 1:40 - 2:10(日曜深夜) 秋田朝日放送 秋田県
長野朝日放送 長野県
月曜 1:53 - 2:23(日曜深夜) 山形テレビ 山形県
月曜 1:58 - 2:28(日曜深夜) 朝日放送 近畿広域圏 マッスルサンデー 第1部[16]
月曜 2:05 - 2:35(日曜深夜) 愛媛朝日テレビ 愛媛県
2016年10月14日 - 金曜 2:25 - 2:55(木曜深夜) 新潟テレビ21 新潟県
金曜 2:45 - 3:15(木曜深夜) 熊本朝日放送 熊本県
2016年10月16日 - 日曜 2:45 - 3:15(土曜深夜) 岩手朝日テレビ 岩手県
鹿児島放送 鹿児島県
日曜 4:17 - 4:47(土曜深夜) 九州朝日放送 福岡県
2016年10月17日 - 月曜 3:05 - 3:35(月曜深夜) 長崎文化放送 長崎県
2016年10月19日 - 水曜 1:20 - 1:50(火曜深夜) 琉球朝日放送 沖縄県
2016年10月23日 - 日曜 2:15 - 2:45(土曜深夜) 北陸朝日放送 石川県
2016年10月27日 - 木曜 2:15 - 2:45(水曜深夜) 青森朝日放送 青森県
2016年10月30日 - 日曜 2:45 - 3:15(土曜深夜) 北海道テレビ 北海道
テレビ朝日 日曜 2:45 - 3:15(土曜深夜)枠
前番組 番組名 次番組
まとめないで!!
【ここまでバラエティ枠】
タイガーマスクW
-
日本国内 インターネット放送 / 放送期間および放送時間[17]
配信期間 更新時間 配信サイト 備考
2016年10月6日 - 木曜 0:00 更新 ニコニコチャンネル
東映アニメオンデマンド
テレ朝動画
U-NEXT
楽天ショウタイム
ひかりTV
バンダイチャンネル
GYAO!ストア
DMM動画
VIDEX
ビデオパス
J:COMオンデマンド
TSUTAYA TV
VideoMarket
dアニメストア
dTV
UULA
Amazon ビデオ
2016年10月17日 - 月曜 0:00 更新 AbemaTV

劇場版タイガーマスク

テレビアニメの内、第1作が3本『東映まんがまつり』内で上映されている。

実写映画

2011年2月、原作者・梶原一騎の実弟である真樹日佐夫が、11月公開予定を目指し製作すると発表した[27](この時点で配役や主な詳細は未定)。同年11月、主要な配役がマスコミを通して発表された[28]。後に2013年6月には、2013年11月9日公開予定であることが明らかとなった[29]

パチンコ・パチスロ

パチンコ
  • CRタイガーマスク(2004年、エース電研
  • CRフィーバータイガーマスク(2010年、SANKYO
  • CRフィーバータイガーマスク2(2013年、SANKYO)

2010年10月から放送された「CRフィーバータイガーマスク」のテレビコマーシャルに登場した覆面レスラーはプロレスリング・ノアに所属する選手が演じた。その内訳は、タイガーマスク(丸藤正道)、ブラックバイソン(杉浦貴)、キングサタン(潮崎豪)、スカルスター(志賀賢太郎)、ゴールデンマスク(佐野巧真)、エジプトミイラ(井上雅央)、ライオンマン(森嶋猛)。

パチスロ
  • タイガーマスクCR・タイガーマスク21(2001年、IGTジャパン
  • パチスロタイガーマスク(2013年、SANKYO)

プロレスラーとのタイアップ

新日本プロレスは、アニメ「タイガーマスク二世」とのタイアップで、1981年4月23日に佐山聡タイガーマスクとしてデビュー。コスチュームは二世のものが採用されている。その後、全日本プロレスみちのくプロレスにも登場し、複数のレスラーがタイガーマスクとして活動した。2012年時点の現役のタイガーマスクは4代目である[30]。その他にもタイガーマスクのライバルとして登場したブラック・タイガーや、非公式に名乗ったタイガーマスク、さらにはタイガーマスクを模したレスラーも存在している。2016年10月10の両国大会にはタイガーマスクWが登場した。

制作者関連

  • アニメ第1作で作画監督を務めた小松原一男は最終回「去り行く虎」の放送日当日、新婚旅行で青森に行っていた。地元の青森放送で同時ネットされていることを知らなかった彼はそのことをテレビ欄で知り、新婚旅行そっちのけで急遽、タクシーを使って宿泊先の旅館へ駆け込んで最終回を見たという。その騒ぎが元で旅館の関係者、宿泊客からのサイン攻めにあった。
  • アニメ版の1作目は、絶頂期には視聴率が30%を超える(ビデオリサーチ調べの最高視聴率は関東地区で31.9%、前述参照)ほどの人気を得たため、日本テレビではホテルでの祝賀パーティを開いて原作者の梶原一騎を接待した。しかし、後にアニメ第2作の『タイガーマスク二世』と実在する初代タイガーマスクテレビ朝日で放送されて人気を得た頃、日本テレビ関係者は梶原に対し「ウチで生まれたタイガーマスクがテレ朝さんに養子に行ってまんな」などと、かなり皮肉を言ったという。そのため、2代目タイガーマスクがデビューすることになった際、日本テレビ関係者は「生まれ故郷に戻って来た」と、かなり力を入れてアピールを行なった。その一環として2代目のデビュー戦では、当時日本テレビ所属の徳光和夫アナウンサーを駆り出し、登場前に「タイガーマスクが帰ってきました!」と紹介させた。
  • 関連商品として珍しい物としては、『タイガーマスク二世』の劇中に登場するタイガーハリケーンのミニカーがポピーより発売された。タイガーマスクの専用車からカモフラージュ用の一般車両へと変形するというギミックが搭載されている。「チェンジマシン」シリーズ全3種のうちの1つとして発売され、他の2種類は『タイガーマスク二世』との関連はない。のちにこの玩具のコンセプトを引き継ぐ形で『特警ウインスペクター』のウインスコードが企画・製品化されている。

その他

  • 恵まれない人々や子供たちのために善意の行動を行う一般人が、正体を隠すためにタイガーマスクの覆面を被ったり、「伊達直人」を名乗ったりすることがある。
  • 1995年の阪神・淡路大震災の際、タイガーマスクの覆面を被った者が存在し、避難住民(特に子供)に対して救援物資を配るなどしていた。震災の年のクリスマスにも児童養護施設にケーキを配るなどの行為をしていたが、正体などは不明である。なお、この人物は震災当時の兵庫県で被災者に悪事を働き金銭を巻き上げようとする暴力団などと闘い、負けたことがないことから、アニメ・実在を含めた全てのタイガーマスクの中で最強であると言う意見が存在する。当時の被災地で、悪事を働く輩と闘う被災者の味方の象徴として、彼を「リアル・タイガー」と呼ぶ人が数多く存在する。なお、施設へのクリスマスプレゼントは、2009年をもって一旦終了した模様である。2010年12月に起きた、一連のタイガーマスク運動との関係は不明。
  • 劇中で語られる「虎だ、お前は虎になるのだ」の台詞は、数多くの漫画、アニメ、ドラマや小説などで、引用されたり改変されたりしてたびたび使用される。
  • 格闘家の勝村周一朗は「リアルタイガーマスク」のニックネームで紹介されることがある。これは彼が児童養護施設に勤務していることに由来する。
  • パロディとして、『週刊少年ジャンプ』に連載された『ジャングルの王者ターちゃん』に「タスマニアタイガーマスク」という名のレスラーが登場している。
  • 2007年、中央競馬にデビューした競走馬タイガーマスク(父・キングマンボ)は馬主が獲得した賞金及び調教師が獲得した進上金を全額児童養護施設に寄付する、と発表して話題になった。なお、同馬のメンコ(覆面)はタイガーマスクのものをモチーフにしている。
  • 2011年2月23日、都内で行われたau「アニメ王決定戦」発表イベントに登場した俳優の哀川翔は、タイガーマスクやバカボンのパパのかぶり物を持っており、「20代のころまでタイガーマスクに“なるんだ”と思っていた」という一面を告白、昨今の“伊達直人現象”について、「いい方向に続くのは良いと思う。義理人情は、日本人にとって大事なことだと思う」とコメント。続けて、「(伊達直人より)タイガーマスクになりたかった。マスクをかぶりたかった」とあくまで伊達直人ではなく、タイガーマスクに興味があったことを明かした。
  • プロレスで孤児院運営の資金を稼いだ実在のフライ・トルメンタのデビューは1978年であり[31]、1968年から連載が開始された本作が10年先行する。したがってトルメンタがタイガーマスクのモデルであるといった関係はない。
  • 新宿にはタイガーマスク二世のお面をして、ラジカセでアニソンを大音響で流しながら自転車で新聞配達をする『タイガーマスクおじさん』が目撃されていた。
  • アニメのクレヨンしんちゃんにて、ネネちゃんのママが自宅でウサギのぬいぐるみを相手に独自のプロレス技をかけてウサを晴らしていたが、その技の前半がフジヤマタイガーブリーカーの前半そのものであった。なお、その技はしんのすけによってビデオに撮られ、アクション仮面の必殺技応募に投稿され採用されてしまう。

脚注

注釈

  1. ^ 少年画報社の増刊少年キング『少年ポピー』に連載された原作マンガでは、開始直後からアブドーラ・ザ・ブッチャースタン・ハンセンアンドレ・ザ・ジャイアントが実名で登場。連載初期にはブッチャーと吸血仮面ザ・バットの遺恨も描かれたが、アニメ版製作当時のブッチャーは全日本プロレスの契約レスラーだった関係で、第4話では架空のレスラー(ビッグ・ウッド)とザ・バットの遺恨に変更されている。
  2. ^ 1981年11月23日放映の第26話から実名で登場するスタン・ハンセンは、'81年12月10日で終了する第2回MSGタッグリーグ戦まで新日本プロレスの契約レスラーだったが、3日後の'81年12月13日には全日本プロレス世界最強タッグ決定リーグ戦に乱入。新日プロから全日プロへの移籍もこの日に決定して、当時の関係者も驚かせるが、アニメ版では'81年12月21日放映の第30話まで登場していた。
  3. ^ 他系列放送も扱うクロスネット局福井放送テレビ宮崎)では未放送。
  4. ^ メ~テレのみ全日帯での放送のため、「深夜アニメ」のくくりでの放送ではない。
  5. ^ テレビ朝日製作30分深夜アニメとしては2012年の『新世界より』以来。
  6. ^ サガテレビは他系列なのでカウントしていない
  7. ^ なおテレビ朝日の深夜アニメは同時期に『ユーリ!!! on ICE』もスタートするが、こちらはテレ朝・長崎文化放送・BS朝日の3局[注 6]のみ。

出典

  1. ^ 豊福きこう 『水原勇気0勝3敗11S』 情報センター出版局、1992年
  2. ^ 『タイガーマスク二世』の裏番組『あしたのジョー2』の平均視聴率も、1桁台の9.4%に低迷している。http://1st.geocities.jp/june_2007_taste/saikou.html#NTV1
  3. ^ 高橋浩『視聴率15%を保証します! あのヒット番組を生んだ「発想法」と「仕事術」』152頁。2014年初版。小学館新書
  4. ^ アニメージュ』1981年10月号』(徳間書店)全国放映リスト p.100
  5. ^ 『アニメージュ』1981年12月号(徳間書店)全国放映リスト pp.112 - 113
  6. ^ a b タイガーマスクW、新日本プロレスと「完全連動」,日刊スポーツ,2016年9月7日
  7. ^ 今秋開始「タイガーマスクW」は2匹の虎の復讐劇!ビジュアルやPVも公開,コミックナタリー,
  8. ^ タイガーマスク:34年ぶり新作アニメ「W」今秋放送 現代を舞台に2人のタイガーマスクが活躍,毎日新聞デジタル,2016年7月22日
  9. ^ 「タイガーマスク」アニメ化企画進行 木谷高明氏が明かす、新日本プロレス選手も登場 - アニメ!アニメ!(イード)、2016年3月4日配信
  10. ^ 梶原一騎、辻なおきの名作を新たにテレビアニメ化! 『タイガーマスク』(仮題) 東映アニメーション60周年企画の一環として製作決定,東映アニメーション株式会社,2016年3月25日
  11. ^ a b c d e f TigerMaskWのツイート(765804249494290432)
  12. ^ a b c タイガーマスクW | キャラクター | - 東映アニメーション
  13. ^ ON AIR”. 2016年9月29日閲覧。
  14. ^ テレビ放送対象地域の出典:
  15. ^ アニメ・ヒーロー|今日の番組 - 名古屋テレビ【メ~テレ】”. 2016年9月29日閲覧。
  16. ^ 番組紹介|朝日放送 6チャンネル - Asahi Broadcasting Corporation”. 2016年9月29日閲覧。
  17. ^ タイガーマスクW 放送情報”. 東映アニメーション (2016年10月3日). 2016年10月7日閲覧。
  18. ^ タイガーマスク - 文化庁日本映画情報システム
  19. ^ 映画『タイガーマスク』作品情報”. 映画.com. 2012年10月26日閲覧。
  20. ^ 「劇場アニメ70年史」(徳間書店)52頁 1989年
  21. ^ タイガーマスク ふく面リーグ戦 - 文化庁日本映画情報システム
  22. ^ 映画『タイガーマスク ふく面リーグ戦』作品情報”. 映画.com. 2012年10月26日閲覧。
  23. ^ 「劇場アニメ70年史」53頁
  24. ^ タイガーマスク 黒い魔神 - 文化庁日本映画情報システム
  25. ^ 映画『タイガーマスク 黒い魔神』作品情報”. 映画.com. 2012年10月26日閲覧。
  26. ^ 「劇場アニメ70年史」55頁
  27. ^ 故・梶原一騎氏の実弟、真樹日佐夫氏が『タイガーマスク』実写映画化を明言”. ORICON STYLE (2011年2月11日). 2012年10月26日閲覧。
  28. ^ ウエンツがタイガーマスク! 初の実写映画化で変身”. スポーツ報知 (2011年11月27日). 2012年10月26日閲覧。
  29. ^ 実写版「タイガーマスク」ビジュアル初公開!ウエンツ瑛士、渾身のアピール映画.com 2013年6月19日
  30. ^ 佐山は復帰後は「初代タイガーマスク」他、5代目は「5代目タイガーマスク」として活動(5代目はいろんな他団体でスポット出場のみ)。
  31. ^ 'I didn't want glory. I wanted money'”. ガーディアン (2006年8月4日). 2012年10月26日閲覧。

関連項目

外部リンク

※ 下記アニメ版サイトのうち、第1作目・第2作目は基本情報のみを記載した簡易なもの。