あゆみトラスト・グループ

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あゆみトラスト・グループはフィンテック事業を行う企業グループ。旧グループ名はアブラハム・グループ[1]富裕層対象のサービス[2][3][4]マーケティング広告[4][5][6]投資助言業等を行うベンチャー企業[2][3][7]。持ち株会社はあゆみトラスト・ホールディングス株式会社[1]で、同社およびグループ各社の代表取締役・創業者は高岡壮一郎[2][8][注釈 1]。社名、旧グループ名に掲げる「アブラハム」はアブラハム・マズローが由来[9][10]

沿革

2004年8月創業[11][注釈 2]

2006年に、アブラハム・グループ・ホールディングスが、純金融資産が1億円以上の新富裕層に限定した上、入会には審査が必要なSNS「YUCASEE(ゆかし)」を開始する[3][4]2008年に、アブラハム・グループ・ホールディングスが、富裕層向けの高額商品、子供の教育情報、投資情報を提供する「ゆかしファミリーオフィス」を開始する[5]

2007年にグループ会社のアブラハム・インベストメントが投資顧問会社の登録を受ける[10]2008年に運営開始[10]し、社名をアブラハム・インベストメントからアブラハム・プライベートバンクへ変更する。2011年11月にアブラハム・プライベートバンクが自分年金資金「いつかはゆかし」を運営する[10]。このアブラハム・プライベートバンクが提供する「いつかはゆかし」を中心とするサービスは、金融商品取引法における「紹介」なのか「勧誘」なのかが問題となり[13][14]、「海外の運用業者から事実上の販売手数料を受け取り、中立的な立場を逸脱したことが決定打」となって[7][13]2013年10月に6か月間の業務停止を受ける[7][9][14][注釈 3]。このとき、日本銀行副総裁であった岩田規久男が関与している懸念について報道されたが[15]、岩田自身は学習院大学教授時代にグループ会社のメディアで取材を受けていただけであり、「インタビュー以外の関係はない」、「謝礼は受け取っていない」と否定している[15]

2015年1月にはアブラハム・ウェルスマネジメントが営業開始[9]

2016年1月、「アブラハム グループ」から「あゆみトラスト グループ」に改名し、グループ各社の社名も変更した[1]詳細は#グループ構成を参照)。

2017年1月の報道ッよると、ジファンドダイレクトは個人向けの海外ファンド投資助言会社としては国内最大で、投資助言契約額は877億円以上。世界中の10万本以上のファンドを独自のアルゴリズムで分析、個人投資家に中立的にアドバイスをしている。http://net.keizaikai.co.jp/archives/business_trend/23844

構成

アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社以外は、2016年1月に現社名への変更が告知された[1]

あゆみトラスト・ホールディングス株式会社
持ち株会社。旧社名はアブラハム・グループ・ホールディングス株式会社[1]
ヘッジファンドダイレクト株式会社
投資助言会社、関東財務局長(金商)第532号[1][8]。自分年金サービス「いつかはゆかし」[10]を運営。
設立時の名称はアブラハム・インベストメント株式会社[16][17][1]。2008年7月15日にアブラハム・プライベートバンク株式会社へ社名変更、2016年1月に現社名へ変更。
ゆかしウェルスメディア株式会社
富裕層向けメディア事業として「YUCASEE」、「ゆかしファミリーオフィス」、「ゆかしメディア」、「海外投資新聞」を運営[18]
2013年7月にアブラハム・マーケティング株式会社設立、同年9月にアブラハム・グループ・ホールディングス株式会社より事業譲渡。2015年7月にアブラハム・ウェルスメディア株式会社に商号変更、2016年1月に現社名へ変更[1][19]
アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社
富裕層向け金融サービス業、関東財務局長(金仲)第714号[1]

関連人物

  • 玉置浩伸 - 2007-2012年、アブラハム・グループ・ホールディングス社外取締役。
  • 塚本高史 - 2013年に、ヘッジファンドダイレクトがCMキャラクターに起用[20]

脚注

注釈

  1. ^ 高岡 壮一郎(1974年(昭和49年) - )は富山県高岡市出身[9]大阪府立北野高等学校東京大学卒業[10]三井物産の海外調査室、情報産業部門を経て、アブラハムグループを起業[9]
  2. ^ 公式サイトの会社情報には2004年8月設立、2005年8月営業開始とあり[12]、「2005年創業」や「2005年起業」と記載されることもある[10][11]
  3. ^ 他企業も業務停止処分を受け、業界への影響が懸念された[13][14]金融商品取引法も参照)。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i (プレスリリース) “グループ商号並びにグループ各社の一部商号変更について”. あゆみトラスト・ホールディングス株式会社. (2016年1月18日) 2016年11月6日閲覧。
  2. ^ a b c 佐々木俊尚「「平成ニューリッチ」の金銭道 ―年収一億円はざら。新しい金持ちが目指す先は―」、『文藝春秋』2006年4月号、148-156頁。NAID 40007158722
  3. ^ a b c 大林優香、天羽枝里子 (2007年10月10日) “新富裕層取り込み金融機関の営業手法改善必要”. ロイター日本語ニュース. 2016年11月5日閲覧。
  4. ^ a b c 根本佳子「新・富裕層ビジネス最前線」、『日経トレンディ』2009年3月号、67-69頁。
  5. ^ a b 「富裕層の購買・資産運用支援」『日本経済新聞』、2008年6月25日、12版、15面(新興・中小企業)(『日本経済新聞 縮刷版 2008年6月号』1437頁。)
  6. ^ 大林優香、吉瀬邦彦 (2009年5月21日) “〔富裕層マネーを追う〕30─40代は金融危機下でもヘッジファンドに積極投資”. ロイター日本語ニュース. 2016年11月6日閲覧。
  7. ^ a b c アブラハムに業務停止命令6カ月、無登録で金融商品販売=金融庁”. ロイター日本語ニュース. (2013年10月11日) 2016年10月23日閲覧。
  8. ^ a b フィンテックで個人向け資産運用業界の"破壊"に挑戦”. 経済界 (2016年1月18日). 2016年11月6日閲覧。
  9. ^ a b c d e 四分一武 (2015年3月)“アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社 代表取締役社長 高岡 壮一郎さん”. ToBeマガジン. 2016年10月25日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g 気になるトップ アブラハムHD 高岡壮一郎とは何者か?」、『THE21』2013年6月10日号、2013年。
  11. ^ a b アブラハム・グループ・ホールディングス”. ビズキャン. パートナーオブスターズ. 2016年11月7日閲覧。
  12. ^ アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社”. 企業情報. あゆみトラスト・ホールディングス株式会社. 2016年11月7日閲覧。
  13. ^ a b c 鈴木正人、柏木健佑、大浦貴史「アブラハム・プライベートバンク事件などを踏まえた投資助言業務の分析」、『旬刊商事法務』第2019号、2013年12月、16-26頁。
  14. ^ a b c 「紹介」と「勧誘」の線引きは”. 日本経済新聞. 2013年10月7日. 2016年11月6日閲覧。(『日本経済新聞』2013年10月7日、5面(金融面)。『日本経済新聞 縮刷版 2013年10月号』327頁。)
  15. ^ a b 日銀副総裁、謝礼受領を否定=アブラハムサイトに記事掲載”. 時事ドットコム. (2013年10月4日) 2013年12月23日時点のアーカイブ. 2016年11月6日閲覧。
  16. ^ (プレスリリース)“人気の株式投資情報サイト『「M&A投資」の株式投資』で大好評の「MA投資の投資戦略レポート12月号」を12月10日に販売”. (2004年12月10日) 2004年12月29日時点のアーカイブ. 2016年11月7日閲覧。
  17. ^ アブラハムプライベートバンク:富裕層向け 投資案件発掘サービス(IES)”. (2008年) 2008年7月26日時点のアーカイブ. 2016年11月7日閲覧。
  18. ^ 富裕層向けメディア事業 ゆかしウェルスメディア株式会社”. ゆかしウェルスメディア株式会社. 2016年11月7日閲覧。
  19. ^ 会社概要、ゆかしウェルスメディア株式会社、2016年12月8日閲覧。
  20. ^ 塚本高史さん出演「アブラハム積立」の新TVCMが放映開始、ヘッジファンドダイレクト、2016年12月12日閲覧。

関連文献

外部リンク