和光ケミカル
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株式会社和光ケミカル(わこうケミカル、英称: WAKO CHEMICAL, LTD.)は、神奈川県小田原市に本社を置く日本の潤滑油、添加剤、カーケア・メインテナンス製品の製造・開発・販売を行う企業。1972年(昭和47年)創業。ブランド名はWAKO'S(ワコーズ)。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
![]() 〒250-0875 神奈川県小田原市南鴨宮1-1-1 |
設立 | 1976年(昭和51年)11月11日 |
業種 | 化学 |
法人番号 | 7021001033344 |
事業内容 | 車両用潤滑油の開発・製造・販売 |
代表者 | 川邊家光(代表取締役) |
資本金 | 5,000万円 |
外部リンク |
www |
特記事項:創業は1972年(昭和47年)5月 |
概要
元々は、アメリカのケミカルメーカーであるウインズ(wynn's、イリノイ・ツール・ワークス(ITW)の子会社で現在の輸入元はウイスター・公洋商事)の輸入代理店であったが[要出典]、後に自社開発に着手した(一部現在でもOEMでの調達品がある)。販売方法は中間代理店を通さず、潤滑コンサルタントといわれるセールスマンが、直接小売店や自動車整備工場に納入する直販方式を採っている。 主な流通ルートは専門店や整備工場、ガソリンスタンドなどで、量販カー用品店で販売されることは少なく、ホームセンターでは販売されない。主力商品のエンジンオイルのラインナップも高価格帯のマニア向けの商品と、コストに厳しい業務用オイルと二極化したラインナップ構成になっている。
大手マスプロ向け潤滑油会社が、若者のクルマへの関心の低下などから縮小した競技用オイル、高級エンジンオイルのマーケットからの撤退が進み、価格競争の結果化学合成エンジン油のベースオイルの品質をPAO(グループIV)からハイドロクラッキング油(水添高粘度指数油 グループIII)へ変更や、コストの高いエステル系(グループV)基油の配合を止めるなど、基材の品質を落とす傾向にある中[要出典]、和光ケミカルは半化学合成油であった4CTをPAO+エステルの100%化学合成油に、部分合成油であったプロステージをXHVI合成油に変更し、販売価格も引き上げた[いつ?]。これによりエンジンオイルは2ストローク機関向け混合専用オイルの2CRが植物油と化学合成油との混合であるのを除き合成油のみとなった。
また、アマチュアのモータースポーツ活動へも積極的に支援している。レース場でオイルの分析・評価や、店頭でのケミカル剤の効果の実演、オイルの極圧性能を測るティムケンテスト(チムケン試験、Timken OK Load)などのデモンストレーションも頻繁に行っている。
主な製品
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エンジンオイル
和光ケミカルでは自社でエンジンオイルのブレンドは行わず、ブレンドは専門メーカーに委託している。しかし開発は自社で行っており、所謂丸投げのOEM委託でなく、処方は自社で決めている。また高価格帯のオイルはDIパッケージを用いず、単品添加剤の組み合わせで処方している[要出典]。
- 4CRシリーズ
- ワコーズのWRシリーズに並ぶフラッグシップオイルである。PAO+エステルをメインベースにFMとして有機モリブデンを加えたストリート・サーキット共用オイル。薄い油膜、低フリクションが大きな特徴である。API規格は取得せず、ライダーにも愛用者が多いが、JASOの摩擦特性の申請表記はなされていない。(ホンダは独自二輪車用省燃費オイル規格であるHMEOCを設け、純正で0W-30の低粘度オイルを販売しているが、ワコーズでは4CR 0W-30は二輪車への使用はできないとしている。)
- 4CT-Sシリーズ
- 4CRがサーキット走行向けのオイルで各規格を取得していないのに対し、4CT-Sは公道での使用をメインに処方されている。API規格はSM/CF、ACEA規格は5W-40はA3/B4、10W-50ではA3/B3、B4の認証を得ている。JASO T903は双方ともMA申請。(5W-40では欧州自動車メーカーの認証も取得している。)SDSによるとベースオイルは高度精製基油75-85tW%(石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[1]。
- トリプルRシリーズ
- 二輪・四輪共用オイルであるが、API規格やACEA規格の表示はない。JASO T903はMAでの申請である。「3D(3ディメンジョン)テクノロジーを用いてのブレンド」とセールスアピールを行なっているが、具体的に3Dとは何か一切の説明はない。SDSによるとベースオイルは高度精製基油50-60Wt%(石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[2]。
- プロステージSシリーズ
- 従来整備工場向けのドラム缶やペール缶入りの業務用オイルであったが、GTL由来のXHVI合成油にグレードアップしたのを契機に1L缶を復活させ、4L缶も追加して二輪・四輪用品店でも販売されるようになった。同時にAPIはSM/CFを取得(5W-30は加えてILSAC GF-4)、JASO T903は5W-30、10W-40、15W-50はMA、追加販売された0W-30ではAPI、ILSAC、ACEA規格などの認証はないが、JASO T903はMB適格であるのちにハイブリッド車向けのプロステージS・ハイブリッドも追加された。SDSによるとベースオイルは高度精製基油80-90tW%(石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[3]。
- タフツーリングシリーズ(TT)
- 高い粘度を要するヘビーデューティーエンジンやクラシックバイクやクラシックカー用のオイルである。粘度は20W-50および20W-50のみである。SDSによるとベースオイルは高度精製基油80-90tW%(石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[4]。
- マルチロードシリーズ
- DPF付きディーゼル車用エンジンオイル。重量車向けはJASO規格のDH-2のみ、軽量車向け(マルチロードDL-1)はJASO規格のDL-1のみ取得しており、API規格(重量車向けは缶にCF-4の表記があるが同グレードは廃止規格のため相当表示)やACEA規格(重量車向けのEグレードや軽量車向けCグレード)は取得していない。また、重量車向けは200Lドラム缶と20Lペール缶、軽量車向けは20Lペール缶のみで4L缶など少量での販売はない。マルチロードDL-1によるとベースオイルは高度精製基油75-85tW%(石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[5]。
なおワコーズではWRシリーズのみ二輪用(WR-S)、四輪用(WR-R)と処方を分けている。
ATF・CVTF
- プレミアムスペック(ATF P-S、CVTF P-S)
- Full Synthetic(全合成)で耐熱性と酸化安定性に優れると謳うATF・CVTF。ATF P-Sは発売当初よりJASO規格のJASO 1A-LVに適合し低粘度ATF指定車に対応している。同社のカタログ上ではATF P-SおよびCVTF P-Sのみ「高性能」を冠している。同社初のCVTFはCVTF P-Sである。SDSによるとベースオイルは高度精製基油80-90tW%(IP346法に基づく水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[6]。
- セーフティスペック(ATF S-S、CVTF S-S)
- 普及グレード帯のATF・CVTF。適用範囲が幅広いとしている。ATF S-Sは改良によりJASO規格のJASO 1A-LVに適合し低粘度ATF指定車に対応した。CVTF S-Sは後述のATF T-IIIとほぼ同じころに発売[いつ?]。SDSによるとベースオイルは高度精製基油80-90tW%(IP346法に基づく水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油)である[7]。
- ハイパースペック(ATF H-S)
- かつて発売されていた上級グレード帯のATF。ATF H-SとATF S-Sのみ販売されていた時代はATF H-SがCVT兼用としても売り出されていた。2018年、ATF P-Sの発売とほぼ入れ替わるように終売。最後まで低粘度ATF指定車には対応しなかった。
- タイプスリー(ATF T-III)
- 3〜5速のオートマチックトランスミッションへの使用に特化(すなわち非低粘度ATF使用車に特化)したATF。名前はJASO 1A制定時に主流だったDEXRON(デキシロン、GM系で国内ではトヨタをはじめとするアイシン精機製ATが採用していた)がDEXRON IIIであり、JASO 1Aも制定の軸はDEXRON IIIだったことから。低粘度ATF指定車およびCVTには対応しない。
その他ケミカル
- フューエル1(F-1)
- 洗浄剤にPEA(ポリエーテルアミンCAS84133-50-6 15-25wt%)、キャリー(希釈溶液)にナフサを用いた燃料添加剤。強力な清浄効果があるとされる。改良で防錆効果も加わった。三菱自動車工業がGDIエンジンのカーボンによるトラブル対策とし同社のPEA添加剤を採用している。日産自動車の第二純正ブランドであるピットワークでもOEM品を取り扱っている(エンジンオイル添加剤S-FVも同様)。
- プレミアムパワー(PMP)
- 燃料の潤滑性と燃焼効率を向上する燃料添加剤。清浄成分を含み、キープクリーン効果があるとされる。和光ケミカルにおいては前述のフューエル1と組み合わせて使用することを推奨している(同時使用ではなく、フューエル1を給油時に入れた後の次回給油でプレミアムパワーを入れて給油)。
- ディーゼル1(D-1)
- ディーゼルエンジンのインジェクターの付着物を清浄すると謳う燃料添加剤。この燃料添加剤のみ、前述のフューエル1やプレミアムパワーより大容量の缶も用意されるが、これはディーゼル車が大型車に多く、その場合燃料タンクも容量が大きいことによる。
- ディーゼル2(D-2)
- ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)に蓄積され、焼ききれなくなっている粒子状物質(PM)を再生しやすくする状態に改善する洗浄剤。DPFユニットを分解せず、フィルター部に注入するすることで比較的簡便に施工できると称する[誰?]。
- レックス(RECS)
- ガソリンエンジンの吸気系統の負圧部から点滴の要領で吸入させる洗浄剤。蓄積された汚れに浸透し、施工後の走行中に汚れに浸透した成分が清浄効果を発揮するとされる。前述のフューエル1との組み合わせて使用すると効果的としている[誰?]。