バロー (チェーンストア)
株式会社バローは、東海地方を拠点にスーパーマーケットを店舗展開する株式会社。本項では、持株会社化以前の株式会社バロー(現商号:株式会社バローホールディングス)と、持株会社化に際し新設された事業会社である株式会社バローの双方について記す。
多治見市の本部 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒507-0062 岐阜県多治見市大針町661-1 北緯35度22分16秒 東経137度4分46秒 / 北緯35.37111度 東経137.07944度座標: 北緯35度22分16秒 東経137度4分46秒 / 北緯35.37111度 東経137.07944度 |
設立 | 2015年4月1日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 8200001031520 |
事業内容 | スーパーマーケット事業 |
代表者 | 田代正美(代表取締役社長) |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 2813億8900万円(2020年3月期)[1] |
営業利益 | 19億4200万円(2020年3月期)[1] |
経常利益 | 27億6300万円(2020年3月期)[1] |
純利益 | 13億7900万円(2020年3月期)[1] |
総資産 | 482億8800万円(2020年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | バローホールディングス 100% |
関係する人物 | 伊藤喜美 |
外部リンク |
valor |
伊藤喜美が岐阜県恵那市で主婦の店として創業。現在の社名の由来は「勇気ある者」を意味する英語の古語から(wikt:en:valor参照)。
概要
日本のスーパーマーケットの中でも販売管理費比率が低く、低コストで運営するチェーンストアであり、『週刊東洋経済』2003年8月23日号では「日本のウォルマート」と評された。
POSシステムは東芝テック製を使用。一部の大型店舗ではセルフレジも導入している。2018年頃からセルフレジの老朽化に伴い順次新型にリニューアルされている。クレジットカードはVisa・マスターカード・JCBが利用できる。アメリカン・エキスプレスもJCBとの提携関係で利用可能。 ブラック企業
店舗
東海地方を中心に12府県に店舗を展開している。
現在の店舗は、公式サイトの店舗・チラシ情報を参照。
岐阜県(69店)・愛知県(62店)・静岡県(23店)・三重県(8店)・滋賀県(14店)・福井県(25店)・石川県(14店)・富山県(15店)・山梨県(2店)・長野県(9店)・京都府(2店)・大阪府(3店)(2020年10月時点)
2000年代に入り、近隣店舗に対抗するような参入展開で急速に店舗数を伸ばしている。
静岡県の菊川店・掛川店・袋井店・磐田店は、かつてのバロー・オカノで、2011年まで株式会社オカノから店舗を賃借して運営していた。
2013年、当時株式会社バローの完全子会社となっていた株式会社ユースの吸収合併と同時に、同社の30店舗(旧称:ユース、セリオガーデン。滋賀県2店・福井県25店・石川県3店)をバローへ転換した。
かつては新潟県において3店舗(すべて上越市内)を展開していたが、いずれも2020年4月をもって撤退した。
大型店舗
通常は、スーパーマーケットバローのみ(北欧倶楽部含む)の店舗が多いが、一部店舗では、フードコートを設けている店舗も存在する。
また、Vタウンやルビットタウンといったショッピングセンターも存在する。これらは、中にホームセンターバローや、あかのれんなど様々なテナントを導入し、フードコートも設けている。Vタウン・ルビットタウン・ルビットパークの店舗は以下に表す。
Vタウンの店舗
ルビットタウン・ルビットパークの店舗
- ルビットタウン店(岐阜県中津川市) - 2017年11月10日開店、旧アピタ中津川店
- 高山店(同県高山市) - 2018年11月2日開店(バロー高山ショッピングセンターからリニューアル)
- 岡崎店(愛知県岡崎市) - 2020年10月30日開店(ルビットパーク岡崎内)
沿革
株式会社バロー(初代 現・バローホールディングス)
- 1958年7月 - 伊藤喜美が株式会社主婦の店を資本金450万円で岐阜県恵那市大井町251-1に設立。
- 1958年9月 - スーパーマーケット恵那店営業開始。
- 1969年3月 - 中部興産株式会社(現、連結子会社)を設立し、不動産事業を開始。
- 1970年3月 - 社名「株式会社主婦の店」を「株式会社主婦の店バロー」に変更。
- 1974年11月 - 岐阜県恵那市大井町270-1に本店を移転するとともに、社名を株式会社バローに変更。
- 1977年10月 - 岐阜県多治見市東町1-9-3に本部を移転。
- 1984年2月 - 中部薬品株式会社(ドラッグストア)設立。
- 1985年5月 - 中部フーズ株式会社(現、連結子会社)を設立し、蒟蒻及び麺類の製造及び販売を開始。
- 1989年1月 - 物流センターを開設。
- 1989年9月 - 中部流通株式会社(現、連結子会社)において包装資材の販売等を開始。
- 1993年10月 - 名古屋証券取引所2部上場。
- 1994年6月 - 伊藤喜美の娘婿である田代正美が2代目代表取締役社長に就任。
- 1995年10月 - 株式会社富士屋と合併。
- 1996年6月 - 岐阜県多治見市大針町661-1に本部および物流センターを移転。
- 1998年4月 - 株式会社アクトス(現、連結子会社)が、株式会社バローより営業譲渡を受け、スポーツクラブ事業を開始。
- 1998年7月 - 株式会社主婦の店商事中部本社(現、連結子会社)を子会社化。岐阜県多治見市に第2物流センターを開設。
- 1999年3月 - メンテックス株式会社(現、連結子会社)を設立。
- 1999年6月 - 岐阜県多治見市に第3物流センターを開設。
- 2001年6月 - 富山県南砺市に北陸物流センターを開設。
- 2001年12年 - マイカルグループを離脱した株式会社岐東ファミリーデパート(現、連結子会社)を子会社化。
- 2003年12月 - 東京証券取引所2部上場。
- 2005年3月 - 東京証券取引所、名古屋証券取引所各1部上場。
- 2005年4月 - 株式会社ユースを子会社化。
- 2006年 - 株式会社オカノを子会社化。
- 2007年
- 5月 - 株式会社サンフレンドを子会社化。
- 10月 - 山成商事株式会社を関連会社化。
- 2010年3月 - 株式会社ビックポンドストアーを子会社化。
- 2011年
- 3月 - 中部開発株式会社を子会社化。
- 4月 - 株式会社オカノを吸収合併。
- 7月 - 株式会社ファミリースーパーマルキを子会社化。
- 9月 - VARO CO.,LTD.を子会社化。
- 2013年10月 - 株式会社ユースを吸収合併。
- 2015年
- 5月 - 兵庫県を地盤とする株式会社トーホーストアと資本提携。
- 10月 - 持株会社体制に移行し、株式会社バローホールディングスに商号を変更。吸収分割により、スーパーマーケット事業を(新)株式会社バローに、ホームセンター事業及びペットショップ事業を株式会社ホームセンターバローに、それぞれ継承[2]。
株式会社バロー(2代)
プライベートブランド
バローではプライベートブランド(PB)の開発・販売が活発で、2020年10月より新規PBの導入・切り替えを進めており、現在ではPB商品は1000品目を超えている。PB商品の一部はバローグループ内だけでなく、他社にも外販されている。ピーコックストアでもイオングループによる買収までは販売されていた[4]。これら商品は特性ごとに以下の2つのブランドに分けられている。[5]
- 「valor select」(バローセレクト) - “お客様の暮らしを力強く応援したい!”バローが独自のオリジナル商品を世に問うたのは今から40年以上前。新たなvalor selectは毎日の暮らしに欠かすことのできない品々を「良品廉価」でお届けします。バローお勧めの基本アイテムです、としている。
- 「valor plus」(バロープラス) - “ちょっと上質” “少し贅沢”でも決して“非日常”の商品ではありません。何か暮らしに、気持ちをプラスしてくれるような身近な“いつもの”アイテムです。「この味に出会えてよかった!」そう思っていただける素材や製法にこだわったバローのベスト商品です、としている。
2020年に変更される以前のPBは、以下の3種類であった。
- 「V select」(V セレクト) - 「味のクオリティ」のコンセプトを継承するもので、毎日の暮らしに欠かすことのできない商品が提供されている。バローは安心・安全に求めやすい価格で提供している、としている。
- 「V Quality」(V クオリティ) - 「バロープレミアム」のコンセプトを継承するもので、おいしさ、製法、素材がこだわられた商品が提供されている。こちらも同様に求めやすい価格で提供している、としている。
- 「V organic」(V オーガニック) - 変更に当たって新たに設定された、有機認定商品専用ブランドで、有機農法によって収穫された材料が使用されており、有機JAS認定を取得した商品が提供されている。バローは食生活において欠かすことのできない「健康・安心・安全」をテーマにしているとしており、バローおすすめのアイテムを品揃えしている。
なお、バローのプライベートブランドとよく似た名称のプライベートブランド「Vマーク(バリュープラス)」を展開する八社会は、当然ながら同社と関係は全くない。
2008年に変更される以前のPBは、以下の4種類であった。
- 味のクオリティ バロー・プレミアム - 原材料や産地、生産者を厳選し、昔ながらにじっくりと手間と時間をかけて、本来の味をそこなわないように製造されている。おいしさはそのままに塩分、脂肪分を出来る限り減らして出来る限り添加物は使用せず、自然の味に仕上げられている。
- 味のクオリティ - 牛乳や食パン、豆腐、食用油など生活必需品をおいしさや安全性にこだわっている。バローは求めやすい価格で毎日提供している、としている。
- バロー・ベーシック - シンプルな使いやすさ、基本を大切にした日用品のブランドで、バローによるとリーズナブル価格になっているようだ。
- バロー・オリジナル - バローが使う人のことを考えてクオリティにこだわった商品。
不祥事
2011年7月、福島第2原子力発電所から飛散した放射性物質セシウムにより汚染された疑いのある牛肉が販売されていたことが発覚した。バローでは、魚津店で該当個体の牛肉約20kgの取扱があったことが2011年7月18日に判明。同年7月22日にニュースリリースで、愛知県、岐阜県、滋賀県内の計9店舗でも該当個体の牛肉が販売されていたことが発表された[6]。
脚注
- ^ a b c d e 株式会社バロー 第5期決算公告
- ^ "会社分割による持株会社体制への移行に伴う吸収分割契約締結及び商号の変更に関するお知らせ" (PDF) (Press release). 株式会社バロー. 8 May 2015. 2015年10月24日閲覧。
- ^ “会社分割による持株会社体制移行及び子会社(分割準備会社)の設立に関するお知らせ” (PDF). 株式会社バロー (2014年11月5日). 2014年12月14日閲覧。
- ^ 『日本経済新聞』 2012年11月5日付、2013年3月5日付
- ^ “バローのPB(プライベートブランド)が変わります”. 株式会社バロー. 2021年2月25日閲覧。
- ^ “放射性セシウム汚染の疑いがある牛肉の販売に関するお知らせ(2)”. 株式会社バロー (2011年7月22日). 2020年5月31日閲覧。
関連項目
- 日本の企業一覧 (小売業)
- 日本のスーパーマーケット一覧
- 主婦の店全国チェーン - バローの開業時は「株式会社主婦の店」を社名としていた(1958 - 74年)。なお、同社のグループ会社「株式会社主婦の店商事中部本社」は、もともとは「主婦の店全国チェーン」の市場清算業務窓口会社であったが、「主婦の店全国チェーン」の解散時に営業権を同社に譲渡した。
- のうりん - ライトノベル。作中に岐阜県一のスーパーマーケットとして「パローフーズ」が登場する。
外部リンク
- スーパーマーケット 株式会社バロー - 公式サイト