マーク V 戦車
イギリスの戦車
マーク V 戦車(マーク 5 せんしゃ、Mark V tank)は、イギリスが開発した世界初の戦車であるマーク Iの改良型であるマーク IVの問題点を改善・改良した戦車である。
概要
マークIから続く菱形戦車の大集成で、WW1に投入された量産型では最終型になる。
武装等の車体構成はマーク IVとほぼ同じであるが、操縦が四人がかりであったのを、一人で操作可能にした点が大きい。やはり、形態として砲装備の雄型、機関銃のみの雌型がある。
また、菱形戦車の特徴でもあったが、実際、ほとんど使われていなかった大型尾輪が正式に廃止されており、後方射界が開けたので、車体後部に機関銃が一挺追加されている。
ベルリン攻防戦におけるマーク V 戦車
第二次大戦末期のベルリン攻防戦において、第一次世界大戦時にドイツ軍が鹵獲した2両のマーク V 戦車が、ドイツ軍によって戦闘に投入されて、破壊されたとする説がある。しかしただの誤解であった模様。この2両のマーク Vが第一次世界大戦時にドイツ軍によって鹵獲された物という証拠は無い。
実際の経緯は、まずロシア革命の内戦中、イギリスから白軍へ送られたマーク Vが、赤軍に鹵獲され、スモレンスクの博物館に展示されていたものが、第二次世界大戦時のソ連への侵攻によってドイツに鹵獲され、戦利品としてべルリンへ輸送され、屋外展示されていたものが、ベルリン攻防戦の戦闘に巻き込まれ、破壊されたもので、実際に戦闘に使用されたわけではない模様。