浮造浮造り(うづくり)は、の板やの表面の軟質部(春材)をブラシ状の工具でこすり、木の硬質部(秋材)を浮き出させる木材加工の技法である[1][2]浮造り仕上げ等ともいう[3]

また、この技法のために使用する刈萱(かるかや)のを水にさらした後、干して紐で束ねた工具も、浮造(うづくり)と呼ばれる[2]

概要

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木材の見た目を美しく仕上げるため、柱や天井に使用される。また、浮き出した木目の凹凸が滑り止めになるため材に用いられる[2]

浮造にすることができるのは、スギ等の軟質の針葉樹であり、硬質の木材には適さない。通常の木材だけでなく、焼杉にも木目を出すためにも使われる[2]

伝統的に、刈萱の根や藁を束ねた工具[1]が用いられてきた。刈萱の根を束ねたものの場合、古い木材に使用するときは根の粗い部分を束ねたものを、新しい木材のときは根の細い部分を束ねたものと使い分ける。[要出典]

近年では、電動工具等の機械[2]やワイヤーブラシを用いた加工が主流になっている。

脚注

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  1. ^ a b 株式会社彰国社 編『建築大辞典 第2版 普及版』株式会社彰国社、1999年6月10日、133頁。 
  2. ^ a b c d e 浮造り”. 建築用語. 東建コーポレーション. 2024年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月6日閲覧。
  3. ^ 鳥取県農林総合研究所林業試験場 木材利用研究室 研究員 川上敬介 (2010年12月). “伝統技法を今に生かす : うづくりを利用した快適フローリングの開発” (PDF). 中国地域産学官連携コンソーシアム. 2019年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月23日閲覧。

外部リンク

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