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成城凮月堂の説明や板尾創路氏による評価を加筆
各種資料より加筆。
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| 製作会社 = [[東宝]]{{refnest|group="出典"|{{R|映画資料室|特撮世界98|C大全47}}}}{{efn|name="no"|ノンクレジット。}}
| 配給 = 東宝{{R|映画資料室|特撮世界98}}{{efn|name="no"}}
| 公開 = {{Flagicon|JPN}} [[1963年]][[8月11日]]{{refnest|group="出典"|{{R|映画資料室|全史546|来襲68|BEST54122|特撮世界98|円谷組296|C大全47|東宝全怪獣}}}}
| 上映時間 = 89分{{refnest|group="出典"|{{R|映画資料室|全史546|来襲68|画報108|円谷組296|東宝特撮映画大全集70|東宝全怪獣}}}}
| 製作国 = {{JPN}}
| 言語 = [[日本語]]
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『'''マタンゴ'''』は、[[1963年]]([[昭和]]38年)[[8月11日]]に公開された[[日本]]の[[特撮]][[ホラー映画]]{{refnest|group="出典"|{{R|全史546|BEST54122|画報108|GTOM vol.025}}}}。[[変身人間シリーズ]]の番外編的作品{{R|全史252}}{{efn|資料によっては、本作品を'''変身人間シリーズの最終作'''と記述している{{R|大全集60|超常識309}}。}}。
 
製作・配給は[[東宝]]{{R|映画資料室}}。カラー、[[東宝スコープ]]{{R|全史546|東宝特撮映画大全集70|東宝全怪獣}}。同時上映作品は『[[ハワイの若大将]]』{{R|来襲68|東宝特撮映画大全集70}}。
 
== 概要 ==
[[ウィリアム・H・ホジスン]]の海洋綺譚『[[夜の声 (小説)|夜の声]]』を原作{{refnest|group="出典"|<ref>映画『マタンゴ』パンフレット</ref>{{R|大全集60|来襲68|BEST54122|東宝全怪獣|超常識309|GTOM vol.025}}}}(原案{{R|sp_matango}})とし、翻案・脚本化された。当初は[[早川書房]]の雑誌『[[S-Fマガジン]]』にて「空想科学小説コンテスト」を共催し、それに入選した作品の映画化を予定していたが該当作が無かったため、同誌の編集長であった[[福島正実]]の提案によって原作を決定し、福島自身が脚色を手掛けた{{R|全史57|東宝特撮映画大全集71|東宝全怪獣}}。
 
人間社会から隔絶された無人島を舞台に、極限状態に置かれた人間のエゴイズムを描き出している{{R|全史252|GTOM vol.025}}{{efn|書籍『東宝特撮映画全史』では、『[[モスラ]]』に登場する[[インファント島]]のネガのイメージであると評している{{R|全史252}}。}}。
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東京の病院に収容されている青年・村井研二が、自らが遭遇した恐怖の体験を語り始めた。
 
ある日、豪華なヨットで海に繰り出した村井たち7人の若い男女が嵐に遭って難破し、南太平洋にある霧に包まれた無人島に漂着した。そこは、[[カビ]]と不気味な[[キノコ]]に覆われた孤島であった。波打ち際で唯一見つかった難破船で暮らすようなるがそこには少数の食料や未知のキノコ「マタンゴ」の標本が残されていたものの生存者はおらず、「船員が日々消えていく」と書かれた日誌や、「キノコを食べるな」という警告が残っており、核実験の影響を調査する海洋調査船であることが分かった。また、船内の鏡はすべて割られていた。
 
7人は当初こそ麻薬性の物質が含まれていたキノコには手を出さず、理性的に協力していたが、まもなく食料と女性を奪い合って対立する飢餓と不和の極限状態が訪れ、皆の心はバラバラになっていく。また、島の奥からは等身大のキノコに似た不気味な怪物が出没し始め、1人、また1人と禁断のキノコに手を出していく。
 
その後、唯一キノコに手を出さず怪物の魔手からも逃れてヨットで島を脱出した村井は幸運にも救助され、こうして病院へ収容されることとなったが、そこは精神病院の鉄格子の中だった。難を逃れたはずが狂人として隔離されてしまった村井は、「戻ってきて[[きちがい]]にされるなら、自分もキノコを食べて恋人と島で暮らしたほうが幸せだった」と後悔し、窓から平和な東京の町を眺めて悲観に暮れながら鉄格子の方を振り返る。病院関係者たちの好奇と畏怖の注目を集める村井の顔には、彼が島で見たマタンゴが生え始めていた。