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'''オゴネク'''({{Lang-pl| |
'''オゴネク'''({{Lang-pl|Ogonek}}, {{IPA-pl|ɔˈgɔnɛk|pron|En-us-ogonek.ogg}})は、[[ダイアクリティカルマーク]](発音区別符号)のひとつである。主に[[ポーランド語]]、[[リトアニア語]]、[[ナバホ語]]や[[トゥショーニ語]]などの北アメリカ先住民の諸言語、[[古ノルド語]]や[[古英語]]の校訂本の一部などで使用され、一般に[[ラテン文字]]の[[母音]]字の右下に付けて用いる。'''ポーランド鉤'''(ポーランドかぎ、{{Lang-en-short|Polish-hook}})などと呼ばれることもある<ref>「ポーランドかぎ」、ジェフリー・K・プラム、ウィリアム・A・ラデュサー、『世界音声記号辞典』、土田滋・[[福井玲]]・中川裕訳、[[三省堂]]、2003年、ISBN 4-385-10756-4。</ref>。 |
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「オゴネク」 |
「オゴネク」はポーランド語 ''{{lang|pl|ogon}}'' の[[縮小辞|指小辞]]に由来し、「小さな尾」を意味する。リトアニア語での名称は ''{{lang|lt|nosinė}}''。 |
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他の言語の中で使用される[[セディーユ]]や[[コンマビロー]]などと混同してはならない。[[フック符号|フック]]やコンマなどとは異なり、ダイアクリティカルマークが本体の文字に繋がるように書かれる。 |
他の言語の中で使用される[[セディーユ]]や[[コンマビロー]]などと混同してはならない。[[フック符号|フック]]やコンマなどとは異なり、ダイアクリティカルマークが本体の文字に繋がるように書かれる。 |
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古英語の文字資料の[[校訂]]などにおいて、[[音変化]]によって生まれた音を区別するためにオゴネク付き文字を使用することがある。この場合、あくまで校訂において書き分けるようにしたのであって、元々の[[写本]]などで使用されていたわけではない<ref>「ポーランドかぎ」「ポーランドかぎつきのE」「ポーランドかぎつきのO」、ジェフリー・K・プラム、ウィリアム・A・ラデュサー、『世界音声記号辞典』、土田滋・[[福井玲]]・中川裕訳、[[三省堂]]、2003年、ISBN 4-385-10756-4。</ref>。写本に ę のような文字がみられたとしても、これは {{IPA|ɛ}} を表す母音字ではなく ae の合字である([[#尾付きe|尾付きe]]を参照)。 |
古英語の文字資料の[[校訂]]などにおいて、[[音変化]]によって生まれた音を区別するためにオゴネク付き文字を使用することがある。この場合、あくまで校訂において書き分けるようにしたのであって、元々の[[写本]]などで使用されていたわけではない<ref>「ポーランドかぎ」「ポーランドかぎつきのE」「ポーランドかぎつきのO」、ジェフリー・K・プラム、ウィリアム・A・ラデュサー、『世界音声記号辞典』、土田滋・[[福井玲]]・中川裕訳、[[三省堂]]、2003年、ISBN 4-385-10756-4。</ref>。写本に ę のような文字がみられたとしても、これは {{IPA|ɛ}} を表す母音字ではなく ae の合字である([[#尾付きe|尾付きe]]を参照)。 |
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古ノルド語、特に古アイスランド語の文字資料の校訂(標準正規化法 [[:en:Old Norse orthography|standardized normalization]])においても、{{unicode|ǫ}}を[[円唇後舌半広母音]]{{IPA|ɔ}}(あるいは[[円唇後舌広母音]]{{IPA|ɒ}})を表す文字として用いる。これはもともと、古アイスランド語が使われていた12世紀中頃に書かれた『[[第一文法論文]]』で提案された記法であったが<ref name="matsumoto">松本克己「ラテン文字の西洋諸言語における変容と受容」(『[[言語学大辞典]]』別巻、pp.1086-1102)pp.1093-1094。</ref>、実際に使われることはほとんど無かったようである。また同書では、[[非円唇前舌狭めの広母音]]{{IPA|æ}}を表す文字として ę が提案されている<ref name="matsumoto" />が、現在の古ノルド語の標準正規化法では æ が用いられる。のちの[[アイスランド語]]においては、円唇後舌半広母音が[[円唇前舌半狭母音]]{{IPA|ø}}に変化したため、各単語中の {{unicode|ǫ}} にあたる部分は、16世紀までに ö に置き換えられていった<ref>Lars Svensson「Alphabet」『Medieval Scandinavia: an encyclopedia』Phillip Pulsiano,Kirsten Wolf(ed.) pp.9-10. [ |
古ノルド語、特に古アイスランド語の文字資料の校訂(標準正規化法 [[:en:Old Norse orthography|standardized normalization]])においても、{{unicode|ǫ}}を[[円唇後舌半広母音]]{{IPA|ɔ}}(あるいは[[円唇後舌広母音]]{{IPA|ɒ}})を表す文字として用いる。これはもともと、古アイスランド語が使われていた12世紀中頃に書かれた『[[第一文法論文]]』で提案された記法であったが<ref name="matsumoto">松本克己「ラテン文字の西洋諸言語における変容と受容」(『[[言語学大辞典]]』別巻、pp.1086-1102)pp.1093-1094。</ref>、実際に使われることはほとんど無かったようである。また同書では、[[非円唇前舌狭めの広母音]]{{IPA|æ}}を表す文字として ę が提案されている<ref name="matsumoto" />が、現在の古ノルド語の標準正規化法では æ が用いられる。のちの[[アイスランド語]]においては、円唇後舌半広母音が[[円唇前舌半狭母音]]{{IPA|ø}}に変化したため、各単語中の {{unicode|ǫ}} にあたる部分は、16世紀までに ö に置き換えられていった<ref>Lars Svensson「Alphabet」『Medieval Scandinavia: an encyclopedia』Phillip Pulsiano,Kirsten Wolf(ed.) pp.9-10. [https://books.google.co.jp/books?id=d-XiZO8V4qUC&pg=PA9&redir_esc=y&hl=ja Google books]</ref>。 |
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== 尾付きe == |
== 尾付きe == |
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[[File:Sacrecon.png|thumb|[[ディエゴ・コリャード]]『羅西日辞典』より。sacrę, propagandę などに尾付きeが使用されている。]] |
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[[尾付きe]](e caudata、ラテン語で「尻尾」を意味する cauda に由来)という、オゴネク付きeによく似た記号がある。この記号は[[ラテン語]]や[[アイルランド語]]の[[古文書]]に見られ、中世の筆記体において ae の[[合字]]を意味していた<ref>[http://gandalf.aksis.uib.no/mufi/proposal/PUA-range2-v1.html#H Medieval Unicode Font Initiative - A proposal for subranges within the Private Use Area of Unicode: Subrange 2. Precomposed diacritical characters]{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref><ref>{{PDFlink|1=[http://guindo.pntic.mec.es/jmag0042/ingles.php?d=LATIN_PALEOGRAPHY.pdf Manual of Latin Paleography]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref><ref>ローラン・プリューゴープト(南條郁子訳)『アルファベットの事典』[[創元社]]、2007年、ISBN 978-4422202365、p.66。</ref>。 |
[[尾付きe]](e caudata、ラテン語で「尻尾」を意味する cauda に由来)という、オゴネク付きeによく似た記号がある。この記号は[[ラテン語]]や[[アイルランド語]]の[[古文書]]に見られ、中世の筆記体において ae の[[合字]]を意味していた<ref>[http://gandalf.aksis.uib.no/mufi/proposal/PUA-range2-v1.html#H Medieval Unicode Font Initiative - A proposal for subranges within the Private Use Area of Unicode: Subrange 2. Precomposed diacritical characters]{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref><ref>{{PDFlink|1=[http://guindo.pntic.mec.es/jmag0042/ingles.php?d=LATIN_PALEOGRAPHY.pdf Manual of Latin Paleography]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref><ref>ローラン・プリューゴープト(南條郁子訳)『アルファベットの事典』[[創元社]]、2007年、ISBN 978-4422202365、p.66。</ref>。 |
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また、[[古ノルド語]]の古文書でも[[尾付きo]](o caudata、「鉤付きo」(hooked o) と呼ばれることもある<ref>[http://etext.old.no/teikn.html Old Norse etexts - The rendering of special characters in these etexts]、2010年3月10日閲覧</ref>)という文字が登場する。これは、現在の古ノルド語の標準正規化法で[[円唇後舌半広母音]] {{IPA|ɔ}} を表すのに用いる文字でなく、oe の合字である。 |
また、[[古ノルド語]]の古文書でも[[尾付きo]](o caudata、「鉤付きo」(hooked o) と呼ばれることもある<ref>[http://etext.old.no/teikn.html Old Norse etexts - The rendering of special characters in these etexts]、2010年3月10日閲覧</ref>)という文字が登場する。これは、現在の古ノルド語の標準正規化法で[[円唇後舌半広母音]] {{IPA|ɔ}} を表すのに用いる文字でなく、oe の合字である。 |
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鉤がoの上に付けられることもあり、これは母音の長さや変化を示すために用いられた<ref>{{PDFlink|[http://www.mufi.info/proposals/n3027-medieval.pdf Proposal to add medievalist characters to the UCS]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧。p.8 参照。図19,23,25,28,42などに実例。図42のように、同じ資料の中で下向きの鉤と上向きの鉤が共に使われている事例もある。</ref>。一つの文字に上向きの鉤と下向きの鉤の両方が同時に付けられている事例もある<ref>{{PDFlink|[http://std.dkuug.dk/JTC1/sc2/WG2/docs/n3077.pdf Response to UTC/US contribution N3037R, “Feedback on N3027 Proposal to add medievalist characters”]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。また、鉤が左右反転して、左向きに付けられている事例もある<ref>[http://gandalf.aksis.uib.no/mufi/proposal/range2F-v2.html Medieval Unicode Font Initiative - Characters with a combining hook above]{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。 |
鉤がoの上に付けられることもあり、これは母音の長さや変化を示すために用いられた<ref>{{PDFlink|[http://www.mufi.info/proposals/n3027-medieval.pdf Proposal to add medievalist characters to the UCS]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧。p.8 参照。図19,23,25,28,42などに実例。図42のように、同じ資料の中で下向きの鉤と上向きの鉤が共に使われている事例もある。</ref>。一つの文字に上向きの鉤と下向きの鉤の両方が同時に付けられている事例もある<ref>{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20061206133553/http://std.dkuug.dk/JTC1/sc2/WG2/docs/n3077.pdf Response to UTC/US contribution N3037R, “Feedback on N3027 Proposal to add medievalist characters”]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。また、鉤が左右反転して、左向きに付けられている事例もある<ref>[http://gandalf.aksis.uib.no/mufi/proposal/range2F-v2.html Medieval Unicode Font Initiative - Characters with a combining hook above]{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。 |
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このように、オゴネク付きeと尾付きeは出自も用法も異なっているが、現在の電子媒体では一般に同じ文字が用いられる。ただし、厳密には字体も異なっており、ポーランド語のオゴネクはeの曲線部の終端から繋げるようにして書くが、中世ラテン語のカウダはeの曲線部自体にくっつけるようにして書く<ref>{{PDFlink|[http://www.tex.ac.uk/tex-archive/fonts/junicode/doc/Junicode.pdf Junicode]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。 |
このように、オゴネク付きeと尾付きeは出自も用法も異なっているが、現在の電子媒体では一般に同じ文字が用いられる。ただし、厳密には字体も異なっており、ポーランド語のオゴネクはeの曲線部の終端から繋げるようにして書くが、中世ラテン語のカウダはeの曲線部自体にくっつけるようにして書く<ref>{{PDFlink|[http://www.tex.ac.uk/tex-archive/fonts/junicode/doc/Junicode.pdf Junicode]}}{{en icon}}、2010年3月10日閲覧</ref>。 |
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{{CharCode|808|0328|-|COMBINING OGONEK}}||ポーランド語、リトアニア語<br />[[アメリカの音声記号]]では、鼻音化を表す<ref>{{PDFlink|[https://www.unicode.org/charts/PDF/U0300.pdf Unicode Standard 5.2 - ダイアクリティカルマーク(合成可能)]}}、2010年3月7日閲覧</ref>。[[国際音声記号|IPA]]では[[チルダ]]を用いる。 |
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2024年4月26日 (金) 23:22時点における最新版
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オゴネク | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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オゴネク(ポーランド語: Ogonek, 発音 [ɔˈgɔnɛk] ( 音声ファイル))は、ダイアクリティカルマーク(発音区別符号)のひとつである。主にポーランド語、リトアニア語、ナバホ語やトゥショーニ語などの北アメリカ先住民の諸言語、古ノルド語や古英語の校訂本の一部などで使用され、一般にラテン文字の母音字の右下に付けて用いる。ポーランド鉤(ポーランドかぎ、英: Polish-hook)などと呼ばれることもある[1]。
「オゴネク」はポーランド語 ogon の指小辞に由来し、「小さな尾」を意味する。リトアニア語での名称は nosinė。
他の言語の中で使用されるセディーユやコンマビローなどと混同してはならない。フックやコンマなどとは異なり、ダイアクリティカルマークが本体の文字に繋がるように書かれる。
使用する言語[編集]
- ポーランド語 (ą, ę)
- カシューブ語 (ą)
- リトアニア語 (ą, ę, į, ų)
- 古代教会スラヴ語やスラヴ祖語の学術的な翻字 (ę, ǫ)
- 北アメリカ先住民の諸言語
- エルヴダーレン語 (ą, ę, į, ų, y̨, ą̊)
- Rheinische Dokumenta (ą̈, ǫ, ǫ̈, ą̈ą̈, ǫǫ, ǫ̈ǫ̈)
- 古ノルド語、古アイスランド語 (ǫ, ǭ)
- 古英語の校訂本の一部 (ę, ǫ)
- 中世ラテン語ほか中世期にラテン文字を使う言語で書かれた古文書 (ę, ǫ) - 厳密には異なる。後述。
用法[編集]
鼻音化[編集]
ポーランド語とナバホ語では、母音が鼻音化されることを示す。ナバホ語では、鋭アクセント符号と組み合わせることができる。
長音[編集]
リトアニア語では、以前は鼻音化を示したが、今はマクロンと同様に長音を表す。
母音[編集]
古英語の文字資料の校訂などにおいて、音変化によって生まれた音を区別するためにオゴネク付き文字を使用することがある。この場合、あくまで校訂において書き分けるようにしたのであって、元々の写本などで使用されていたわけではない[2]。写本に ę のような文字がみられたとしても、これは [ɛ] を表す母音字ではなく ae の合字である(尾付きeを参照)。
古ノルド語、特に古アイスランド語の文字資料の校訂(標準正規化法 standardized normalization)においても、ǫを円唇後舌半広母音[ɔ](あるいは円唇後舌広母音[ɒ])を表す文字として用いる。これはもともと、古アイスランド語が使われていた12世紀中頃に書かれた『第一文法論文』で提案された記法であったが[3]、実際に使われることはほとんど無かったようである。また同書では、非円唇前舌狭めの広母音[æ]を表す文字として ę が提案されている[3]が、現在の古ノルド語の標準正規化法では æ が用いられる。のちのアイスランド語においては、円唇後舌半広母音が円唇前舌半狭母音[ø]に変化したため、各単語中の ǫ にあたる部分は、16世紀までに ö に置き換えられていった[4]。
尾付きe[編集]
尾付きe(e caudata、ラテン語で「尻尾」を意味する cauda に由来)という、オゴネク付きeによく似た記号がある。この記号はラテン語やアイルランド語の古文書に見られ、中世の筆記体において ae の合字を意味していた[5][6][7]。
また、古ノルド語の古文書でも尾付きo(o caudata、「鉤付きo」(hooked o) と呼ばれることもある[8])という文字が登場する。これは、現在の古ノルド語の標準正規化法で円唇後舌半広母音 [ɔ] を表すのに用いる文字でなく、oe の合字である。
鉤がoの上に付けられることもあり、これは母音の長さや変化を示すために用いられた[9]。一つの文字に上向きの鉤と下向きの鉤の両方が同時に付けられている事例もある[10]。また、鉤が左右反転して、左向きに付けられている事例もある[11]。
このように、オゴネク付きeと尾付きeは出自も用法も異なっているが、現在の電子媒体では一般に同じ文字が用いられる。ただし、厳密には字体も異なっており、ポーランド語のオゴネクはeの曲線部の終端から繋げるようにして書くが、中世ラテン語のカウダはeの曲線部自体にくっつけるようにして書く[12]。
符号位置[編集]
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
˛ | U+02DB |
1-10-13 |
˛ ˛ |
オゴネク[13] OGONEK |
|
̨ | U+0328 |
- |
̨ ̨ |
COMBINING OGONEK | ポーランド語、リトアニア語 アメリカの音声記号では、鼻音化を表す[14]。IPAではチルダを用いる。 |
᷎ | U+1DCE |
- |
᷎ ᷎ |
COMBINING OGONEK ABOVE |
上オゴネクは、中世の写本の電子翻刻に適したフォントの策定を目指すMedieval Unicode Font Initiativeの要望によって、Unicode Standard 5.1.0で追加された[15]
大文字 | 小文字 | 備考 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | |
Ą | U+0104
|
1-10-1
|
Ą Ą
|
ą | U+0105
|
1-10-12
|
ą ą
|
ポーランド語、リトアニア語など[16] JIS X 0213による日本語通用名称はそれぞれ「オゴネク付きA」「オゴネク付きA小文字」 |
Ę | U+0118
|
1-10-30
|
Ę Ę
|
ę | U+0119
|
1-10-45
|
ę ę
|
ポーランド語、リトアニア語など[16] JIS X 0213による日本語通用名称はそれぞれ「オゴネク付きE」「オゴネク付きE小文字」 |
Į | U+012E
|
-
|
Į Į
|
į | U+012F
|
-
|
į į
|
リトアニア語など[16] |
Ų | U+0172
|
-
|
Ų Ų
|
ų | U+0173
|
-
|
ų ų
|
リトアニア語[16] |
Ǫ | U+01EA
|
-
|
Ǫ Ǫ
|
ǫ | U+01EB
|
-
|
ǫ ǫ
|
サーミ語、イロコイ語族、古アイスランド語[17] |
Ǭ | U+01EC
|
-
|
Ǭ Ǭ
|
ǭ | U+01ED
|
-
|
ǭ ǭ
|
古アイスランド語[17] |
脚注[編集]
- ^ 「ポーランドかぎ」、ジェフリー・K・プラム、ウィリアム・A・ラデュサー、『世界音声記号辞典』、土田滋・福井玲・中川裕訳、三省堂、2003年、ISBN 4-385-10756-4。
- ^ 「ポーランドかぎ」「ポーランドかぎつきのE」「ポーランドかぎつきのO」、ジェフリー・K・プラム、ウィリアム・A・ラデュサー、『世界音声記号辞典』、土田滋・福井玲・中川裕訳、三省堂、2003年、ISBN 4-385-10756-4。
- ^ a b 松本克己「ラテン文字の西洋諸言語における変容と受容」(『言語学大辞典』別巻、pp.1086-1102)pp.1093-1094。
- ^ Lars Svensson「Alphabet」『Medieval Scandinavia: an encyclopedia』Phillip Pulsiano,Kirsten Wolf(ed.) pp.9-10. Google books
- ^ Medieval Unicode Font Initiative - A proposal for subranges within the Private Use Area of Unicode: Subrange 2. Precomposed diacritical characters 、2010年3月10日閲覧
- ^ Manual of Latin Paleography (PDF) 、2010年3月10日閲覧
- ^ ローラン・プリューゴープト(南條郁子訳)『アルファベットの事典』創元社、2007年、ISBN 978-4422202365、p.66。
- ^ Old Norse etexts - The rendering of special characters in these etexts、2010年3月10日閲覧
- ^ Proposal to add medievalist characters to the UCS (PDF) 、2010年3月10日閲覧。p.8 参照。図19,23,25,28,42などに実例。図42のように、同じ資料の中で下向きの鉤と上向きの鉤が共に使われている事例もある。
- ^ Response to UTC/US contribution N3037R, “Feedback on N3027 Proposal to add medievalist characters” (PDF) 、2010年3月10日閲覧
- ^ Medieval Unicode Font Initiative - Characters with a combining hook above 、2010年3月10日閲覧
- ^ Junicode (PDF) 、2010年3月10日閲覧
- ^ JIS X 0213による日本語通用名称。
- ^ Unicode Standard 5.2 - ダイアクリティカルマーク(合成可能) (PDF) 、2010年3月7日閲覧
- ^ http://www.unicode.org/Public/5.0.0/ucd/UnicodeData.txt と http://www.unicode.org/Public/5.1.0/ucd/UnicodeData.txt を比較せよ。
- ^ a b c d Unicode Standard 5.2 - ラテン文字拡張A (PDF) 、2010年3月7日閲覧
- ^ a b Unicode Standard 5.2 - ラテン文字拡張B (PDF) 、2010年3月7日閲覧