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「IPhone 7」の版間の差分

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| image = [[ファイル:IPhone 7 Jet Black.svg|200px]]
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| caption = iPhone 7 ジェットブラック
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| generation = 第10世代(10G)
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| releasedate = {{Product Red}} Special Edition以外<br />[[2016年]][[9月16日]] (6年前)<br /> {{Product Red}} Special Edition<br />[[2017年]][[3月25日]]
| releasedate = {{Product Red}} Special Edition以外<br />[[2016年]][[9月16日]] (8年前)<br /> {{Product Red}} Special Edition<br />[[2017年]][[3月25日]]
| 販売終了日 = '''通常モデル'''<br>[[2019年]][[9月10日]]<br>'''(PRODUCT)RED'''<br>[[2017年]][[9月12日]]
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| unitssold = <!-- 売上台数 -->
| os = [[iOS 10|iOS 10.0]]<small>(初期搭載)</small>→ [[iOS 15|15.7.3]] ※iOS16から対象外 (これからもセキュリティーアップデートは更新)
| os = [[iOS 10|iOS 10.0]]<small>(初期搭載)</small>→ [[iOS 15|15.8.2]] ※iOS 16から対象外 (これからもセキュリティーアップデートは更新)
| cpu = [[Apple A10|Apple A10 Fusion]] 2コア+2コア(クアッドコア)(big.LITTLE)2.33GHz
| cpu = [[Apple A10|Apple A10 Fusion]] 2コア+2コア(クアッドコア)(big.LITTLE)2.33GHz
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| memory = 2GB([[DDR4 SDRAM|LPDDR4]])
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| storage = 32, 128, 256 [[ギガバイト|GB]] [[フラッシュメモリ]]
| display = 4.7インチマルチタッチディスプレイ([[画面アスペクト比|画面比率]]約16:9)、<br /> 1334 x 750 [[ピクセル]] 広色域ディスプレイ(P3)
| display = 4.7インチマルチタッチディスプレイ([[画面アスペクト比|画面比率]]約16:9)、<br /> 1334 x 750 [[ピクセル]] 広色域ディスプレイ(P3)
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| graphics = [[PowerVR|PowerVR Series 7XT GT7600 Plus]] (6 core)
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| camera = '''背面''': <br /> 12.0メガピクセル、裏面照射型センサー、[[高精細度ビデオ|4Kビデオ「30fpsのみ(PALフォーマットで25fps撮影可能)」]] <br />
'''前面''': <br /> 7.0メガピクセル、裏面照射型センサー、HDビデオ([[1080p]])
'''前面''': <br /><nowiki> 7.0メガピクセル、裏面照射型センサー、HDビデオ([[1080p30fps])</nowiki>
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| dimensions = 縦 {{convert|138.3|mm|in|abbr=on}} <br />横 {{convert|67.1|mm|in|abbr=on}} <br />厚さ {{convert|7.1|mm|in|abbr=on}}
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| weight = {{convert|138|g|oz|2|abbr=on}}
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| successor = [[iPhone 8]]<br />[[iPhone 8 Plus]]<br />[[iPhone X]]
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| related = [[iPhone 7 Plus]] [[AirPods]] [[Apple_Watch#Apple_Watch_Series_2|Apple Watch Series 2]]
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| form = タッチスクリーン[[スマートフォン]]
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iPhone 7は、[[2016年]][[9月7日]](現地時間)、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[カリフォルニア州]][[サンフランシスコ]]で開催されたAppleのスペシャルイベントで発表され、同年3月には[[iPhone SE (第1世代)]]が発売した。
iPhone 7は、[[2016年]][[9月7日]](現地時間)、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[カリフォルニア州]][[サンフランシスコ]]で開催されたAppleのスペシャルイベントで発表され、同年3月には[[iPhone SE (第1世代)]]が発売した。


2016年[[9月9日]]、[[iPhone 7 Plus]]と同時に日本では午後4時01分から予約開始。[[9月16日]]、[[日本]]国内では[[NTTドコモ]]と[[KDDI]]・[[沖縄セルラー電話]][[連合]]([[Au (通信)|au]])、[[SoftBank (携帯電話)|ソフトバンク]]から販売されたほか、[[Apple Store]]では[[SIMフリー]]版が販売された。
2016年[[9月9日]]、[[iPhone 7 Plus]]と同時に日本では午後4時01分から予約開始。[[9月16日]]、[[日本]]国内では[[NTTドコモ]]と[[KDDI]]・[[沖縄セルラー電話]][[連合]]([[Au (通信)|au]])、[[SoftBank (携帯電話)|ソフトバンク]]から販売されたほか、[[Apple Store]]では[[SIMフリー]]版が販売された<ref>{{Cite web |title=Apple、iPhone 7およびiPhone 7 Plusを発表 — これまでで最高かつ最も先進的なiPhone |url=https://www.apple.com/jp/newsroom/2016/09/07Apple-Introduces-iPhone-7-iPhone-7-Plus-The-Best-Most-Advanced-iPhone-Ever/ |website=Apple Newsroom (日本) |access-date=2024-02-24 |language=ja-JP}}</ref>


[[iPhone]]シリーズで初めて、[[耐水]]・[[防塵]]を謳っており、IP67等級に適合している。また、搭載しているNFCチップ自体は他地域と共通だが、日本向けのモデルのみ日本国内で[[Apple Pay]]を利用可能にする[[FeliCa]]が有効になっている。このような機能は、日本の[[ガラパゴススマートフォン]]の例として、よく挙げられていたため、[[iPhone]]が搭載したことに対して驚きの声が上がった<ref>[https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/1019196.html “iPhoneは世界の共通語(だったのに)”].''山田祥平のRe:config.sys PC Watch''.2016年9月9日閲覧。</ref>。またこのため、裏面に[[電波法]]施行規則により「[[総務省]]指定 MIC/KS」番号が表記されている<ref>[https://web.archive.org/web/20190201050240/https://japanese.engadget.com/2016/09/20/iphone-7/ “iPhone 7の「総務省指定」、今後は画面表示も検討──高市総務大臣がコメント”].''[[Engadget]] 日本版''.(2016年9月20日, 午後10:00版).2017年11月13日閲覧。</ref>。
[[iPhone]]シリーズで初めて、[[耐水]]・[[防塵]]を謳っており、[[International Protection|IP67]]等級に適合している。また、搭載している[[近距離無線通信|NFC]]チップ自体は他地域と共通だが、日本向けのモデルのみ日本国内で[[Apple Pay]]を利用可能にする[[FeliCa]]が有効になっている。このような機能は、日本の[[ガラパゴススマートフォン]]の例として、よく挙げられていたため、[[iPhone]]が搭載したことに対して驚きの声が上がった<ref>[https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/1019196.html “iPhoneは世界の共通語(だったのに)”].''山田祥平のRe:config.sys PC Watch''.2016年9月9日閲覧。</ref>。またこのため、裏面に[[電波法]]施行規則により「[[総務省]]指定 MIC/KS」番号が表記されている<ref>[https://web.archive.org/web/20190201050240/https://japanese.engadget.com/2016/09/20/iphone-7/ “iPhone 7の「総務省指定」、今後は画面表示も検討──高市総務大臣がコメント”].''[[Engadget]] 日本版''.(2016年9月20日, 午後10:00版).2017年11月13日閲覧。</ref>。


iPhone 7の外観は[[iPhone 6s]]と似ているが、新しいカラーバリエーション、[[耐水]]・[[防塵]]、新しい容量、[[感圧式]]のホームボタンが導入され、3.5mmイヤホンジャックが無くなった。デバイス内のハードウェアも更新されており、システム性能およびグラフィック性能が更新されたクアッドコアSoCを内蔵し、iPhone 7および[[iPhone 7 Plus]]の両方に光学手ブレ補正付き12メガピクセルの背面カメラ、[[iPhone 7 Plus]]にはズーム機能付き望遠レンズが付加されている。しかし光学式手ブレ補正は背面から見て左の広角カメラにのみ搭載されている。
iPhone 7の外観は[[iPhone 6s]]と似ているが、新しいカラーバリエーション、[[耐水]]・[[防塵]]、新しい容量、[[感圧タッチ|感圧式]]のホームボタンが導入され、3.5mmイヤホンジャックが無くなった。そして背面にあるアンテナラインは、iPhone 6でのCラインからDラインになり、よりスタイリッシュに。そして一枚の板にさらに近づいた。デバイス内のハードウェアも更新されており、システム性能およびグラフィック性能が更新されたクアッドコア[[System-on-a-chip|SoC]]を内蔵し、iPhone 7および[[iPhone 7 Plus]]の両方に[[手ぶれ補正機構#光学式|光学手ブレ補正]]付き12メガピクセルの背面カメラ、[[iPhone 7 Plus]]にはズーム機能付き望遠レンズが付加されている。しかし光学式手ブレ補正は背面から見て左の広角カメラにのみ搭載されている。


カメラの大型化やイヤホンジャック廃止により、[[iPhone]] [[iPhone 6|6]]/[[iPhone 6s|6s]]向けの従来のケースなどは使えない。また、画面保護シートはiPhone 6/6s/7の画面サイズは変わらないため貼ることは可能だが、iPhone 7は受話口もステレオスピーカーになったため、従来よりも数ミリ横に長くなっている。メーカーによって異なるが、iPhone 6/6sの画面保護シートをiPhone 7に貼る際には注意が必要。
カメラの大型化やイヤホンジャック廃止により、[[iPhone]] [[iPhone 6|6]]/[[iPhone 6s|6s]]向けの従来のケースなどは使えない。また、画面保護シートはiPhone 6/6s/7の画面サイズは変わらないため貼ることは可能だが、iPhone 7は受話口もステレオスピーカーになったため、従来よりも数ミリ横に長くなっている。メーカーによって異なるが、iPhone 6/6sの画面保護シートをiPhone 7に貼る際には注意が必要。
iPhone 6sの枠付きガラスは使用不可。
iPhone 6sの枠付きガラスは使用不可。


データ通信での最大受信速度は450[[Mbps]]であるが、NTTドコモの場合375[[Mbps]]と発表されている<ref>{{Cite web|title=PREMIUM 4G® {{!}} 通信・エリア {{!}} NTTドコモ|url=https://www.nttdocomo.co.jp/area/premium_4g/index.html|website=www.nttdocomo.co.jp|accessdate=2019-08-30}}</ref>。
データ通信での最大受信速度は450[[Mbps]]であるが、NTTドコモの場合375Mbpsと発表されている<ref>{{Cite web|和書|title=PREMIUM 4G® {{!}} 通信・エリア {{!}} NTTドコモ|url=https://www.nttdocomo.co.jp/area/premium_4g/index.html|website=www.nttdocomo.co.jp|accessdate=2019-08-30}}</ref>。


次世代機種の[[iPhone 8]]が発表されると、値下げとともに256GBモデルの販売は終了し、32GB・128GBモデルの2種類に統一された。
次世代機種の[[iPhone 8]]が発表されると、値下げとともに256[[ギガバイト|GB]]モデルの販売は終了し、32GB・128GBモデルの2種類に統一された。さらにジェットブラックカラーの32GB販売も開始


2018年 12月 [[Y!mobile]]と[[UQコミュニケーションズ#UQ_mobile|UQ mobile]]から発売されることが決定した<ref>{{Cite web |title=“ワイモバイル”、「iPhone 7」を2018年12月20日に発売|新着情報|お知らせ|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで |url=https://www.ymobile.jp/info/press/2018/18121101.html |website=Y!mobile |access-date=2024-02-24 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=UQ mobile、iPhone 7を12月20日より取扱い開始 {{!}} |url=https://www.uqwimax.jp/information/201812121.html |website=UQコミュニケーションズ |access-date=2024-02-24 |language=ja}}</ref>。
2018年 12月 [[Y!mobile]]と[[UQコミュニケーションズ#UQ_mobile|UQ mobile]]から発売されることが決定した。


2019年 2月に、[[NTTdocomo]]が[[docomo with]]対応機種として販売する事を発表した。
2019年 2月に、[[NTTドコモ]]が[[docomo with]]対応機種として販売する事を発表した<ref>{{Cite web |title=ドコモからのお知らせ : 「docomo with」対象端末に、iPhone 7(32GB)を追加 {{!}} お知らせ {{!}} NTTドコモ |url=https://www.docomo.ne.jp/info/notice/page/190219_00.html |website=www.docomo.ne.jp |access-date=2024-02-24}}</ref>


[[2022年]][[6月7日]]に、WWDC22で発表された[[iOS 16]]で、[[iPhone 6s]] / [[iPhone 6s Plus]] / [[iPhone SE (第1世代)]] / [[iPhone 7 Plus]] / [[iPod touch (第7世代)]]と共にサポート対象外になった。
[[2022年]][[6月7日]]に、[[WWDC#WWDC 2022(2022年6月)|WWDC22]]で発表された[[iOS 16]]で、[[iPhone 6s]] / [[iPhone 6s Plus]] / [[iPhone SE (第1世代)]] / [[iPhone 7 Plus]] / [[iPod touch (第7世代)]]と共にサポート対象外になった<ref>{{Cite web |title=iOS 16 や iPadOS 16 に対応しているデバイス - Apple サポート (日本) |url=https://support.apple.com/ja-jp/103267 |website=Apple Support |date=2023 |access-date=2024-02-24 |language=ja}}</ref>


== 仕様 ==
== 仕様 ==
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''Taptic Engine''の振動により、[[ハプティクス]]が提供され、iPhone 6sに導入された''[[3D Touch]]''を引き続き採用している。
''Taptic Engine''の振動により、[[ハプティクス]]が提供され、iPhone 6sに導入された''[[3D Touch]]''を引き続き採用している。


形状や寸法等の外観は、鏡面仕上げオプションはあるものの[[iPhone 6]]や[[iPhone 6s]]に似ている。既存のシルバー、ゴールド、ローズゴールドに並び、新しいカラーバリエーションとしてつや消しのブラックと、”ジェットブラック”が提供された。”ジェットブラック”は暗い黒で、つやのある光沢仕上げになっている。これは複数の手順を経て作られており、最初にアルミニウム筐体表面に多孔質の酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極処理を施し、次に研磨装置を用いて酸化アルミニウムに吸収されるような粉末研磨剤を用いて研磨する。最終的な仕上げとして”極微小粒子浴”が施される。仕上げ処理全体にかかる時間は1時間ほどに及ぶ。IP67等級の[[防水]]・[[防塵]]耐性を有する。
形状や寸法等の外観は、鏡面仕上げオプションはあるものの[[iPhone 6]]や[[iPhone 6s]]に似ている。既存のシルバー、ゴールド、ローズゴールドに並び、新しいカラーバリエーションとしてつや消しのブラックと、”ジェットブラック”が提供された。”ジェットブラック”は暗い黒で、つやのある光沢仕上げになっている。これは複数の手順を経て作られており、最初にアルミニウム筐体表面に多孔質の酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極処理を施し、次に研磨装置を用いて酸化アルミニウムに吸収されるような粉末研磨剤を用いて研磨する。最終的な仕上げとして”極微小粒子浴”が施される<ref>{{Citation|title=iPhone 7 - デザイン|url=https://www.youtube.com/watch?v=167KUnTDKwc|language=ja-JP|access-date=2024-02-24}}</ref>。仕上げ処理全体にかかる時間は1時間ほどに及ぶ。IP67等級の[[防水]]・[[防塵]]耐性を有する。


ホームボタンは、iPhone 6s以前のような物理的なプッシュボタンではなく、静電容量方式を採用している。そのため電源オフ時に押しても押し込む感触がないが、電源オン時にはTaptic Engineの振動によって、実際にボタンを押したような感覚がある。
ホームボタンは、iPhone 6s以前のような物理的なプッシュボタンではなく、[[静電容量方式]]を採用している。そのため電源オフ時に押しても押し込む感触がないが、電源オン時にはTaptic Engineの振動によって、実際にボタンを押したような感覚がある。そしてホームボタンが壊れたとiPhone 7が感知したら自動的にAssistiveTouchがオンになる。


3.5mmイヤホンジャックを廃止した。また本モデルより画面下部のスピーカーに加え、液晶画面側の上部にある通話用スピーカーも音楽等の再生時に使用し、ステレオスピーカーになっている。画面サイズは4.7インチスクリーンと、従来と変わらないが、より広い色域を有し輝度も向上している。
3.5mmイヤホンジャックを廃止した。また本モデルより画面下部のスピーカーに加え、液晶画面側の上部にある通話用スピーカーも音楽等の再生時に使用し、ステレオスピーカーになっている。画面サイズは4.7インチスクリーンと、従来と変わらないが、より広い[[色域]]を有し輝度も向上している。


メイン[[System-on-a-chip|SoC]], [[Apple A10|Apple A10 Fusion]]には新しいモーションコプロセッサーM10を搭載している。内蔵ストレージは16GBの設定がなくなり、最小容量は32GBとなった。また、2GBの[[Random Access Memory|RAM]]を搭載している。
メインSoC, [[Apple A10|Apple A10 Fusion]]には新しいモーションコプロセッサーM10を搭載している。内蔵ストレージは16GBの設定がなくなり、最小容量は32GBとなった。また、2GBの[[Random Access Memory|RAM]]を搭載している。


4色LEDによる"True Tone"フラッシュ、[[F値]]1.8の広開口レンズ、従来のモデルではPlusのみに搭載されていた光学手ブレ補正が初めて4.7インチサイズで搭載された。画素数にも向上が見られた。前面カメラは7メガピクセルと向上しているが、F値はf2.2と据え置かれた。
4色LEDによる"True Tone"フラッシュ、[[F値]]1.8の広開口レンズ、従来のモデルではPlusのみに搭載されていた光学手ブレ補正が初めて4.7インチサイズで搭載された。画素数にも向上が見られた。前面カメラは7メガピクセルと向上しているが、F値はf2.2と据え置かれた。


日本向けモデルのiPhone 7には、[[FeliCa]]に対応<ref>[https://web.archive.org/web/20190911123021/http://japanese.engadget.com:80/2016/09/07/iphone-7-felica-iphone/ “iPhone 7のFeliCa対応がもつ大きな可能性、おサイフヘビーユーザーがiPhone購入を本気で検討する理由”]</ref>した[[近距離無線通信|NFC]]チップが搭載されており<ref>[https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/14/346926/090800626/ “インフラ側から見たApple Pay日本導入、その驚きと残念なところ”]</ref>、[[Suica]]<ref>[https://www.jreast.co.jp/appsuica/ “Suica|Apple Pay”]</ref>, [[iD (クレジット決済サービス)|iD]], [[QUICPay]]に対応した[[Apple Pay]]が利用できる<ref>[https://www.apple.com/jp/apple-pay/getting-started/ “Apple Pay - 始め方”]</ref>。
日本向けモデルのiPhone 7には、[[FeliCa]]に対応<ref>[https://web.archive.org/web/20190911123021/http://japanese.engadget.com:80/2016/09/07/iphone-7-felica-iphone/ “iPhone 7のFeliCa対応がもつ大きな可能性、おサイフヘビーユーザーがiPhone購入を本気で検討する理由”]</ref>したNFCチップが搭載されており<ref>[https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/14/346926/090800626/ “インフラ側から見たApple Pay日本導入、その驚きと残念なところ”]</ref>、[[Suica]]<ref>[https://www.jreast.co.jp/appsuica/ “Suica|Apple Pay”]</ref>, [[iD (クレジット決済サービス)|iD]], [[QUICPay]]に対応した[[Apple Pay]]が利用できる<ref>[https://www.apple.com/jp/apple-pay/getting-started/ “Apple Pay - 始め方”]</ref>。ただしPASMOは使用不可


=== 急速充電の仕様 ===
=== 急速充電の仕様 ===
[[iPhone 6s]]同様に、iPhone 7を急速充電するにはApple 10W USB電源アダプタもしくは、Apple 12W USB電源アダプタを使用する必要がある<ref>{{Cite web|title=iPad や Mac ノートブックの電源アダプタで iPhone を充電する|url=https://support.apple.com/ja-jp/HT202105|website=Apple Support|accessdate=2019-02-22|language=ja}}</ref>。MacのUSBポートでも最大2.1Aで急速充電が出来る。
[[iPhone 6s]]同様に、iPhone 7を急速充電するにはApple 10W USB電源アダプタもしくは、Apple 12W USB電源アダプタを使用する必要がある<ref>{{Cite web|和書|title=iPad や Mac ノートブックの電源アダプタで iPhone を充電する|url=https://support.apple.com/ja-jp/HT202105|website=Apple Support|accessdate=2019-02-22|language=ja}}</ref>。MacのUSBポートでも最大2.1Aで急速充電が出来る。ただし6sと同様、USB PDを使った18W以上の急速充電には対応していないので注意が必要


=== ソフトウェア ===
=== ソフトウェア ===
{{main|iOS 10|iOS}}
{{main|iOS 10|iOS}}
iPhone 7は[[iOS 10]]がプリインストールされて出荷されている。[[iPhone 7 Plus]]はiOS 10.1のソフトウェアアップデートにてポートレート撮影モードが追加された。
iPhone 7は[[iOS 10]]がプリインストールされて出荷されている<ref>{{Cite web |title=アップル、防水防塵やFeliCaに対応した「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」 |url=http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1018936.html |website=ケータイ Watch |date=2016-09-08 |access-date=2024-02-24 |language=ja |last=株式会社インプレス}}</ref>。[[iPhone 7 Plus]]はiOS 10.1のソフトウェアアップデートにてポートレート撮影モードが追加された<ref>{{Cite web |title=iOS 10 のアップデートについて - Apple サポート (日本) |url=https://support.apple.com/ja-jp/102990#101 |website=Apple Support |date=2023 |access-date=2024-02-24 |language=ja}}</ref>


=== iPhone 7 {{Product Red}} Special Edition ===
=== iPhone 7 {{Product Red}} Special Edition ===
2017年3月21日、Appleは{{Product Red}}のパートナー企業として、iPhone 7及び[[iPhone 7 Plus]]の赤色の限定カラーモデルであるiPhone 7 {{Product Red}} Special Editionを同年3月24日(日本では翌日)に発売すると発表した<ref>[https://japan.cnet.com/article/35098457/ “鮮やかな赤いiPhone登場--アップル、iPhone 7シリーズに(PRODUCT)RED Special Edition”].2017年3月21日閲覧。</ref>。
2017年3月21日、Appleは{{Product Red}}のパートナー企業として、iPhone 7及び[[iPhone 7 Plus]]の赤色の限定カラーモデルであるiPhone 7 {{Product Red}} Special Editionを同年3月24日(日本では翌日)に発売すると発表した<ref>[https://japan.cnet.com/article/35098457/ “鮮やかな赤いiPhone登場--アップル、iPhone 7シリーズに(PRODUCT)RED Special Edition”].2017年3月21日閲覧。</ref>。


このモデルは他のAppleの{{Product Red}}モデルと同じように売り上げの一部を「世界[[エイズ]][[結核]][[マラリア]]対策基金(グローバルファンド)」に寄付するとしている<ref>[http://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/special-edition-iphone-7 “iPhone7 (PRODUCT)RED™ Special Edition”].2017年3月22日閲覧。</ref>。
このモデルは他のAppleの{{Product Red}}モデルと同じように売り上げの一部を「[[世界エイズ・結核・マラリア対策基金]](グローバルファンド)」に寄付するとしている<ref>[http://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/special-edition-iphone-7 “iPhone7 (PRODUCT)RED™ Special Edition”].2017年3月22日閲覧。</ref>。


[[iPhone 8]]の発表に伴い、[[Apple]]はiPhone 7 {{Product Red}} Special Editionの公式サイトでの販売を終了した。
[[iPhone 8]]の発表に伴い、[[Apple]]はiPhone 7 {{Product Red}} Special Editionの公式サイトでの販売を終了した。


== 付属品 ==
== 付属品 ==
「EarPods with Lightning Connector」及び「Lightning - USBケーブル」、「5W USB電源アダプタ」が付属する。以前は「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」が同梱されていたが、2018年9月以降のパッケージでは付属品に含まれていない<ref>{{Cite web |title=iPhone刷新で、Lightning-3.5mmヘッドフォンアダプタは別売に |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1142873.html |website=AV Watch |date=2018-09-13 |access-date=2022-09-07 |language=ja |last=株式会社インプレス}}</ref>。いずれの製品もAppleは別売りでも販売している。Appleはまた、iPhone 7で使用するために、AirPods、ワイヤレスインイヤーヘッドホンおよび3つのBeatsヘッドホン製品を含む、いくつかの[[Bluetooth]]ヘッドホンを発表した。これらの製品は、iOSおよび[[macOS]]製品と統合し、低消費電力でBluetooth通信をするように設計されたApple W1 屋内向けワイヤレスチップを使用している。
「EarPods with Lightning Connector」及び「[[Lightning (インターフェイス)|Lightning]] - USBケーブル」、「5W USB電源アダプタ」が付属する<ref name="gk">{{Cite web|和書|url=https://s-max.jp/archives/1701584.html|title=iPhone7の付属品|accessdate=2023年3月9日|publisher=S-MAX}}</ref>。以前は「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」が同梱されていたが、2018年9月以降のパッケージでは付属品に含まれていない<ref>{{Cite web|和書|title=iPhone刷新で、Lightning-3.5mmヘッドフォンアダプタは別売に |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1142873.html |website=AV Watch |date=2018-09-13 |access-date=2022-09-07 |language=ja |last=株式会社インプレス}}</ref>。いずれの製品もAppleは別売りでも販売している。Appleはまた、iPhone 7で使用するために、[[AirPods]]、ワイヤレスインイヤーヘッドホンおよび3つの[[ビーツ・エレクトロニクス|Beats]]ヘッドホン製品を含む、いくつかの[[Bluetooth]]ヘッドホンを発表した。これらの製品は、iOSおよび[[macOS]]製品と統合し、低消費電力でBluetooth通信をするように設計された[[Apple W1]] 屋内向けワイヤレスチップを使用している。


==不具合==
==不具合==
オーディオおよび触覚フィードバックが一部作動しない問題がiOS 11.0.3で修正される。
オーディオおよび触覚フィードバックが一部作動しない問題がiOS 11.0.3で修正される<ref>{{Cite web |title=iOS 11 のアップデートについて - Apple サポート (日本) |url=https://support.apple.com/ja-jp/102991#1103 |website=Apple Support |date=2023 |access-date=2024-02-24 |language=ja}}</ref>


2016年9月から2018年2月までに製造販売されたiPhone 7の一部で画面表示が圏外になる問題が発生した。本体裏面に「Model A1779」と印字されているiPhone 7は修理対象となる可能性があり、対象製品をAppleに送るかApple直営店、または正規サービスプロバイダーに持ち込むことで検査され、検査の結果修理対象となった場合は無償にて本体修理となる<ref>[https://www.apple.com/jp/support/iphone-7-no-service/ “「圏外」の問題に対する iPhone 7 修理プログラム”]</ref>。
2016年9月から2018年2月までに製造販売されたiPhone 7の一部で画面表示が圏外になる問題が発生した。本体裏面に「Model A1779」と印字されているiPhone 7は修理対象となる可能性があり、対象製品をAppleに送るかApple直営店、または正規サービスプロバイダーに持ち込むことで検査され、検査の結果修理対象となった場合は無償にて本体修理となる<ref>[https://www.apple.com/jp/support/iphone-7-no-service/ “「圏外」の問題に対する iPhone 7 修理プログラム”]</ref>。


=== セキュリティホール ===
=== セキュリティホール ===
修正不能のSecureROMに、Use After Freeという問題が見つかっている<ref>{{Cite web |title=CWE - CWE-416: Use After Free (4.8) |url=https://cwe.mitre.org/data/definitions/416.html |website=cwe.mitre.org |access-date=2022-08-14}}</ref>。任意のコードが実行できるのは、物理的にアクセス可能な場合のみである<ref>{{Cite web |title=JVNDB-2019-013270 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース |url=https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2019/JVNDB-2019-013270.html |website=jvndb.jvn.jp |access-date=2022-08-14}}</ref>。
修正不能のSecureROMに、Use After Freeという問題が見つかっている<ref>{{Cite web |title=CWE - CWE-416: Use After Free (4.8) |url=https://cwe.mitre.org/data/definitions/416.html |website=cwe.mitre.org |access-date=2022-08-14}}</ref>。任意のコードが実行できるのは、物理的にアクセス可能な場合のみである<ref>{{Cite web|和書|title=JVNDB-2019-013270 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース |url=https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2019/JVNDB-2019-013270.html |website=jvndb.jvn.jp |access-date=2022-08-14}}</ref>。


== iPhoneのモデルのタイムライン ==
== iPhoneのモデルのタイムライン ==
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[[Category:スマートフォン]]
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2024年5月1日 (水) 23:26時点における版

Apple > iPhone > iPhone 7
iPhone 7
iPhone 7 Jet Black
開発元 Apfel
世代 第10世代(10G)
発売日 (PRODUCT)RED Special Edition以外
2016年9月16日 (8年前)
(PRODUCT)RED Special Edition
2017年3月25日
販売終了日 通常モデル
2019年9月10日
(PRODUCT)RED
2017年9月12日
OS iOS 10.0(初期搭載)15.8.2 ※iOS 16から対象外 (これからもセキュリティーアップデートは更新)
CPU Apple A10 Fusion 2コア+2コア(クアッドコア)(big.LITTLE)2.33GHz
メモリ 2GB(LPDDR4
ストレージ 32, 128, 256 GB フラッシュメモリ
ディスプレイ 4.7インチマルチタッチディスプレイ(画面比率約16:9)、
1334 x 750 ピクセル 広色域ディスプレイ(P3)
グラフィック PowerVR Series 7XT GT7600 Plus (6 core)
デジタルカメラ

背面:
12.0メガピクセル、裏面照射型センサー、4Kビデオ「30fpsのみ(PALフォーマットで25fps撮影可能)」

前面:
7.0メガピクセル、裏面照射型センサー、HDビデオ([[1080p30fps])
外部接続 Lightning USB 2.0
サイズ 縦 138.3 mm (5.44 in)
横 67.1 mm (2.64 in)
厚さ 7.1 mm (0.28 in)
重量 138 g (4.87 oz)
前世代ハード iPhone 6s
iPhone 6s Plus
iPhone SE (第1世代)
次世代ハード iPhone 8
iPhone 8 Plus
iPhone X
関連商品 iPhone 7 Plus AirPods Apple Watch Series 2
ウェブサイト Apple - iPhone 7 (Archive)

iPhone 7(アイフォーン セブン)は、Appleが開発・販売していたiPhoneの第10世代目のモデルである。

概要

iPhone 7は、2016年9月7日(現地時間)、アメリカカリフォルニア州サンフランシスコで開催されたAppleのスペシャルイベントで発表され、同年3月にはiPhone SE (第1世代)が発売した。

2016年9月9日iPhone 7 Plusと同時に日本では午後4時01分から予約開始。9月16日日本国内ではNTTドコモKDDI沖縄セルラー電話連合au)、ソフトバンクから販売されたほか、Apple StoreではSIMフリー版が販売された[1]

iPhoneシリーズで初めて、耐水防塵を謳っており、IP67等級に適合している。また、搭載しているNFCチップ自体は他地域と共通だが、日本向けのモデルのみ日本国内でApple Payを利用可能にするFeliCaが有効になっている。このような機能は、日本のガラパゴススマートフォンの例として、よく挙げられていたため、iPhoneが搭載したことに対して驚きの声が上がった[2]。またこのため、裏面に電波法施行規則により「総務省指定 MIC/KS」番号が表記されている[3]

iPhone 7の外観はiPhone 6sと似ているが、新しいカラーバリエーション、耐水防塵、新しい容量、感圧式のホームボタンが導入され、3.5mmイヤホンジャックが無くなった。そして背面にあるアンテナラインは、iPhone 6でのCラインからDラインになり、よりスタイリッシュに。そして一枚の板にさらに近づいた。デバイス内のハードウェアも更新されており、システム性能およびグラフィック性能が更新されたクアッドコアSoCを内蔵し、iPhone 7およびiPhone 7 Plusの両方に光学手ブレ補正付き12メガピクセルの背面カメラ、iPhone 7 Plusにはズーム機能付き望遠レンズが付加されている。しかし光学式手ブレ補正は背面から見て左の広角カメラにのみ搭載されている。

カメラの大型化やイヤホンジャック廃止により、iPhone 6/6s向けの従来のケースなどは使えない。また、画面保護シートはiPhone 6/6s/7の画面サイズは変わらないため貼ることは可能だが、iPhone 7は受話口もステレオスピーカーになったため、従来よりも数ミリ横に長くなっている。メーカーによって異なるが、iPhone 6/6sの画面保護シートをiPhone 7に貼る際には注意が必要。 iPhone 6sの枠付きガラスは使用不可。

データ通信での最大受信速度は450Mbpsであるが、NTTドコモの場合375Mbpsと発表されている[4]

次世代機種のiPhone 8が発表されると、値下げとともに256GBモデルの販売は終了し、32GB・128GBモデルの2種類に統一された。さらにジェットブラックカラーの32GB販売も開始。

2018年 12月 Y!mobileUQ mobileから発売されることが決定した[5][6]

2019年 2月に、NTTドコモdocomo with対応機種として販売する事を発表した[7]

2022年6月7日に、WWDC22で発表されたiOS 16で、iPhone 6s / iPhone 6s Plus / iPhone SE (第1世代) / iPhone 7 Plus / iPod touch (第7世代)と共にサポート対象外になった[8]

仕様

ハードウェア

Taptic Engineの振動により、ハプティクスが提供され、iPhone 6sに導入された3D Touchを引き続き採用している。

形状や寸法等の外観は、鏡面仕上げオプションはあるもののiPhone 6iPhone 6sに似ている。既存のシルバー、ゴールド、ローズゴールドに並び、新しいカラーバリエーションとしてつや消しのブラックと、”ジェットブラック”が提供された。”ジェットブラック”は暗い黒で、つやのある光沢仕上げになっている。これは複数の手順を経て作られており、最初にアルミニウム筐体表面に多孔質の酸化アルミニウム皮膜を形成する陽極処理を施し、次に研磨装置を用いて酸化アルミニウムに吸収されるような粉末研磨剤を用いて研磨する。最終的な仕上げとして”極微小粒子浴”が施される[9]。仕上げ処理全体にかかる時間は1時間ほどに及ぶ。IP67等級の防水防塵耐性を有する。

ホームボタンは、iPhone 6s以前のような物理的なプッシュボタンではなく、静電容量方式を採用している。そのため電源オフ時に押しても押し込む感触がないが、電源オン時にはTaptic Engineの振動によって、実際にボタンを押したような感覚がある。そしてホームボタンが壊れたとiPhone 7が感知したら自動的にAssistiveTouchがオンになる。

3.5mmイヤホンジャックを廃止した。また本モデルより画面下部のスピーカーに加え、液晶画面側の上部にある通話用スピーカーも音楽等の再生時に使用し、ステレオスピーカーになっている。画面サイズは4.7インチスクリーンと、従来と変わらないが、より広い色域を有し輝度も向上している。

メインSoC, Apple A10 Fusionには新しいモーションコプロセッサーM10を搭載している。内蔵ストレージは16GBの設定がなくなり、最小容量は32GBとなった。また、2GBのRAMを搭載している。

4色LEDによる"True Tone"フラッシュ、F値1.8の広開口レンズ、従来のモデルではPlusのみに搭載されていた光学手ブレ補正が初めて4.7インチサイズで搭載された。画素数にも向上が見られた。前面カメラは7メガピクセルと向上しているが、F値はf2.2と据え置かれた。

日本向けモデルのiPhone 7には、FeliCaに対応[10]したNFCチップが搭載されており[11]Suica[12], iD, QUICPayに対応したApple Payが利用できる[13]。ただしPASMOは使用不可。

急速充電の仕様

iPhone 6s同様に、iPhone 7を急速充電するにはApple 10W USB電源アダプタもしくは、Apple 12W USB電源アダプタを使用する必要がある[14]。MacのUSBポートでも最大2.1Aで急速充電が出来る。ただし6sと同様、USB PDを使った18W以上の急速充電には対応していないので注意が必要。

ソフトウェア

iPhone 7はiOS 10がプリインストールされて出荷されている[15]iPhone 7 PlusはiOS 10.1のソフトウェアアップデートにてポートレート撮影モードが追加された[16]

iPhone 7 (PRODUCT)RED Special Edition

2017年3月21日、Appleは(PRODUCT)REDのパートナー企業として、iPhone 7及びiPhone 7 Plusの赤色の限定カラーモデルであるiPhone 7 (PRODUCT)RED Special Editionを同年3月24日(日本では翌日)に発売すると発表した[17]

このモデルは他のAppleの(PRODUCT)REDモデルと同じように売り上げの一部を「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に寄付するとしている[18]

iPhone 8の発表に伴い、AppleはiPhone 7 (PRODUCT)RED Special Editionの公式サイトでの販売を終了した。

付属品

「EarPods with Lightning Connector」及び「Lightning - USBケーブル」、「5W USB電源アダプタ」が付属する[19]。以前は「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」が同梱されていたが、2018年9月以降のパッケージでは付属品に含まれていない[20]。いずれの製品もAppleは別売りでも販売している。Appleはまた、iPhone 7で使用するために、AirPods、ワイヤレスインイヤーヘッドホンおよび3つのBeatsヘッドホン製品を含む、いくつかのBluetoothヘッドホンを発表した。これらの製品は、iOSおよびmacOS製品と統合し、低消費電力でBluetooth通信をするように設計されたApple W1 屋内向けワイヤレスチップを使用している。

不具合

オーディオおよび触覚フィードバックが一部作動しない問題がiOS 11.0.3で修正される[21]

2016年9月から2018年2月までに製造販売されたiPhone 7の一部で画面表示が圏外になる問題が発生した。本体裏面に「Model A1779」と印字されているiPhone 7は修理対象となる可能性があり、対象製品をAppleに送るかApple直営店、または正規サービスプロバイダーに持ち込むことで検査され、検査の結果修理対象となった場合は無償にて本体修理となる[22]

セキュリティホール

修正不能のSecureROMに、Use After Freeという問題が見つかっている[23]。任意のコードが実行できるのは、物理的にアクセス可能な場合のみである[24]

iPhoneのモデルのタイムライン

iPhone 15 ProiPhone 15 ProiPhone 15iPhone 15iPhone 14 ProiPhone 14 ProiPhone 14iPhone 14iPhone 13 ProiPhone 13 ProiPhone 13iPhone 13iPhone SE (第3世代)iPhone 12 ProiPhone 12 ProiPhone 12 MiniiPhone 12iPhone 11 ProiPhone 11 ProiPhone SE (第2世代)iPhone XSiPhone XSiPhone XiPhone 11iPhone XRiPhone 8iPhone 8iPhone SE (第1世代)iPhone 7iPhone 7iPhone 6SiPhone 6SiPhone 6iPhone 6iPhone 5CiPhone 5iPhone 5SiPhone 4SiPhone 4iPhone 3GSiPhone 3GiPhone (初代)
出典: Apple Newsroom Archive[25]

脚注

  1. ^ Apple、iPhone 7およびiPhone 7 Plusを発表 — これまでで最高かつ最も先進的なiPhone”. Apple Newsroom (日本). 2024年2月24日閲覧。
  2. ^ “iPhoneは世界の共通語(だったのに)”.山田祥平のRe:config.sys PC Watch.2016年9月9日閲覧。
  3. ^ “iPhone 7の「総務省指定」、今後は画面表示も検討──高市総務大臣がコメント”.Engadget 日本版.(2016年9月20日, 午後10:00版).2017年11月13日閲覧。
  4. ^ PREMIUM 4G® | 通信・エリア | NTTドコモ”. www.nttdocomo.co.jp. 2019年8月30日閲覧。
  5. ^ “ワイモバイル”、「iPhone 7」を2018年12月20日に発売|新着情報|お知らせ|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで”. Y!mobile. 2024年2月24日閲覧。
  6. ^ UQ mobile、iPhone 7を12月20日より取扱い開始 |”. UQコミュニケーションズ. 2024年2月24日閲覧。
  7. ^ ドコモからのお知らせ : 「docomo with」対象端末に、iPhone 7(32GB)を追加 | お知らせ | NTTドコモ”. www.docomo.ne.jp. 2024年2月24日閲覧。
  8. ^ iOS 16 や iPadOS 16 に対応しているデバイス - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2023年). 2024年2月24日閲覧。
  9. ^ (日本語) iPhone 7 - デザイン, https://www.youtube.com/watch?v=167KUnTDKwc 2024年2月24日閲覧。 
  10. ^ “iPhone 7のFeliCa対応がもつ大きな可能性、おサイフヘビーユーザーがiPhone購入を本気で検討する理由”
  11. ^ “インフラ側から見たApple Pay日本導入、その驚きと残念なところ”
  12. ^ “Suica|Apple Pay”
  13. ^ “Apple Pay - 始め方”
  14. ^ iPad や Mac ノートブックの電源アダプタで iPhone を充電する”. Apple Support. 2019年2月22日閲覧。
  15. ^ 株式会社インプレス (2016年9月8日). “アップル、防水防塵やFeliCaに対応した「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」”. ケータイ Watch. 2024年2月24日閲覧。
  16. ^ iOS 10 のアップデートについて - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2023年). 2024年2月24日閲覧。
  17. ^ “鮮やかな赤いiPhone登場--アップル、iPhone 7シリーズに(PRODUCT)RED Special Edition”.2017年3月21日閲覧。
  18. ^ “iPhone7 (PRODUCT)RED™ Special Edition”.2017年3月22日閲覧。
  19. ^ iPhone7の付属品”. S-MAX. 2023年3月9日閲覧。
  20. ^ 株式会社インプレス (2018年9月13日). “iPhone刷新で、Lightning-3.5mmヘッドフォンアダプタは別売に”. AV Watch. 2022年9月7日閲覧。
  21. ^ iOS 11 のアップデートについて - Apple サポート (日本)”. Apple Support (2023年). 2024年2月24日閲覧。
  22. ^ “「圏外」の問題に対する iPhone 7 修理プログラム”
  23. ^ CWE - CWE-416: Use After Free (4.8)”. cwe.mitre.org. 2022年8月14日閲覧。
  24. ^ JVNDB-2019-013270 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース”. jvndb.jvn.jp. 2022年8月14日閲覧。
  25. ^ Apple Inc. (2007-2020). iPhone News - Newsroom Archive. Retrieved january 28, 2021.

外部リンク

先代
iPhone 6siPhone 6s PlusiPhone SE
iPhone 7/iPhone 7 Plus
第10世代
次代
iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X