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'''李 升基'''（リ・スンギ、{{lang-ko|리승기}}、[[1905年]][[10月1日]] - [[1996年]][[2月8日]]）は、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]の[[化学者]]。[[ビニロン]]の発明者の一人。
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'''李 升基'''（リ・スンギ、{{lang-ko|리승기}}、[[1905年]][[10月1日]] - [[1996年]][[2月8日]]）は、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]の[[化学者]]、[[政治家]]。[[ビニロン]]の発明者の一人。


== 人物・生涯 ==
== 人物・生涯 ==
[[日本統治時代の朝鮮]]の[[全羅南道]][[潭陽郡]]生まれ。中央普通学校を経て[[松山高等学校 (旧制)|松山高等学校]]理科甲類を1928年3月に卒業した。その後、[[京都大学|京都帝国大学]][[工学部]]に進学し、[[京都大学化学研究所|京都帝国大学化学研究所]]では助教授を務めた。[[1939年]]には[[桜田一郎]]、川上博（[[ユニチカ|大日本紡績]]）らとともに[[ビニロン]]を合成し<ref>Patent no. 147,958, February 20, 1941, Ichiro Sakurada, Yi Sung-ki [Lee. S. or Ri. Sung．Gi. and Hiroshi Kawakami, issued to Institute of Japan Chemical Fiber.</ref><ref>{{Kotobank|桜田 一郎|2=20世紀日本人名事典}}</ref>、世界で2番目の[[合成繊維]]を作成した。しかし戦時中の日本の軍事政策に協力しなかったために[[治安維持法]]により拘束され、終戦を迎えるまでとらわれの身となった<ref>{{Wayback |url=http://www.pyongyangology.com/index.php?option=com_content&task=view&id=251&Itemid=29 |title=North Korea Today / КНДР сегодня - 亡命女性研究者の証言（2002年6月） |date=20141213 }}</ref>。
[[日本統治時代の朝鮮]]の[[全羅南道]][[潭陽郡]]生まれ。中央普通学校を経て[[松山高等学校 (旧制)|松山高等学校]]理科甲類を1928年3月に卒業した。その後、[[京都大学大学院工学研究科・工学部|京都帝国大学工学部]]に進学して1931年3月に卒業し、その後、[[京都大学化学研究所|京都帝国大学化学研究所]]では[[助教授]]を務めた。[[1939年]]には[[桜田一郎]]、川上博（[[ユニチカ|大日本紡績]]）らと共に[[ビニロン]]を合成し<ref>Patent no.147,958, 1941年2月20日、Ichiro Sakurada, Yi Sung-ki [Lee. S. or Ri. Sung．Gi. and Hiroshi Kawakami, issued to Institute of Japan Chemical Fiber.</ref><ref>{{Kotobank|桜田 一郎|2=20世紀日本人名事典}}</ref>、世界で2番目の[[合成繊維]]を作成した。しかし戦時中の日本の軍事政策に協力しなかったために[[治安維持法]]により拘束され、終戦を迎えるまでとらわれの身となった<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.bnn-s.com/news/08/03/080326095409.html|title=［第30回］　韓国から拉致した李升基博士は北朝鮮の“核開発の父”となった|archivedate=2008-05-09|work=[[BNN]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20080509134002/http://www.bnn-s.com/news/08/03/080326095409.html|deadlinkdate=2008年}}</ref>。


解放後は[[韓国]]へと渡り、[[ソウル大学校]]工科大学長（大学工学部長に相当）を務めるものの[[朝鮮戦争]]が勃発し、[[北朝鮮]]へと逃れた(韓国側は拉致と主張)。その後は、北朝鮮でビナロン（ビニロンの北朝鮮名<ref>ビナロン（비날론）は、[[金日成]]による命名であり、北朝鮮でビニロンは同国の発明品とされている。</ref>）などの繊維工業の発展に尽くした<ref>[http://tsukaken2.world.coocan.jp/tukakenHP1/tukakenHP/PROJECTS/tsukaken.pro_archive/STSconfSEOUL/nihonnniokeru.htm "Two Korean Chemists in Japan"「日本における 2 人の朝鮮人化学者」] [https://hss.sas.upenn.edu/people/dong-won-kim KIM Dong Won(金東源:キム・ドンウォン)] ([[KAIST]]), [https://web.archive.org/web/20050906004417/http://www.korea.ac.kr/~science/easts.htm 5th East Asian STS Conference "Science and Technology in Public Dispute"], 2004/12/9. ([[神戸大学]][[塚原東吾]]研究室、金玲仙翻訳。本文中の「[[wikt:弁#朝鮮語|弁]]」は「[[wikt:升#朝鮮語|升]]」の誤り。)</ref>ほか、1962年～1990年には[[最高人民会議]]の代議員を務めた。1967年に[[寧辺核施設|寧辺原子力研究所]]が設立されると初代所長となり、[[核兵器]]開発にも携わるとともに多くの科学技術者を育てた。こうした功績から死後、[[愛国烈士陵]]に祀られている<ref>{{Wayback |url=http://sankei.jp.msn.com/world/news/120519/kor12051903130001-n2.htm |title=【から（韓）くに便り】ソウル駐在特別記者・黒田勝弘　北核開発の父は京大ＯＢ＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース |date=20120530 }}</ref>。
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==著作物==
==著作==
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== 脚注・出典 ==
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李 升基
各種表記
ハングル： 리승기
漢字： 李 升基
発音： リ・スンギ
日本語読み： りしょうき
ローマ字： Ri Sung Gi
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李 升基（リ・スンギ、朝鮮語: 리승기、1905年10月1日 - 1996年2月8日）は、北朝鮮の化学者、政治家。ビニロンの発明者の一人。

人物・生涯[編集]

日本統治時代の朝鮮の全羅南道潭陽郡生まれ。中央普通学校を経て松山高等学校理科甲類を1928年3月に卒業した。その後、京都帝国大学工学部に進学して1931年3月に卒業し、その後、京都帝国大学化学研究所では助教授を務めた。1939年には桜田一郎、川上博（大日本紡績）らと共にビニロンを合成し[1][2]、世界で2番目の合成繊維を作成した。しかし戦時中の日本の軍事政策に協力しなかったために治安維持法により拘束され、終戦を迎えるまでとらわれの身となった[3]。

解放後は韓国へと渡り、ソウル大学校工科大学長（大学工学部長に相当）を務めるものの朝鮮戦争が勃発し、北朝鮮へと逃れた(韓国側は拉致と主張)。その後は、北朝鮮でビナロン（ビニロンの北朝鮮名[4]）などの繊維工業の発展に尽くした[5]ほか、1962年 - 1990年には最高人民会議の代議員を務めた。1967年に寧辺原子力研究所が設立されると初代所長となり、核兵器開発にも携わるとともに多くの科学技術者を育てた。1996年2月8日、死去。1996年2月10日に国葬が実施された[6]。生前の功績により死後、愛国烈士陵に祀られている[7]。

著作[編集]

  • 谷口政勝（共著）『醋酸化法人造絹糸製造法』紡織雑誌社、1937年7月15日。全国書誌番号:46054441NDLJP:1219779。 
  • 在日本朝鮮人科学者協会翻訳委員会 訳『ある朝鮮人科学者の手記』未来社、1969年4月30日。全国書誌番号:73004553NDLJP:12285092。 

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ Patent no.147,958, 1941年2月20日、Ichiro Sakurada, Yi Sung-ki [Lee. S. or Ri. Sung．Gi. and Hiroshi Kawakami, issued to Institute of Japan Chemical Fiber.
  2. ^ 20世紀日本人名事典『桜田 一郎』 - コトバンク
  3. ^ “［第30回］　韓国から拉致した李升基博士は北朝鮮の“核開発の父”となった”. BNN. 2008年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー：引数 accessdate は必須です。
  4. ^ ビナロン（비날론）は、金日成による命名であり、北朝鮮でビニロンは同国の発明品とされている。
  5. ^ "Two Korean Chemists in Japan"「日本における 2 人の朝鮮人化学者」 KIM Dong Won(金東源:キム・ドンウォン) (KAIST), 5th East Asian STS Conference "Science and Technology in Public Dispute", 2004/12/9. (神戸大学塚原東吾研究室、金玲仙翻訳。本文中の「弁」は「升」の誤り。)
  6. ^ 「【日誌】――1996.1.11～2.10」『月刊朝鮮資料』第36巻第4号、朝鮮問題研究所、1996年4月1日、86頁、NDLJP:2677039/40。 
  7. ^ “【から（韓）くに便り】ソウル駐在特別記者・黒田勝弘　北核開発の父は京大ＯＢ＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース”. 2012年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月9日閲覧。

関連項目[編集]

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