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「山本寛 (アニメ演出家)」の版間の差分

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2006年『[[涼宮ハルヒの憂鬱 (アニメ)|涼宮ハルヒの憂鬱]]』でシリーズ演出を務める。
2006年『[[涼宮ハルヒの憂鬱 (アニメ)|涼宮ハルヒの憂鬱]]』でシリーズ演出を務める。


2007年『[[らき☆すた (アニメ)|らき☆すた]]』でアニメ初監督を務めるも、社内判断
2007年『[[らき☆すた (アニメ)|らき☆すた]]』でアニメ初監督を務めるも、社内判断により第5話から[[武本康弘]]に交代となる<ref>[https://web.archive.org/web/20070501034516/http://www.kyotoanimation.co.jp/info.html TVアニメーション作品「らき☆すた」監督交代のお知らせ(京都アニメーション)] (Internet Archive)</ref>。同年6月23日をもってアニメーションDoを退社しフリーとなる。

『らき☆すた』監督の山本寛は、監督において、まだ、その域に達していないと弊社は判断し、交代いたしました。

 放送第5話から新監督武本康弘のもとスタッフ一丸となって作品制作をしていきます。 引き続きよろしくお願いいたします。

平成19年4月30日
株式会社京都アニメーション

により第5話から[[武本康弘]]に交代となる<ref>[https://web.archive.org/web/20070501034516/http://www.kyotoanimation.co.jp/info.html TVアニメーション作品「らき☆すた」監督交代のお知らせ(京都アニメーション)] (Internet Archive)</ref>。同年6月23日をもってアニメーションDoを退社しフリーとなる。


=== Ordet設立後 ===
=== Ordet設立後 ===
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2010年、映画『[[私の優しくない先輩]]』を監督。商業実写作品としては初の監督作となり、同作で[[TAMA CINEMA FORUM#TAMA映画賞|TAMA映画賞最優秀新進監督賞]]を受賞した。同年、Ordet初の元請作品[[OVA]]版『[[ブラック★ロックシューター#OVA|ブラック★ロックシューター]]』の[[監修]]を担当。
2010年、映画『[[私の優しくない先輩]]』を監督。商業実写作品としては初の監督作となり、同作で[[TAMA CINEMA FORUM#TAMA映画賞|TAMA映画賞最優秀新進監督賞]]を受賞した。同年、Ordet初の元請作品[[OVA]]版『[[ブラック★ロックシューター#OVA|ブラック★ロックシューター]]』の[[監修]]を担当。


2011年1月より自身初のオリジナルアニメ『[[フラクタル (テレビアニメ)|フラクタル]]』の監督を務めた。作家活動もしている批評家、東浩紀がストーリー原作を手がけ、シリーズ構成は岡田麿里が担当した。8月、[[ウルトラスーパーピクチャーズ]]設立に伴ってOrdetはUSPの傘下に入り[[東京都]][[杉並区]]に移転、自身はUSPの[[取締役]]に就任する。
2011年1月より自身初のオリジナルアニメ『[[フラクタル (テレビアニメ)|フラクタル]]』の監督を務めた。8月、[[ウルトラスーパーピクチャーズ]]設立に伴ってOrdetはUSPの傘下に入り[[東京都]][[杉並区]]に移転、自身はUSPの[[取締役]]に就任する。


映像監督のグレゴリー・ルードらの呼びかけに応えて[[東日本大震災|東北震災]][[チャリティ]]プロジェクト「Project blossom」を立ち上げ、ショートアニメ『blossom』の監督を務めた。同作は岩手県[[大槌町]]の「菜の花プロジェクト」をモデルとした作品で、[[シガー・ロス]]音楽のインターナショナルバージョン<ref>{{Cite video |people= |date=2013-3-9 |title=blossom |url=https://www.youtube.com/watch?v=Ity1F7zvLUE |format= |medium= |language=英語/日本語 |publisher=Zapuni |location= |archiveurl= |archivedate= |accessdate=2020-11-20 |time= |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}</ref> と、[[島本須美]]出演・[[鹿野草平]]音楽のジャパンバージョン<ref>{{Cite video |people=山本寛、他 |date=2017-4-17 |title=hippoTV 第2回放送 |url=https://www.youtube.com/watch?v=ldg_MPdbcHw |format= |medium=インターネット番組 |language=ja |publisher=和日庵 |location= |archiveurl= |archivedate= |accessdate=2020-11-20 |time=15:40-21:04 |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}</ref> が制作され、2012年3月24日の[[東京国際アニメフェア|東京国際アニメフェア2012]]にて初公開された後<ref>{{Cite web|和書|date=2012-03-25 |url=http://gigazine.net/news/20120325-yamakan-blossom-taf2012/ |title=東日本大震災チャリティアニメ、山本寛監督新作「blossom」ワールドプレミア |publisher=Gigazine |accessdate=2013-04-05}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1333540639 |title=「東京国際アニメフェア2012」で山本寛監督がショートアニメーション『blossom』を初公開。東日本大震災のチャリティプロジェクト『Project blossom』を発表! |accessdate=2020-10-01 |publisher=アニメイトタイムズ}}</ref>、協賛企業である[[Gakken|学研]]から雑誌付録として頒布され<ref>{{Cite journal|和書|title=綴じ込み付録「blossom」DVD|journal=アニメディア|issue=2012年6月号|publisher=学研}}</ref><ref>{{Cite journal|和書|title=とじこみ付録「blossom」DVD|journal=Megami MAGAZINE |issue=2012年7月号|publisher=学研}}</ref>、ルードらが設立したチャリティー団体Zapuniの第1弾作品として2013年3月11日に配信された<ref>{{Cite web|和書|url=https://animeanime.jp/article/2013/03/11/13258.html|title=震災チャリティーアニメ第2弾 坂本龍一や「おしりかじり虫」のうるまでるび参加|work=アニメ!アニメ!|publisher=イード|date=2013-3-11|accessdate=2020-11-22}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.value-press.com/pressrelease/122925|title=3.11東日本大震災チャリティ・プロジェクト「ZAPUNI」が 「どーもくん」制作会社「ドワーフ」と「シャーデー」によるコラボ作品を発表|publisher=Zapuni|date=2014-3-11|accessdate=2020-11-20}}</ref>。
映像監督のグレゴリー・ルードらの呼びかけに応えて[[東日本大震災|東北震災]][[チャリティ]]プロジェクト「Project blossom」を立ち上げ、ショートアニメ『blossom』の監督を務めた。同作は岩手県[[大槌町]]の「菜の花プロジェクト」をモデルとした作品で、[[シガー・ロス]]音楽のインターナショナルバージョン<ref>{{Cite video|和書|title=blossom|date=2013-03-09|people=|url=https://www.youtube.com/watch?v=Ity1F7zvLUE|accessdate=2020-11-20|format=|time=|location=|publisher=Zapuni|publication-date=2013-03-09|work=YouTube|language=英語/日本語|archiveurl=|archivedate=|ref=|medium=}}</ref> と、[[島本須美]]出演・[[鹿野草平]]音楽のジャパンバージョン<ref>{{Cite video |people=山本寛、他 |date=2017-4-17 |title=hippoTV 第2回放送 |url=https://www.youtube.com/watch?v=ldg_MPdbcHw |format= |medium=インターネット番組 |language=ja |publisher=和日庵 |location= |archiveurl= |archivedate= |accessdate=2020-11-20 |time=15:40-21:04 |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}</ref> が制作され、2012年3月24日の[[東京国際アニメフェア|東京国際アニメフェア2012]]にて初公開された後<ref>{{Cite web|和書|date=2012-03-25 |url=http://gigazine.net/news/20120325-yamakan-blossom-taf2012/ |title=東日本大震災チャリティアニメ、山本寛監督新作「blossom」ワールドプレミア |publisher=Gigazine |accessdate=2013-04-05}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1333540639 |title=「東京国際アニメフェア2012」で山本寛監督がショートアニメーション『blossom』を初公開。東日本大震災のチャリティプロジェクト『Project blossom』を発表! |accessdate=2020-10-01 |publisher=アニメイトタイムズ}}</ref>、協賛企業である[[Gakken|学研]]から雑誌付録として頒布され<ref>{{Cite journal|和書|title=綴じ込み付録「blossom」DVD|journal=アニメディア|issue=2012年6月号|publisher=学研}}</ref><ref>{{Cite journal|和書|title=とじこみ付録「blossom」DVD|journal=Megami MAGAZINE |issue=2012年7月号|publisher=学研}}</ref>、ルードらが設立したチャリティー団体Zapuniの第1弾作品として2013年3月11日に配信された<ref>{{Cite web|和書|url=https://animeanime.jp/article/2013/03/11/13258.html|title=震災チャリティーアニメ第2弾 坂本龍一や「おしりかじり虫」のうるまでるび参加|work=アニメ!アニメ!|publisher=イード|date=2013-3-11|accessdate=2020-11-22}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.value-press.com/pressrelease/122925|title=3.11東日本大震災チャリティ・プロジェクト「ZAPUNI」が 「どーもくん」制作会社「ドワーフ」と「シャーデー」によるコラボ作品を発表|publisher=Zapuni|date=2014-3-11|accessdate=2020-11-20}}</ref>。


2013年、ショートアニメ『[[戦勇。#テレビアニメ|戦勇。]]』と『らき☆すた』の[[スピンオフ]]となるWEBアニメ『[[宮河家の空腹#Webアニメ|宮河家の空腹]]』の監督を務める。
2013年、ショートアニメ『[[戦勇。#テレビアニメ|戦勇。]]』と『らき☆すた』の[[スピンオフ]]となるWEBアニメ『[[宮河家の空腹#Webアニメ|宮河家の空腹]]』の監督を務める。
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2017年2月25日、Project Twilight<ref>{{Twitter|Twilight_anime|劇場アニメ『薄暮』公式}}</ref> 名義で「山本寛オリジナル作品「[[薄暮 (アニメ映画)|薄暮]]」アニメ制作プロジェクト」とする[[クラウドファンディング]]が[[CAMPFIRE (クラウドファンディング)|CAMPFIRE]]にて開始され<ref>[https://camp-fire.jp/projects/view/11715 山本寛オリジナル作品「薄暮」アニメ制作プロジェクト] CAMPFIRE、2018年9月3日閲覧。</ref>、約2100万円の資金を集める。当初は2018年に完成し劇場公開される予定としていた。同年10月11日、「薄暮」の製作を目的として設立された[[トワイライト スタジオ (アニメ制作会社)|トワイライトスタジオ]]の公式サイトが開設され、同社の[[CCO]]{{要曖昧さ回避|date=2021年5月}}に就任したことが公表された<ref>{{Cite web|和書|url=http://twilight-anime.jp/company/ |title=会社案内 |accessdate=2018-10-01}}</ref>。2019年2月には2度目のクラウドファンディング「山本寛オリジナル劇場アニメ作品『薄暮』福島県民1万人を劇場へ無料招待したい!」<ref>{{Cite web|和書|url=https://camp-fire.jp/projects/view/125182 |title=山本寛オリジナル劇場アニメ作品『薄暮』福島県民1万人を劇場へ無料招待したい! |accessdate=2020-10-01 |publisher=CAMPFIRE}}</ref> を実施し、目標額の500万円を集めた。
2017年2月25日、Project Twilight<ref>{{Twitter|Twilight_anime|劇場アニメ『薄暮』公式}}</ref> 名義で「山本寛オリジナル作品「[[薄暮 (アニメ映画)|薄暮]]」アニメ制作プロジェクト」とする[[クラウドファンディング]]が[[CAMPFIRE (クラウドファンディング)|CAMPFIRE]]にて開始され<ref>[https://camp-fire.jp/projects/view/11715 山本寛オリジナル作品「薄暮」アニメ制作プロジェクト] CAMPFIRE、2018年9月3日閲覧。</ref>、約2100万円の資金を集める。当初は2018年に完成し劇場公開される予定としていた。同年10月11日、「薄暮」の製作を目的として設立された[[トワイライト スタジオ (アニメ制作会社)|トワイライトスタジオ]]の公式サイトが開設され、同社の[[CCO]]{{要曖昧さ回避|date=2021年5月}}に就任したことが公表された<ref>{{Cite web|和書|url=http://twilight-anime.jp/company/ |title=会社案内 |accessdate=2018-10-01}}</ref>。2019年2月には2度目のクラウドファンディング「山本寛オリジナル劇場アニメ作品『薄暮』福島県民1万人を劇場へ無料招待したい!」<ref>{{Cite web|和書|url=https://camp-fire.jp/projects/view/125182 |title=山本寛オリジナル劇場アニメ作品『薄暮』福島県民1万人を劇場へ無料招待したい! |accessdate=2020-10-01 |publisher=CAMPFIRE}}</ref> を実施し、目標額の500万円を集めた。

2019年3月4日付で、山本寛本人の個人財産についての破産手続開始決定がなされた。ウルトラスーパーピクチャーズが債権者として破産手続開始の申立を行った(債権者申立破産)。


2019年6月21日、劇場アニメ『薄暮』が公開<ref>{{Cite web|和書|date=2019-6-21 |url=https://www.hakubo-movie.jp/sp/news.html |title=本日ついに公開! |work=劇場アニメ『薄暮』公式サイト NEWS |accessdate=2019-7-1}}</ref>。予定の公開日に作品が完成せず、1月ずらしての公開となった<ref>{{Cite web|和書|url=https://animeanime.jp/article/2019/04/26/45157.html|title=映画「薄暮」本公開日が6月21日に変更へ 山本寛監督がコメント「その分完璧なものを目指します」|accessdate=2020年11月18日|publisher=}}</ref>。本作は山本の「東北三部作」(本作前にはアニメ2作、小説1作が発表済み)の新たな完結作として発表されたが、これは三部作のうち同じく福島県を舞台とした小説「真夜中のスーパームーン」を踏まえ、「福島県を最後まで描き切りたい」との考えで作られたことによる<ref>{{Cite web|和書|url=https://akiba-souken.com/article/29903/?page=2|title=アニメ業界ウォッチング第32回: “自分の創作の原点に立ち返りたい”--いま、山本寛監督が「薄暮」をつくる理由|work=アキバ総研|publisher=カカクコム|date=2017-4-22|accessdate=2020-11-20}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2020-2-9 |url=https://natalie.mu/comic/news/366564 |title=劇場版「WUG」「薄暮」など、山本寛監督“東北三部作”を下北沢で一挙上映 |accessdate=2020-10-25}}</ref>。その後トワイライトスタジオの取締役を離れた。
2019年6月21日、劇場アニメ『薄暮』が公開<ref>{{Cite web|和書|date=2019-6-21 |url=https://www.hakubo-movie.jp/sp/news.html |title=本日ついに公開! |work=劇場アニメ『薄暮』公式サイト NEWS |accessdate=2019-7-1}}</ref>。予定の公開日に作品が完成せず、1月ずらしての公開となった<ref>{{Cite web|和書|url=https://animeanime.jp/article/2019/04/26/45157.html|title=映画「薄暮」本公開日が6月21日に変更へ 山本寛監督がコメント「その分完璧なものを目指します」|accessdate=2020年11月18日|publisher=}}</ref>。本作は山本の「東北三部作」(本作前にはアニメ2作、小説1作が発表済み)の新たな完結作として発表されたが、これは三部作のうち同じく福島県を舞台とした小説「真夜中のスーパームーン」を踏まえ、「福島県を最後まで描き切りたい」との考えで作られたことによる<ref>{{Cite web|和書|url=https://akiba-souken.com/article/29903/?page=2|title=アニメ業界ウォッチング第32回: “自分の創作の原点に立ち返りたい”--いま、山本寛監督が「薄暮」をつくる理由|work=アキバ総研|publisher=カカクコム|date=2017-4-22|accessdate=2020-11-20}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2020-2-9 |url=https://natalie.mu/comic/news/366564 |title=劇場版「WUG」「薄暮」など、山本寛監督“東北三部作”を下北沢で一挙上映 |accessdate=2020-10-25}}</ref>。その後トワイライトスタジオの取締役を離れた。

2024年5月16日 (木) 11:03時点における最新版

やまもと ゆたか
山本 寛
山本 寛
2014年
本名 山本 寛
別名義 辛矢 凡
生年月日 (1974-09-01) 1974年9月1日(49歳)
出生地 日本の旗 日本大阪府
血液型 O型
ジャンル アニメテレビ映画
活動期間 1997年 -
公式サイト 株式会社山本寛事務所
主な作品
アニメーション監督・演出
かんなぎ』(監督)
フラクタル』(原作・監督)
Wake Up, Girls!』(原案・監督)

映画
私の優しくない先輩』(監督)
 
受賞
TAMA映画賞 最優秀新進監督賞(2010年)
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山本 寛(やまもと ゆたか、1974年9月1日[1] - )は、アニメーション監督。山本寛事務所代表取締役。愛称は『ヤマカン』[2][3][4]

人物

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大阪府箕面市[5] 出身。大阪教育大学附属高等学校池田校舎[6] を経て京都大学文学部哲学科[6] を卒業後京都アニメーションに入社[6]、その後京都アニメーションの一部門だったアニメーションDoに移籍し2007年に退社。

アニメーション監督としては『かんなぎ』『フラクタル』などを手掛け、また2010年には、実写映画『私の優しくない先輩』の監督を務めた。自分の関わったアニメの主題歌・挿入歌等の作詞を担当することもある。別名義に辛矢 凡(からや ぼん)がある[7][8]

経歴

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大学時代 - 京都アニメーション時代 - アニメーションDo時代

[編集]

1997年、京都大学アニメーション同好会にて制作した『怨念戦隊ルサンチマン』に監督として関わる[9]

卒業後は株式会社京都アニメーションに入社。デジタル映像開発室勤務を経て演出助手や撮影などを経験した後、1999年『POWER STONE』の第10話「夢で見た赤い月」で演出デビュー[10]。その後同社の大阪スタジオであるアニメーションDoへ移籍[11] し、同じく演出を務めた。

2006年『涼宮ハルヒの憂鬱』でシリーズ演出を務める。

2007年『らき☆すた』でアニメ初監督を務めるも、社内判断により第5話から武本康弘に交代となる[12]。同年6月23日をもってアニメーションDoを退社しフリーとなる。

Ordet設立後

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2008年、『月刊ニュータイプ』誌上にて大阪市都島区アニメ制作会社株式会社Ordet設立を発表。A-1 Picturesが元請制作した『かんなぎ』の監督を務めた。

2010年、映画『私の優しくない先輩』を監督。商業実写作品としては初の監督作となり、同作でTAMA映画賞最優秀新進監督賞を受賞した。同年、Ordet初の元請作品OVA版『ブラック★ロックシューター』の監修を担当。

2011年1月より自身初のオリジナルアニメ『フラクタル』の監督を務めた。8月、ウルトラスーパーピクチャーズ設立に伴ってOrdetはUSPの傘下に入り東京都杉並区に移転、自身はUSPの取締役に就任する。

映像監督のグレゴリー・ルードらの呼びかけに応えて東北震災チャリティプロジェクト「Project blossom」を立ち上げ、ショートアニメ『blossom』の監督を務めた。同作は岩手県大槌町の「菜の花プロジェクト」をモデルとした作品で、シガー・ロス音楽のインターナショナルバージョン[13] と、島本須美出演・鹿野草平音楽のジャパンバージョン[14] が制作され、2012年3月24日の東京国際アニメフェア2012にて初公開された後[15][16]、協賛企業である学研から雑誌付録として頒布され[17][18]、ルードらが設立したチャリティー団体Zapuniの第1弾作品として2013年3月11日に配信された[19][20]

2013年、ショートアニメ『戦勇。』と『らき☆すた』のスピンオフとなるWEBアニメ『宮河家の空腹』の監督を務める。

2014年に始まった『Wake Up, Girls!』の劇場版およびTVシリーズ(「ZOO」、「新章」を除く)の監督を務める。山本は東日本大震災の後、東北被災3県に題を取った作品を制作しており、宮城県仙台市を舞台とする同作と、岩手県大槌町を舞台とした『blossom』、福島県南相馬市を舞台とした『真夜中のスーパームーン』の3作を「東北三部作」とした[21]

山本寛事務所設立後

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2015年10月23日、東京都小金井市に自身を代表[6] として個人事務所の株式会社山本寛事務所[22] を設立。10月30日、ウルトラスーパーピクチャーズ取締役を辞任[23]。2016年3月25日、Ordet取締役辞任[24]

2016年5月30日、体調不良を理由に無期限の休養を自身のTwitterにて発表[25]、約3ヶ月後の8月18日にブログで休養からの復帰を報告[26]

2017年2月25日、Project Twilight[27] 名義で「山本寛オリジナル作品「薄暮」アニメ制作プロジェクト」とするクラウドファンディングCAMPFIREにて開始され[28]、約2100万円の資金を集める。当初は2018年に完成し劇場公開される予定としていた。同年10月11日、「薄暮」の製作を目的として設立されたトワイライトスタジオの公式サイトが開設され、同社のCCO[要曖昧さ回避]に就任したことが公表された[29]。2019年2月には2度目のクラウドファンディング「山本寛オリジナル劇場アニメ作品『薄暮』福島県民1万人を劇場へ無料招待したい!」[30] を実施し、目標額の500万円を集めた。

2019年6月21日、劇場アニメ『薄暮』が公開[31]。予定の公開日に作品が完成せず、1月ずらしての公開となった[32]。本作は山本の「東北三部作」(本作前にはアニメ2作、小説1作が発表済み)の新たな完結作として発表されたが、これは三部作のうち同じく福島県を舞台とした小説「真夜中のスーパームーン」を踏まえ、「福島県を最後まで描き切りたい」との考えで作られたことによる[33][34]。その後トワイライトスタジオの取締役を離れた。

2019年9月、『魔法少女たち(仮)』の構想を発表。パイロットフィルム制作費用募集のためクラウドファンディングを開始し[35]、同年10月30日に約770万円を集め終了した[36]。2020年4月完成予定としていたが間に合わず、同年7月に「予算超過の危険性が出てきました」との理由からクラウドファンディングを再度開始し[37]、同年8月30日に約300万円を集めて終了した。

作品

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アニメーション

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京都アニメーション・アニメーションDo時代
Ordet時代以降

アニメーション外

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実写映画
  • 2010年 私の優しくない先輩 [監督]
  • 2014年「愛」(フジテレビ「OV監督」での短編)
  • 2018年 バースデイ [脚本・監督・編集・プロデュース](短編)
脚本
小説
評論
  • 妄想ノオト出張版(洋泉社オトナアニメ誌連載、終了)
  • アニメを愛するためのいくつかの方法(PLANETS連載)
作詞

下記の作詞は全て辛矢凡名義[41]

出演

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番組中では「愛」をテーマにした自作のショートムービーが公開された。

受賞歴

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関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ エンディングクレジットではOrdetの共同ペンネームである三間カケル名義であるが、ニコニコ動画超訳百人一首 うた恋い。第2話公式配信(2012年7月24日配信、2012年7月25日閲覧)とアニメージュ2012年7月号では山本寛名義であるため、本人名義を優先した。

出典

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  1. ^ オリジナルアニメーション『Wake Up, Girls!』より、劇場版30秒特報&主題歌「タチアガレ!」が解禁!”. アニメイトタイムズ. アニメイトラボ (2013年12月16日). 2016年12月26日閲覧。
  2. ^ 「Wake Up, Girls!新章」2017年テレビアニメ放送決定 監督は山本寛から板垣伸に変更”. ねとらぼ. ITmedia (2016年12月11日). 2017年1月8日閲覧。
  3. ^ 山本寛監督、引退覚悟で臨むオリジナルアニメ「フラクタル」発表”. 映画.com (2010年8月10日). 2019年7月10日閲覧。
  4. ^ “ヤマカン”こと山本寛監督、ツイッターをやめる 震災から3年の節目に決断”. シネマトゥディ (2014年3月12日). 2019年7月10日閲覧。
  5. ^ a b LUST FM 3月11日 第19回ゲスト: 山本寛さん - FM OSAKA 85.1” (2017年3月12日). 2017年3月16日閲覧。
  6. ^ a b c d 講演依頼.com公式サイト内紹介ページ 2016年12月13日閲覧。
  7. ^ 『Wake Up,Girls!』遊技機における辛矢凡楽曲の利用中止につきまして”. 山本寛オフィシャルブログ (2019年9月13日). 2019年9月14日閲覧。
  8. ^ ヤマカンこと山本寛監督がテレ東とWUG製作委員会に「通告」 テレ東は「製作委員会で協議中」とコメント - ねとらぼ” (2017年10月16日). 2017年10月18日閲覧。
  9. ^ 『ルサンチマン』とは何か”. 山本寛オフィシャルブログ. ameblo.jp. 2020年7月24日閲覧。
  10. ^ 山本寛監督インタビュー「いまだからこそ語るべきアニメのこと」第3回 作家性の確立と『ハルヒ』の秘密【不定期連載】”. note.com. note.com. 2020年7月24日閲覧。
  11. ^ 日本にフルCG アニメは根付くのか?”. www.toei-anim.co.jp. www.toei-anim.co.jp. 2020年8月8日閲覧。
  12. ^ TVアニメーション作品「らき☆すた」監督交代のお知らせ(京都アニメーション) (Internet Archive)
  13. ^ blossom」(英語/日本語)『YouTube』、Zapuni、2013年3月9日https://www.youtube.com/watch?v=Ity1F7zvLUE2020年11月20日閲覧 
  14. ^ 山本寛、他『hippoTV 第2回放送』(インターネット番組)和日庵、2017年4月17日、該当時間: 15:40-21:04https://www.youtube.com/watch?v=ldg_MPdbcHw2020年11月20日閲覧 
  15. ^ 東日本大震災チャリティアニメ、山本寛監督新作「blossom」ワールドプレミア”. Gigazine (2012年3月25日). 2013年4月5日閲覧。
  16. ^ 「東京国際アニメフェア2012」で山本寛監督がショートアニメーション『blossom』を初公開。東日本大震災のチャリティプロジェクト『Project blossom』を発表!”. アニメイトタイムズ. 2020年10月1日閲覧。
  17. ^ 「綴じ込み付録「blossom」DVD」『アニメディア』2012年6月号、学研。 
  18. ^ 「とじこみ付録「blossom」DVD」『Megami MAGAZINE』2012年7月号、学研。 
  19. ^ 震災チャリティーアニメ第2弾 坂本龍一や「おしりかじり虫」のうるまでるび参加”. アニメ!アニメ!. イード (2013年3月11日). 2020年11月22日閲覧。
  20. ^ 3.11東日本大震災チャリティ・プロジェクト「ZAPUNI」が 「どーもくん」制作会社「ドワーフ」と「シャーデー」によるコラボ作品を発表”. Zapuni (2014年3月11日). 2020年11月20日閲覧。
  21. ^ 山本寛監督に聞く『Wake Up, Girls!』「永野愛理」編”. 2020年7月24日閲覧。
  22. ^ 株式会社山本寛事務所登記簿記載事項(法人番号8012401030666)
  23. ^ 株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ登記簿記載事項(法人番号1011301017904)
  24. ^ 株式会社Ordet登記簿記載事項(法人番号9012401021128)
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外部リンク

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