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'''立方センチメートル'''(りっぽうセンチメートル、{{lang|fr|centimètre cube}})は、[[体積]]の[[物理単位|単位]]である。その単位記号は cm<sup>3</sup> である<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系(SI) 第8版 (2006)]、日本語版、訳・監修 (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センタ、p.33 下から3行目の例 </ref>。[[英語]]の {{lang|en|cubic centimetre}} やそれ相当する各国語を[[アクロニム|略]]た cc(シーシー)も用られることがあるが好ましくない(後述)
'''立方センチメートル'''(りっぽうセンチメートル、{{lang-fr|centimètre cube}}、{{lang-en|cubic centimetre}})は、[[体積]]の[[計量単位]]である。1 [[立方メトル]]の100万分の1しい。


[[英語]]の {{lang|en|cubic centimetre}} やそれに相当する各国語を[[アクロニム|略]]した cc(シーシー)が用いられることがあるが、[[国際単位系]]では使用を禁止している。一方、[[計量法]]では使用は好ましくないとしている。
1立方センチメートルは、一辺が 1 cm([[センチメートル]])の[[立方体]]の体積と定義される。1 cm = 1/100 m なので、1 cm<sup>3</sup> = (1/100 m)<sup>3</sup> = 1/1 000 000 m<sup>3</sup> である。なお、1/100 m<sup>3</sup> ではない


== 定義 ==
==ミリリットルとの関係==
体積を表す[[一貫性 (単位系)|一貫性]]のある組立単位は m<sup>3</sup> (立方メートル)であり、これに100分の1を表す[[SI接頭語]]である「c([[センチ]])」を付した[[組立単位]]が立方センチメートルである(国際単位系における定義。計量法でも同じ定義である)。したがってその[[単位記号]]は cm<sup>3</sup> である<ref>[https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版] p.112の例、産業技術総合研究所、計量標準総合センター、2020年4月</ref>。1 [[立方メートル]] (m<sup>3</sup>) の100万分の1に等しい。
現在(1964年以降)では、1 mL([[ミリリットル]]) = 正確に 1 cm<sup>3</sup>である。なお、1 cm<sup>3</sup> の[[水]]の[[質量]]は '''約'''1 g([[グラム]])である。


なお、一般的には、一辺が 1 cm([[センチメートル]])の[[立方体]]の体積と分かりやすく説明されることが多い。1&nbsp;cm = 1/100&nbsp;m なので、1&nbsp;cm<sup>3</sup> = (1/100&nbsp;m)<sup>3</sup> = {{gaps|1/1|000|000|u=[[立方メートル|m<sup>3</sup>]]}} である。
1901年から1964年までは、「高精度測定のための体積の単位は,最大密度で,標準大気圧の下にある1 [[キログラム]]の[[純水]]によって占められる体積であり,その体積を「リットル」と称する.」と定められていた<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系(SI)] 国際文書第8版(2006)、日本語版、(独)[[産業技術総合研究所]] 計量標準総合センター訳・監修、付録1,pp.54-55、第 3 回 CGPM, 1901 年 「高精度測定のための体積の単位は,最大密度で,標準大気圧の下にある1 キログラムの純水によって占められる体積であり,その体積を「リットル」と称する.」</ref>が1964年に変更された。測定結果によれば、最大密度は3.98[[℃]]、1[[気圧]]において、 0.999 972 g であったので、それに応じ 1 mL = 1.000 028 cm<sup>3</sup> だった。1964年の第12回 [[CGPM]]以降は、1 mL = 正確に1 cm<sup>3</sup> となった<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系(SI)]国際文書第8版(2006)日本語版、 (独)産業技術総合研究所、計量標準総合センター訳・監修、付録1、p.64、第12回CGPM,1964 年、「1. 第 3 回国際度量衡総会によって 1901 年に与えられたリットルの定義を廃止し,2. 「リットル」という用語は,立方デシメートルに対する固有の名称として使用され得ることを声明し,3. リットルという名称は,高精度の体積測定の結果を表すためには使用されないよう勧告する.」</ref>。詳細は、[[リットル#歴史]]を参照のこと。


== ミリリットルとの関係 ==
[[リットル]](Litre, Liter)という名称は,高精度の[[体積]]測定の結果を表すためには使用されないよう、[[国際度量衡総会]]が勧告しているにも関わらず、多くの[[科学]]の分野では、立方センチメートルは[[ミリリットル]](mL)に置き換えられている{{要出典|date=2014年3月}}。[[アメリカ合衆国]]においては、[[医学]]と[[自動車]]の2分野においてのみ、立方センチメートルがいまだに使われ続けている。
現在(1964年以降)では、1&nbsp;mL([[ミリリットル]])正確に 1&nbsp;cm<sup>3</sup> である。なお、1&nbsp;cm<sup>3</sup> の[[水]]の[[質量]]は '''約'''1&nbsp;g([[グラム]])である。

1901年から1964年までは、「高精度測定のための体積の単位は, 最大密度で, 標準大気圧の下にある1 [[キログラム]]の[[純水]]によって占められる体積であり, その体積を「リットル」と称する」と定められていた<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系 (SI)] 国際文書第8版 (2006)、日本語版、(独)[[産業技術総合研究所]] 計量標準総合センター訳・監修、付録1, pp.&nbsp;54–55、第 3 回 CGPM, 1901 年 「高精度測定のための体積の単位は, 最大密度で, 標準大気圧の下にある1 キログラムの純水によって占められる体積であり, その体積を「リットル」と称する.」</ref>が1964年に変更された。測定結果によれば、最大密度は3.98&nbsp;[[℃]]、1[[気圧]]において、{{gaps|0.999|972|u=g}} であったので、それに応じ 1&nbsp;mL = {{gaps|1.000|028|u=cm<sup>3</sup>}} だった。1964年の第12回 [[CGPM]]以降は、1&nbsp;mL = 正確に1&nbsp;cm<sup>3</sup> となった<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系 (SI)] 国際文書第8版 (2006) 日本語版、 (独) 産業技術総合研究所、計量標準総合センター訳・監修、付録1、p.&nbsp;64、第12回CGPM, 1964 年、「1. 第 3 回国際度量衡総会によって 1901 年に与えられたリットルの定義を廃止し, 2. 「リットル」という用語は, 立方デシメートルに対する固有の名称として使用され得ることを声明し, 3. リットルという名称は, 高精度の体積測定の結果を表すためには使用されないよう勧告する.」</ref>。詳細は、[[リットル#歴史]]を参照のこと。

[[リットル]] (Litre) という名称は高精度の[[体積]]測定の結果を表すためには使用されないよう、[[国際度量衡総会]]が1964年に勧告していたが現在では多くの[[科学]]の分野では、立方センチメートルは[[ミリリットル]] (mL) に置き換えられている{{要出典|date=2014年3月}}。[[アメリカ合衆国]]においては、[[医学]]と[[自動車]]の2分野においてのみ、立方センチメートルがいまだに使われている。


[[イギリス]]においては、医学では立方センチメートルよりはむしろミリリットルの方が使用されるが、自動車の分野ではそうではない。ほかの英語圏の国においては、立方センチメートルが使われ続けている。
[[イギリス]]においては、医学では立方センチメートルよりはむしろミリリットルの方が使用されるが、自動車の分野ではそうではない。ほかの英語圏の国においては、立方センチメートルが使われ続けている。


==cc==
== cc ==
[[国際単位系]](SI)では、ccの使用は認められていない<ref>[https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系 (SI) 8 (2006)]、日本語版、訳・監修 (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター、pp.42-43 「単位記号や単位の名称省略用いること許されない.例えば,sec(s 又は秒の代用),sq mm(mm<sup>2</sup>は平方ミリメートルの代用),cc(cm<sup>3</sup>は立方センチメートルの代用),mps(m/sはメートル毎秒の代用)どの使用は認めらていない.」</ref>。また、[[日本業規格]][[JIS]]においても使用できない単位となっている。
[[国際単位系]](SI)では、ccの使用は認められていない<ref>[https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf 国際単位系(SI)9(2019)日本語版] 産業技術総合研究所計量標準総合センター、2020年4月、p. 116、「単位記号や名称省略使ってならない例えば、secは使わず、sまたは秒のいずれかとする。sq.mmは使わず、mm<sup>2</sup>または平方ミリメートルのいずれかを使う。'''ccは使わず、cm<sup>3</sup>または立方センチメートルのいずれかを使う。'''mpsは使わず、m/sまたはメートル毎秒のいずれかを使う。SI単位および単位全般について、本文書で前述した正式記号を使わなけばならない(mandatory.)。これによって、量の値に関する曖昧さや誤解が回避される。」</ref>。また、[[日本業規格]](JIS)においても、cc は使用できない単位となっている。


日本の[[計量法]]においては、取引や証明には「cc」でなく、cm<sup>3</sup>を使うことが望ましいとしている<ref>[http://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/51_qanda_tani.html#(2)-2Q3 計量単位に関する質問/取引又は証明に使用する際の質問]
日本の[[計量法]]においては、取引や証明には「cc」でなく、cm<sup>3</sup> を使うことが望ましいとしている<ref>[https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/51_qanda_tani.html#(2)-2Q3 計量単位に関する質問/取引又は証明に使用する際の質問 (2) Q3] Q:体積を表す計量単位の記号「cc」は、取引又は証明に使用できるか。
「cc」を、体積の単位である立方センチメートルを表す英語(cubic centimeter)の記号として使用しているのであれば、立方センチメートルは体積を表す法定計量単位であるので、「cc」という記号を取引又は証明に使用することができる。
A:「cc」を、体積の単位である立方センチメートルを表す英語(cubic centimetre)の記号として使用しているのであれば、立方センチメートルは体積を表す法定計量単位であるので、「cc」という記号を取引又は証明に使用することができる。しかし、立方センチメートルについて、その標準となるべき単位記号は、cm<sup>3</sup>と定めている(計量単位規則)ため、cm<sup>3</sup>を使用するのが望ましい。</ref>
 しかし、立方センチメートルについて、その標準となるべき単位記号は、cm<sup>3</sup>と定めている(計量単位規則)ため、cm<sup>3</sup>を使用するのが望ましい。
</ref>。


現在、医学の分野では[[処方箋]]などでの cc を、"Do Not Use" list に入れてその使用を廃止しよう。」という運動が進行している。これは、手書きの cc が 00 と見誤りやすい、unitsの「U」と見誤りやすい<ref>[http://forum.onlineconversion.com/showthread.php?t=5700] Info: Abbreviations in Health Care - cc, ml, mL and µg, ug, mcg, 10-23-2007, Welcome to OnlineConversion.com Forums</ref>ためであり、それにより、場合によっては[[致死量]]に達する[[薬品]]の適量超過のおそれがあるためである。アメリカ合衆国では、医学上の[[略語]]によって引き起こされたミスのうちの12.6%が、立方センチメートルの意味での「cc」に関するものである<ref>
現在、医学の分野では[[処方箋]]などでの cc を、"Do Not Use" list に入れてその使用を廃止しようという運動が進行している。これは、手書きの cc が 00 と見誤りやすい、また酵素活性の単位「[[ユニット (酵素活性)|ユニット]]」の記号の「U」と見誤りやすい<ref>[http://forum.onlineconversion.com/showthread.php?t=5700] Info: Abbreviations in Health Care - cc, ml, mL and µg, ug, mcg, 10-23-2007, Welcome to OnlineConversion.com Forums</ref>ためであり、それにより、場合によっては[[致死量]]に達する[[薬品]]の[[過剰摂取|適量超過]]のおそれがあるためである。アメリカ合衆国では、医学上の[[略語]]によって引き起こされたミスのうちの12.6%が、立方センチメートルの意味での「cc」に関するものである<ref>{{Cite journal| first=Luigi | last=Brunetti | first2=John | last2=Santell | first3=Rodney | last3=Hicks | editor-first=James | editor-last=Stevenson | title=The Impact of Abbreviations on Patient Safety | page=8 | volume=33 | issue=9 | date=2007-09 | journal=The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety | url=http://psnet.ahrq.gov/public/Brunetti_JCJQPS_2007.pdf |format=PDF |archiveurl=https://web.archive.org/web/20140824020400/http://psnet.ahrq.gov/public/Brunetti_JCJQPS_2007.pdf |archivedate=2014-08-24 }}</ref>。cc の代わりには、mL を使用することが推奨されている。また、[[マイクログラム|μg]] も [[ミリグラム|mg]] に間違われやすいので、'''m'''i'''c'''ro- を mc- に略した mcg が推奨されている。
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</ref>。ccの代わりには、mLを使用することが推奨されている。また、[[マイクログラム|μg]]も[[ミリグラム|mg]]に間違われやすいので、代わりにmcgを使うことが推奨されている。


日本では、主に[[自動車]](四輪車)や[[オートバイ|二輪車]]などの[[レシプロエンジン|エンジン]][[排気量]]の単位として広く用いられ(自動車メーカの公式サイトやカタログなどの表現では表向きは「1.998L」と表現されるが、「(1,998cc)」と併記する場合がある)、[[運転免許]]の区分など公的な規定や[[公文書]]でも「cm<sup>3</sup>」や「(m)L」ではなく「cc」が依然として使われている場合がある<ref>[http://www.hfankyo.or.jp/anzen_04/menkyo_04.html 運転免許証手続き一覧]羽曳野警察署、羽曳野・藤井寺交通安全協会</ref><ref>[http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/oto/otodb/japanese/mondai/subject/199400303.html 市場開放問題苦情処理推進会議第1回報告書 - 3-(3) 自動二輪車に関する規制の緩和 ]</ref>
日本では、主に[[自動車]](四輪車)や[[オートバイ|二輪車]]などの[[レシプロエンジン|エンジン]][[排気量]]の単位として広く用いられ(自動車メーカの公式サイトやカタログなどの表現では表向きは「1.998L」と表現されるが、「(1,998cc)」と併記する場合がある)、[[運転免許]]の区分など公的な規定や[[公文書]]でも「cm<sup>3</sup>」や「(m)L」ではなく「cc」が依然として使われている場合がある<ref>[http://www.hfankyo.or.jp/anzen_04/menkyo_04.html 運転免許証手続き一覧]羽曳野警察署、羽曳野・藤井寺交通安全協会</ref><ref>[https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/oto/otodb/japanese/mondai/subject/199400303.html 市場開放問題苦情処理推進会議第1回報告書 - 3-(3) 自動二輪車に関する規制の緩和 ]</ref>。かつては[[牛乳瓶]]など小型容器の体積あるいは内容量を表す単位としても幅広く使われていた。
かつては[[牛乳瓶]]など小型容器の体積あるいは内容量を表す単位としても幅広く使われていた。


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[[sv:Liter#Milliliter]]

2024年6月11日 (火) 06:01時点における最新版

立方センチメートル
centimètre cube
cubic centimetre
角砂糖
角砂糖の大きさは概ね1 cm3である。
記号 cm3
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
体積
SI 10−6 m3
組立 (cm)3
定義 (定義ではなく、一般的な説明)一が 1 cm立方体の体積
テンプレートを表示
ミリリットル
millilitre
記号 mL, ml
非SI単位, SI併用単位
定義 1/1000 L
テンプレートを表示

立方センチメートル(りっぽうセンチメートル、フランス語: centimètre cube英語: cubic centimetre)は、体積計量単位である。1 立方メートルの100万分の1に等しい。

英語cubic centimetre やそれに相当する各国語をした cc(シーシー)が用いられることがあるが、国際単位系では使用を禁止している。一方、計量法では使用は好ましくないとしている。

定義

[編集]

体積を表す一貫性のある組立単位は m3 (立方メートル)であり、これに100分の1を表すSI接頭語である「c(センチ)」を付した組立単位が立方センチメートルである(国際単位系における定義。計量法でも同じ定義である)。したがってその単位記号は cm3 である[1]。1 立方メートル (m3) の100万分の1に等しい。

なお、一般的には、一辺が 1 cm(センチメートル)の立方体の体積と分かりやすく説明されることが多い。1 cm = 1/100 m なので、1 cm3 = (1/100 m)3 = 1/1000000 m3 である。

ミリリットルとの関係

[編集]

現在(1964年以降)では、1 mL(ミリリットル)は正確に 1 cm3 である。なお、1 cm3質量1 g(グラム)である。

1901年から1964年までは、「高精度測定のための体積の単位は, 最大密度で, 標準大気圧の下にある1 キログラム純水によって占められる体積であり, その体積を「リットル」と称する」と定められていた[2]が1964年に変更された。測定結果によれば、最大密度は3.98 、1気圧において、0.999972 g であったので、それに応じ 1 mL = 1.000028 cm3 だった。1964年の第12回 CGPM以降は、1 mL = 正確に1 cm3 となった[3]。詳細は、リットル#歴史を参照のこと。

リットル (Litre) という名称は、高精度の体積測定の結果を表すためには使用されないよう、国際度量衡総会が1964年に勧告していたが、現在では多くの科学の分野では、立方センチメートルはミリリットル (mL) に置き換えられている[要出典]アメリカ合衆国においては、医学自動車の2分野においてのみ、立方センチメートルがいまだに使われている。

イギリスにおいては、医学では立方センチメートルよりはむしろミリリットルの方が使用されるが、自動車の分野ではそうではない。ほかの英語圏の国においては、立方センチメートルが使われ続けている。

cc

[編集]

国際単位系(SI)では、ccの使用は認められていない[4]。また、日本産業規格(JIS)においても、cc は使用できない単位となっている。

日本の計量法においては、取引や証明には「cc」でなく、cm3 を使うことが望ましいとしている[5]

現在、医学の分野では、処方箋などでの cc を、"Do Not Use" list に入れてその使用を廃止しようという運動が進行している。これは、手書きの cc が 00 と見誤りやすい、または酵素活性の単位「ユニット」の記号の「U」と見誤りやすい[6]ためであり、それにより、場合によっては致死量に達する薬品適量超過のおそれがあるためである。アメリカ合衆国では、医学上の略語によって引き起こされたミスのうちの12.6%が、立方センチメートルの意味での「cc」に関するものである[7]。cc の代わりには、mL を使用することが推奨されている。また、μgmg に間違われやすいので、micro- を mc- に略した mcg が推奨されている。

日本では、主に自動車(四輪車)や二輪車などのエンジン排気量の単位として広く用いられ(自動車メーカの公式サイトやカタログなどの表現では表向きは「1.998L」と表現されるが、「(1,998cc)」と併記する場合がある)、運転免許の区分など公的な規定や公文書でも「cm3」や「(m)L」ではなく「cc」が依然として使われている場合がある[8][9]。かつては牛乳瓶など小型容器の体積あるいは内容量を表す単位としても幅広く使われていた。

符号位置

[編集]
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+33A4 -
立方センチメートル
Cubic centimetre
U+33C4 1-13-53
cc

Unicodeには、CJK互換用文字として上記の文字が収録されている。これらは、既存の文字コードに対する後方互換性のために収録されているものであり、使用は推奨されない[10][11]

脚注

[編集]
  1. ^ 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版 p.112の例、産業技術総合研究所、計量標準総合センター、2020年4月
  2. ^ 国際単位系 (SI) 国際文書第8版 (2006)、日本語版、(独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター訳・監修、付録1, pp. 54–55、第 3 回 CGPM, 1901 年 「高精度測定のための体積の単位は, 最大密度で, 標準大気圧の下にある1 キログラムの純水によって占められる体積であり, その体積を「リットル」と称する.」
  3. ^ 国際単位系 (SI) 国際文書第8版 (2006) 日本語版、 (独) 産業技術総合研究所、計量標準総合センター訳・監修、付録1、p. 64、第12回CGPM, 1964 年、「1. 第 3 回国際度量衡総会によって 1901 年に与えられたリットルの定義を廃止し, 2. 「リットル」という用語は, 立方デシメートルに対する固有の名称として使用され得ることを声明し, 3. リットルという名称は, 高精度の体積測定の結果を表すためには使用されないよう勧告する.」
  4. ^ 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版 産業技術総合研究所、計量標準総合センター、2020年4月、p. 116、「単位の記号や名称の省略語を使ってはならない。例えば、secは使わず、sまたは秒のいずれかとする。sq.mmは使わず、mm2または平方ミリメートルのいずれかを使う。ccは使わず、cm3または立方センチメートルのいずれかを使う。mpsは使わず、m/sまたはメートル毎秒のいずれかを使う。SI単位および単位全般について、本文書で前述した正式な記号を使わなければならない(mandatory.)。これによって、量の値に関する曖昧さや誤解が回避される。」
  5. ^ 計量単位に関する質問/取引又は証明に使用する際の質問 (2) Q3 Q:体積を表す計量単位の記号「cc」は、取引又は証明に使用できるか。 A:「cc」を、体積の単位である立方センチメートルを表す英語(cubic centimetre)の記号として使用しているのであれば、立方センチメートルは体積を表す法定計量単位であるので、「cc」という記号を取引又は証明に使用することができる。しかし、立方センチメートルについて、その標準となるべき単位記号は、cm3と定めている(計量単位規則)ため、cm3を使用するのが望ましい。
  6. ^ [1] Info: Abbreviations in Health Care - cc, ml, mL and µg, ug, mcg, 10-23-2007, Welcome to OnlineConversion.com Forums
  7. ^ Brunetti, Luigi; Santell, John; Hicks, Rodney (2007-09). Stevenson, James. ed. “The Impact of Abbreviations on Patient Safety” (PDF). The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety 33 (9): 8. オリジナルの2014-08-24時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140824020400/http://psnet.ahrq.gov/public/Brunetti_JCJQPS_2007.pdf. 
  8. ^ 運転免許証手続き一覧羽曳野警察署、羽曳野・藤井寺交通安全協会
  9. ^ 市場開放問題苦情処理推進会議第1回報告書 - 3-(3) 自動二輪車に関する規制の緩和
  10. ^ CJK Compatibility” (2015年). 2016年2月21日閲覧。
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文献

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