コンテンツにスキップ

「婦人」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
 
(18人の利用者による、間の28版が非表示)
1行目: 1行目:
{{Otheruses||クルアーンのスーラ|婦人 (クルアーン)}}
'''婦人'''(ふじん)とは、成人[[女性]]を指す。
{{混同|夫人}}
'''婦人'''(ふじん)は、成人女性を指す。[[敬称]]は'''ご婦人'''(ごふじん)であり、英語圏では[[ミズ (敬称)|Ms.]]に相当する。一般的には[[成年|成人]]女性全般または[[大人]]の[[女性]]への敬称である<ref>{{Cite web |url=https://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E5%A9%A6%E4%BA%BA-1690948 |title=御婦人(ゴフジン)とは? 意味や使い方 |access-date=2023-12-09 |publisher=コトバンク}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://synonyms.reverso.net/%E9%A1%9E%E7%BE%A9%E8%AA%9E/ja/%E3%81%94%E5%A9%A6%E4%BA%BA |title=日本語でのご婦人の同義語や比喩表現 |access-date=2023-10-09 |publisher=Reverso Sinonimi}}</ref>。[[上流階級]]の女性には[[貴婦人]]があてがわれる<ref>{{Cite web |url=https://kotobank.jp/word/%E8%B2%B4%E5%A9%A6%E4%BA%BA-475492 |title=貴婦人(きふじん)とは? 意味や使い方 |access-date=2023-12-09 |publisher=コトバンク}}</ref>。


類似する意味には成人女性全般を意味する'''[[婦女]]'''(ふじょ)は汎用性の高い[[女性]]と同義である<ref>{{Cite web |url=https://www.weblio.jp/content/%E5%A9%A6%E5%A5%B3 |title=「婦女」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 |access-date=2023-10-10 |publisher=Weblio辞書}}</ref>。
[[大正デモクラシー]]の時期、婦人という語は、[[普通選挙]]権要求運動とも連動し、斬新な響きを持った。「[[婦人公論]]」に代表されるように、「意識の高い成人女性」との響きさえあった。[[社会主義国家]]群でも、「婦人解放の日」を制定した。


==概説==
婦人という語感が、「年輩女性」「既婚女性」との意味合いを持つようになり、次第に使われなくなった。
[[大正デモクラシー]]の時期、婦人という語は、[[普通選挙]]権要求運動とも連動し、斬新な響きを持った。「[[婦人公論]]」に代表されるように、「意識の高い成人女性」との響きさえあった。[[社会主義国|社会主義国家]]群でも、「婦人解放の日」を制定した<ref>[[漆田和代]]「『婦人』『女』『女性』 女の一般呼称考」れいのるず=[[秋葉かつえ]]編『おんなと日本語』[[有信堂]]、1993、ただし原論文は1980年。</ref>


男権優位的な言葉である[[夫人]](これは既婚女性のみを指す)の代替語として使われたこともあったやがてフェミニズム論者に「婦」の字は「女」に「帚」であり、女性差別的な表現であるために使わない方がよいと指摘されことも、使用減ってきた原因一つである。かし「の字のは清掃道具ではな祭壇を掃き清める道具である[[漢学]]で解釈さてい(詳しくは[[箒#語源|箒の語源]]を参照)で、安易な[[言葉狩り]]であるとも言われて
{{要出典範囲|date=2024年4月|婦人という語感が、「年輩女性」との意味合いも持つようになり、次第に使われなくなった}}。男権優位的な言葉である[[夫人]](これは既婚女性を指す)の代替語として使われたこともあった。[[三井マリ子]]議員は、「婦」の字は「[[wikt:|女]]」に「[[wikt:|帚]]」であり、[[女性差別]]的な表現であるために使わない方がよいと指摘<ref>1990年9月の東京「都議会厚生文教委員会で[[三井マリ子]]議員(社会・都民会議)「ほうを持っ女性をかたどった婦人『婦』という字は性役割の撤廃という面からも非常に問題ある言葉行政ら率先て直すのが大切」と都側に要請。」[[読売新聞]]1991年7月11日「婦人→女性お役所言葉トレンド 都では条例改正も」</ref>。お学術的には「婦」いう文に含まれる「帚」単なる[[形声文字]]の音符であるため、「ほうき」という意味とは関係がない<ref>{{Citation|last1=Baxter|first1=William H.|last2=Sagart|first2=Laurent|year=2014|title=Old Chinese - A New Reconstruction|location=New York|publisher=Oxford University Press|isbn=978-0-19-994537-5|page=156}}</ref>


現代の日本語においてより一般化した呼称が「女性」である。「婦人」の語はやや古めかいイメージを持つ[[古語]]りつつある。
現代の[[日本語]]においてより一般化した呼称が「女性」であり、丁寧な呼称が婦人」「[[レディ]]」「[[淑女]]」である。上流階級女性に対ては「[[貴婦人]]」という呼称となる。
<!--
年上の女性に対して、丁寧な感じで「ご婦人」。複数の場合は、「ご婦人方」と呼びかけることがある。


==注釈==
いい例文が浮びません。JYOQ2。
<references />
-->


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[貴婦人]]
{{wiktionary|婦人|婦女}}
* [[婦女子]]
* [[wikt:貴婦人|貴婦人]]
* [[婦人服]]
* [[婦人服]]
*[[新日本婦人の会]]
* [[婦人]]
*[[日本キリスト教婦人矯風会]]
* [[婦人参政権]]
*[[婦人民主クラブ]]
* [[新日本婦人の会]]
*[[ふぇみん・婦人民主クラブ]]
* [[日本キリスト教婦人矯風会]]
*[[婦人民主クラブ全国協議会]]
* [[婦人民主クラブ]]
* [[ふぇみん婦人民主クラブ]]
* [[婦人民主クラブ全国協議会]]
* [[夫人]]
* [[夫人]]
* [[男性]]の場合は、[[紳士]] - [[紳士服]]
* [[男性]]の場合は、[[紳士]] - [[紳士服]]


{{DEFAULTSORT:ふしん}}
{{DEFAULTSORT:ふしん}}

2024年6月17日 (月) 13:25時点における最新版

婦人(ふじん)は、成人女性を指す。敬称ご婦人(ごふじん)であり、英語圏ではMs.に相当する。一般的には成人女性全般または大人女性への敬称である[1][2]上流階級の女性には貴婦人があてがわれる[3]

類似する意味には成人女性全般を意味する婦女(ふじょ)は汎用性の高い女性と同義である[4]

概説

[編集]

大正デモクラシーの時期、婦人という語は、普通選挙権要求運動とも連動し、斬新な響きを持った。「婦人公論」に代表されるように、「意識の高い成人女性」との響きさえあった。社会主義国家群でも、「婦人解放の日」を制定した[5]

婦人という語感が、「年輩女性」との意味合いも持つようになり、次第に使われなくなった[要出典]。男権優位的な言葉である夫人(これは既婚女性を指す)の代替語として使われたこともあった。三井マリ子議員は、「婦」の字は「」に「」であり、女性差別的な表現であるために使わない方がよいと指摘した[6]。なお学術的には、「婦」という文字に含まれる「帚」は単なる形声文字の音符であるため、「ほうき」という意味とは関係がない[7]

現代の日本語においてより一般化した呼称が「女性」であり、丁寧な呼称が「ご婦人」「レディ」「淑女」である。上流階級の女性に対しては「貴婦人」という呼称となる。

注釈

[編集]
  1. ^ 御婦人(ゴフジン)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年12月9日閲覧。
  2. ^ 日本語でのご婦人の同義語や比喩表現”. Reverso Sinonimi. 2023年10月9日閲覧。
  3. ^ 貴婦人(きふじん)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年12月9日閲覧。
  4. ^ 「婦女」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書”. Weblio辞書. 2023年10月10日閲覧。
  5. ^ 漆田和代「『婦人』『女』『女性』 女の一般呼称考」れいのるず=秋葉かつえ編『おんなと日本語』有信堂、1993、ただし原論文は1980年。
  6. ^ 1990年9月の東京「都議会厚生文教委員会で三井マリ子議員(社会・都民会議)が「ほうきを持った女性をかたどった婦人の『婦』という字は性役割の撤廃という面からも非常に問題ある言葉。行政から率先して直すのが大切」と都側に要請。」「読売新聞」1991年7月11日「「婦人→女性」お役所言葉のトレンド 都では条例改正も」
  7. ^ Baxter, William H.; Sagart, Laurent (2014), Old Chinese - A New Reconstruction, New York: Oxford University Press, p. 156, ISBN 978-0-19-994537-5 

関連項目

[編集]