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| 本名 = 内田 常次郎 |
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| 出生地 = {{JPN}} [[岡山県]][[岡山市]](現・[[北区 (岡山市)|北区]][[表町 (岡山市)|表町]]<ref>[https://souseinokai.com/event-page1/ 代表映画作品分析と講演「内田吐夢・満映から東映時代へ」のご案内] 新しい「地域創成の物語」発見の会 2023年12月7日閲覧。</ref>) |
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*[[1898年]](明治31年) |
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**[[4月26日]] - [[岡山市]]に[[和菓子]][[製造]]業「一二三(ひふみ)堂」の三男として生まれた。父は徳太郎([[世襲]]名を源蔵という)、母はこう。 |
**[[4月26日]] - [[岡山市]]に[[和菓子]][[製造]]業「一二三(ひふみ)堂」の三男として生まれた。父は徳太郎([[世襲]]名を源蔵という)、母はこう。 |
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*[[尋常高等小学校]][[中退]] |
**[[尋常高等小学校]][[中退]]{{efn|[[鈴木尚之]]著『私説内田吐夢伝』 7頁によると「[[高等小学校]]最後の年、吐夢は作文の時間に[[祝辞]]を書かされた。しかし、書きあげたものは祝辞ではなく[[弔辞]]の文章であったが、その内容は問題視され、保護者の立場にあった長兄が学校側から呼びだされる事態が生じた。その結果、教師に侮辱を与えたとして[[退学]]を命じられる。[[尋常高等小学校]]の卒業を目前にして、[[退学]]しているのはそのためである。」という。}} |
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*[[1912年]](明治45年/大正元年) |
*[[1912年]](明治45年/大正元年) |
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**[[横浜市|横浜]]の[[ピアノ]]製作所に奉公に出る。横浜の不良少年だった頃のあだ名が[[トム]]であり、後に芸名とする。 |
**[[横浜市|横浜]]の[[ピアノ]]製作所に奉公に出る。横浜の不良少年だった頃のあだ名が[[トム]]であり、後に芸名とする。 |
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**[[新興キネマ]]に移る。 |
**[[新興キネマ]]に移る。 |
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*[[1936年]](昭和11年) |
*[[1936年]](昭和11年) |
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[[日活撮影所|日活多摩川撮影所]]に移る。日活復帰第一作は『人生劇場』。内田にとってトーキー第一作となる<ref>内田吐夢のトーキー作品「人生劇場」『大阪毎日新聞』昭和11年2月14日</ref>。その後、『限りなき前進』、『土』などの作品を生み出す。 |
**[[日活撮影所|日活多摩川撮影所]]に移る。日活復帰第一作は『[[人生劇場 (1936年の映画)|人生劇場]]』。内田にとってトーキー第一作となる<ref>内田吐夢のトーキー作品「人生劇場」『大阪毎日新聞』昭和11年2月14日</ref>。その後、『限りなき前進』、『土』などの作品を生み出す。同年[[日本映画監督協会]]の創設メンバーとなる。 |
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*[[1941年]](昭和16年) |
*[[1941年]](昭和16年) |
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**会社の方針と合わず日活を去り、新会社設立の失敗の後、[[満 |
**会社の方針と合わず日活を去り、新会社設立の失敗の後、[[満洲]]に渡り、[[満洲映画協会]]に在籍する{{efn|「映画の旅人」([[朝日新聞]][[2014年]]9月13日)によれば、1945年春に満洲に渡ったという。『鳥居強右衛門』は松竹作品となっている。}}。 |
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*[[1945年]](昭和20年) |
*[[1945年]](昭和20年) |
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**[[甘粕正彦]]の自決現場に立ち会う。甘粕に青酸カリを吐かせるため、塩を飲ませて逆さにしたが、死んでしまった。自伝によれば、「人間が自分の股ぐらの中で死んでいくものは決していい気持ちのものではなかった」という。 |
**[[甘粕正彦]]の自決現場に立ち会う。甘粕に青酸カリを吐かせるため、塩を飲ませて逆さにしたが、死んでしまった。自伝によれば、「人間が自分の股ぐらの中で死んでいくものは決していい気持ちのものではなかった」という。 |
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**『[[血槍富士]]』を撮り、監督業に復帰。 |
**『[[血槍富士]]』を撮り、監督業に復帰。 |
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*以降、『[[大菩薩峠 (小説)|大菩薩峠]]』、[[宮本武蔵シリーズ (内田吐夢監督作品)|『宮本武蔵』シリーズ]]のような[[時代劇]]大作を発表する一方、[[アイヌ]]の問題を扱った『[[森と湖のまつり]]』や、[[部落問題]]を底流に描いた[[水上勉]]原作の[[サスペンス]]『[[飢餓海峡]]』など、現代社会の弱者を鋭く照射した作品も発表し続けた。 |
*以降、『[[大菩薩峠 (小説)|大菩薩峠]]』、[[宮本武蔵シリーズ (内田吐夢監督作品)|『宮本武蔵』シリーズ]]のような[[時代劇]]大作を発表する一方、[[アイヌ]]の問題を扱った『[[森と湖のまつり]]』や、[[部落問題]]を底流に描いた[[水上勉]]原作の[[サスペンス]]『[[飢餓海峡]]』など、現代社会の弱者を鋭く照射した作品も発表し続けた。 |
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[[File:Heinosuke Gosho, Yasujirō Ozu, Tomu Uchida, Kiyohiko Ushihara, Isamu Kosugi and Mikio Naruse, 1955.jpg|thumb|250px|right|前列左から[[五所平之助]]、内田吐夢、[[成瀬巳喜男]]。2列目左から[[小津安二郎]]、[[牛原虚彦]]、[[小杉勇]]。(1955年)]] |
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[[File:Kinema-Junpo-1959-January-Extra-special-2.jpg|thumb|180px|『[[キネマ旬報]]』1960年1月臨時増刊号より]] |
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*[[1964年]](昭和39年) |
*[[1964年]](昭和39年) |
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**[[紫綬褒章]]受章<ref name="example1">[https://hakameguri.exblog.jp/30458544/ 有名人の墓参り]</ref>。 |
**[[紫綬褒章]]受章<ref name="example1">[https://hakameguri.exblog.jp/30458544/ 有名人の墓参り]</ref>。 |
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*[[1965年]](昭和40年) |
*[[1965年]](昭和40年) |
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**興行上の理由から[[東映]]が『[[飢餓海峡]]』の本編を無断でカット(大部分の上映館では、この短縮版で公開)したことに抗議し、クレジットから名前を外すよう要求。この騒動がもとで、後に[[東映]]を退社した{{ |
**興行上の理由から[[東映]]が『[[飢餓海峡]]』の本編を無断でカット(大部分の上映館では、この短縮版で公開)したことに抗議し、クレジットから名前を外すよう要求。この騒動がもとで、後に[[東映]]を退社した{{efn|同作品の制作主任だった次男の[[内田有作]]も、この措置を拒否して劇場支配人に更迭されている{{R|KROFM1}}。}}。 |
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*『宮本武蔵』の番外編で伊藤大輔の脚本を得た『真剣勝負』のロケ中に倒れ入院。いったんは再起し撮影を続行。 |
*『宮本武蔵』の番外編で伊藤大輔の脚本を得た『真剣勝負』のロケ中に倒れ入院。いったんは再起し撮影を続行。 |
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*[[1968年]](昭和43年) |
*[[1968年]](昭和43年) |
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**[[勲四等旭日小綬章]]受章 |
**[[勲四等旭日小綬章]]受章{{R|example1}}。 |
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*[[1970年]](昭和45年) |
*[[1970年]](昭和45年) |
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**[[8月7日]] - 死去。満72歳。墓所は東京都[[杉並区]][[永福]]の[[築地本願寺和田堀廟所]]。 |
**[[8月7日]] - 死去。満72歳。墓所は東京都[[杉並区]][[永福]]の[[築地本願寺和田堀廟所]]。 |
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== 評価 == |
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内田作品は近年では海外でも2005年の[[ロッテルダム映画祭]]で特集上映されるなど、再評価が始まっている。 |
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*[[鈴木敏夫]]は[[宮崎駿]]に影響を与えた、日本映画の大きな流れとして、「[[黒澤明]]の強さ、[[木下恵介]]の弱さ」と、そして「内田作品の祝福されてこずに生まれた者の業」を指摘し、黒澤や木下と共に、内田作品の宮崎への影響を指摘し、鈴木自身も少年期からの内田作品のファンであり、鈴木は[[片岡千恵蔵]]のファンであることから特に内田&片岡時代劇が印象的だと、著書「映画道楽」( [[ぴあ]] (2005/4/1)。{{ISBN|4835615409}})に書き記した<ref>文庫版は、映画道楽 ([[角川文庫]]) 文庫 – 2012/11/22。{{ISBN2|4041005663}}</ref>。 |
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*時代劇での「“罪”を背負いながら自分と同じ者たちを倒していく」という作風やテーマが[[石ノ森章太郎]]原作の[[仮面ライダー]]、特に石ノ森の原作漫画や旧一号編などの「ダークヒーロー」路線の仮面ライダーに影響を与え、息子の[[内田一作]]は監督として、[[内田有作]]は[[東映生田スタジオ]]の所長とライダーのメインスタッフとして受け継がれている<ref>[[町山智浩]]・[[春日太一]]の日本映画講義 時代劇編 (河出新書)。[[河出書房新社]] (2019/6/25)。{{ISBN2|4309631096}}</ref>。 |
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*[[映画秘宝]]の特集ムック本「[[洋泉社]]MOOK 鮮烈![[アナーキー]]日本映画史 1959−1979」で飢餓海峡が紹介されたが、同評で「本作を見れば分かるはずだ[[黒澤明]]を上回る巨匠が日本にいたことを」「そして内田作品の全てに「[[差別]]」という[[テーマ]]があることにも気づくはずだ」と評し<ref>完全版アナーキー日本映画史1959-2016 (映画秘宝COLLECTION) 単行本(ソフトカバー) – 2016/11/2映画秘宝編集部 (編集)にも収録</ref>、その黒澤は晩年に[[文藝春秋]]に発表した自身の「映画ベスト100」に内田の土を選んでいる<ref>[[プレイボーイ]] [[集英社]]2008年3月号◎黒澤明特集や「黒澤明が選んだ100本の映画 (文春新書) 」新書 – 2014/4/21。にも収録</ref>。また内田の宮本武蔵シリーズは黒澤の[[用心棒]]や[[椿三十郎]]を強く意識した作品であるとの評もある<ref>60年代アメリカ映画100 (アメリカ映画100シリーズ) 単行本(ソフトカバー) – 出版社 : [[芸術新聞社]] (2014/8/26)。316p-327pの[[小野耕世]]×[[高平哲郎]]「時代の揺らぎを映す60年代アメリカ映画の愉楽」の323pより</ref>。 |
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*[[深作欣二]]監督[[笠原和夫]] 脚本[[菅原文太]]主演の[[仁義なき戦い]]シリーズのカメラは内田作品の常連カメラマン[[吉田貞次]]が担当したが、吉田が担当した内田作品「血槍富士」が特に同シリーズに影響を与えたといわれており、吉田の証言と共に[[NHK]]の特集番組でも触れられ<ref>「仁義なき戦い」をつくった男たち https://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2003/0503.html スタジオゲストは[[井筒和幸]]と、[[映画評論家]]の[[山根貞男]]。[[ナレーション]]は深作映画の常連だった[[蟹江敬三]]が担当。</ref>のちに書籍でも出版された <ref>「仁義なき戦い」をつくった男たち: 深作欣二と笠原和夫 単行本 – 2005/1/1 山根 貞男 (著), [[米原尚志]] (著) 出版社 : NHK出版 (2005/1/1) {{ISBN2|978-4140808542}}</ref>。 |
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== 代表作 == |
== 代表作 == |
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=== 戦前 === |
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*[[噫小西巡査]](1922年 |
*[[噫小西巡査]](1922年){{efn|監督デビュー作。}} |
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*競走三日間(1927年) |
*競走三日間(1927年) |
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*なまけ者(1927年) |
*なまけ者(1927年) |
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*娑婆の風(1929年) |
*娑婆の風(1929年) |
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*[[生ける人形 (1929年の映画)|生ける人形]](1929年) |
*[[生ける人形 (1929年の映画)|生ける人形]](1929年) |
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* -喜劇- 汗(1929年) |
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*[[仇討選手]](1931年) |
*[[仇討選手]](1931年) |
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*警察官(1933年) |
*{{ill2|警察官 (film, 1933)|fr|Le Policier (film, 1933)|label =警察官}}(1933年) |
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*白銀の王座(1935年) |
*白銀の王座(1935年) |
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*[[人生劇場]](1936年) |
*[[人生劇場 (1936年の映画)|人生劇場]](1936年) |
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*[[裸の町 (1937年の映画)|裸の町]](1937年) |
*[[裸の町 (1937年の映画)|裸の町]](1937年) |
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*[[限りなき前進]](1937年) |
*[[限りなき前進]](1937年) |
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=== 戦後 === |
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[[File:Uchida-Tomu-1.jpg|thumb| |
[[File:Uchida-Tomu-1.jpg|thumb|220px|『血槍富士』(1955年)を演出中の内田吐夢]] |
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[[File:Kagawa-Kyoko-Takakura-Ken-1.jpg|thumb|220px|『[[森と湖のまつり]]』(1958年)]] |
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[[File:Kinema-Junpo-1964-November-late-1.jpg|thumb|180px|『[[飢餓海峡#1965年(映画)|飢餓海峡]]』(1965年)]] |
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*[[血槍富士]](1955年)※復帰第1作 |
*[[血槍富士]](1955年)※復帰第1作 |
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*[[たそがれ酒場]](1955年) |
*[[たそがれ酒場]](1955年) |
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*自分の穴の中で(1955年) |
*{{ill2|自分の穴の中で|en|A Hole of My Own Making}}(1955年) |
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*[[黒田騒動 (1956年の映画)|黒田騒動]](1956年) |
*[[黒田騒動 (1956年の映画)|黒田騒動]](1956年) |
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*逆襲獄門砦(1956年) |
*逆襲獄門砦(1956年) |
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*[[浪花の恋の物語]](1959年) |
*[[浪花の恋の物語]](1959年) |
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*[[酒と女と槍]](1960年) |
*[[酒と女と槍]](1960年) |
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*{{ill2|妖刀物語花の吉原百人斬り|en|Hero of the Red-Light District}}(1960年) |
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*[[宮本武蔵シリーズ (内田吐夢監督作品)|『宮本武蔵』シリーズ]] |
*[[宮本武蔵シリーズ (内田吐夢監督作品)|『宮本武蔵』シリーズ]] |
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**[[宮本武蔵 (1961年の映画)|宮本武蔵]](1961年) |
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== 家族・親族 == |
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妻芳子は新聞記者[[碧川企救男]]の三女、映画カメラマン[[碧川道夫]]の妹。映画監督の[[内田一作]]は長男、元[[東映生田スタジオ]]所長の[[内田有作]]は次男 |
妻芳子は新聞記者[[碧川企救男]]の三女、映画カメラマン[[碧川道夫]]の妹。映画監督の[[内田一作]]は長男、元[[東映生田スタジオ]]所長の[[内田有作]]は次男{{R|KROFM1}}。浮世絵研究家の[[内田千鶴子]]は次男有作の妻である。翻訳家の[[松田銑]]は甥。 |
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== 参考文献 == |
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2024年6月21日 (金) 15:01時点における最新版
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うちだ とむ 内田 吐夢 | |||||
---|---|---|---|---|---|
![]() 1929年頃の内田吐夢 | |||||
本名 | 内田 常次郎 | ||||
生年月日 | 1898年4月26日 | ||||
没年月日 | 1970年8月7日(72歳没) | ||||
出生地 |
![]() | ||||
職業 | 映画監督、俳優 | ||||
活動期間 | 1920年 - 1970年 | ||||
配偶者 | あり | ||||
著名な家族 | |||||
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内田 吐夢(うちだ とむ、本名:内田 常次郎、1898年4月26日 - 1970年8月7日)は、日本の映画監督。
経歴
[編集]- 1898年(明治31年)
- 1912年(明治45年/大正元年)
- 1920年(大正9年)
- 1922年(大正11年)
- 1926年(大正15年)
- 日活京都大将軍撮影所に入社。
- 1927年(昭和2年)
- 監督に昇進し、喜劇を中心に撮る。
- 1928年(昭和3年)
- 入江たか子をスカウトし、『けちんぼ長者』を撮る。
- 1929年(昭和4年)
- 1932年(昭和7年)
- 1933年(昭和8年)
- 新興キネマに移る。
- 1936年(昭和11年)
- 1941年(昭和16年)
- 1945年(昭和20年)
- 1946年(昭和21年)
- 1949年(昭和24年)
- 人民解放軍が長春を奪還し、長春のスタジオに戻る。10月に中華人民共和国が成立し、新生中国における映画制作を担う後進の指導に当たる。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/Tomu_Uchida_Repartriated_from_Red_China_1953-10-14.jpg/200px-Tomu_Uchida_Repartriated_from_Red_China_1953-10-14.jpg)
- 1953年(昭和28年)
- 10月、日本に帰国。
- 1954年(昭和29年)
- 復員し東映に入社。
- 1955年(昭和30年)
- 『血槍富士』を撮り、監督業に復帰。
- 以降、『大菩薩峠』、『宮本武蔵』シリーズのような時代劇大作を発表する一方、アイヌの問題を扱った『森と湖のまつり』や、部落問題を底流に描いた水上勉原作のサスペンス『飢餓海峡』など、現代社会の弱者を鋭く照射した作品も発表し続けた。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0a/Heinosuke_Gosho%2C_Yasujir%C5%8D_Ozu%2C_Tomu_Uchida%2C_Kiyohiko_Ushihara%2C_Isamu_Kosugi_and_Mikio_Naruse%2C_1955.jpg/250px-Heinosuke_Gosho%2C_Yasujir%C5%8D_Ozu%2C_Tomu_Uchida%2C_Kiyohiko_Ushihara%2C_Isamu_Kosugi_and_Mikio_Naruse%2C_1955.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/78/Kinema-Junpo-1959-January-Extra-special-2.jpg/180px-Kinema-Junpo-1959-January-Extra-special-2.jpg)
- 1964年(昭和39年)
- 1965年(昭和40年)
- 『宮本武蔵』の番外編で伊藤大輔の脚本を得た『真剣勝負』のロケ中に倒れ入院。いったんは再起し撮影を続行。
- 1968年(昭和43年)
- 1970年(昭和45年)
- 8月7日 - 死去。満72歳。墓所は東京都杉並区永福の築地本願寺和田堀廟所。
評価
[編集]内田作品は近年では海外でも2005年のロッテルダム映画祭で特集上映されるなど、再評価が始まっている。
- 鈴木敏夫は宮崎駿に影響を与えた、日本映画の大きな流れとして、「黒澤明の強さ、木下恵介の弱さ」と、そして「内田作品の祝福されてこずに生まれた者の業」を指摘し、黒澤や木下と共に、内田作品の宮崎への影響を指摘し、鈴木自身も少年期からの内田作品のファンであり、鈴木は片岡千恵蔵のファンであることから特に内田&片岡時代劇が印象的だと、著書「映画道楽」( ぴあ (2005/4/1)。ISBN 4835615409)に書き記した[5]。
- 時代劇での「“罪”を背負いながら自分と同じ者たちを倒していく」という作風やテーマが石ノ森章太郎原作の仮面ライダー、特に石ノ森の原作漫画や旧一号編などの「ダークヒーロー」路線の仮面ライダーに影響を与え、息子の内田一作は監督として、内田有作は東映生田スタジオの所長とライダーのメインスタッフとして受け継がれている[6]。
- 映画秘宝の特集ムック本「洋泉社MOOK 鮮烈!アナーキー日本映画史 1959−1979」で飢餓海峡が紹介されたが、同評で「本作を見れば分かるはずだ黒澤明を上回る巨匠が日本にいたことを」「そして内田作品の全てに「差別」というテーマがあることにも気づくはずだ」と評し[7]、その黒澤は晩年に文藝春秋に発表した自身の「映画ベスト100」に内田の土を選んでいる[8]。また内田の宮本武蔵シリーズは黒澤の用心棒や椿三十郎を強く意識した作品であるとの評もある[9]。
- 深作欣二監督笠原和夫 脚本菅原文太主演の仁義なき戦いシリーズのカメラは内田作品の常連カメラマン吉田貞次が担当したが、吉田が担当した内田作品「血槍富士」が特に同シリーズに影響を与えたといわれており、吉田の証言と共にNHKの特集番組でも触れられ[10]のちに書籍でも出版された [11]。
代表作
[編集]戦前
[編集]- 噫小西巡査(1922年)[注釈 4]
- 競走三日間(1927年)
- なまけ者(1927年)
- のみすけ禁酒騒動(1928年)
- 娑婆の風(1929年)
- 生ける人形(1929年)
- -喜劇- 汗(1929年)
- 仇討選手(1931年)
- 警察官(1933年)
- 白銀の王座(1935年)
- 人生劇場(1936年)
- 裸の町(1937年)
- 限りなき前進(1937年)
- 土(1939年)
- 歴史 第一部 動乱戊辰(1940年)
- 歴史 第二部 焦土建設、第三部 黎明日本(1940年)
- 鳥居強右衛門(1942年)
戦後
[編集]![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b5/Uchida-Tomu-1.jpg/220px-Uchida-Tomu-1.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/75/Kagawa-Kyoko-Takakura-Ken-1.jpg/220px-Kagawa-Kyoko-Takakura-Ken-1.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3b/Kinema-Junpo-1964-November-late-1.jpg/180px-Kinema-Junpo-1964-November-late-1.jpg)
- 血槍富士(1955年)※復帰第1作
- たそがれ酒場(1955年)
- 自分の穴の中で(1955年)
- 黒田騒動(1956年)
- 逆襲獄門砦(1956年)
- 暴れん坊街道(1957年)
- 大菩薩峠(1957年)
- どたんば(1957年)
- 千両獅子(1958年)
- 大菩薩峠 第二部(1958年)
- 森と湖のまつり(1958年)
- 大菩薩峠 完結篇(1959年)
- 浪花の恋の物語(1959年)
- 酒と女と槍(1960年)
- 妖刀物語花の吉原百人斬り(1960年)
- 『宮本武蔵』シリーズ
- 宮本武蔵(1961年)
- 宮本武蔵 般若坂の決斗(1962年)
- 宮本武蔵 二刀流開眼(1963年)
- 宮本武蔵 一乗寺の決斗(1964年)
- 宮本武蔵 巌流島の決斗(1965年)
- 恋や恋なすな恋(1962年)
- 飢餓海峡(1965年)
- 人生劇場 飛車角と吉良常(1968年)
- 真剣勝負(1971年)※遺作
著書
[編集]- 『映画監督五十年』(三一書房 (さんいちぶっくす) 1968年)
- 『映画監督五十年―伝記・内田吐夢』(大空社、伝記叢書(298)、1998年6月)
- 『映画監督五十年 人間の記録105』(日本図書センター、1999年12月)
家族・親族
[編集]妻芳子は新聞記者碧川企救男の三女、映画カメラマン碧川道夫の妹。映画監督の内田一作は長男、元東映生田スタジオ所長の内田有作は次男[4]。浮世絵研究家の内田千鶴子は次男有作の妻である。翻訳家の松田銑は甥。
系譜
[編集]- 内田家
内田徳太郎 ┏内田徳次郎 ┃ ┃ ┣━━━━╋内田弥三郎 ┃ ┃ こう ┣ゆき ┃ ┣━━━━━━━松田銑 ┃松田利七 ┃ ┗内田吐夢(常次郎) ┃ ┏内田一作 ┣━━━━━┫ 碧川企救男 ┃ ┗内田有作 ┃ ┏芳子 ┣━━━━┫ ┃ ┗碧川道夫 かた ┃ ┏[[三木露風]] ┣━━━━┫ ┃ ┗三木勉 三木節次郎
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 鈴木尚之著『私説内田吐夢伝』 7頁によると「高等小学校最後の年、吐夢は作文の時間に祝辞を書かされた。しかし、書きあげたものは祝辞ではなく弔辞の文章であったが、その内容は問題視され、保護者の立場にあった長兄が学校側から呼びだされる事態が生じた。その結果、教師に侮辱を与えたとして退学を命じられる。尋常高等小学校の卒業を目前にして、退学しているのはそのためである。」という。
- ^ 「映画の旅人」(朝日新聞2014年9月13日)によれば、1945年春に満洲に渡ったという。『鳥居強右衛門』は松竹作品となっている。
- ^ 同作品の制作主任だった次男の内田有作も、この措置を拒否して劇場支配人に更迭されている[4]。
- ^ 監督デビュー作。
出典
[編集]- ^ 代表映画作品分析と講演「内田吐夢・満映から東映時代へ」のご案内 新しい「地域創成の物語」発見の会 2023年12月7日閲覧。
- ^ 内田吐夢のトーキー作品「人生劇場」『大阪毎日新聞』昭和11年2月14日
- ^ a b 有名人の墓参り
- ^ a b 「特集:生田スタジオ “夢”が紡がれた『仮面ライダー』の故郷」『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』 Vol.1《仮面ライダー1号》、講談社、2004年7月9日、27 - 29頁。ISBN 4-06-367086-4。
- ^ 文庫版は、映画道楽 (角川文庫) 文庫 – 2012/11/22。ISBN 4041005663
- ^ 町山智浩・春日太一の日本映画講義 時代劇編 (河出新書)。河出書房新社 (2019/6/25)。ISBN 4309631096
- ^ 完全版アナーキー日本映画史1959-2016 (映画秘宝COLLECTION) 単行本(ソフトカバー) – 2016/11/2映画秘宝編集部 (編集)にも収録
- ^ プレイボーイ 集英社2008年3月号◎黒澤明特集や「黒澤明が選んだ100本の映画 (文春新書) 」新書 – 2014/4/21。にも収録
- ^ 60年代アメリカ映画100 (アメリカ映画100シリーズ) 単行本(ソフトカバー) – 出版社 : 芸術新聞社 (2014/8/26)。316p-327pの小野耕世×高平哲郎「時代の揺らぎを映す60年代アメリカ映画の愉楽」の323pより
- ^ 「仁義なき戦い」をつくった男たち https://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2003/0503.html スタジオゲストは井筒和幸と、映画評論家の山根貞男。ナレーションは深作映画の常連だった蟹江敬三が担当。
- ^ 「仁義なき戦い」をつくった男たち: 深作欣二と笠原和夫 単行本 – 2005/1/1 山根 貞男 (著), 米原尚志 (著) 出版社 : NHK出版 (2005/1/1) ISBN 978-4140808542
参考文献
[編集]外部リンク
[編集]- 内田吐夢 - allcinema
- 内田吐夢 - KINENOTE
- 内田吐夢 - 日本映画データベース
- Tomu Uchida - IMDb