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'''ストリートボール'''(streetball)は、半面のコートを使用した[[バスケットボール]]である。主に街中(ストリート)で行われることからこう呼ばれる。「'''ストリートバスケット'''」、「'''ストリートバスケットボール'''」とも呼ばれる。
'''ストリートボール'''(streetball)は、屋外のコートを使用し、簡略化されルールの下でプレーされる[[バスケットボール]]の一種である。主に街中(ストリート)で行われることからこう呼ばれる。「'''ストリートバスケット'''」、「'''ストリートバスケットボール'''」とも呼ばれる。


[[Image:VeniceBeachStreetballers.jpg|thumb|right|275px|[[ロサンゼルス]]の[[ヴェニス (カリフォルニア州)|ヴェニスビーチ]]でストリートボールに興じる人々]]
== 概要 ==
== 概要 ==
一般的に公園に設置されたバスケットボールリングとコートを用いて行われる。ポピュラーなバスケットボールとは異なり、5対5の形で行われない場合も多く、競技者の人数によって'''1on1'''(ワンオンワン)、'''3on3'''(スリーオンスリー、[[3x3]])などと呼ばれる。また、審判はいないことが多い。審判が居ないがゆえにトリックと呼ばれる独自のボールムーブが発展した。


日本のストリートボールの大会は、3on3のハーフコート(コートが半分で、リングが1つ)の形態で行われることが多く、「3on3」や「3x3」がストリートバスケそのものを指す単語としてしばしば用いられている。しかし、この競技形態はあくまでも基本的な形であり、ストリートボールそのもの公式ルールは存在しない。通常のオールコート(リングが2箇所)を用いて行う形態もあり、単に「外で行われるバスケがストリートボールであるというきる。実際に、アメリカではオールコートのストリートリーグも存在する。
公園に設置されたバスケットボールリングなどを用い、主に屋外で行うバスケットボールのプレイスタイルである。体育館で行われる通常のバスケットと区別してストリートボールと呼ばれることが多い。


[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では公園などにストリートボールのコートが多く設置されており、近年はバスケットボールブランドの「[[AND1]](アンド・ワン)」が立ち上げた「AND1 MIXTAPE TOUR」も人気を博している。また、ストリートボールから[[NBA]]チームと契約いたる選手もいる。
ゲームは1~5人と、特に決まりはない。人数によって'''1on1'''、'''3on3'''、5on5などと呼ばれるが、日本のストリートボールの大会では、この3on3のハーフコート(コートが半分で、リングが1つ)の形態で行われることが多い。


ストリートボールはイベントとして開催される際には、[[ディスクジョッキー|DJ]]が[[ヒップホップ]]などの音楽をかけ、[[MC (ヒップホップ) |MC]]が常に選手をはやし立てたり、時には観客にゲームの進行やルールを解説しながら試合が展開していく。単純な勝ち負けではなく、1ON1を強調するなど、試合の見せどころや選手自身の楽しみどころにこだわっていることが多い。
しかし、それはあくまでも基本的な形であり、ストリートボールに、「どうやらなければならない」というルールは特に存在しない。通常のオールコート(リングが箇所)を用いて行う形態もあり、単に「外でるバスケがストリートボールであるというの見方が有効あろう。実際に、アメリカではオールコートのストリートグが多数存在し、[[ニューヨーク]]のリーグには日本人選手参加している。


3on3はのちに[[国際バスケットボール連盟]](FIBA)を[[国際競技連盟]]に[[3x3]]、FIBA 33の名でルール作成、実施され、[[ユースオリンピック]]バスケットボール競技に、[[2020年東京オリンピック|2020年]]からは[[夏季オリンピック]]バスケットボールの正式種目に採用されている。
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では公園などにストリートボールのコートが多く設置されており、近年はバスケットボールブランドの「[[AND1]](アンド・ワン)」が立ち上げた「AND1 MIXTAPE TOUR」も人気を博している。また、ストリートから[[NBA]]に上り詰める選手もいる。


=== 独自の技術 ===
プロリーグではないが、日本でも[[代々木公園]]のバスケットコートにおいて、不定期で週末、[http://alldaymag.com/ ALLDAY]という5on5の大会を行っている。これには日本人だけでなく、アメリカ人などの外国人も気軽に参加し、交流を深めるきっかけにもなっている。
ストリートボールでは、試合(ゲーム)の他に、[[フリースタイル]]を行うこともある。フリースタイルとは、ボールを自由に使ったパフォーマンスであり、主にヒップホップなどの音楽に合わせ、[[ブレイクダンス]]などのダンスのステップも使って、ボールハンドリングの技術や見た目の格好良さを見せる。上記のストリートリーグだけでなく、様々な大会において、試合の合間のパフォーマンスショーなどで行われている。ここ数年では、FREESTYLEBATTLE日本一決定戦など、フリースタイルだけの独立した大会も見られる。こちらもストリートボールにおいて重要な項目である。


試合中、トリックというストリートボール独特のスキルをもって、相手を出し抜きいかにクールに得点までもっていくのが醍醐味となっている。
日本ではまだ馴染みの薄いスポーツカテゴリのひとつであるが、[[日本プロバスケットボールリーグ|bjリーグ]]においてストリート出身選手も活躍している。
ルール上、トラベリングや、ダブルドリブルなどトリックとして普通のバスケットボールのルールとは一線を置くところもあるが、通常のバスケットボールのルール上でも使用できるトリックもある。


=== 日本における概況 ===
ストリートを、単に「体育館バスケ」から排他された者や実力が無い者の集まり、と捉えることはできない。「プレイをする場所がない」という現実的な問題から、自分たちがそれでもプレイを続ける目的についてじっくり考える姿勢は、スポーツをすることの意味だけでなく、何かを一生懸命やることについても、わかりやすく問いかけてくる。しかし、単にバスケットの「[[プレイ]]」を楽しむことに集中しているという側面も持つ。その意味で、ストリートボールは、[[カルチャー]]性を強くアピールしていると言える。
日本では[[代々木公園]]のバスケットコートにおいて、不定期でALLDAYという5on5の大会が行われている。日本ではまだ馴染みの薄いスポーツであるが、[[日本プロバスケットボールリーグ|bjリーグ]]においても[[青木康平]]などストリートボール出身選手が契約にたる例も存在する。


2005年11月より2010年秋まで、ハーフコートの3ON3ルールでのストリートボールリーグ「LEGEND」が開催され、2回の全国ツアー(ZEPPツアー)を行い、ストリートボール普及活動が行なわれた。(明星大学 芝山栄二監督や現NBAアナリスト 佐々木クリス氏が現役の頃、立ち上げから運営面でもプレイヤーとしても関与している)
ストリートボールはイベントとして開催される際には、[[ディスクジョッキー|DJ]]が[[ヒップホップ]]などの音楽をかけ、[[MC (ヒップホップ) |MC]]が常に選手をはやし立てたり、時には観客にゲームの進行やルールを解説しながら試合が展開していく。単純な勝ち負けではなく、1ON1を強調するなど、試合の見せどころや選手自身の楽しみどころにこだわっていることが多い。


また、AND1ミックステープツアーもジャパンツアーが開催され、2007年はbjリーグから選抜チームも参加した。
2005年11月、ストリートボールリーグ「[http://www.streetlegend.jp/ LEGEND]」が開幕。このLEGENDが既存のストリートの大会と大きく異なるところは、プロリーグであり、参加した選手には出場料が支払われることである。LEGENDはチームごとではなく、選手それぞれチームを試合ごとに変更し個人成績を競うのが通例。ハーフコートの3ON3を中心に行われる。SEASONは5~6ヶ月を基本に、週末の日中に商業施設の広場などで試合を無料で開催し、節目のイベントではクラブを使う。


さらに2007年12月、LEGENDの開催にも携わり、bjリーグ[[東京アパッチ]]の青木康平が所属していたプロストリートボールクルーのFar East Ballersが主催した。
また、AND1 ミックステープツアーもジャパンツアーが開催され、2007年はbjリーグから選抜チームも参加した。


さらに2007年12月、LEGENDの開催にも携わり、bjリーグ[[東京アパッチ]]の[[青木康平]]が所属していたことでも知られる、プロストリートボールクルー「[http://www.fareastballers.com/index.html FAR EAST BALLERS]」が主催した、2つ目のプロストリートボールリーグ「[http://www.somecity.tv/ SOMECITY](サムシティ)が開幕。SOMECITYは、古くから日本のストリートボールシーンを支えた[http://www.team-s.jp/ TEAM-S]をはじめ、チームごとに勝敗を競う形態をとっており、試合はハーフコートの3ON3で行われる。2008年月の段階では、主にクラブを使い、入場料をとって開催されている。
2つ目のストリートボールリーグSOMECITY (サムシティ) が開幕。SOMECITYは、古くから日本のストリートボールシーンを支えたTEAM-Sをはじめ、チームごとに勝敗を競う形態をとっており、試合はハーフコートの3ON3で行われる。2008年1月の段階では、主にクラブを使い、入場料をとって開催されている。


その後、2010年にLEGENDが終了。その流れを組む新リーグ「HOOPERS(フーパーズ)」が2011年に開幕。国内最高峰のストリートボーラーを集め、“個人最強”を決めると言う、LEGEND時代の画期的なリーグ形式を踏襲し、更に演出面を強化しエンターテイメント性を追求している。またエキシビションゲームでは、上記の青木康平や、[[並里成]]、[[堤啓士朗]]、[[阿部友和]]など、リーグの垣根を越えた選手を招きゲームを行っている。
地方でもストリートボールは盛んで、1994年から大阪ではバスケットボール専用の建物内のコートを使用し、毎月第3日曜日に、プロからアマチュアまで全員参加型のストリートボール(3on3)トーナメントイベント「[http://www.nks-405.co.jp/ BALLERS DELIGHT]」がある。「AND1 MIXTAPE TOUR」唯一のアジア人プレイヤー [[森下雄一郎]]選手もアメリカに渡米する以前に参加していたことでも知られる。


== 関連項目 ==
ストリートボールでは、試合(ゲーム)の他に、[[フリースタイル]]を行うこともある。フリースタイルとは、ボールを自由に使ったパフォーマンスであり、主に[[ヒップホップ]]などの音楽に合わせ、[[ブレイクダンス]]などのダンスのステップも使って、ボールハンドリングの技術や見た目の格好良さを見せる。上記のストリートリーグだけでなく、様々な大会において、試合の合間のパフォーマンスショーなどで行われている。ここ数年では、「[http://www.freestylebattle.jp/index.html FREESTYLEBATTLE日本一決定戦]」など、フリースタイルだけの独立した大会も見られる。こちらもストリートボールにおいて重要な項目である。
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*[[3x3]]

*[[ハーレム・グローブトロッターズ]]
トリック:
*[[3x3.EXE]]
試合中、トリックというストバス独特のスキルをもって、相手を出し抜きいかにクールに得点までもっていくのが醍醐味となっている。
ルール上、トラベリングや、ダブルドリブルなどトリックとして普通のバスケットボールのルールとは一線を置くところもあるが、通常のバスケットボールのルール上でも使用できるトリックもある。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*[http://www.somecity.tv/ SOMECITY]
{{commons|Category:Streetball}}
*[http://www.hoopers.jp/ HOOPERS]

*[http://www.legendbasketball.jp/ LEGEND]
*[http://alldaymag.com/ ALLDAY]
*[http://alldaymag.com/ ALLDAY]

*[http://www.streetlegend.jp/ LEGEND]

*[http://www.somecity.tv/ SOMECITY]

*[http://www.fareastballers.com/index.html FAR EAST BALLERS]
*[http://www.fareastballers.com/index.html FAR EAST BALLERS]

*[http://www.hoopinthehood.com/index.html HOOP IN THE HOOD]
*[http://www.hoopinthehood.com/index.html HOOP IN THE HOOD]
*[http://www.hoop7.jp/ JAPAN REPS.]
*[http://www.courtsoftheworld.com/ Courts Of The World]


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*[http://www.brkn.jp/index.html Breakin!]
{{デフォルト:すとりとほ}}

[[Category:バスケットボール]]
*[http://www.nks-405.co.jp/ BALLERS DELIGHT]
[[Category:ストリート・カルチャー]]

*[http://www.courtsoftheworld.com/ http://www.courtsoftheworld.com/] Courts Of The World

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[[ru:Стритбол]]
[[zh:街頭籃球]]

2024年6月23日 (日) 01:50時点における版

ストリートボール(streetball)とは、屋外のコートを使用し、簡略化されたルールの下でプレーされるバスケットボールの一種である。主に街中(ストリート)で行われることからこう呼ばれる。「ストリートバスケット」、「ストリートバスケットボール」とも呼ばれる。

ロサンゼルスヴェニスビーチでストリートボールに興じる人々

概要

一般的に公園に設置されたバスケットボールリングとコートを用いて行われる。ポピュラーなバスケットボールとは異なり、5対5の形で行われない場合も多く、競技者の人数によって1on1(ワンオンワン)、3on3(スリーオンスリー、3x3)などと呼ばれる。また、審判はいないことが多い。審判が居ないがゆえにトリックと呼ばれる独自のボールムーブが発展した。

日本のストリートボールの大会は、3on3のハーフコート(コートが半分で、リングが1つ)の形態で行われることが多く、「3on3」や「3x3」がストリートバスケそのものを指す単語としてしばしば用いられている。しかし、この競技形態はあくまでも基本的な形であり、ストリートボールそのものに公式ルールは存在しない。通常のオールコート(リングが2箇所)を用いて行う形態もあり、単に「外で行われるバスケがストリートボールである」という定義もできる。実際に、アメリカではオールコートのストリートボールリーグも存在する。

アメリカでは公園などにストリートボールのコートが多く設置されており、近年はバスケットボールブランドの「AND1(アンド・ワン)」が立ち上げた「AND1 MIXTAPE TOUR」も人気を博している。また、ストリートボールからNBAチームと契約にいたる選手もいる。

ストリートボールはイベントとして開催される際には、DJヒップホップなどの音楽をかけ、MCが常に選手をはやし立てたり、時には観客にゲームの進行やルールを解説しながら試合が展開していく。単純な勝ち負けではなく、1ON1を強調するなど、試合の見せどころや選手自身の楽しみどころにこだわっていることが多い。

3on3はのちに国際バスケットボール連盟(FIBA)を国際競技連盟3x3、FIBA 33の名でルール作成、実施され、ユースオリンピックバスケットボール競技に、2020年からは夏季オリンピックバスケットボールの正式種目に採用されている。

独自の技術

ストリートボールでは、試合(ゲーム)の他に、フリースタイルを行うこともある。フリースタイルとは、ボールを自由に使ったパフォーマンスであり、主にヒップホップなどの音楽に合わせ、ブレイクダンスなどのダンスのステップも使って、ボールハンドリングの技術や見た目の格好良さを見せる。上記のストリートリーグだけでなく、様々な大会において、試合の合間のパフォーマンスショーなどで行われている。ここ数年では、FREESTYLEBATTLE日本一決定戦など、フリースタイルだけの独立した大会も見られる。こちらもストリートボールにおいて重要な項目である。

試合中、トリックというストリートボール独特のスキルをもって、相手を出し抜きいかにクールに得点までもっていくのが醍醐味となっている。 ルール上、トラベリングや、ダブルドリブルなどトリックとして普通のバスケットボールのルールとは一線を置くところもあるが、通常のバスケットボールのルール上でも使用できるトリックもある。

日本における概況

日本では代々木公園のバスケットコートにおいて、不定期でALLDAYという5on5の大会が行われている。日本ではまだ馴染みの薄いスポーツであるが、bjリーグにおいても青木康平などストリートボール出身選手が契約にいたる例も存在する。

2005年11月より2010年秋まで、ハーフコートの3ON3ルールでのストリートボールリーグ「LEGEND」が開催され、2回の全国ツアー(ZEPPツアー)を行い、ストリートボール普及活動が行なわれた。(明星大学 芝山栄二監督や現NBAアナリスト 佐々木クリス氏が現役の頃、立ち上げから運営面でもプレイヤーとしても関与している)

また、AND1ミックステープツアーもジャパンツアーが開催され、2007年はbjリーグから選抜チームも参加した。

さらに2007年12月、LEGENDの開催にも携わり、bjリーグ東京アパッチの青木康平が所属していたプロストリートボールクルーのFar East Ballersが主催した。

2つ目のストリートボールリーグSOMECITY (サムシティ) が開幕。SOMECITYは、古くから日本のストリートボールシーンを支えたTEAM-Sをはじめ、チームごとに勝敗を競う形態をとっており、試合はハーフコートの3ON3で行われる。2008年1月の段階では、主にクラブを使い、入場料をとって開催されている。

その後、2010年にLEGENDが終了。その流れを組む新リーグ「HOOPERS(フーパーズ)」が2011年に開幕。国内最高峰のストリートボーラーを集め、“個人最強”を決めると言う、LEGEND時代の画期的なリーグ形式を踏襲し、更に演出面を強化しエンターテイメント性を追求している。またエキシビションゲームでは、上記の青木康平や、並里成堤啓士朗阿部友和など、リーグの垣根を越えた選手を招きゲームを行っている。

関連項目

外部リンク