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「マディナ・タイマゾワ」の版間の差分

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'''マディナ・タイマゾワ'''(Madina Taimazova [[1999年]][[6月30日]]- )は[[ロシア]]出身の[[オセット人]][[柔道]]選手。階級は70kg級<ref name="judobase">[http://www.judobase.org/#/competitor/profile/21422 profile]</ref><ref name="judoinside">[https://www.judoinside.com/judoka/95746/Madina_Taimazova/judo-results Judo results]</ref><ref>[https://region15.ru/madina-tajmazova-vyigrala-kubok-evropy-po-dzyudo Мадина Таймазова выиграла кубок Европы по дзюдо]</ref>。父親は[[レスリング]]フリースタイルの指導者。叔父の[[アルトゥール・タイマゾフ]]はレスリングの[[ウズベキスタン]]代表としてフリースタイル120kg級でオリンピック3連覇を達成したが、そのうち2つの金メダルは[[ドーピング]]により後に剥奪された<ref>[https://www.sankei.com/sports/amp/190724/spo1907240008-a.html 2個目の五輪「金」剥奪 レスリングのタイマゾフ] [[産経新聞]] 2019年7月24日</ref><ref name="nikkan">[https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/judo/news/202107280000974.html 柔道タイマゾワ死力尽くし銅メダル、失神負け含む5試合40分53秒熱闘] [[日刊スポーツ]] 2020年7月28日</ref>。
'''マディナ・タイマゾワ'''(Madina Taimazova、{{lang-ru|Мадина Андреевна Таймазова}}、{{lang-os|Таймазты Андрейы чызг Мадинæ}} [[1999年]][[6月30日]]- )は[[ロシア]]の[[北オセチア・アラニヤ共和国]]出身の[[オセット人]][[柔道]]選手。階級は70kg級<ref name="judobase">[http://www.judobase.org/#/competitor/profile/21422 profile]</ref><ref name="judoinside">[https://www.judoinside.com/judoka/95746/Madina_Taimazova/judo-results Judo results]</ref><ref>[https://region15.ru/madina-tajmazova-vyigrala-kubok-evropy-po-dzyudo Мадина Таймазова выиграла кубок Европы по дзюдо]</ref>。父親は[[レスリング]]フリースタイルの指導者。叔父の[[アルトゥール・タイマゾフ]]はレスリングの[[ウズベキスタン]]代表としてフリースタイル120kg級でオリンピック3連覇を達成したが、そのうち2つの金メダルは[[ドーピング]]により後に剥奪された<ref>[https://www.sankei.com/sports/amp/190724/spo1907240008-a.html 2個目の五輪「金」剥奪 レスリングのタイマゾフ] [[産経新聞]] 2019年7月24日</ref><ref name="nikkan">[https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/judo/news/202107280000974.html 柔道タイマゾワ死力尽くし銅メダル、失神負け含む5試合40分53秒熱闘] [[日刊スポーツ]] 2020年7月28日</ref>。


==経歴==
==経歴==
2015年の[[世界カデ柔道選手権大会|世界カデ]]70㎏級で3位になると、2016年のヨーロッパカデでは優勝した<ref name="judoinside"/>。2017年には[[ヨーロッパジュニア柔道選手権大会|ヨーロッパジュニア]]で優勝した<ref name="judoinside"/>。団体戦では準決勝のフランス戦で[[スマホ]]を畳に落とすアクシデントを起こし、試合にスマホを持ち込んだことが発覚したため反則負けを喫して、チームは3位にとどまった<ref name="judoinside"/><ref>[https://web.archive.org/web/20170919121009/http://www.eju.net/french-women-regain-junior-team-titile-5499 French Women Regain Junior Team Title]</ref>。[[2017年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]の団体戦でも3位だった<ref name="judoinside"/>。2018年にはヨーロッパジュニア団体戦で優勝すると、[[2018年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]団体戦とU23ヨーロッパ選手権では3位になった<ref name="judoinside"/>。2019年には[[2019年夏季ユニバーシアードにおける柔道競技|ユニバーシアード]]の決勝で[[田中志歩]]に[[内股]]で敗れて2位だったが、[[世界柔道団体選手権大会|世界団体]]では3位に入った<ref name="judoinside"/>。[[2019年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]では決勝で[[朝飛真実]]に合技で敗れて2位、団体戦でも2位だった<ref name="judoinside"/>。2020年の[[ヨーロッパ柔道選手権大会|ヨーロッパ選手権]]では3位となった<ref name="judoinside"/>。2021年の[[ワールドマスターズ2021|ワールドマスターズ]]では決勝で[[大野陽子]]に[[縦四方固]]で敗れて2位、ヨーロッパ選手権では3位だった<ref name="judobase"/>。地元で開催された[[グランドスラム・カザン2021|グランドスラム・カザン]]では準決勝で元世界チャンピオンの[[新井千鶴]]を技ありで破るなどして優勝した<ref>[https://www.judoinside.com/news/4517/Madina_Taimazova_surprises_Arai_and_herself_with_Grand_Slam_victory Madina Taimazova surprises Arai and herself with Grand Slam victory ]</ref>。7月に[[日本武道館]]で開催された[[2020年東京オリンピックの柔道競技|東京オリンピック]]では[[東京2020オリンピックのROC|ロシアオリンピック委員会]]名義で出場すると、3回戦でブラジルの[[マリア・ポルテラ]]に[[ゴールデンスコア|GS]]を含めて14分58秒の戦いの末に反則勝ちした。その後の準決勝では新井と16分41秒もの戦いの末に[[送襟絞]]で失神して敗れるも、3位決定戦では世界チャンピオンであるクロアチアの[[バルバラ・マティッチ]]を技ありで破って3位になった。今大会は10試合分に相当する40分53秒も戦うことになった<ref name="nikkan"/><ref>[https://www.ijf.org/competition/2035 Olympic Games Tokyo 2020]</ref>。
2015年の[[世界カデ柔道選手権大会|世界カデ]]70㎏級で3位になると、2016年のヨーロッパカデでは優勝した<ref name="judoinside"/>。2017年には[[ヨーロッパジュニア柔道選手権大会|ヨーロッパジュニア]]で優勝した<ref name="judoinside"/>。団体戦では準決勝のフランス戦で[[スマホ]]を畳に落とすアクシデントを起こし、試合にスマホを持ち込んだことが発覚したため反則負けを喫して、チームは3位にとどまった<ref name="judoinside"/><ref>[https://web.archive.org/web/20170919121009/http://www.eju.net/french-women-regain-junior-team-titile-5499 French Women Regain Junior Team Title]</ref>。[[2017年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]の団体戦でも3位だった<ref name="judoinside"/>。2018年にはヨーロッパジュニア団体戦で優勝すると、[[2018年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]団体戦とU23ヨーロッパ選手権では3位になった<ref name="judoinside"/>。2019年には[[2019年夏季ユニバーシアードにおける柔道競技|ユニバーシアード]]の決勝で[[田中志歩]]に[[内股]]で敗れて2位だったが、[[世界柔道団体選手権大会|世界団体]]では3位に入った<ref name="judoinside"/>。[[2019年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]では決勝で[[朝飛真実]]に合技で敗れて2位、団体戦でも2位だった<ref name="judoinside"/>。2020年の[[ヨーロッパ柔道選手権大会|ヨーロッパ選手権]]では3位となった<ref name="judoinside"/>。2021年の[[ワールドマスターズ2021|ワールドマスターズ]]では決勝で[[大野陽子]]に[[縦四方固]]で敗れて2位、ヨーロッパ選手権では3位だった<ref name="judobase"/>。地元で開催された[[グランドスラム・カザン2021|グランドスラム・カザン]]では準決勝で元世界チャンピオンの[[新井千鶴]]を技ありで破るなどして優勝した<ref>[https://www.judoinside.com/news/4517/Madina_Taimazova_surprises_Arai_and_herself_with_Grand_Slam_victory Madina Taimazova surprises Arai and herself with Grand Slam victory ]</ref>。7月に[[日本武道館]]で開催された[[2020年東京オリンピックの柔道競技|東京オリンピック]]では[[東京2020オリンピックのROC|ロシアオリンピック委員会]]名義で出場すると、3回戦でブラジルの[[マリア・ポルテラ]]に[[ゴールデンスコア|GS]]を含めて14分58秒の戦いの末に反則勝ちした。その後の準決勝では新井と16分41秒もの戦いの末に[[送襟絞]]で失神して敗れるも、3位決定戦では世界チャンピオンであるクロアチアの[[バルバラ・マティッチ]]を技ありで破って3位になった。今大会は10試合分に相当する40分53秒も戦うことになった<ref name="nikkan"/><ref>[https://www.ijf.org/competition/2035 Olympic Games Tokyo 2020]</ref>。[[2020年東京オリンピックの柔道競技|混合団体]]では準決勝で新井に合技で敗れるなどして5位だった<ref>[https://www.ijf.org/competition/2273 Olympic Games Tokyo Teams 2020]</ref>。2022年の[[グランドスラム・ウランバートル2022|グランドスラム・ウランバートル]]ではIJF名義で出場すると、決勝で大野を[[浮技]]で破るなどオール一本勝ちして優勝した<ref>[https://www.ijf.org/competition/2364 Ulaanbaatar Grand Slam 2022]</ref>。2023年の[[2023年世界柔道選手権大会|世界選手権]]では中立の立場で出場するも、準々決勝でドイツの[[ジョヴァンナ・スコッチマッロ]]に技ありで敗れるなどして7位だった<ref>[https://www.ijf.org/competition/2442 World Judo Championships - Doha 2023 Individuals 2023]</ref>。[[グランドスラム・アブダビ2023|グランドスラム・アブダビ]]で優勝するが、ヨーロッパ選手権では2位だった<ref name="judobase"/>。[[グランドスラム・東京2023|グランドスラム・東京]]では準決勝で田中に技ありで敗れると、3位決定戦でもルーマニアのセラフィマ・モスカルに絞め落とされて5位だった<ref>[https://www.ijf.org/competition/2455 Tokyo Grand Slam 2023]</ref>。2024年5月の[[2024年世界柔道選手権大会|世界選手権]]では3位になった<ref>[https://www.ijf.org/competition/2787 Abu Dhabi World Championships Seniors 2024 Individuals ]</ref>。2024年6月に[[IOC]]は、ロシアによるウクライナへの[[2022年ロシアのウクライナ侵攻|軍事侵攻]]を積極的に支持する選手や軍関係者を除外するIOCの審査基準に該当するとして、タイマゾワの[[2024年パリオリンピックの柔道競技|パリオリンピック]]出場を拒否した<ref>[https://www.judoinside.com/news/6727/Russian_Judo_Team_withdraws_from_Paris_Olympics_amid_controversy_over_IOC_athlete_selection Russian Judo Team withdraws from Paris Olympics amid controversy over IOC athlete selection]</ref>。


[[IJF]]世界ランキングは4058ポイント獲得で12位(21/6/28現在)<ref>[http://www.intjudo.eu/fo-Rankingir World ranking list]</ref>。
[[IJF]]世界ランキングは5036ポイント獲得で23位(24/6/25現在)<ref>[http://www.intjudo.eu/fo-Rankingir World ranking list]</ref>。


==主な戦績==
==主な戦績==
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*[[2021年]] - [[グランドスラム・カザン2021|グランドスラム・カザン]] 優勝
*[[2021年]] - [[グランドスラム・カザン2021|グランドスラム・カザン]] 優勝
*[[2021年]] - [[2020年東京オリンピックの柔道競技|東京オリンピック]] 3位
*[[2021年]] - [[2020年東京オリンピックの柔道競技|東京オリンピック]] 3位
*[[2021年]] - [[2020年東京オリンピックの柔道競技|東京オリンピック混合団体]] 5位
(出典<ref name="judobase"/>、JudoInside.com)
*[[2022年]] - [[グランドスラム・ウランバートル2022|グランドスラム・ウランバートル]] 優勝
*[[2023年]] - [[2023年世界柔道選手権大会|世界選手権]] 7位
*[[2023年]] - [[グランドスラム・ウランバートル2023|グランドスラム・ウランバートル]] 3位
*[[2023年]] - [[グランドスラム・アブダビ2023|グランドスラム・アブダビ]] 優勝
*[[2023年]] - ヨーロッパ選手権 3位
*[[2023年]] - [[グランドスラム・東京2023|グランドスラム・東京]] 5位
*[[2024年]] - [[グランドスラム・アンタルヤ2024|グランドスラム・アンタルヤ]] 3位
*[[2024年]] - [[2024年世界柔道選手権大会|世界選手権]] 3位
(出典<ref name="judobase"/>、JudoInside.com)


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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{{DEFAULTSORT:たいまそわ まていな}}
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[[Category:ロシアの女子柔道家]]
[[Category:ロシアの女子柔道家]]
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[[Category:1999年生]]
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[[Category:存命人物]]
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2024年6月29日 (土) 18:50時点における最新版

獲得メダル
ロシアの旗 ロシア
柔道
オリンピック
2021 東京 70kg級
世界選手権
2024 アブダビ 70㎏級
世界団体
2019 東京 70kg級
世界ジュニア
2019 マラケシュ 70kg級
世界カデ
2015 サラエボ 70kg級

マディナ・タイマゾワ(Madina Taimazova、ロシア語: Мадина Андреевна Таймазоваオセット語: Таймазты Андрейы чызг Мадинæ 1999年6月30日- )はロシア北オセチア・アラニヤ共和国出身のオセット人柔道選手。階級は70kg級[1][2][3]。父親はレスリングフリースタイルの指導者。叔父のアルトゥール・タイマゾフはレスリングのウズベキスタン代表としてフリースタイル120kg級でオリンピック3連覇を達成したが、そのうち2つの金メダルはドーピングにより後に剥奪された[4][5]

経歴

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2015年の世界カデ70㎏級で3位になると、2016年のヨーロッパカデでは優勝した[2]。2017年にはヨーロッパジュニアで優勝した[2]。団体戦では準決勝のフランス戦でスマホを畳に落とすアクシデントを起こし、試合にスマホを持ち込んだことが発覚したため反則負けを喫して、チームは3位にとどまった[2][6]世界ジュニアの団体戦でも3位だった[2]。2018年にはヨーロッパジュニア団体戦で優勝すると、世界ジュニア団体戦とU23ヨーロッパ選手権では3位になった[2]。2019年にはユニバーシアードの決勝で田中志歩内股で敗れて2位だったが、世界団体では3位に入った[2]世界ジュニアでは決勝で朝飛真実に合技で敗れて2位、団体戦でも2位だった[2]。2020年のヨーロッパ選手権では3位となった[2]。2021年のワールドマスターズでは決勝で大野陽子縦四方固で敗れて2位、ヨーロッパ選手権では3位だった[1]。地元で開催されたグランドスラム・カザンでは準決勝で元世界チャンピオンの新井千鶴を技ありで破るなどして優勝した[7]。7月に日本武道館で開催された東京オリンピックではロシアオリンピック委員会名義で出場すると、3回戦でブラジルのマリア・ポルテラGSを含めて14分58秒の戦いの末に反則勝ちした。その後の準決勝では新井と16分41秒もの戦いの末に送襟絞で失神して敗れるも、3位決定戦では世界チャンピオンであるクロアチアのバルバラ・マティッチを技ありで破って3位になった。今大会は10試合分に相当する40分53秒も戦うことになった[5][8]混合団体では準決勝で新井に合技で敗れるなどして5位だった[9]。2022年のグランドスラム・ウランバートルではIJF名義で出場すると、決勝で大野を浮技で破るなどオール一本勝ちして優勝した[10]。2023年の世界選手権では中立の立場で出場するも、準々決勝でドイツのジョヴァンナ・スコッチマッロに技ありで敗れるなどして7位だった[11]グランドスラム・アブダビで優勝するが、ヨーロッパ選手権では2位だった[1]グランドスラム・東京では準決勝で田中に技ありで敗れると、3位決定戦でもルーマニアのセラフィマ・モスカルに絞め落とされて5位だった[12]。2024年5月の世界選手権では3位になった[13]。2024年6月にIOCは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を積極的に支持する選手や軍関係者を除外するIOCの審査基準に該当するとして、タイマゾワのパリオリンピック出場を拒否した[14]

IJF世界ランキングは5036ポイント獲得で23位(24/6/25現在)[15]

主な戦績

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(出典[1]、JudoInside.com)

脚注

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外部リンク

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