「チャック・ノリスの 地獄のヒーロー2」の版間の差分
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| 前作 = [[地獄のヒーロー]] |
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衰弱からマラリアに感染し瀕死の状態となったフランクリン曹長を助けるため、ブラドックは遂に供述書にサインをする。しかし、イン大佐は約束を反故にしたばかりか |
衰弱からマラリアに感染し瀕死の状態となったフランクリン曹長を助けるため、ブラドックは遂に供述書にサインをする。しかし、イン大佐は約束を反故にしたばかりか、フランクリン曹長は[[キニーネ]]と偽ってヘロインを大量に投与された上に生きたまま焼き殺されるに至る。 |
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周囲はガケと山に覆われたジャングル、ワナは張り巡らされ、通り抜けられる橋もない、逃亡は死を意味する。隙を見て脱走したオペルカ伍長の行方も知れないままだったが、ブラドックは仲間を救うため、収容所からの脱出を決意する。 |
周囲はガケと山に覆われたジャングル、ワナは張り巡らされ、通り抜けられる橋もない、逃亡は死を意味する。隙を見て脱走したオペルカ伍長の行方も知れないままだったが、ブラドックは仲間を救うため、収容所からの脱出を決意する。 |
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== キャスト == |
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※括弧内は日本語吹替え(初回放送:1988年5月19日 [[テレビ東京]] 『[[木曜洋画劇場]]』※BDに収録。) |
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地獄のヒーローシリーズ第二弾。原題のサブタイトルが示すように、ブラドックの戦いの“始まり”ともいうべき、第一作目の前日譚を描く。ただし当初は、本作が一作目よりも先に製作されており、時系列通り続編として製作されていたのは本来は一作目の方であった。前作の派手な救出劇に比べれば、本作は若干地味な仕上がりと言えなくもないが、逆に収容所という閉じた空間での葛藤劇を丹念な演出で描くことで、敵味方を通し人物描写に深みを与えることに成功している。チャック・ノリスの演じるブラドックというキャラクターの強靭さも、通り一辺倒のワンマンアミーではなく、部下を案じる故、敵の要求に屈するシーン等、キャラクターの魅力は深く増している。 |
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そして収容所を包囲している大自然の描写も迫力があり、また単なる脱出劇ではなく、捕らわれた部下を救出する為の脱出である為、脱出した収容所に再び攻め入るという作劇の妙も効いている。 |
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冒頭にインサートされている戦没者追悼記念式典や大統領の演説は、[[アーカイブ]]の実映像を使用しており、現実の[[ロナルド・レーガン]]大統領本人による戦死者への悼辞である。 |
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一作目ほどの大ヒットには至らなかったが、アメリカでは公開第一週で$3,868,515を上げ、ボックスオフィス初登場3位のヒットを記録した。日本では劇場未公開。1987年1月14日に[[東映ビデオ]]よりVHSが発売。テレビ初放映は1988年5月19日「[[木曜洋画劇場]]」([[テレビ東京]])。「木曜洋画劇場」での放送の際、ブラドックによってイン大佐が収容所ごと爆死させられるラストシーンの後に、一方的に悪として描かれた共産勢力(北ベトナム)への配慮として、「イン大佐は捕虜虐待の罪で、ベトナム本国からも裁かれた」という[[テロップ]]が挿入されている。オリジナルフィルムには、そのようなテロップもナレーションも存在していない。 |
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== 撮影エピソード == |
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チャック・ノリスが俳優人生の中で、最も心が張り裂けるような思いで役を演じたのは、『地獄のヒーロー2』の1シーンだったと言う。 |
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捕虜となった部下が病魔に襲われ瀕死の状態に陥る、一刻の猶予もないと判断したブラドックは、収容所所長のイン大佐を呼ぶ。適切な治療と引き換えに、ブラドックはイン大佐から迫られていた嘘の供述書にサインをする。 しかし部下は命を救われることなく、毒薬を注射されたうえに、ブラドックの目の前で生きたまま焼き殺されてしまうのだ。 |
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それはチャックの俳優としての生涯で最も難しいシーンとなった。しかも2日連続で撮り終えなければいけなかった。1日目は兵士が焼かれるシーンを撮り、2日目はチャックがそれを見た時の表情を撮影する。チャックは、ただシーンに反応するのではなく、内側から感情を汲み上げなくてはいけなかった。それだけの感情を汲み出すには方法はただひとつだった。チャックは撮影班に言った。「この撮影は1回きりだ。1回のテイクで撮り終えてくれ」カメラが回ると、チャックはベトナムにいた弟ウィーランドのことを思った。部下を先導し、罠を警告したばっかりにベトコンに惨殺された弟。それから、ウィーランドが無言で帰宅し埋葬される日をチャックは思い出した。その結果、映画に必要な悲しい感情を吹き込むことができた。しかし同時に、彼はもう二度とこんなことはやるまいと心の中で誓った。 |
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== スタッフ == |
== スタッフ == |
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* 脚本: スティーヴ・ビング、ラリー・レヴィンソン、アーサー・シルヴァー |
* 脚本: スティーヴ・ビング、ラリー・レヴィンソン、アーサー・シルヴァー |
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* 撮影: ジョージ・スタール・Jr |
* 撮影: ジョージ・スタール・Jr |
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* 音楽: ブライアン・メイ |
* 音楽: [[ブライアン・メイ (作曲家)|ブライアン・メイ]] |
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== 出演 == |
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== 脚注 == |
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== 参考文献 == |
== 参考文献 == |
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*Chuck Norris, Ken Abraham 『Against All Odds: my Story』 Broadman & Holman Pub ISBN |
*Chuck Norris, Ken Abraham 『Against All Odds: my Story』 Broadman & Holman Pub ISBN 0805431616、ISBN 978-0805431612 |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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[[Category:捕虜を題材とした映画作品]] |
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[[Category:脱獄を題材とした映画作品]] |
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[[Category:フィリピンで製作された映画作品]] |
2024年7月3日 (水) 10:37時点における最新版
チャック・ノリスの 地獄のヒーロー2 | |
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Missing in Action 2: The Beginning | |
監督 | ランス・フール |
脚本 |
スティーヴ・ビング ラリー・レヴィンソン アーサー・シルヴァー |
製作 |
メナハム・ゴーラン ヨーラン・グローバス |
出演者 |
チャック・ノリス スーン=テック・オー |
音楽 | ブライアン・メイ |
撮影 | ジョージ・スタール・Jr |
編集 |
マーク・コンテ マーカス・マントン |
製作会社 | キャノン・フィルムズ |
配給 | キャノン・フィルムズ |
公開 | 1985年3月1日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $2,410,000[1] |
興行収入 | $10,755,447[1] |
前作 | 地獄のヒーロー |
次作 | ブラドック/地獄のヒーロー3 |
『チャック・ノリスの 地獄のヒーロー2』(Missing in Action 2: The Beginning)は、1985年のアメリカ映画。アクション映画。原題のMissing in Actionとは軍隊用語で『戦闘中行方不明』を表し、MIAとも略される。TV放送時の邦題は『地獄のヒーロー2/復讐のブラドック』。『地獄のヒーロー』シリーズの二作目。
ストーリー
1972年ベトナム、ブラドック大佐の部隊を乗せたヘリが墜落、戦闘中行方不明(MIA)となった。
号砲が鳴り響いた。戦没者追悼記念日に、1人の戦死者の葬儀が行われた。ベトナム戦線で散った兵士が無名兵士の墓に葬られたのだ。アメリカ軍がサイゴンを去って10年後、ようやくパレードが行われた。ドラムと悲歌に送られ、雨の中を棺が厳かに進んだが、アーリントン墓地では行方不明になったままの肉親を案ずる人々が待っていた。「息子はまだ生きているのか」「ジュネーブ協定違反の虐待が実際に行われているのか」「捕虜が尋問を受けているという噂は事実だろうか」彼等の頼りは大統領の言葉だけだった。
「我々は最後の章も書かないし本も閉じていない。記憶も捨てていない」「我が国のベトナム介入は永久に終わらない。行方不明(MIA)の将兵の安否が明確になるまでは」
ブラドック以下5人の兵士は捕らわれ捕虜収容所に送られる。そこで彼らを待っていたのは、過酷な強制労働と残忍な拷問だった。「ジュネーブ協定に違反している」と抗議するブラドックに対し、捕虜収容所所長イン大佐は「協定は捕虜に適用される。お前たちは捕虜ではない、ただの犯罪者だ」と言い放つ。そして、ブラドックに「ここから抜け出す道はただ一つ、アメリカの戦争犯罪を認めることだ」と迫る。
衰弱からマラリアに感染し瀕死の状態となったフランクリン曹長を助けるため、ブラドックは遂に供述書にサインをする。しかし、イン大佐は約束を反故にしたばかりか、フランクリン曹長はキニーネと偽ってヘロインを大量に投与された上に生きたまま焼き殺されるに至る。
周囲はガケと山に覆われたジャングル、ワナは張り巡らされ、通り抜けられる橋もない、逃亡は死を意味する。隙を見て脱走したオペルカ伍長の行方も知れないままだったが、ブラドックは仲間を救うため、収容所からの脱出を決意する。
キャスト
※括弧内は日本語吹替え(初回放送:1988年5月19日 テレビ東京 『木曜洋画劇場』※BDに収録。)
- ジェームス・ブラドック大佐 - チャック・ノリス(堀勝之祐)
- イン大佐 - スーン=テック・オー(中田浩二)
- デヴィッド・ネスター大尉 - スティーヴン・ウィリアムズ(谷口節)
- ホー大尉 - ベネット・オータ(中庸助)
- アンソニー・マジリ中尉 - コジー・コスタ(納谷六朗)
- ローレンス・オペルカ伍長 - ジョー・マイケル・テリー(大塚芳忠)
- フランソワ - クリストファー・ケリー(佐古正人)
- アーネスト・フランクリン(フランキー)曹長 - ジョン・ウェスリー(戸谷公次)
- ドウ・シュウ - デヴィッド・チャン(立木文彦)
- ラオ - プロフェッサー・トオル・タナカ(郷里大輔)
- エマソン - クリストファー・ケリー(塚田正昭)
- ソルジャー - ジョセフ・ヒュー
- ガード - リック・セグレト
- カートル - ディーン・ラファエル・フェルナンディーニ
- ケリー - ミーシャ・ハウザーマン
スタッフ
- 監督: ランス・フール
- 製作: メナハム・ゴーラン、ヨーラン・グローバス
- 脚本: スティーヴ・ビング、ラリー・レヴィンソン、アーサー・シルヴァー
- 撮影: ジョージ・スタール・Jr
- 音楽: ブライアン・メイ
脚注
- ^ a b “Missing in Action II: The Beginning (1985)” (英語). Box Office Mojo. 2012年2月20日閲覧。
参考文献
- Chuck Norris, Ken Abraham 『Against All Odds: my Story』 Broadman & Holman Pub ISBN 0805431616、ISBN 978-0805431612