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[[ファイル:Terada Police Box.jpg|thumb|250px|日本の極ありふれた小さな交番 / [[京都府]][[城陽市]]にある[[城陽警察署]]寺田交番。2018年(平成30年)。]]
[[ファイル:Terada Police Box.jpg|thumb|250px|日本の極ありふれた小さな交番 / [[京都府]][[城陽市]]にある[[城陽警察署]]寺田交番。2018年(平成30年)。]]
[[ファイル:Koban asago city960.jpg|thumb|250px|日本のやや規模の大きい交番 / [[兵庫県]][[朝来市]]にある[[朝来警察署]]和田山駅前交番。2006年(平成18年)。]]
[[ファイル:Koban asago city960.jpg|thumb|250px|日本のやや規模の大きい交番 / [[兵庫県]][[朝来市]]にある[[朝来警察署]]和田山駅前交番。2006年(平成18年)。]]
'''交番'''(こうばん)とは、[[警察官]]の[[詰め所]]の一種{{Sfn|kb泉}}。通常は[[警察署]][[地域部|地域課]]の警察官が勤務している。
'''交番'''(こうばん)とは、[[警察官]]の[[詰め所]]の一種{{Sfn|kb泉}}。原則24時間、[[警察署]][[地域部|地域課]]の警察官が交代制で勤務している。


英訳語としては'''ポリスボックス'''({{Lang-en|police box}})が当てられるが{{Sfn|NPA "police box"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|英辞郎 police box}}{{Sfn|Linguee}}<ref>{{Cite web |url=http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/multilingual/english/safe_society/e_living_in_tokyo/renraku_english.html |title=We need your cooperation with our door-to-door visit! |publisher=[[警視庁]] |accessdate=2017-3-19 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170319195835/http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/multilingual/english/safe_society/e_living_in_tokyo/renraku_english.html |archivedate=2017-3-19 |deadlinkdate=2021-3-15 }}</ref><ref name="神奈川県警察_KOBAN and">{{Cite web |title=KOBAN and RESIDENTIAL POLICE BOX |url=https://www.police.pref.kanagawa.jp/eng/e_mes/engg0001.htm |publisher=[[神奈川県警察]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。[[ローマ字]][[wikt:音写|音写]]形 "'''{{en|kōban}}'''" <ref name=MPD_20201027ed>{{Cite web |author=警視庁 広報課 広報企画 |date=2020年10月27日更新 |title=令和2年10月号 < けいしちょう写真ニュース |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/joho/koho/photonews/pnews10.html |publisher=警視庁 |accessdate=2021-03-15 }}</ref>や、[[翻字]]化した "'''koban'''" {{Sfn|NPA "koban"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|MPD "koban"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|英辞郎 koban 表現}}も用いられている。
英訳語としては'''ポリスボックス'''({{Lang-en|police box}})が当てられるが{{Sfn|NPA "police box"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|英辞郎 police box}}{{Sfn|Linguee}}<ref>{{Cite web |url=http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/multilingual/english/safe_society/e_living_in_tokyo/renraku_english.html |title=We need your cooperation with our door-to-door visit! |publisher=[[警視庁]] |accessdate=2017-3-19 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170319195835/http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/multilingual/english/safe_society/e_living_in_tokyo/renraku_english.html |archivedate=2017-3-19 |deadlinkdate=2021-3-15 }}</ref><ref name="神奈川県警察_KOBAN and">{{Cite web |title=KOBAN and RESIDENTIAL POLICE BOX |url=https://www.police.pref.kanagawa.jp/eng/e_mes/engg0001.htm |publisher=[[神奈川県警察]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。[[ローマ字]][[wikt:音写|音写]]形 "'''{{en|kōban}}'''" <ref name=MPD_20201027ed>{{Cite web|和書|author=警視庁 広報課 広報企画 |date=2020年10月27日更新 |title=令和2年10月号 < けいしちょう写真ニュース |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/joho/koho/photonews/pnews10.html |publisher=警視庁 |accessdate=2021-03-15 }}</ref>や、[[翻字]]化した "'''koban'''" {{Sfn|NPA "koban"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|MPD "koban"|loc=2021年3月閲覧}}{{Sfn|英辞郎 koban 表現}}も用いられている。


日本の[[警察用語]]では「'''ハコ'''」<ref>{{Cite web |url=http://www.nhk.or.jp/u29design/zukan/049/top.html |title=あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑 No.49 警察官 |publisher=[[NHK]] |accessdate=2005年6月27 |archiveurl= https://web.archive.org/web/20160811055948/http://www.nhk.or.jp/u29design/zukan/049/top.html |archivedate=2016-8-11 |deadlinkdate=2021-3-15}}</ref>や、「'''PB'''」とも呼ばれている<ref name=":0">{{Cite book|author=小川泰平|title=警察の裏側|date=2013年8月2日|year=2013|accessdate=2018年5月5日|publisher=文庫ぎんが堂|author2=|author3=|author4=|author5=|author6=|author7=|author8=|author9=}}</ref>。
日本の[[警察用語]]では「'''ハコ'''」<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nhk.or.jp/u29design/zukan/049/top.html |title=あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑 No.49 警察官 |publisher=[[NHK]] |accessdate=2005-06-27 |archiveurl= https://web.archive.org/web/20160811055948/http://www.nhk.or.jp/u29design/zukan/049/top.html |archivedate=2016-08-11 |url-status=dead|url-status-date=2021-03-15}}</ref>や、「'''PB'''」とも呼ばれている<ref name=":0">{{Cite book|author=小川泰平|title=警察の裏側|date=2013年8月2日|year=2013|accessdate=2018年5月5日|publisher=文庫ぎんが堂|author2=|author3=|author4=|author5=|author6=|author7=|author8=|author9=}}</ref>。


== 概要 ==
== 概要 ==
都道府県[[公安委員会]]や[[警察本部長]]の判断により、[[警察署]]の下部機構として設置することが可能である。各種申請・届出事務が可能なものを特に'''[[警部交番|幹部交番]]'''と呼ぶ(通常、交番所長は[[警部補]]だが、幹部交番の所長は[[警視]]や[[警部]])。ただし、警察本部によっては同様の経緯によって設置された施設を「[[警部交番|警察署分庁舎」、「警部交番]]」などと呼んでいる場合もある。
交番は、 警察署の管轄区域を分割し、その一定区域において警察官が職務執行の拠点としている施設。都道府県[[公安委員会]]や[[警察本部長]]の判断により、[[警察署]]の下部機構として設置することが可能である。


警察署の所在地付近の区域は、警察署の地域課が直接[[パトロール]]や[[巡回連絡]]などを行っている場合がある。これは「署所在地」([[富山県警察]]においては「直轄地域」<ref name="富山県_19830312">{{Cite web |date=1983-03-12 |title=富山県警察の組織に関する規則 |url=http://www.pref.toyama.jp/sections/1103/reiki_int/reiki_honbun/i001RG00000964.html |publisher=[[富山県]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>、[[大分県警察]]では「地域警ら」)と呼ばれる。また、実質的に警察署内で活動する地域課の係の一つではあるが組織上警部補以下の課員が一つの交番勤務員として活動する「署所在地交番」を設置する例もある。
各種申請・届出事務が可能なものを特に'''[[警部交番|幹部交番]]'''と呼ぶ(通常、交番所長は[[警部補]]だが、幹部交番の所長は[[警視]]や[[警部]])。ただし、警察本部によっては同様の経緯によって設置された施設を「[[警部交番|警察署分庁舎」、「警部交番]]」などと呼んでいる場合もある。
警察署の所在地付近の区域は、警察署の地域課が直接[[パトロール]]や[[巡回連絡]]などを行っている場合がある。これは「署所在地」([[富山県警察]]においては「直轄地域」<ref name="富山県_19830312">{{Cite web|和書|date=1983-03-12 |title=富山県警察の組織に関する規則 |url=http://www.pref.toyama.jp/sections/1103/reiki_int/reiki_honbun/i001RG00000964.html |publisher=[[富山県]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>、[[大分県警察]]では「地域警ら」)と呼ばれる。また、実質的に警察署内で活動する地域課の係の一つではあるが組織上警部補以下の課員が一つの交番勤務員として活動する「署所在地交番」を設置する例もある。


[[警視庁]]管轄下には幹部交番はほとんど見られない。しかし地方では近年、人口の増加してきた地域の普通の交番を幹部交番へ格上げすることもある。また、人口減少による警察署の統廃合によって幹部交番へ格下げになることもある。
[[警視庁]]管轄下には幹部交番はほとんど見られない。しかし地方では近年、人口の増加してきた地域の普通の交番を幹部交番へ格上げすることもある。また、人口減少による警察署の統廃合によって幹部交番へ格下げになることもある。


通常は2人から3人一組で24時間[[シフト勤務|交代]]、つまり交番('''交'''代で'''番'''にあたること)で勤務にあたる。仮泊設備(畳敷きの部分と布団、執務部分からつながる非常呼び出し用のベル)もある。パトロールや事件処理以外での外出はやたらに出来ないので、食事は[[出前]]を頼むか徒歩パトロールを兼ねて近隣のスーパーマーケットやコンビニで弁当などを購入することが多い<ref>[https://www.yomiuri.co.jp/national/20211216-OYT1T50133/ 「仕事サボっている」と思わないで…制服姿の警官、コンビニでの買い物認める] 読売新聞20211216</ref>。
通常は2人から3人一組で24時間[[シフト勤務|交代]]、つまり交番('''交'''代で'''番'''にあたること)で勤務にあたる。仮泊設備(畳敷きの部分と布団、執務部分からつながる非常呼び出し用のベル)もある。パトロールや事件処理以外での外出はやたらに出来ないので、食事は[[出前]]を頼むか徒歩パトロールを兼ねて近隣のスーパーマーケットやコンビニで弁当などを購入することが多い<ref>{{Cite web|和書|title=「仕事サボっている」と思わないで…制服姿の警官、コンビニでの買い物認める |url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20211216-OYT1T50133/ |website=読売新聞オンライン |date=2021-12-16 |access-date=2023-10-31 |language=ja}}</ref>。
特殊な事情がある場合や、繁華街の交番では警察官の人数が増員されているケースもある。
特殊な事情がある場合や、繁華街の交番では警察官の人数が増員されているケースもある。


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== 歴史 ==
== 歴史 ==
[[明治4年]]([[1871年]])、[[明治政府]]は[[東京府]](現・[[東京都]])で[[邏卒]]を採用し、屯所([[警察署]])を中心にパトロールなどを行なわせた。[[1874年]]([[明治]]7年)に[[警視庁 (内務省)|東京警視庁]]が設置され、邏卒を[[巡査]]に改称し、巡査を東京の各「交番所」(交番舎)に配置した。[[巡査]]を'''交'''代で屯所から「交番所」へ行かせ、立'''番'''(りつばん)などを行なう場'''所'''した。同1874年の8月に、「交番所」に設備を設置して周辺地域のパトロールなどを行う拠点にした。
[[1871年]]([[明治4年]])、[[明治政府]]は[[東京府]](現・[[東京都]])で[[邏卒]]を採用し、屯所([[警察署]])を中心にパトロールなどを行なわせた。[[1874年]]([[明治]]7年)に[[警視庁 (内務省)|東京警視庁]]が設置され、邏卒を[[巡査]]に改称し、巡査を東京の各「交番所」(交番舎)に配置した。当初は施設を伴うものではなく、[[巡査]]が警察署から徒歩でパトロール行いながら、'''交'''代で立'''番'''(りつばん)などを行なう場'''所'''て指定され地点を示した<ref>{{Cite web|和書|title=交番 警視庁 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/katsudo/koban/koban.html |website=www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp |access-date=2023-10-31}}</ref>。同1874年の8月に、「交番所」に設備を設置して周辺地域のパトロールなどを行う拠点にした。


[[1881年]](明治14年)には「交番所」から「[[派出所]]」改称された。[[1884年]](明治17年)[[6月1日]]、巡査派出所に[[天気予報]]の掲示を始めた<ref>時事新報 {{出典無効|date=2021年3月15日|title=基本情報が無いに等しい。}}</ref>。[[1888年]](明治21年)になると、全国に「派出所」が配置されるようになり、同時に、外勤警察官が居住する施設として「[[駐在所]]」が設置された。
[[1881年]](明治14年)には「交番所」から「[[派出所]]」改称された。[[1884年]](明治17年)[[6月1日]]、巡査派出所に[[天気予報]]の掲示を始めた<ref>時事新報 {{出典無効|date=2021年3月15日|title=基本情報が無いに等しい。}}</ref>。[[1888年]](明治21年)になると、全国に「派出所」が配置されるようになり、同時に、外勤警察官が居住する施設として「[[駐在所]]」が設置された。


{{節スタブ|section=1|1=50年の空白を埋める記述|date=2022年1月30日}}
{{節スタブ|section=1|1=50年の空白を埋める記述|date=2022年1月30日}}
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[[1994年]]([[平成]]6年)、「派出所」の正式名称は「交番」に決定する。「派出所」という名称の施設は「'''[[警備派出所]]'''」があるが、これは通常の交番と異なり、要警備諸所(空港や各種公邸など)における警察官の[[詰め所]]的な存在である。
[[1994年]]([[平成]]6年)、「派出所」の正式名称は「交番」に決定する。「派出所」という名称の施設は「'''[[警備派出所]]'''」があるが、これは通常の交番と異なり、要警備諸所(空港や各種公邸など)における警察官の[[詰め所]]的な存在である。
所長の階級は[[警部]]か[[警視]]で、昇任直後に就任する傾向が強い。最近{{いつ|date=2021年3月15日}}の傾向としては、[[日本の市町村の廃置分合|市町村合併]]の影響で警察署統廃合が全国で行なわれており、'''幹部交番'''(ただし、[[鳥取県警察]]・[[岡山県警察]]・[[佐賀県警察]]では『'''幹部派出所'''』が正式名称となっている)が増加しつつある。幹部交番は廃止された警察署庁舎を使用している。
所長の階級は[[警部]]か[[警視]]で、昇任直後に就任する傾向が強い。最近{{いつ|date=2021年3月15日}}の傾向としては、[[日本の市町村の廃置分合|市町村合併]]の影響で警察署統廃合が全国で行なわれており、'''幹部交番'''(ただし、[[鳥取県警察]]・[[岡山県警察]]・[[佐賀県警察]]および[[鹿児島県警察]]では『'''幹部派出所'''』が正式名称となっている)が増加しつつある。幹部交番は廃止された警察署庁舎を使用している。


日本が[[インバウンド消費]]に官民挙げて取り組み始めた[[2010年代]]には、[[東京]]の[[新宿]]や[[渋谷]]、[[京都]]の歴史的[[名所]]などといった来日[[外国人]]の多い[[繁華街]]や[[観光地]]を中心に、[[英語]]を主とする[[外国語]]での意思疎通が可能な警察官を配置することが増えていった<ref name="産経_20161127">{{Cite news |和書 |date=2016-11-27 |title=「相談Welcome」祇園に外国語交番 「おもてなし通訳人」も242人 京都府警など観光客対応に本腰 |url=https://www.sankei.com/article/20161127-Q35ZXK3VM5JGHOXW2VSUZOEWGY/ |publisher=株式会社[[産業経済新聞社]] |newspaper=産経WEST |accessdate=2021-03-15 }}</ref><ref>[http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/IB-NT/102500075/ 警視庁、新宿と渋谷の交番に英語や中国を話せる警察官を配置]、[[日経BP]]。{{リンク切れ|date=2021年3月15日}}{{出典無効|date=2021年3月15日|title=基本情報の不備}}</ref>。
日本が[[インバウンド消費]]に官民挙げて取り組み始めた[[2010年代]]には、[[東京]]の[[新宿]]や[[渋谷]]、[[京都]]の歴史的[[名所]]などといった来日[[外国人]]の多い[[繁華街]]や[[観光地]]を中心に、[[英語]]を主とする[[外国語]]での意思疎通が可能な警察官を配置することが増えていった<ref name="産経_20161127">{{Cite news |和書 |date=2016-11-27 |title=「相談Welcome」祇園に外国語交番 「おもてなし通訳人」も242人 京都府警など観光客対応に本腰 |url=https://www.sankei.com/article/20161127-Q35ZXK3VM5JGHOXW2VSUZOEWGY/ |publisher=株式会社[[産業経済新聞社]] |newspaper=産経WEST |accessdate=2021-03-15 }}</ref><ref>[http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/IB-NT/102500075/ 警視庁、新宿と渋谷の交番に英語や中国を話せる警察官を配置]、[[日経BP]]。{{リンク切れ|date=2021年3月15日}}{{出典無効|date=2021年3月15日|title=基本情報の不備}}</ref>。


令和4年(2022年)4月1日現在、全国に交番は6,250ヶ所設置されている<ref>{{Cite web|和書|title=令和4年版 警察白書 |url=https://www.npa.go.jp/hakusyo/r04/honbun/ |website=www.npa.go.jp |access-date=2023-10-21}}</ref>。
== 交番の役割 ==
交番と[[駐在所]]には、都道府県[[公安委員会]]の規則などにより管轄区域が割り当てられており、交番勤務員は通常はその範囲内の治安維持にたる。ただし、本署の指示があったときや緊急の場合には管轄区域にかかわらず出動する。また、交番の勤務員は、例えば[[パトロールカー]]によるパトロール、留置管理、被疑者の護送、重大な事件の捜査など警察署の他部署の職務の応援に回ることもある。これを「補勤(ほきん)とう。


== 役割 ==
市街地の各所に警察官の詰め所を設けることで、周辺地域の治安の維持と住民の利便を図ろうというものである。交替で番をするところであるためこのように呼ばれる。日本の治安が良好な要因のひとつは全国の交番にあるのではないかと、他の国からの注目は高い。


=== 事件事故の対応 ===
原則として、担当警察官の交代勤務により、警察官が24時間常駐している。しかし、警察官が減少しているため、一定時間のみ警察官が滞在する交番や、警察官を配置せずに[[テレビ電話]]を置いただけの無人交番も運用されている。この様な問題を抱えている交番を「空き交番」ということがある([[#空き交番|後述]])。このことで、暴漢から交番に逃れたものの無人で、結局暴行を受けた、などの事件も発生しており、課題となっている。
交番と[[駐在所]]には、都道府県[[公安委員会]]の規則などにより管轄区域が割り当てられており、交番勤務員は通常はその範囲内の治安維持にたる。し、本署の指示があったや緊急の場合には管轄区域にわらず出動する。また、交番の勤務員は、例えば[[パトロールカー]]によるパトロール、留置管理、被疑者の護送、重大な事件の捜査など警察署の他部署の職務の応援に回ることもある。これを「'''補勤'''(ほきん)う。


交番は、地域課のパトロール担当の警察官が常駐するところであるだけでなく、[[110番]]通報するまでもない状況の時(例として[[万引き]]の犯人を取押さえて引渡す)には警察官の出動依頼も可能である。110番通報よりも最寄の交番に電話をかける方が警察官の現場到着が早い場合もある(電話を受けた交番では制服警察官が[[黒バイ]]や自転車で飛んで行く。また、[[神奈川県警察]]・[[兵庫県警察]]・[[岡山県警察]]などでは交番・駐在所の電話番号を公表していないため、一般の電話から交番に直接かけることができない地域もある)。
交番は、地域課のパトロール担当の警察官が常駐するところであるだけでなく、[[110番]]通報するまでもない状況の時(例として[[万引き]]の犯人を取押さえて引渡す)には警察官の出動依頼も可能である。110番通報よりも最寄の交番に電話をかける方が警察官の現場到着が早い場合もある(電話を受けた交番では制服警察官が[[黒バイ]]や自転車で飛んで行く。また、[[神奈川県警察]]・[[兵庫県警察]]・[[岡山県警察]]などでは交番・駐在所の電話番号を公表していないため、一般の電話から交番に直接かけることができない地域もある)。


ただし、電話連絡を受けた警察官は、その連絡の内容を本署に報告し、指示を受けてから出動する他、重要事件の場合はその警察官がさらに交番から110番通報をして、本部組織(機動捜査隊や鑑識課など)の応援を要請してから出動するので、かえって時間がかることも多く、緊急時には交番や警察署ではく110番へ電話をけることが推奨される。
し、電話連絡を受けた警察官は、その連絡の内容を本署に報告し、指示を受けてから出動する他、重要事件の場合はその警察官がに交番から110番通報をして、本部組織(機動捜査隊や鑑識課など)の応援を要請してから出動するので、って時間がかる場合も多く、緊急時には交番や警察署ではく110番へ電話をけることが推奨される。


その他、管轄地域内で起こった事件、事故などの報告などが可能である。
その他、管轄地域内で起こった事件、事故などの報告などが可能である。また、交番には付近の[[住宅地図]]が備え付けられているほか、日常的に管轄区域のパトロールを行う警察官は近所の地理に詳しい場合が多いため、交番で道を尋ねる風景はよく見られる(警察内部では「地理案内」と呼ぶ)。また、交通量の多い交差点に面して設置されている交番では、交通の監視の機能を持たせ、スピーカーを通して注意を促したりする場合もある。


=== 道案内 ===
[[総務省]]による警察に対するアンケート調査の結果、「交番にはいつも警察官が常駐していて欲しい」「いつもパトロールして欲しい」との相反する要望がある。この国民の要望に応えるため2003年(平成15年)8月から[[福岡県警察]]は全国に先駆けて交番、駐在所の再編を行い交番の大型化などを実施し、治安の回復など一定の成果をあげている。
交番には付近の[[住宅地図]]が備え付けられているほか、日常的に管轄区域のパトロールを行う警察官は近所の地理に詳しい場合が多いため、交番で道を尋ねる風景はよく見られる(警察内部では「地理案内」と呼ぶ)。また、交通量の多い交差点に面して設置されている交番では、交通の監視の機能を持たせ、スピーカーを通して注意を促したりする場合もある。


=== 巡回連絡 ===
=== 巡回連絡 ===
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巡回連絡は、[[第二次世界大戦]]直後から行われていた戸口査察にさかのぼる。調査は「行き過ぎた警察行政だ」として1950年1月、一度は廃止されたが防犯上に不便があるとして同年9月5日、強制的な調査から任意調査に改めて再出発している<ref name="日経_19510803">{{Cite news |和書 |date=1951年8月3日(3面)|title=生ま変る「戸口警察」 調査票に任意書込んで提出 |url= |publisher=[[日本経済新聞社]] |newspaper=[[日本経済新聞]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。
巡回連絡は、[[第二次世界大戦]]直後から行われていた戸口査察にさかのぼる。調査は「行き過ぎた警察行政だ」として1950年1月、一度は廃止されたが防犯上に不便があるとして同年9月5日、強制的な調査から任意調査に改めて再出発している<ref name="日経_19510803">{{Cite news |和書 |date=1951年8月3日(3面)|title=生ま変る「戸口警察」 調査票に任意書込んで提出 |url= |publisher=[[日本経済新聞社]] |newspaper=[[日本経済新聞]] |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。


[[総務省]]による警察に対するアンケート調査の結果、「交番にはいつも警察官が常駐していて欲しい」「いつもパトロールして欲しい」との相反する要望がある。この国民の要望に応えるため2003年(平成15年)8月から[[福岡県警察]]は全国に先駆けて交番、駐在所の再編を行い交番の大型化などを実施し、治安の回復など一定の成果をあげている。
== 空き交番 ==

== 問題点 ==

=== 空き交番 ===
原則として、担当警察官の交代勤務により、警察官が24時間常駐している。しかし、警察官が減少しているため、一定時間のみ警察官が滞在する交番や、警察官を配置せずに[[テレビ電話]]を置いただけの無人交番も運用されている。この様な問題を抱えている交番を「空き交番」ということがある([[#空き交番|後述]])。このことで、暴漢から交番に逃れたものの無人で、結局暴行を受けた、などの事件も発生しており、課題となっている。

「空き交番」とは交番の施設があるものの、警察官が不在がちな交番をいう。交番は、原則として一当務2人以上の交替制をしくことになっているが、人手不足により夜間無人となるもの、あるいは警察官は常駐するが巡回に出かけた後などに無人になるものなどがある。
「空き交番」とは交番の施設があるものの、警察官が不在がちな交番をいう。交番は、原則として一当務2人以上の交替制をしくことになっているが、人手不足により夜間無人となるもの、あるいは警察官は常駐するが巡回に出かけた後などに無人になるものなどがある。


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== 移動交番 ==
== 移動交番 ==
[[1958年]](昭和33年)頃にも既に同じような{{信頼性要検証範囲|date=2021年3月15日|title=主語がありません。どんどん“流れる”現在を前提にしているのも完全にルール違反です。}}役割の[[パトカー|移動交番車]]が出現していた<ref name="長野県警_20190520ed">{{Cite web |author=長野県警察本部 警務部 広報相談課 |date=2019年5月20日更新 |title=パトカー今昔物語 |url=https://www.pref.nagano.lg.jp/police/rekishi/pato.html |publisher=[[長野県警察]]本部 |work=長野県警察 |accessdate=2020-07-26 }}</ref>。最寄りの警察署および交番が遠い地域や犯罪が多発する地域<ref>{{Cite web |url=https://www2.police.pref.ishikawa.lg.jp/security/security23/ |title=移動交番車の活動 - 石川県警察本部 |access-date=2023-10-19 |website=www2.police.pref.ishikawa.lg.jp}}</ref>、住宅地、公園、商業施設、イベント会場<ref>{{Cite tweet|user=toyama_idokoban|number=1478625083757576193|title=【初詣警備】・日枝神社:31日21:30~約4時間|author=富山県警察移動交番車|accessdate=2022-01-31}}</ref>、観光地<ref name="毎日_20160928">{{Cite news |和書 |date=2016-09-28 |title=移動交番:言葉の壁越えおもてなし 外国人向け、伏見署が府内初 / 京都 |url=https://mainichi.jp/articles/20160928/ddl/k26/040/374000c |publisher=[[毎日新聞社]] |newspaper=[[毎日新聞]] |accessdate=2018-08-04 }}</ref>などでは、既設の交番を補完するように日時を限定して「'''移動交番'''」が設置されることがある。警察官と交番相談員が乗り組み、地理案内や届出の受付、地域の警戒、広報啓発活動などに従事する<ref name="千葉県_20120207">{{Cite web|author=千葉県健康福祉部健康福祉政策課|date=2012-02-07|title=平成24年度当初予算案について:別冊 安全・安心のまちづくり|url=https://www.pref.chiba.lg.jp/zaisei/press/h24nendo/documents/01annzen.pdf|publisher=[[千葉県]]|format=PDF|page=1|accessdate=2018-08-04 }}</ref>。
最寄りの警察署および交番が遠い地域や犯罪が多発する地域、住宅地、公園、商業施設、イベント会場、観光地などでは、既設の交番を補完するように日時を限定して「'''移動交番'''」が設置されることがある<ref>{{Cite web|和書|url=https://www2.police.pref.ishikawa.lg.jp/security/security23/ |title=移動交番車の活動 - 石川県警察本部 |access-date=2023-10-19 |website=www2.police.pref.ishikawa.lg.jp}}</ref><ref>{{Cite tweet|user=toyama_idokoban|number=1478625083757576193|title=【初詣警備】・日枝神社:31日21:30~約4時間|author=富山県警察移動交番車|accessdate=2022-01-31}}</ref><ref name="毎日_20160928">{{Cite news|和書 |date=2016-09-28 |title=移動交番:言葉の壁越えおもてなし 外国人向け、伏見署が府内初 / 京都 |url=https://mainichi.jp/articles/20160928/ddl/k26/040/374000c |publisher=[[毎日新聞社]] |newspaper=[[毎日新聞]] |accessdate=2018-08-04}}</ref>。警察官と交番相談員が乗り組み、地理案内や届出の受付、地域の警戒、広報啓発活動などに従事する<ref name="千葉県_20120207">{{Cite web|和書|author=千葉県健康福祉部健康福祉政策課 |date=2012-02-07 |title=平成24年度当初予算案について:別冊 安全・安心のまちづくり |url=https://www.pref.chiba.lg.jp/zaisei/press/h24nendo/documents/01annzen.pdf |publisher=[[千葉県]] |format=PDF |page=1 |accessdate=2018-08-04}}</ref>。既設の交番が使用できない場合や、大規模な災害が発生した地域に移動交番車が派遣されて現地の仮設交番として活用されることがある<ref name="MPD_201603">{{Cite web|和書|date=2016-03 |title=東日本大震災に伴う警察措置 |url=https://www.npa.go.jp/archive/keibi/biki/keisatsusoti/zentaiban.pdf |publisher=警察庁 |format=PDF |page=17 |accessdate=2018-08-04}}</ref>。


移動交番車に用いられる車両は資機材の輸送や車内を事務室および休憩室として用いるために[[ミニバン]]や[[ワンボックスカー]]、[[マイクロバス]]が多く、[[千葉県警察]]や[[富山県警察]]のように専用のカラーリングを施す事例見られる<ref>{{Cite tweet|user=toyama_idokoban|number=1404667304449777665|title=【本部移動交番専用車両の運用開始】富山県警察移動交番車の公式アカウント開設です。安全・安心に向け移動交番車関係の情報を発信します。この度、ワンボックスタイプの車両にイラストを施した専用車両が完成し、6月2日(水)から移動交番として運用を開始しました。|author=富山県警察移動交番車|accessdate=2022-01-31}}</ref>。
既設の交番が使用できない場合や、大規模な災害が発生した地域に移動交番車が派遣されて現地の仮設交番として活用されることがある<ref name=MPD_201603>{{Cite web |date=2016-03 |title=東日本大震災に伴う警察措置 |url=https://www.npa.go.jp/archive/keibi/biki/keisatsusoti/zentaiban.pdf |publisher=警察庁 |format=PDF |page=17 |accessdate=2018-08-04 }}</ref>。


=== 来歴 ===
移動交番車に用いられる車両は資機材の輸送や車内を事務室および休憩室として用いるために[[ミニバン]]や[[ワンボックスカー]]、[[マイクロバス]]が多く、[[千葉県警察]]や[[富山県警察]]のように専用のカラーリングを施す事例見られる<ref>{{Cite tweet|user=toyama_idokoban|number=1404667304449777665|title=【本部移動交番専用車両の運用開始】富山県警察移動交番車の公式アカウント開設です。安全・安心に向け移動交番車関係の情報を発信します。この度、ワンボックスタイプの車両にイラストを施した専用車両が完成し、6月2日(水)から移動交番として運用を開始しました。|author=富山県警察移動交番車|accessdate=2022-01-31}}</ref>。
戦後直後から、 移動交番は団地等の人口急増地域に対する警察力確保の方策として推進され、団地等の他海水浴場、キャンプ場、祭礼等人出の多い場所で開設された<ref>{{Cite web|和書|title=昭和50年 警察白書 |url=https://www.npa.go.jp/hakusyo/s50/s500200.html |website=www.npa.go.jp |access-date=2023-10-21}}</ref>。移動交番の活動は、通常、移動交番車等の車両を用いて行い、数人の警察官が乗車して団地等を巡回し、各種の申請や届けの受理、防犯指導、困りごと相談等に当たるほか、青空座談会を開催することもあった<ref>{{Cite web|和書|title=昭和51年 警察白書 |url=https://www.npa.go.jp/hakusyo/s51/s510200.html |website=www.npa.go.jp |access-date=2023-10-21}}</ref>。移動交番車は昭和49年末時点で、全国に180台が配置されていた。


2000年代になると 交番や駐在所の統廃合に伴う住民の不安を解消などを目的とし、移動交番車を再び運用する警察本部が増加した<ref>{{Cite web|和書|title=「移動交番車」で住民の不安解消に 交番・駐在所の統廃合に対応【宮崎発】|FNNプライムオンライン |url=https://www.fnn.jp/articles/-/355159 |website=FNNプライムオンライン |date=2022-05-17 |access-date=2023-10-21}}</ref>。
[[2020年東京パラリンピック]]での来場者への対応として、警視庁では仮設式などに比べ各種許可が不要であり、[[コンテナハウス|コンテナ]]が積載される[[牽引自動車|トレーラー]]は[[レンタル]]が可能であるなど、コスト面で優れていることから[[トレーラーハウス]]型のモバイル交番を試験的に導入した<ref name="tokyo">{{cite web|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/25478|title=移動交番車でトラブル対応 五輪本番に備え代々木公園で試行|publisher=東京新聞|date=2019-07-24|accessdate=2021-08-29}}</ref><ref>{{cite web|url=https://news.ntv.co.jp/category/society/469865|title=東京五輪へ トレーラーハウス型移動交番|publisher=日本テレビ放送網|author=日テレNEWS24|date=2019-07-23|accessdate=2021-08-29}}</ref>。[[代々木公園]]内と[[国際展示場駅]]前に試験的に設置され、管轄する警察署の警官が24時間体制の4交代制度で勤務する。試験運用後に評価と必要台数や設置場所の決定を行い、今後、各種大型イベントが開催される際に設置される計画となっている<ref name="tokyo" /><ref>{{cite web|url=https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/joho/koho/koho.files/koho96.pdf|title=広報けいしちょう 夏号 第96号|format=PDF|publisher=警視庁|date=2021-07-11|accessdate=2021-08-29}}</ref>。なお、[[北海道]][[ニセコ]]地区を担当する[[倶知安警察署]]では、世界的に有名である「[[ニセコアンヌプリ]]」に訪れる多くの[[ウィンタースポーツ]]観光客に対応するため、毎年シーズン中は麓にトレーラーで運搬可能な臨時の移動式交番が設置されている<ref>{{cite web|url=https://www.atpress.ne.jp/news/141257|title=海外からのオファー急増中の動かせる家 「スマートモデューロ」が期間限定の臨時交番となって登場!|publisher=@Press|date=2017-10-24|accessdate=2021-09-26}}</ref>。この他、[[熊本県警察]]では度重なる豪雨災害の経験から[[2005年]]に[[キャンピングカー]]をベースとした警察官の待機所を目的とした移動交番(移動駐在所)が導入されている<ref>{{cite web|url=https://mimamori-tai.jp/archives/3332|title=増える「走る交番」移動交番車 いま注目集まるワケ キャンピングカー型警察車両も存在|publisher=mimamoru|date=2019-11-28|accessdate=2021-11-09}}</ref>。


* [[北海道]][[ニセコ]]地区を担当する[[倶知安警察署]]では、世界的に有名である「[[ニセコアンヌプリ]]」に訪れる多くの[[ウィンタースポーツ]]観光客に対応するため、毎年シーズン中は麓にトレーラーで運搬可能な臨時の移動式交番が設置されている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.atpress.ne.jp/news/141257 |title=海外からのオファー急増中の動かせる家 「スマートモデューロ」が期間限定の臨時交番となって登場! |publisher=@Press |date=2017-10-24 |accessdate=2021-09-26}}</ref>。
* [[熊本県警察]]では、度重なる豪雨災害の経験から[[2005年]]に[[キャンピングカー]]型の移動交番車を全国で初めて配備した<ref>{{Cite web|和書|url=https://mimamori-tai.jp/archives/3332 |title=増える「走る交番」移動交番車 いま注目集まるワケ キャンピングカー型警察車両も存在 |publisher=mimamoru |date=2019-11-28 |accessdate=2021-11-09}}</ref>。交番事務のほか、 キッチンや簡易トイレがあり、4人が寝泊まりできる<ref>{{Cite web|和書|title=災害後の防犯に移動式交番/熊本県警が全国初導入 |url=http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20050407000242 |website=四国新聞社 |access-date=2023-10-21}}</ref>。
* [[警視庁]]では、2019年にトレーラーハウス型移動交番車の試験運用を[[代々木公園]]内と[[国際展示場駅]]前で開始した。[[2020年東京パラリンピック]]での警戒を念頭としており、管轄する警察署の警官が24時間体制の4交代制度で勤務する。トレーラーハウス型は仮設式などに比べ各種許可が不要なほか、[[コンテナハウス|コンテナ]]が積載される[[牽引自動車|トレーラー]]は[[レンタル]]が可能などコスト面で優れている<ref name="tokyo">{{Cite web|和書|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/25478|title=移動交番車でトラブル対応 五輪本番に備え代々木公園で試行|publisher=東京新聞|date=2019-07-24|accessdate=2021-08-29}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://news.ntv.co.jp/category/society/469865|title=東京五輪へ トレーラーハウス型移動交番|publisher=日本テレビ放送網|author=日テレNEWS24|date=2019-07-23|accessdate=2021-08-29}}</ref>。2021年7月、オリンピック大会期間限定で代々木公園原宿門と国際展示場駅前にトレーラーハウス型交番車、[[大井ホッケー競技場]]、[[西調布駅]]北口、[[両国国技館]]にワンボックス型移動交番車が設置された<ref>{{Cite web|和書|title=東京オリンピックに向け、警視庁は22日から、代々木公園入り口で「トレーラーハウス型移動交番」を配置しています。周辺には東京体育館など競技会場があり、無観客ですがボランティアなどの往来が増えるため、落とし物や道案内などのニーズがあると見込んでいます。 |url=https://twitter.com/mainichi_kcc/status/1418434004164878341?s=46&t=-zPfstPdaSnvdwZOL61bFg |website=X (formerly Twitter) |access-date=2023-10-21 |language=ja |publisher=毎日新聞警視庁クラブ}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/joho/koho/koho_bn/bk_2021/koho96.files/koho96.pdf |title=広報けいしちょう第96号 |access-date=2023/10/21 |publisher=警視庁}}</ref>。
* [[千葉県警]]では、[[森田健作]]知事が主導した平成21年度移動交番車整備事業に基づき、2010年から移動交番車の配備を進められた。2022年現在、[[成田国際空港警察署]]を除く県下全署(38署)で全国最多の60台( ワンボックス型49台、マイクロバス型11台 )が運用されている<ref>{{Cite web|和書|title=最近、増えている「移動交番」の役割を千葉県警に聞いてみた |url=https://gazoo.com/column/daily/20/05/07/ |website=GAZOO.com |date=2020-05-07 |access-date=2023-10-21 |language=ja |first=TOYOTA MOTOR |last=CORPORATION}}</ref>。 移動交番車には、警察官2人と移動交番相談員1人が乗車し、うち1人は女性が配置されている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.police.pref.chiba.jp/chiikika/orders_policeBox_02.html |title=移動交番車の活動 |access-date=2023/10/21 |publisher=千葉県警察}}</ref>。
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ファイル:千葉県警 移動交番車.jpg|千葉県警察の移動交番車(ワンボックス車)<br />日産・NV350キャラバン<br />七光台駅付近にて
ファイル:千葉県警 移動交番車.jpg|千葉県警察の移動交番車(ワンボックス車)<br />日産・NV350キャラバン<br />七光台駅付近にて
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=== 移動交番車の導入について ===
=== 移動交番車の導入について ===
* 20103月、千葉県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web |url=https://www.police.pref.chiba.jp/ |title=移動交番車の活動 | 千葉県警察 |access-date=2023-10-19 |website=www.police.pref.chiba.jp |language=ja}}</ref>。衛星電話や投光器などにより被災対応用機材、防犯教育を行う機材などが搭載されている<ref>{{Cite web |url=https://www.chibanippo.co.jp/news/national/120771 |title=移動交番車12台が“出動” 衛星電話など多機能 災害対応拠点に活用も |access-date=2023-10-19 |website=www.chibanippo.co.jp |language=ja}}</ref>。
* 1970に香川県警が移動交番車を導入していたが、あまり活用できていなかった<ref>{{Cite web|和書|url=https://news.ksb.co.jp/article/13851865 |title=瀬戸内の風と波をイメージ 香川県警が「移動交番車」を本格運用へ | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送 |access-date=2023-10-19 |date=2020-04-15 |website=KSB |language=ja}}</ref>。
* 20204月、香川県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web |url=https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/kschiki/kurashianzen/anzen/idoukouban.html |title=出動!移動交番車 |access-date=2023-10-19 |last=香川県 |website=香川県警察 |language=ja}}</ref>。
* 20103月、千葉県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.police.pref.chiba.jp/ |title=移動交番車の活動 | 千葉県警察 |access-date=2023-10-19 |website=www.police.pref.chiba.jp |language=ja}}</ref>。衛星電話や投光器などの被災対応用機材、防犯教育を行う機材などが搭載されている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.chibanippo.co.jp/news/national/120771 |title=移動交番車12台が“出動” 衛星電話など多機能 災害対応拠点に活用も |access-date=2023-10-19 |website=www.chibanippo.co.jp |language=ja}}</ref>。
* 2020年4月
* 2021年6月2日、富山県警に初めて移動交番車を導入<ref>{{Cite web |url=https://www.chunichi.co.jp/article/264762 |title=移動交番専用車を初導入 県警 きょうから運用:北陸中日新聞Web |access-date=2023-10-19 |website=中日新聞Web |language=ja}}</ref>。
* 2020年5月30日、鹿児島県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web |url=https://www.yomiuri.co.jp/stream/article/15409/ |title=移動交番車お披露目…鹿児島 |access-date=2023-10-19 |date=2020-05-30 |website=読売新聞オンライン |language=ja}}</ref>。また、移動交番自体は2019年6月14日‐7月23日に開設した<ref>{{Cite web |url=https://nikkankeisatsu.co.jp/news/190827-1.html |title=鹿児島警が移動交番を開設 | 日刊警察 |access-date=2023-10-19 |last=編集部 |language=ja}}</ref>。
** 香川県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/kschiki/kurashianzen/anzen/idoukouban.html |title=出動!移動交番車 |access-date=2023-10-19 |last=香川県 |website=香川県警察 |language=ja}}</ref>。
* 2023年4月、奈良県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web |url=https://www.asahi.com/articles/ASR3Z7WPHR3WPOMB008.html?iref=ogimage_rek |title=交番4月1日から出動 奈良県:朝日新聞デジタル |access-date=2023-10-19 |date=2023-03-30 |website=日新聞デジタル |language=ja}}</ref>。
**福岡県警筑後署が移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/603859/ |title=動交番車を筑後署導入察官乗り込み応対、「気軽に声かけを」 |access-date=2023-10-19 |website=西新聞me |language=ja}}</ref>。
* 20234月、神奈川県警が、アクティブ交番を導入<ref>{{Cite web |url=https://cms.kpp/ps/misaki/entry_5.html |title=アクティブ交番が正式に配備されました/三崎警察署/神奈川県警察 |access-date=2023-10-19 |website=神奈川県警察 |language=ja}}</ref>。
* 2020530日鹿児島県警が移動交番を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.yomiuri.co.jp/stream/article/15409/ |title=移動交番車お披露目…鹿児島 |access-date=2023-10-19 |date=2020-05-30 |website=読売新聞オンライン |language=ja}}</ref>。た、移動交番自体は2019年6月14日‐7月23日に開設した<ref>{{Cite web|和書|url=https://nikkankeisatsu.co.jp/news/190827-1.html |title=鹿児島警が移動交番を開設 | 日刊警察 |access-date=2023-10-19 |last=編集部 |language=ja}}</ref>。
* 2021年6月2日、富山県警に初めて移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.chunichi.co.jp/article/264762 |title=移動交番専用車を初導入 県警 きょうから運用:北陸中日新聞Web |access-date=2023-10-19 |website=中日新聞Web |language=ja}}</ref>。
* 2020年4月
** 宮崎県警が、交番や駐在所の統廃合に伴い機動力を生かせる移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://mainichi.jp/articles/20220421/ddl/k45/040/226000c |title=「移動交番車」が運用開始 駐在所など統廃合 不安の解消へ 県警 /宮崎 |access-date=2023-10-19 |website=毎日新聞 |language=ja}}</ref>。
* 2023年4月
** 奈良県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.asahi.com/articles/ASR3Z7WPHR3WPOMB008.html?iref=ogimage_rek |title=「動く交番」が4月1日から出動 奈良県警:朝日新聞デジタル |access-date=2023-10-19 |date=2023-03-30 |website=朝日新聞デジタル |language=ja}}</ref>。
** 神奈川県警が、アクティブ交番を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://cms.kpp/ps/misaki/entry_5.html |title=アクティブ交番が正式に配備されました/三崎警察署/神奈川県警察 |access-date=2023-10-19 |website=神奈川県警察 |language=ja}}</ref>。
* 2023年7月、愛媛県警が移動交番車を導入<ref>{{Cite web|和書|url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/674230 |title=駐車違反に酔っ払い… テントを設置してすぐ交番に !「移動交番車」が初めて花火大会に出動!解決したトラブルは? | TBS NEWS DIG (1ページ) |access-date=2023-10-19 |date=2023-08-21 |website=TBS NEWS DIG |language=ja}}</ref>。


=== 日本国外の移動交番 ===
=== 日本国外の移動交番 ===
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[[インドネシア]]や、[[ブラジル]]の[[サンパウロ州]]などでは、日本の例を参考にして交番制度が導入されている。特にブラジル・サンパウロ州では2005年からの導入で、殺人事件などの犯罪が大幅に減少した<ref>[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/294632/ 日本直輸入、「交番」で犯罪減少 ブラジル全土に普及へ]、産経デジタル、iza(イザ!)。{{リンク切れ|date=2021年3月15日}}</ref>。
[[インドネシア]]や、[[ブラジル]]の[[サンパウロ州]]などでは、日本の例を参考にして交番制度が導入されている。特にブラジル・サンパウロ州では2005年からの導入で、殺人事件などの犯罪が大幅に減少した<ref>[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/294632/ 日本直輸入、「交番」で犯罪減少 ブラジル全土に普及へ]、産経デジタル、iza(イザ!)。{{リンク切れ|date=2021年3月15日}}</ref>。


シンガポール警察は、幹部候補生を日本に研修に派遣し、警視庁築地警察署数寄屋橋交番に勤務させて、交番制度を実地で体験させるなど、積極的に制度を輸入した。[[大韓民国]]、[[中華民国]]では、以前から日本とほぼ同様の交番が存在するほか、[[中華人民共和国]]にも交番が新設されており、いずれも「派出所」と呼ぶ<ref group="注">韓国では交番に相当するものとして、派出所とともに「地区隊」({{lang|ko|지구대}})がある。地区隊は派出所よりやや規模が大きい。</ref>。ただ、[[上海市]]公安局の交番はおおむね日本のそれより規模が大きく、アメリカの警察署(または分署)の規模である。
シンガポール警察は、幹部候補生を日本に研修に派遣し、警視庁築地警察署数寄屋橋交番に勤務させて、交番制度を実地で体験させるなど、積極的に制度を輸入した。近隣住民の協力を得る交番システム Neighbourhood Police Post (NPP)は、1983年6月からより強化された{{ill2|Neighbourhood police centre|en|Neighbourhood police centre}} (NPC)に置き換わった<ref>{{Cite web |url=http://www.police.gov.sg/Media-Room/Police-Life/2023/05/Our-NPCs-Orchard |title=SPF | Police Life | Our NPCs: Orchard |access-date=2023-10-20 |website=Singapore Police Force |language=en}}</ref>。
[[大韓民国]]、[[中華民国]]では、以前から日本とほぼ同様の交番が存在するほか、[[中華人民共和国]]にも交番が新設されており、いずれも「派出所」と呼ぶ<ref group="注">韓国では交番に相当するものとして、派出所とともに「地区隊」({{lang|ko|지구대}})がある。地区隊は派出所よりやや規模が大きい。</ref>。ただ、[[上海市]]公安局の交番はおおむね日本のそれより規模が大きく、アメリカの警察署(または分署)の規模である。


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ファイル:Myeongdong Police Box.JPG|[[大韓民国|韓国]]の[[明洞]]派出所
ファイル:Myeongdong Police Box.JPG|[[大韓民国|韓国]]の[[明洞]]派出所
ファイル:Paseo de Marianas Koban.JPG|[[サイパン島]][[ガラパン]]の交番
ファイル:Paseo de Marianas Koban.JPG|[[サイパン島]][[ガラパン]]の交番
ファイル:Kallang NPP.JPG|[[シンガポール]]の交番Neighbourhood Police Post (NPP)
ファイル:Kallang NPP.JPG|[[シンガポール]]の交番Neighbourhood Police Post (NPP)
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* [[1989年]](昭和64年/[[平成]]元年) - [[中村橋派出所警官殺害事件]]
* [[1989年]](昭和64年/[[平成]]元年) - [[中村橋派出所警官殺害事件]]
* [[1992年]](平成4年) - [[東村山警察署旭が丘派出所警察官殺害事件]]
* [[1992年]](平成4年) - [[東村山警察署旭が丘派出所警察官殺害事件]]
* [[2018年]](平成30年) - [[富山市奥田交番襲撃事件]]
* [[2018年]](平成30年) - [[富山市奥田交番襲撃事件]]、[[東仙台交番襲撃事件]]
* [[2019年]](平成31年) - [[富山市池多駐在所襲撃事件]]<ref name="朝日_20190124">{{Cite news |和書 |author= |date=2019-01-24 |title=富山の駐在所で警察官襲撃 大学生を殺人未遂容疑で逮捕 |url=https://www.asahi.com/articles/ASM1S5K1DM1SPUZB00L.html |publisher=朝日新聞社 |newspaper=[[朝日新聞デジタル]] |accessdate=2020-10-04 }}</ref>、[[吹田警察署千里山交番警察官襲撃事件]]、[[東仙台交番襲撃事件]]
* [[2019年]](平成31年) - [[富山市池多駐在所襲撃事件]]<ref name="朝日_20190124">{{Cite news |和書 |author= |date=2019-01-24 |title=富山の駐在所で警察官襲撃 大学生を殺人未遂容疑で逮捕 |url=https://www.asahi.com/articles/ASM1S5K1DM1SPUZB00L.html |publisher=朝日新聞社 |newspaper=[[朝日新聞デジタル]] |accessdate=2020-10-04 }}</ref>、[[吹田警察署千里山交番警察官襲撃事件]]


== 交番と創作 ==
== 交番と創作 ==
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交番を舞台にした[[創作]]物としては、[[秋本治]]の[[ギャグ漫画]]『[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]』([[連載]]期間:1976年〈昭和51年〉- 2016年〈平成28年〉)が最もよく知られており、「こち亀」の[[愛称]]とともに一世を風靡した。
交番を舞台にした[[創作]]物としては、[[秋本治]]の[[ギャグ漫画]]『[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]』([[連載]]期間:1976年〈昭和51年〉- 2016年〈平成28年〉)が最もよく知られており、「こち亀」の[[愛称]]とともに一世を風靡した。


この漫画では「[[亀有公園前派出所]]」という名の、実在しない[[派出所]]を主要な舞台としているが、右に画像で示した[[警視庁]][[亀有警察署]][[亀有駅]]北口交番<ref name=RocketNews24_20180824>{{Cite news |和書 |author=P.K.サンジュン |date=2018-08-24 |title=【そうだったのか】おまわりさんから聞いた「交番の自転車」が電動にならない理由 |url=https://rocketnews24.com/2018/08/24/1106107/ |newspaper=RocketNews24 |accessdate=2021-03-15 }}■記事内容は異なるが、画像あり。</ref>(所在地:東京都[[葛飾区]][[亀有]]5-34-1)は、モデルとなった派出所(交番)である<ref name=MPD_20180228ed>{{Cite web |date=2018年2月28日更新 |title=亀有警察署 亀有駅北口交番 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/kameari/koban/01.html |publisher=警視庁 |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。
この漫画では「[[亀有公園前派出所]]」という名の、実在しない[[派出所]]を主要な舞台としているが、右に画像で示した[[警視庁]][[亀有警察署]][[亀有駅]]北口交番<ref name=RocketNews24_20180824>{{Cite news |和書 |author=P.K.サンジュン |date=2018-08-24 |title=【そうだったのか】おまわりさんから聞いた「交番の自転車」が電動にならない理由 |url=https://rocketnews24.com/2018/08/24/1106107/ |newspaper=RocketNews24 |accessdate=2021-03-15 }}■記事内容は異なるが、画像あり。</ref>(所在地:東京都[[葛飾区]][[亀有]]5-34-1)は、モデルとなった派出所(交番)である<ref name=MPD_20180228ed>{{Cite web|和書|date=2018年2月28日更新 |title=亀有警察署 亀有駅北口交番 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/kameari/koban/01.html |publisher=警視庁 |accessdate=2021-03-15 }}</ref>。


漫画が連載されていた、[[昭和]]後期および[[平成]]の派出所(交番)として、至って平凡で典型的な形態を持っており、日本独特の「白チャリ<ref>{{Cite web |title=警察官の自転車「白チャリ」1台いくらで購入? |url=https://radiolife.com/security/police/38846/ |publisher=株式会社[[三才ブックス]] |work=[[ラジオライフ]].com |accessdate=2021-03-15 }}</ref>」こと[[実用車 (自転車)#警察|警邏用自転車]](ママチャリ〈[[シティサイクル#婦人用|婦人用シティサイクル]]〉型)や、[[指名手配]]犯の情報を告知する[[掲示板]]、[[交通事故]]件数等を告知する[[照明看板]]様の掲示板、パトロール中であることを示す[[バナー]]など、右の画像にはそれらが全て写り込んでいる。
漫画が連載されていた、[[昭和]]後期および[[平成]]の派出所(交番)として、至って平凡で典型的な形態を持っており、日本独特の「白チャリ<ref>{{Cite web|和書|title=警察官の自転車「白チャリ」1台いくらで購入? |url=https://radiolife.com/security/police/38846/ |publisher=株式会社[[三才ブックス]] |work=[[ラジオライフ]].com |accessdate=2021-03-15 }}</ref>」こと[[実用車 (自転車)#警察|警邏用自転車]](ママチャリ〈[[シティサイクル#婦人用|婦人用シティサイクル]]〉型)や、[[指名手配]]犯の情報を告知する[[掲示板]]、[[交通事故]]件数等を告知する[[看板]]様の掲示板、パトロール中であることを示す[[バナー]]など、右の画像にはそれらが全て写り込んでいる。


なお、[[笹本稜平]]の[[推理小説]]シリーズ『[[駐在刑事]]』(2006年〈平成18年〉初出)は、[[駐在所]]を舞台としていて、交番ではない。
なお、[[笹本稜平]]の[[推理小説]]シリーズ『[[駐在刑事]]』(2006年〈平成18年〉初出)は、[[駐在所]]を舞台としていて、交番ではない。
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
; 辞事典
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* {{Cite web |title=kobanを含む英語表現 |url=https://eow.alc.co.jp/search?q=koban |publisher=アルク |website=英辞郎 on the WEB |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|英辞郎 koban 表現}} }}
* {{Cite web |title=kobanを含む英語表現 |url=https://eow.alc.co.jp/search?q=koban |publisher=アルク |website=英辞郎 on the WEB |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|英辞郎 koban 表現}} }}
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* [[番屋]]
* [[番屋]]
* [[三廻]]
* [[三廻]]
* {{ill2|ポリス・ボックス|en|Police box}} ‐ イギリスやアメリカの各所に置かれた警察への直通電話
* {{ill2|Fire alarm call box|en|Fire alarm call box}} ‐ アメリカで各所に置かれた消防への直通電話。警察にも連絡ができるようになっていたものもある。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{Cite web |date=2004 |title=平成16年 警察白書 ─ 地域社会との連帯 |url=https://www.npa.go.jp/hakusyo/h16/index.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 白書H16}}}} - [https://www.npa.go.jp/hakusyo/h16/hakusho/h16/html/F1101000.html 第1節 地域社会と交番・駐在所]
* {{Cite web|和書|date=2004 |title=平成16年 警察白書 ─ 地域社会との連帯 |url=https://www.npa.go.jp/hakusyo/h16/index.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 白書H16}}}} - [https://www.npa.go.jp/hakusyo/h16/hakusho/h16/html/F1101000.html 第1節 地域社会と交番・駐在所]
* {{Cite web |author=警視庁 地域総務課 地域安全対策係 |date=2019年6月26日更新 |title=交番 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/katsudo/koban/koban.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 20190626ed}} }}
* {{Cite web|和書|author=警視庁 地域総務課 地域安全対策係 |date=2019年6月26日更新 |title=交番 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/katsudo/koban/koban.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 20190626ed}} }}
* {{Cite web |author=警視庁 地域指導課 実務指導第一係 |date=2016年11月30日更新 |title=交番まめ知識 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/pipo/webpb/koban_qa.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 20161130ed}} }}
* {{Cite web|和書|author=警視庁 地域指導課 実務指導第一係 |date=2016年11月30日更新 |title=交番まめ知識 |url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/pipo/webpb/koban_qa.html |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 20161130ed}} }}
* {{Cite web |date=1999-11-01 |title=巡回連絡実施要領の改正について(通達)(平成11年11月1日警察庁丙地発第19号)|url=https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/chiiki/chiiki19991101-1.pdf |format=PDF |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 19991101}} }}警察庁による巡回連絡に関する通達。
* {{Cite web|和書|date=1999-11-01 |title=巡回連絡実施要領の改正について(通達)(平成11年11月1日警察庁丙地発第19号)|url=https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/chiiki/chiiki19991101-1.pdf |format=PDF |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|MPD 19991101}} }}警察庁による巡回連絡に関する通達。
* {{Cite web |title=交番の一日 < 01 地域警察 < 職種紹介 |url=https://www.police.pref.fukuoka.jp/saiyou/organization/community.html |publisher=[[福岡県警察]] |website=公式ウェブサイト |work= |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|福岡県警 一日}} }}
* {{Cite web|和書|title=交番の一日 < 01 地域警察 < 職種紹介 |url=https://www.police.pref.fukuoka.jp/saiyou/organization/community.html |publisher=[[福岡県警察]] |website=公式ウェブサイト |work= |accessdate=2021-03-15 |ref={{SfnRef|福岡県警 一日}} }}


{{Normdaten}}
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2024年7月5日 (金) 00:49時点における版

警視庁月島警察署西仲町通派出所(現・西仲通地域安全センター)と立哨中の警察官。1938年(昭和13年)頃。
×クロス)印は交番を表す日本地図記号
日本の極ありふれた小さな交番 / 京都府城陽市にある城陽警察署寺田交番。2018年(平成30年)。
日本のやや規模の大きい交番 / 兵庫県朝来市にある朝来警察署和田山駅前交番。2006年(平成18年)。

交番(こうばん)とは、警察官詰め所の一種[1]。原則24時間、警察署地域課の警察官が交代制で勤務している。

英訳語としてはポリスボックス英語: police box)が当てられるが[2][3][4][5][6]ローマ字音写形 "kōban" [7]や、翻字化した "koban" [8][9][10]も用いられている。

日本の警察用語では「ハコ[11]や、「PB」とも呼ばれている[12]

概要

交番は、 警察署の管轄区域を分割し、その一定区域において警察官が職務執行の拠点としている施設。都道府県公安委員会警察本部長の判断により、警察署の下部機構として設置することが可能である。

各種申請・届出事務が可能なものを特に幹部交番と呼ぶ(通常、交番所長は警部補だが、幹部交番の所長は警視警部)。ただし、警察本部によっては同様の経緯によって設置された施設を「警察署分庁舎」、「警部交番」などと呼んでいる場合もある。

警察署の所在地付近の区域は、警察署の地域課が直接パトロール巡回連絡などを行っている場合がある。これは「署所在地」(富山県警察においては「直轄地域」[13]大分県警察では「地域警ら」)と呼ばれる。また、実質的に警察署内で活動する地域課の係の一つではあるが組織上警部補以下の課員が一つの交番勤務員として活動する「署所在地交番」を設置する例もある。

警視庁管轄下には幹部交番はほとんど見られない。しかし地方では近年、人口の増加してきた地域の普通の交番を幹部交番へ格上げすることもある。また、人口減少による警察署の統廃合によって幹部交番へ格下げになることもある。

通常は2人から3人一組で24時間交代、つまり交番(代でにあたること)で勤務にあたる。仮泊設備(畳敷きの部分と布団、執務部分からつながる非常呼び出し用のベル)もある。パトロールや事件処理以外での外出はやたらに出来ないので、食事は出前を頼むか徒歩パトロールを兼ねて近隣のスーパーマーケットやコンビニで弁当などを購入することが多い[14]。 特殊な事情がある場合や、繁華街の交番では警察官の人数が増員されているケースもある。

警察内の隠語では「PB」(ピービー、Police Boxの略)と呼ばれ、警察官同士の会話や警察無線での通話などで使われる[12]

交番の長の役職は「交番所長」である。「交番長」ではないのは、正式名称が「派出所」であった時代の名残りである(トップは「派出所長」だった)。警察内では「ハコ長」とも通称される。

歴史

1871年明治4年)、明治政府東京府(現・東京都)で邏卒を採用し、屯所(警察署)を中心にパトロールなどを行なわせた。1874年明治7年)に東京警視庁が設置され、邏卒を巡査に改称し、巡査を東京の各「交番所」(交番舎)に配置した。当初は施設を伴うものではなく、巡査が警察署から徒歩でパトロールを行いながら、代で立(りつばん)などを行なう場として指定された地点を示した[15]。同1874年の8月に、「交番所」に設備を設置して周辺地域のパトロールなどを行う拠点にした。

1881年(明治14年)には「交番所」から「派出所」へ改称された。1884年(明治17年)6月1日、巡査派出所に天気予報の掲示を始めた[16]1888年(明治21年)になると、全国に「派出所」が配置されるようになり、同時に、外勤警察官が居住する施設として「駐在所」が設置された。

1944年(昭和19年)、警視庁では戦時の治安維持のため警察官の重点配備を計画。警備派出所へ人員を増強(シフト)させるため、同年10月には346ヶ所の巡査派出所の廃止(閉鎖)が行われた[17]。しかし第二次世界大戦直後の1945年(昭和20年)10月には一転、民主警察化を進める一環として定員の再配置が行われ、1,107ヶ所あった派出所、出張所、駐在所を115ヶ所増やす措置が採られた[18]

1994年平成6年)、「派出所」の正式名称は「交番」に決定する。「派出所」という名称の施設は「警備派出所」があるが、これは通常の交番と異なり、要警備諸所(空港や各種公邸など)における警察官の詰め所的な存在である。 所長の階級は警部警視で、昇任直後に就任する傾向が強い。最近[いつ?]の傾向としては、市町村合併の影響で警察署統廃合が全国で行なわれており、幹部交番(ただし、鳥取県警察岡山県警察佐賀県警察および鹿児島県警察では『幹部派出所』が正式名称となっている)が増加しつつある。幹部交番は廃止された警察署庁舎を使用している。

日本がインバウンド消費に官民挙げて取り組み始めた2010年代には、東京新宿渋谷京都の歴史的名所などといった来日外国人の多い繁華街観光地を中心に、英語を主とする外国語での意思疎通が可能な警察官を配置することが増えていった[19][20]

令和4年(2022年)4月1日現在、全国に交番は6,250ヶ所設置されている[21]

役割

事件事故の対応

交番と駐在所には、都道府県公安委員会の規則などにより管轄区域が割り当てられており、交番勤務員は通常はその範囲内の治安維持に当たる。但し、本署の指示があった際や緊急の場合には管轄区域に関わらず出動する。また、交番の勤務員は、例えばパトロールカーによるパトロール、留置管理、被疑者の護送、重大な事件の捜査など警察署の他部署の職務の応援に回ることもある。これを「補勤(ほきん)」と言う。

交番は、地域課のパトロール担当の警察官が常駐するところであるだけでなく、110番通報するまでもない状況の時(例として万引きの犯人を取押さえて引渡す)には警察官の出動依頼も可能である。110番通報よりも最寄の交番に電話をかける方が警察官の現場到着が早い場合もある(電話を受けた交番では制服警察官が黒バイや自転車で飛んで行く。また、神奈川県警察兵庫県警察岡山県警察などでは交番・駐在所の電話番号を公表していないため、一般の電話から交番に直接かけることができない地域もある)。

但し、電話連絡を受けた警察官は、その連絡の内容を本署に報告し、指示を受けてから出動する他、重要事件の場合はその警察官が更に交番から110番通報をして、本部組織(機動捜査隊や鑑識課など)の応援を要請してから出動するので、返って時間が掛かる場合も多く、緊急時には交番や警察署では無く110番へ電話を掛けることが推奨される。

その他、管轄地域内で起こった事件、事故などの報告などが可能である。

道案内

交番には付近の住宅地図が備え付けられているほか、日常的に管轄区域のパトロールを行う警察官は近所の地理に詳しい場合が多いため、交番で道を尋ねる風景はよく見られる(警察内部では「地理案内」と呼ぶ)。また、交通量の多い交差点に面して設置されている交番では、交通の監視の機能を持たせ、スピーカーを通して注意を促したりする場合もある。

巡回連絡

交番の職務の中に「巡回連絡」がある。これは、管轄区域内の住宅や事業所などを交番の勤務員が巡回し、住宅であれば世帯主をはじめとする家族構成、勤務先や通学先などを、事業所であれば業種や従業員数などを、それぞれ家人や経営者などから直接聞き取り、交番備え付けの「巡回連絡簿」に記載するというものである。管轄区域内の住民などは絶えず流動しているため、半年から1年ごとに区域内全ての住宅・事業所を巡回することを目安としているが、他の業務との兼ね合いもあり、必ずしもこの通り実施されてはいない交番もある。

巡回連絡は、第二次世界大戦直後から行われていた戸口査察にさかのぼる。調査は「行き過ぎた警察行政だ」として1950年1月、一度は廃止されたが防犯上に不便があるとして同年9月5日、強制的な調査から任意調査に改めて再出発している[22]

総務省による警察に対するアンケート調査の結果、「交番にはいつも警察官が常駐していて欲しい」「いつもパトロールして欲しい」との相反する要望がある。この国民の要望に応えるため2003年(平成15年)8月から福岡県警察は全国に先駆けて交番、駐在所の再編を行い交番の大型化などを実施し、治安の回復など一定の成果をあげている。

問題点

空き交番

原則として、担当警察官の交代勤務により、警察官が24時間常駐している。しかし、警察官が減少しているため、一定時間のみ警察官が滞在する交番や、警察官を配置せずにテレビ電話を置いただけの無人交番も運用されている。この様な問題を抱えている交番を「空き交番」ということがある(後述)。このことで、暴漢から交番に逃れたものの無人で、結局暴行を受けた、などの事件も発生しており、課題となっている。

「空き交番」とは交番の施設があるものの、警察官が不在がちな交番をいう。交番は、原則として一当務2人以上の交替制をしくことになっているが、人手不足により夜間無人となるもの、あるいは警察官は常駐するが巡回に出かけた後などに無人になるものなどがある。

警察庁生活安全局地域課の統計によると、2006年(平成18年)4月1日時点での全国の交番数は6,362か所(前年同期比93か所減)、交番勤務員は約48,700人(前年同期比約1,800人増)である。「空き交番」は全国で268か所あるが、2005年(平成17年)の統計では1,222か所であったことから、ある程度改善されていると言える。

空き交番問題は以前から指摘されていたが、特に市街地や住宅街の交番、また、過疎地の駐在所での警察官不足はいまだ解消されていない地域がある。交番所長が置かれない交番も多い。交番に勤務する警察官は毎日交番勤務についているわけではなく、各警察署各課の応援に出動することもあり(被疑者護送も地域課の任務)、交番勤務員の人手不足は治安に関係する深刻な問題である。

警察庁としては交番相談員制度を発足させ、定年退職した警察官を対象に再雇用をして交番勤務員を増やす施策も行っているが、空き交番問題や署員不足などの問題は、警察官の人数(特に地域部・地域課員。一般的な『お巡りさん』)そのものが少ないことが原因である。

警察庁は広範囲の職域を抱えている警察署員数確保のためには、全国的にあと3万人の警察官を増員する必要があるとしている。

市町村によっては、廃止した交番の建物や土地を譲り受けたり有償で借り上げたりして、地元の自治会やボランティアの力で治安の維持に努める場合もある。2007年4月、警察庁は人員増と統廃合により、空き交番の解消完了を発表した。

配備されるパトカー

日本の交番に配備されているパトロールカーは、地域特性や周辺の道路環境により異なる。大部分の交番には、地域巡回・違法駐車取り締まりを主とする、軽自動車小型自動車の小型警ら車(ミニパト)が置かれているが(『街頭犯罪対策車』と呼ぶところもある)、交通量の多い幹線道路沿いの交番では、自動車警ら隊交通機動隊で使用された1~2モデル前のパトカーや警察署地域課同等の警らパトカーが配備されている場合もある。2020年代、北海道札幌方面中央警察署薄野交番には、トヨタ・ハイエース日産・キャラバンの護送車や、トヨタ・クラウンが配備されている。そのほか、警察署に置く場所がない護送車や管区機動隊用の警察バスが置かれているケースもある。

交番には基本的に管轄警察署が置かれている自治体のナンバーを有する車両が配備される。

移動交番

最寄りの警察署および交番が遠い地域や犯罪が多発する地域、住宅地、公園、商業施設、イベント会場、観光地などでは、既設の交番を補完するように日時を限定して「移動交番」が設置されることがある[23][24][25]。警察官と交番相談員が乗り組み、地理案内や届出の受付、地域の警戒、広報啓発活動などに従事する[26]。既設の交番が使用できない場合や、大規模な災害が発生した地域に移動交番車が派遣されて現地の仮設交番として活用されることがある[27]

移動交番車に用いられる車両は資機材の輸送や車内を事務室および休憩室として用いるためにミニバンワンボックスカーマイクロバスが多く、千葉県警察富山県警察のように専用のカラーリングを施す事例も見られる[28]

来歴

戦後直後から、 移動交番は団地等の人口急増地域に対する警察力確保の方策として推進され、団地等の他海水浴場、キャンプ場、祭礼等人出の多い場所で開設された[29]。移動交番の活動は、通常、移動交番車等の車両を用いて行い、数人の警察官が乗車して団地等を巡回し、各種の申請や届けの受理、防犯指導、困りごと相談等に当たるほか、青空座談会を開催することもあった[30]。移動交番車は昭和49年末時点で、全国に180台が配置されていた。

2000年代になると 交番や駐在所の統廃合に伴う住民の不安を解消などを目的とし、移動交番車を再び運用する警察本部が増加した[31]

移動交番車の導入について

  • 1970年に香川県警が移動交番車を導入していたが、あまり活用できていなかった[41]
  • 2010年3月、千葉県警が移動交番車を導入[42]。衛星電話や投光器などの被災対応用機材、防犯教育を行う機材などが搭載されている[43]
  • 2020年4月
    • 香川県警が移動交番車を導入[44]
    • 福岡県警筑後署が移動交番車を導入[45]
  • 2020年5月30日、鹿児島県警が移動交番車を導入[46]。また、移動交番自体は2019年6月14日‐7月23日に開設した[47]
  • 2021年6月2日、富山県警に初めて移動交番車を導入[48]
  • 2020年4月
    • 宮崎県警が、交番や駐在所の統廃合に伴い機動力を生かせる移動交番車を導入[49]
  • 2023年4月
    • 奈良県警が移動交番車を導入[50]
    • 神奈川県警が、アクティブ交番を導入[51]
  • 2023年7月、愛媛県警が移動交番車を導入[52]

日本国外の移動交番

  • 2015年1月1日、中国の陝西省西安市に移動交番車が導入された[53]

日本国外の交番

アメリカ合衆国シンガポールブラジルにも交番制度が輸出されている。

米国ハワイ州ワイキキにはホノルル市警の "Waikiki Beach koban" が、ニューヨーク市マンハッタンにも交番が設置された。ロサンゼルス市警察はショッピングモール「ザ・グローブ」前に "LAPD KOBAN" を設置した。ロサンゼルスの場合は日本のような24時間態勢ではなく、運用時間が正午から夜10時までで、時間外は無人で閉鎖される[54]

インドネシアや、ブラジルサンパウロ州などでは、日本の例を参考にして交番制度が導入されている。特にブラジル・サンパウロ州では2005年からの導入で、殺人事件などの犯罪が大幅に減少した[55]

シンガポール警察は、幹部候補生を日本に研修に派遣し、警視庁築地警察署数寄屋橋交番に勤務させて、交番制度を実地で体験させるなど、積極的に制度を輸入した。近隣住民の協力を得る交番システム Neighbourhood Police Post (NPP)は、1983年6月からより強化されたNeighbourhood police centre英語版 (NPC)に置き換わった[56]

大韓民国中華民国では、以前から日本とほぼ同様の交番が存在するほか、中華人民共和国にも交番が新設されており、いずれも「派出所」と呼ぶ[注 1]。ただ、上海市公安局の交番はおおむね日本のそれより規模が大きく、アメリカの警察署(または分署)の規模である。

交番が標的となった主な犯罪

交番と創作

警視庁亀有警察署亀有駅北口交番 / 2007年(平成19年)撮影。

交番を舞台にした創作物としては、秋本治ギャグ漫画こちら葛飾区亀有公園前派出所』(連載期間:1976年〈昭和51年〉- 2016年〈平成28年〉)が最もよく知られており、「こち亀」の愛称とともに一世を風靡した。

この漫画では「亀有公園前派出所」という名の、実在しない派出所を主要な舞台としているが、右に画像で示した警視庁亀有警察署亀有駅北口交番[60](所在地:東京都葛飾区亀有5-34-1)は、モデルとなった派出所(交番)である[61]

漫画が連載されていた、昭和後期および平成の派出所(交番)として、至って平凡で典型的な形態を持っており、日本独特の「白チャリ[62]」こと警邏用自転車(ママチャリ〈婦人用シティサイクル〉型)や、指名手配犯の情報を告知する掲示板交通事故件数等を告知する看板様の掲示板、パトロール中であることを示すバナーなど、右の画像にはそれらが全て写り込んでいる。

なお、笹本稜平推理小説シリーズ『駐在刑事』(2006年〈平成18年〉初出)は、駐在所を舞台としていて、交番ではない。

参考文献

辞事典
書籍、ムック
インターネット資料

脚注

注釈

  1. ^ 韓国では交番に相当するものとして、派出所とともに「地区隊」(지구대)がある。地区隊は派出所よりやや規模が大きい。
字引
  1. ^ 田村 正博”. KAKEN. 文部科学省日本学術振興会. 2021年3月15日閲覧。
  2. ^ 田村 正博 < 法学部 教員一覧”. 京都産業大学. 2021年3月15日閲覧。

出典

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  3. ^ 英辞郎 police box.
  4. ^ Linguee.
  5. ^ We need your cooperation with our door-to-door visit!”. 警視庁. 2017年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月19日閲覧。
  6. ^ KOBAN and RESIDENTIAL POLICE BOX”. 神奈川県警察. 2021年3月15日閲覧。
  7. ^ 警視庁 広報課 広報企画 (2020年10月27日更新). “令和2年10月号 < けいしちょう写真ニュース”. 警視庁. 2021年3月15日閲覧。
  8. ^ NPA "koban", 2021年3月閲覧.
  9. ^ MPD "koban", 2021年3月閲覧.
  10. ^ 英辞郎 koban 表現.
  11. ^ あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑 No.49 警察官”. NHK. 2016年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2005年6月27日閲覧。
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  16. ^ 時事新報 [出典無効]
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  18. ^ 戦後は都民生活重視で交番増やす(昭和20年10月31日 毎日新聞(東京))『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p116 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
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関連項目

外部リンク