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'''加藤 芳郎'''（かとう よしろう、[[1925年]][[6月25日]] - [[2006年]][[1月6日]]<ref name="profile">[https://kotobank.jp/word/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8A%B3%E9%83%8E-155033 加藤芳郎] [[コトバンク]] - 典拠はブリタニカ・ジャパン『[[ブリタニカ百科事典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典]]』（2014年）、[[小学館]]『[[大辞泉|デジタル大辞泉]]』、[[講談社]]『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』。このうちブリタニカでは、独立の年を[[1947年]]としている。</ref>）は、[[日本]]の[[漫画家]]、[[タレント|放送タレント]]。
'''加藤 芳郎'''（かとう よしろう、[[1925年]]〈[[大正]]14年〉[[6月25日]] - [[2006年]]〈[[平成]]18年〉[[1月6日]]<ref name="profile">[https://kotobank.jp/word/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8A%B3%E9%83%8E-155033 加藤芳郎] [[コトバンク]] - 典拠はブリタニカ・ジャパン『[[ブリタニカ百科事典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典]]』（2014年）、[[小学館]]『[[大辞泉|デジタル大辞泉]]』、[[講談社]]『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』。このうちブリタニカでは、独立の年を[[1947年]]としている。</ref>）は、[[日本]]の[[漫画家]]、[[タレント|放送タレント]]。
[[File:Kyoga no Komusume Dojoji played by Japanese writers.JPG|thumb|200px|『[[週刊文春]]』 1959年12月14日号文春歌舞伎『[[娘道成寺|京鹿子娘道成寺]]』の一場面。右から、[[加藤芳郎]]、[[平岩弓枝]]、[[小山いと子]]、[[芝木好子]]、[[五味康祐]]、[[平林たい子]]、[[森田たま]]]]
[[File:Kyoga no Komusume Dojoji played by Japanese writers.JPG|thumb|230px|『[[週刊文春]]』 1959年12月14日号文春歌舞伎『[[娘道成寺|京鹿子娘道成寺]]』の一場面。右から、'''加藤芳郎'''、[[平岩弓枝]]、[[小山いと子]]、[[芝木好子]]、[[五味康祐]]、[[平林たい子]]、[[森田たま]]]]


== 来歴 ==
== 来歴 ==
=== 生い立ち ===
=== 生い立ち ===
[[東京府]][[豊多摩郡]][[代々幡町]]（のちの[[東京都]][[渋谷区]]）生まれ<ref name="waga">『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.298-302 加藤芳郎「わがオンボロ人生」</ref>。8人兄弟の6番目<ref name="waga" />。父親は[[岩手県]][[胆沢郡]][[水沢町]]（のちの[[水沢市]]→[[奥州市]]水沢区）出身で、[[東京市|東京市役所]]に勤務していた<ref name="waga" />。母親は[[埼玉県]][[北足立郡]][[鳩ヶ谷市|鳩ヶ谷町]]（のちの川口市→[[鳩ケ谷市]]→再度川口市に復帰）の出身<ref name="waga" /><ref>松井清人『オカン、おふくろ、お母さん』 [[文藝春秋]]、2006年、66-67頁</ref>。加藤は幼いころから絵を描くのが好きで、父親は加藤の描く絵を見ては「美術学校に入れてやろう<ref name="waga" />」とほめるのが常だったという。また、『[[のらくろ]]』『[[冒険ダン吉]]』などの児童漫画作品に親しんだ<ref name="waga" />。加藤が10歳の頃に父親が定年を迎え、嘱託契約に切り替わって以降は、兄たちが家財を質入れして食料を調達するなど、生活が苦しくなり、美術学校入りの夢はいったん断念する<ref name="waga" />。
[[東京府]][[豊多摩郡]][[代々幡町]]（のちの[[東京都]][[渋谷区]]）生まれ<ref name="waga">『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.298-302 加藤芳郎「わがオンボロ人生」</ref>。8人兄弟の6番目<ref name="waga" />。父親は[[岩手県]][[胆沢郡]][[水沢町]]（のちの[[水沢市]]→[[奥州市]]水沢区）出身で、[[東京市|東京市役所]]に勤務していた<ref name="waga" />。母親は[[埼玉県]][[北足立郡]][[鳩ヶ谷市|鳩ヶ谷町]]（のちの川口市→[[鳩ヶ谷市]]→再度川口市に復帰）の出身<ref name="waga" /><ref>松井清人『オカン、おふくろ、お母さん』 [[文藝春秋]]、2006年、66-67頁</ref>。加藤は幼いころから絵を描くのが好きで、父親は加藤の描く絵を見ては「美術学校に入れてやろう<ref name="waga" />」とほめるのが常だったという。また、『[[のらくろ]]』『[[冒険ダン吉]]』などの児童漫画作品に親しんだ<ref name="waga" />。加藤が10歳の頃に父親が定年を迎え、嘱託契約に切り替わって以降は、兄たちが家財を質入れして食料を調達するなど、生活が苦しくなり、美術学校入りの夢はいったん断念する<ref name="waga" />。


病院の給仕として昼間に働きながら、旧制[[東京都立新宿高等学校|東京府立第六中学校]]夜間部に通学<ref name="waga" />。そのころ、[[1939年]]（昭和14年）、雑誌『[[アサヒグラフ]]』の投稿欄に漫画が掲載され、賞金を受け取ったことをきっかけに、プロ漫画家の夢を抱く。『[[週刊少国民]]』『[[オール讀物]]』『[[モダン日本]]』などで入選を重ね<ref name="waga" />、[[近藤日出造]]主宰の『[[漫画 (雑誌)|漫画]]』で一等入選するに至った<ref name="profile" />。[[冨田英三]]によれば、近藤はこのころの加藤を「おそるべき少年」と激賞していたという<ref name="gashi">『昭和新聞漫画史 笑いと風刺でつづる世相100年』[[毎日新聞社]]「別冊一億人の昭和史」、1981年 p.132-135</ref>。
病院の給仕として昼間に働きながら、旧制[[東京都立新宿高等学校|東京府立第六中学校]]夜間部に通学<ref name="waga" />。そのころ、[[1939年]]（昭和14年）、雑誌『[[アサヒグラフ]]』の投稿欄に漫画が掲載され、賞金を受け取ったことをきっかけに、プロ漫画家の夢を抱く。『[[週刊少国民]]』『[[オール讀物]]』『[[モダン日本]]』などで入選を重ね<ref name="waga" />、[[近藤日出造]]主宰の『[[漫画 (雑誌)|漫画]]』で一等入選するに至った<ref name="profile" />。[[冨田英三]]によれば、近藤はこのころの加藤を「おそるべき少年」と激賞していたという<ref name="gashi">『昭和新聞漫画史 笑いと風刺でつづる世相100年』[[毎日新聞社]]「別冊一億人の昭和史」、1981年 p.132-135</ref>。
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=== 漫画家として ===
=== 漫画家として ===
[[File:Kato-Yoshiro-1.jpg|thumb|160px|1955年]]
[[1945年]]（昭和20年）12月に復員後、都庁に復職するが、所属していた防衛局が廃止されて消滅していたため、建設局公園緑地課に移籍し、案内看板の製作に従事する<ref name="waga" />。『漫画』誌への投稿を再開し、主宰の近藤日出造から直接プロへの転向をすすめられる。[[1948年]]（昭和23年）に都庁を退職し、専業漫画家として独立<ref name="profile" /><ref name="waga" />。
[[1945年]]（昭和20年）12月に復員後、都庁に復職するが、所属していた防衛局が廃止されて消滅していたため、建設局公園緑地課に移籍し、案内看板の製作に従事する<ref name="waga" />。『漫画』誌への投稿を再開し、主宰の近藤日出造から直接プロへの転向をすすめられる。[[1948年]]（昭和23年）に都庁を退職し、専業漫画家として独立<ref name="profile" /><ref name="waga" />。


『[[オンボロ人生]]』『[[オレはオバケだぞ]]』『[[千匹の忍者]]』などの連載作品を通じ、「庶民生活のペーソスをナンセンスにえがいた<ref name="profile" />」作風で人気となる。硬質な線とシンプルな造形による極端にデフォルメされた人物描写と、角張り、押しつぶしたような筆跡の書き文字が特徴。[[1954年]]（昭和29年）から[[毎日新聞]]夕刊で連載された『[[まっぴら君]]』は、[[2001年]]（平成13年）[[6月23日]]掲載を最後に病気で中断するまで連載47年間、13615回に達し、全国紙では空前の連載記録を樹立した<ref>2014年に、[[東海林さだお]]の『[[アサッテ君]]』（毎日新聞朝刊連載）によってこの記録は更新された。</ref>。
『[[オンボロ人生]]』『[[オレはオバケだぞ]]』『[[千匹の忍者]]』などの連載作品を通じ、「庶民生活のペーソスをナンセンスにえがいた<ref name="profile" />」作風で人気となる。硬質な線とシンプルな造形による極端にデフォルメされた人物描写と、角張り、押しつぶしたような筆跡の書き文字が特徴。[[1954年]]（昭和29年）から[[毎日新聞]]夕刊で連載された『[[まっぴら君]]』は、[[2001年]]（平成13年）[[6月23日]]掲載を最後に病気で中断するまで連載47年間、13615回に達し、全国紙では空前の連載記録を樹立した<ref>2014年に、[[東海林さだお]]の『[[アサッテ君]]』（毎日新聞朝刊連載）によってこの記録は更新された。</ref>。


漫画界では[[横山泰三]]、[[荻原賢次]]と共に「戦後派三羽烏」と呼ばれた<ref>[https://kotobank.jp/word/%E8%8D%BB%E5%8E%9F+%E8%B3%A2%E6%AC%A1-1641309 荻原 賢次] コトバンク - 典拠は『20世紀日本人名事典』（日外アソシエーツ、2004年）</ref>。
漫画界では[[横山泰三]]、[[荻原賢次]]とともに「戦後派三羽烏」と呼ばれた<ref>[https://kotobank.jp/word/%E8%8D%BB%E5%8E%9F+%E8%B3%A2%E6%AC%A1-1641309 荻原 賢次] コトバンク - 典拠は『20世紀日本人名事典』（日外アソシエーツ、2004年）</ref>。


[[1981年]]から[[1996年]]の間、[[日本漫画家協会]]の理事長・会長を歴任し、同協会の[[社団法人]]化に尽力した。
[[1981年]]から[[1996年]]の間、[[日本漫画家協会]]の理事長・会長を歴任し、同協会の[[社団法人]]化に尽力した。
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* [[1986年]] [[紫綬褒章]]
* [[1986年]] [[紫綬褒章]]
* [[1988年]] 第36回[[菊池寛賞]]<ref>[http://www.mainichi.co.jp/corporate/co-prize.html 受賞履歴] [[毎日新聞社]]</ref>
* [[1988年]] 第36回[[菊池寛賞]]<ref>[http://www.mainichi.co.jp/corporate/co-prize.html 受賞履歴] [[毎日新聞社]]</ref>
*[[1989年]] [[NHK放送文化賞]]
*[[1996年]] [[勲四等旭日小綬章]]
* [[1999年]] 第28回[[日本漫画家協会賞]]文部大臣賞（『まっぴら君』）<ref>[http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/index.php?tbl=award&startIndex=10 歴代受賞者（日本漫画家協会賞および文部科学大臣賞）] 日本漫画家協会</ref>
* [[1999年]] 第28回[[日本漫画家協会賞]]文部大臣賞（『まっぴら君』）<ref>[http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/index.php?tbl=award&startIndex=10 歴代受賞者（日本漫画家協会賞および文部科学大臣賞）] 日本漫画家協会</ref>
*[[2000年]] 東京都文化賞


=== タレントとして ===
=== タレントとして ===
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=== 晩年 ===
=== 晩年 ===
2005年1月から[[胃癌]]のため入退院を繰り返していた<ref name="zakzak" />。2006年1月6日、東京都新宿区の病院で呼吸不全により死去。{{没年齢|1925|06|25|2006|01|06}}<ref name="zakzak" />。加藤の訃報に、かつて「連想ゲーム」の紅組キャプテンを務めた[[中田喜子]]、「ウィークエンダー」でリポーターを務めた[[桂ざこば (2代目)|桂ざこば]]らが、追悼のコメントを述べていた。
2005年1月から入退院を繰り返していた<ref name="zakzak" />。2006年1月6日、東京都新宿区の病院で呼吸不全により死去。{{没年齢|1925|06|25|2006|01|06}}<ref name="zakzak" />。法号は妙筆院孤芳日泰居士。東京・[[小平霊園]]に葬る。
加藤の訃報に、かつて「連想ゲーム」の紅組キャプテンを務めた[[中田喜子]]、「ウィークエンダー」でリポーターを務めた[[桂ざこば (2代目)|桂ざこば]]らが、追悼のコメントを述べていた。


== 人物・エピソード ==
== 人物・エピソード ==
* 巻き癖の強い乱雑に整えた髪型と、小さく整えた[[口髭|口ひげ]]<ref name="gashi" />を蓄えた特徴的な容貌で知られた。
* 巻き癖の強い乱雑に整えた髪型と、小さく整えた[[口髭|口ひげ]]<ref name="gashi" />を蓄えた特徴的な容貌で知られた。
* 漫画を描く時は仕事場に一人で入り、家族でさえ仕事場への立ち入りが許されなかったという。また、時事色の強い作風であるにもかかわらず、4コマ漫画1作を描くのに丸一日を費やした事も少なくなかった。
* 漫画を描く時は仕事場に一人で篭り、家族でさえ仕事場への立ち入りが許されず、唯一立ち入りが許されたのは愛猫だけだった。また、時事色の強い作風であるにもかかわらず、4コマ漫画1作を描くのに丸一日を費やしたことが少なくなかった。
* [[日本会議]]の代表委員で、機関誌「日本の息吹」に寄稿していた<ref>{{Cite web|和書|title=月刊「日本の息吹」詳細 « 日本会議|url=https://www.nipponkaigi.org/publication/details?id=108|website=www.nipponkaigi.org|accessdate=2020-12-07}}</ref>。一方で、府立六中の後輩であった[[日本共産党]]の[[上田耕一郎]]とは対談をするなど交友が深く<ref>{{Cite web|和書|title=/新日本出版社/一般書/分野別/政治・社会・経済/政治・社会/政治・法律/上田耕一郎　談々自在|url=https://www.shinnihon-net.co.jp/general/detail/name/%E4%B8%8A%E7%94%B0%E8%80%95%E4%B8%80%E9%83%8E%E3%80%80%E8%AB%87%E3%80%85%E8%87%AA%E5%9C%A8/code/978-4-406-02061-9/|website=www.shinnihon-net.co.jp|accessdate=2020-12-07}}</ref>、参院選に出馬した時には、推薦人として名を連ねた<ref>{{Cite web|和書|title=加藤芳郎、テレビ三面記事ウィークエンダーなどの漫画家司会者：戦後史の激動：So-netブログ|url=https://sengoshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-25|website=sengoshi.blog.ss-blog.jp|accessdate=2020-12-07}}</ref>。
* [[日本会議]]の会員であったが、府立六中の後輩であった[[日本共産党]]の[[上田耕一郎]]が参院選に出馬した時には、推薦人として名を連ねた{{要出典|date=2016年6月}}。
* 1997年1月30日、[[藤岡信勝]]、[[西尾幹二]]らによって「[[新しい歴史教科書をつくる会]]」が設立されると<ref name="sokan2009">{{Cite web|和書|author=貝裕珍 |url=http://www.kiss.c.u-tokyo.ac.jp/eng/docs/kss/vol19/vol1902ku.pdf | title=「新しい歴史教科書をつくる会」のExit, Voice, Loyalty | publisher=[[東京大学大学院総合文化研究科・教養学部]] |format=PDF |date= | accessdate=2022-6-13 }}</ref><ref>{{Cite book|和書 |author=俵義文|authorlink=俵義文 |title=戦後教科書運動史 |publisher=[[平凡社]] |series=[[平凡社新書]] |date=2020-12-17 |pages=275-278 }}</ref>、各界著名人が賛意を表し、同年6月6日時点の賛同者は204人を数えた。加藤もその中に名を連ねた<ref>「同会賛同者名簿（一九九七年六月六日現在）」 『西尾幹二全集 第17巻』[[国書刊行会]]、2018年12月25日。</ref>。


== 主な連載作品 ==
== 主な連載作品 ==
<ref>『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.313-314</ref><ref name="ndl">[http://iss.ndl.go.jp/books?any=%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8A%B3%E9%83%8E&mediatype=1&op_id=1&sort=ua 「加藤芳郎」の検索結果] 国立国会図書館サーチ</ref>単行本化作品は後述
<ref>『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.313-314</ref><ref name="ndl">[https://iss.ndl.go.jp/books?any=%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8A%B3%E9%83%8E&mediatype=1&op_id=1&sort=ua 「加藤芳郎」の検索結果] 国立国会図書館サーチ</ref>単行本化作品は後述
=== 漫画 ===
=== 漫画 ===
* [[まっぴら君]]（[[毎日新聞]]夕刊、1954年 - 2001年）
* [[まっぴら君]]（[[毎日新聞]]夕刊、1954年 - 2001年）。
* [[オンボロ人生]]（[[サンデー毎日]]、1954年 - 1960年）
* [[オンボロ人生]]（[[サンデー毎日]]、1954年 - 1960年）
* [[オレはオバケだぞ]]（[[週刊現代]]、1959年 - 1978年）
* [[オレはオバケだぞ]]（[[週刊現代]]、[[週刊朝日]]、1959年 - 1978年(週刊現代)、1984年-1989年(週刊朝日)）
* [[モテモテおじさん]]（[[小説現代]]、1963年 - 1975年）
* [[モテモテおじさん]]（[[小説現代]]、1963年 - 1975年）
* [[千匹の忍者]]（サンデー毎日、1964年 - 1975年）
* [[千匹の忍者]]（サンデー毎日、1964年 - 1975年）
89行目: 96行目:
** 狐狸狐狸日本（[[サイマル出版会]]） - 『[[週刊朝日]]』誌上の連載陣（加藤、[[井上ひさし]]、[[山藤章二]]）による合同作品集
** 狐狸狐狸日本（[[サイマル出版会]]） - 『[[週刊朝日]]』誌上の連載陣（加藤、[[井上ひさし]]、[[山藤章二]]）による合同作品集
=== エッセイ ===
=== エッセイ ===
* 雷おやじの本（[[ブックマン社]]、1982年）
* {{Cite book|和書|title=雷おやじの本|publisher=[[ブックマン社]]|date=1982-07-05|id={{NDLJP|12106742}}}}
* 加藤芳郎のまっぴらごめん（[[グラフ社]]、1984年）
* 加藤芳郎のまっぴらごめん（[[グラフ社]]、1984年）
* [[猫が通れば道理引っ込む]] （[[主婦と生活社]]、1986年） - 19人の漫画家による共著
* [[猫が通れば道理引っ込む]] （[[主婦と生活社]]、1986年） - 19人の漫画家による共著
96行目: 103行目:
* 父から学んだこと父として教えること 親子のつきあい方（[[ぴいぷる社]]、1994年）
* 父から学んだこと父として教えること 親子のつきあい方（[[ぴいぷる社]]、1994年）
* あくせく自適で行くんだ、オレは! 夢の「悠々自適」はボケる道（講談社、1995年）
* あくせく自適で行くんだ、オレは! 夢の「悠々自適」はボケる道（講談社、1995年）

=== その他 ===
=== その他 ===
* 加藤芳郎の連想ゲーム かたーい頭をもみほぐす驚異の連想術（[[二見書房]]サラ・ブックス、1978年）
* 加藤芳郎の連想ゲーム かたーい頭をもみほぐす驚異の連想術（[[二見書房]]サラ・ブックス、1978年）
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=== テレビドラマ ===
=== テレビドラマ ===
* [[おむすびコロリン]]（1969年、[[TBSテレビ|TBS]]） - 花小路広照 役
* [[おむすびコロリン]]（1969年、[[TBSテレビ|TBS]]） - 花小路広照 役

=== テレビCM ===
=== テレビCM ===
* [[スズキ・フロンテ]]
* [[スズキ・フロンテ]]
114行目: 123行目:
* [[ダイキン工業]]　ダイキンエアコンマルチ（1974年）
* [[ダイキン工業]]　ダイキンエアコンマルチ（1974年）
* [[ナカ工業]]（1975年）
* [[ナカ工業]]（1975年）
* [[パナソニック|松下電器]] マックロード(1984年）
* [[パナソニック|松下電器]] マックロード（1984年）、コーヒーメーカー
* [[クラレ]]（1986年）
* [[中小企業事業団]]
* [[中小企業事業団]]
* [[山一證券]]
* [[山一證券]]
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* [[日本航空]]
* [[日本航空]]
* [[三和建物]]
* [[三和建物]]
* [[福光屋]]
* [[福光屋]] 福正宗


=== ラジオ番組 ===
=== ラジオ番組 ===
* [[テレフォン人生相談]]（[[ニッポン放送]]）
* [[テレフォン人生相談]]（[[ニッポン放送]]）

=== 劇場アニメ ===
* [[クレオパトラ (1970年の映画)|クレオパトラ]]（1970年） - タラバッハ所長 役<ref>{{Cite news | url = http://tezukaosamu.net/jp/anime/8.html| title = クレオパトラ| newspaper = | publisher = 手塚治虫公式サイト| date = | accessdate = 2022-06-29}}</ref>


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*{{NHK人物録|D0016010167_00000}}
* {{NHK人物録|D0009070427_00000}}
{{wikinews|訃報 加藤芳郎氏}}
{{wikinews|訃報 加藤芳郎氏}}


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[[Category:日本のタレント]]
[[Category:日本のタレント]]
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[[Category:日本のラジオパーソナリティ]]
[[Category:紫綬褒章受章者]]
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[[Category:菊池寛賞受賞者]]
[[Category:菊池寛賞受賞者]]
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[[Category:日本会議の人物]]
[[Category:日本会議の人物]]
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[[Category:東京都立新宿高等学校出身の人物]]
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[[Category:東京都区部出身の人物]]
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[[Category:2006年没]]
[[Category:2006年没]]

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加藤 芳郎
1956年
1956年
本名 同じ
生誕 1925年6月25日
東京府豊多摩郡代々幡町
（現・東京都渋谷区）
死没 (2006-01-06) 2006年1月6日（80歳没）
東京都新宿区
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家、タレント
活動期間 1947年 - 2001年
ジャンル 4コマ漫画、風刺漫画
代表作 『まっぴら君』
受賞 第3回文藝春秋漫画賞（1957年）
紫綬褒章（1986年）
第36回菊池寛賞（1988年）
NHK放送文化賞（1989年）
勲四等旭日小綬章（1996年）
第28回日本漫画家協会賞文部大臣賞（1999年）
東京都文化賞（2000年）
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加藤 芳郎（かとう よしろう、1925年〈大正14年〉6月25日 - 2006年〈平成18年〉1月6日[1]）は、日本の漫画家、放送タレント。

『週刊文春』 1959年12月14日号文春歌舞伎『京鹿子娘道成寺』の一場面。右から、加藤芳郎、平岩弓枝、小山いと子、芝木好子、五味康祐、平林たい子、森田たま

来歴

[編集]

生い立ち

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東京府豊多摩郡代々幡町（のちの東京都渋谷区）生まれ[2]。8人兄弟の6番目[2]。父親は岩手県胆沢郡水沢町（のちの水沢市→奥州市水沢区）出身で、東京市役所に勤務していた[2]。母親は埼玉県北足立郡鳩ヶ谷町（のちの川口市→鳩ヶ谷市→再度川口市に復帰）の出身[2][3]。加藤は幼いころから絵を描くのが好きで、父親は加藤の描く絵を見ては「美術学校に入れてやろう[2]」とほめるのが常だったという。また、『のらくろ』『冒険ダン吉』などの児童漫画作品に親しんだ[2]。加藤が10歳の頃に父親が定年を迎え、嘱託契約に切り替わって以降は、兄たちが家財を質入れして食料を調達するなど、生活が苦しくなり、美術学校入りの夢はいったん断念する[2]。

病院の給仕として昼間に働きながら、旧制東京府立第六中学校夜間部に通学[2]。そのころ、1939年（昭和14年）、雑誌『アサヒグラフ』の投稿欄に漫画が掲載され、賞金を受け取ったことをきっかけに、プロ漫画家の夢を抱く。『週刊少国民』『オール讀物』『モダン日本』などで入選を重ね[2]、近藤日出造主宰の『漫画』で一等入選するに至った[1]。冨田英三によれば、近藤はこのころの加藤を「おそるべき少年」と激賞していたという[4]。

府立六中を卒業後、川端画学校[1][5]で学んだのち、東京都防衛局[2]職員となり、ほどなくして「北支の歩兵部隊[2]」の隊員として出征。古北口で敗戦を迎えた[2]。

漫画家として

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1955年

1945年（昭和20年）12月に復員後、都庁に復職するが、所属していた防衛局が廃止されて消滅していたため、建設局公園緑地課に移籍し、案内看板の製作に従事する[2]。『漫画』誌への投稿を再開し、主宰の近藤日出造から直接プロへの転向をすすめられる。1948年（昭和23年）に都庁を退職し、専業漫画家として独立[1][2]。

『オンボロ人生』『オレはオバケだぞ』『千匹の忍者』などの連載作品を通じ、「庶民生活のペーソスをナンセンスにえがいた[1]」作風で人気となる。硬質な線とシンプルな造形による極端にデフォルメされた人物描写と、角張り、押しつぶしたような筆跡の書き文字が特徴。1954年（昭和29年）から毎日新聞夕刊で連載された『まっぴら君』は、2001年（平成13年）6月23日掲載を最後に病気で中断するまで連載47年間、13615回に達し、全国紙では空前の連載記録を樹立した[6]。

漫画界では横山泰三、荻原賢次とともに「戦後派三羽烏」と呼ばれた[7]。

1981年から1996年の間、日本漫画家協会の理事長・会長を歴任し、同協会の社団法人化に尽力した。

受賞歴

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タレントとして

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タレントとしては、『テレビ三面記事 ウィークエンダー』（日本テレビ）の司会[4]、『テレフォン人生相談』（ニッポン放送）パーソナリティー、『連想ゲーム』（NHK総合テレビ）の白組・男性軍のキャプテンなどで親しまれた。特に「連想ゲーム」では、洒脱な話術とヒントの出し方で人気を博した[10]。

晩年

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2005年1月から入退院を繰り返していた[10]。2006年1月6日、東京都新宿区の病院で呼吸不全により死去。80歳没[10]。法号は妙筆院孤芳日泰居士。東京・小平霊園に葬る。

加藤の訃報に、かつて「連想ゲーム」の紅組キャプテンを務めた中田喜子、「ウィークエンダー」でリポーターを務めた桂ざこばらが、追悼のコメントを述べていた。

人物・エピソード

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  • 巻き癖の強い乱雑に整えた髪型と、小さく整えた口ひげ[4]を蓄えた特徴的な容貌で知られた。
  • 漫画を描く時は仕事場に一人で篭り、家族でさえ仕事場への立ち入りが許されず、唯一立ち入りが許されたのは愛猫だけだった。また、時事色の強い作風であるにもかかわらず、4コマ漫画1作を描くのに丸一日を費やしたことが少なくなかった。
  • 日本会議の代表委員で、機関誌「日本の息吹」に寄稿していた[11]。一方で、府立六中の後輩であった日本共産党の上田耕一郎とは対談をするなど交友が深く[12]、参院選に出馬した時には、推薦人として名を連ねた[13]。
  • 1997年1月30日、藤岡信勝、西尾幹二らによって「新しい歴史教科書をつくる会」が設立されると[14][15]、各界著名人が賛意を表し、同年6月6日時点の賛同者は204人を数えた。加藤もその中に名を連ねた[16]。

主な連載作品

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[17][18]単行本化作品は後述

漫画

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ほか多数

漫画以外

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  • 加藤芳郎の甘辛倶楽部 - 対談（産経新聞、1994年 - 2000年に月1回連載）

単行本

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[18]

漫画

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作品集
連載作品

エッセイ

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その他

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  • 加藤芳郎の連想ゲーム かたーい頭をもみほぐす驚異の連想術（二見書房サラ・ブックス、1978年）
  • 加藤芳郎のまっぴら人生 愛蔵版（産経新聞出版、2006年） - 『加藤芳郎の甘辛倶楽部』の傑作選および評伝。

メディア出演

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テレビバラエティ番組

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テレビドラマ

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テレビCM

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ラジオ番組

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劇場アニメ

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脚注

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  1. ^ a b c d e 加藤芳郎 コトバンク - 典拠はブリタニカ・ジャパン『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』（2014年）、小学館『デジタル大辞泉』、講談社『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』。このうちブリタニカでは、独立の年を1947年としている。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.298-302 加藤芳郎「わがオンボロ人生」
  3. ^ 松井清人『オカン、おふくろ、お母さん』 文藝春秋、2006年、66-67頁
  4. ^ a b c 『昭和新聞漫画史 笑いと風刺でつづる世相100年』毎日新聞社「別冊一億人の昭和史」、1981年 p.132-135
  5. ^ 漫画集団編『漫画集団漫画集』グラフィック社、1972年 p.70-71
  6. ^ 2014年に、東海林さだおの『アサッテ君』（毎日新聞朝刊連載）によってこの記録は更新された。
  7. ^ 荻原 賢次 コトバンク - 典拠は『20世紀日本人名事典』（日外アソシエーツ、2004年）
  8. ^ 受賞履歴 毎日新聞社
  9. ^ 歴代受賞者（日本漫画家協会賞および文部科学大臣賞） 日本漫画家協会
  10. ^ a b c 加藤芳郎氏死去…「まっぴら君」NHK「連想ゲーム」 ZAKZAK、2006年1月17日
  11. ^ “月刊「日本の息吹」詳細 « 日本会議”. www.nipponkaigi.org. 2020年12月7日閲覧。
  12. ^ “/新日本出版社/一般書/分野別/政治・社会・経済/政治・社会/政治・法律/上田耕一郎　談々自在”. www.shinnihon-net.co.jp. 2020年12月7日閲覧。
  13. ^ “加藤芳郎、テレビ三面記事ウィークエンダーなどの漫画家司会者：戦後史の激動：So-netブログ”. sengoshi.blog.ss-blog.jp. 2020年12月7日閲覧。
  14. ^ 貝裕珍. “「新しい歴史教科書をつくる会」のExit, Voice, Loyalty” (PDF). 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部. 2022年6月13日閲覧。
  15. ^ 俵義文『戦後教科書運動史』平凡社〈平凡社新書〉、2020年12月17日、275-278頁。 
  16. ^ 「同会賛同者名簿（一九九七年六月六日現在）」 『西尾幹二全集 第17巻』国書刊行会、2018年12月25日。
  17. ^ 『現代漫画』第1期4巻「加藤芳郎集」筑摩書房、1969年 pp.313-314
  18. ^ a b 「加藤芳郎」の検索結果 国立国会図書館サーチ
  19. ^ “クレオパトラ”. 手塚治虫公式サイト. http://tezukaosamu.net/jp/anime/8.html 2022年6月29日閲覧。 

外部リンク

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ウィキニュースに関連記事があります。

近藤日出造1964.12-1976.5 / 杉浦幸雄1976.5-1981.5 / 加藤芳郎1981.6-1992.6 / 小島功1992.6-2000.5 / やなせたかし2000.5-2012.6 / ちばてつや2012.7-2018.6 / 里中満智子2018.6-現在

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