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{{存命人物の出典明記|date=2014年9月11日 (木) 00:30 (UTC)}}
'''渡辺 勝也'''(わたなべ かつや、[[1965年]]-)は、主に[[特撮]][[テレビドラマ]]作品の[[監督]]・[[演出家]]。
'''渡辺 勝也'''(わたなべ かつや、[[1965年]](昭和40年)[[9月20日]]{{R|宇宙船112|手裏剣読本}} - )は、主に[[特撮]][[テレビドラマ]]作品の[[監督]]・[[演出家]]。[[神奈川県]]出身{{R|手裏剣読本}}。愛称は'''ナベカツ'''。独身。


==来歴・人物==
== 来歴・人物 ==
専門学校を卒業後、1986年『[[超新星フラッシュマン]]』10話([[東條昭平]]組)から助監督としてわり、
[[専門学校]]を卒業した後、[[1986年]]放送の『[[超新星フラッシュマン]]』10話・第11話([[東條昭平]]組)にて、サード助監督として初めて映像作品の現場に携る{{R|手裏剣読本|21st8}}。当時、同番組に参加していたセカンド助監督が入院で2か月外れることになり、専門学校の紹介で当初はその2か月だけ参加する予定だったが{{efn|セカンド助監督は[[諸田敏]]が代行{{R|21st8}}。}}、セカンド助監督が長期療養のため戻ってこなかったため、そのままシリーズに携わることになった{{R|21st8}}。
キャリアをスタート。『[[光戦隊マスクマン]]』より[[諸田敏]]の下でセカンド助監督、『[[地球戦隊ファイブマン]]』
で諸田とともにチーフ助監督、鳥人戦隊ジェットマンよりチーフ助監督と順調にキャリアを重ね、
1992年、弱冠26歳の若さで『[[恐竜戦隊ジュウレンジャー]]』で監督デビューを果たす。
(尚、非公式デビューは『[[鳥人戦隊ジェットマン]]』の第49話の後半部、[[蓑輪雅夫]]監督の
怪我で撮りきれなかったカットのシーンの代行演出とのこと)


それ以降も[[スーパー戦隊シリーズ]]の助監督を務め{{R|獣電|21st8}}{{efn|当時、監督は[[山田稔 (テレビドラマ監督)|山田稔]]、[[東條昭平]]、[[長石多可男]]が中心。助監督はチーフが[[小中肇]]、セカンドが[[諸田敏]]だった{{R|21st8}}。}}、『[[光戦隊マスクマン]]』第4話から『[[高速戦隊ターボレンジャー]]』までチーフに昇進した[[諸田敏]]のもとでセカンド助監督、『[[地球戦隊ファイブマン]]』より諸田と各話交代でチーフ助監督、『[[鳥人戦隊ジェットマン]]』より単独でチーフ助監督とキャリアを重ねた{{R|21st8}}。中学生当時の夢が「脚本家になる」だったことから、初チーフ助監督を務めた『ジェットマン』では脚本も執筆してプロデューサーの[[鈴木武幸]]にアピールするなど、助監督の業務以外でも精力的に活動していた{{R|21st8}}。この脚本は採用こそされなかったものの、そういった動きは監督の[[雨宮慶太]]も認めており、鈴木に対して「若手を監督に抜擢してはどうか」と進言したという。また、同番組の第49話「マリア…その愛と死」後半部の撮影中、担当監督の[[蓑輪雅夫]]がロケ現場の海岸で転倒して骨折し、急遽入院することになった際には、その時点で撮りきれていなかったカットを蓑輪が病院のベッドで書き上げた絵コンテをもとに演出した{{Sfn|VS超記録|p=84}}。
1998年の『[[テツワン探偵ロボタック]]』が初パイロット(余談だが、この1998年は戦隊は[[田崎竜太]]がパイロットを担当、前年の[[坂本太郎]]、[[長石多可男]]のパイロットコンビに比べても随分若く、東映特撮演出陣の世代交代を強く印象付ける人事と言えなくもない)。


こうした経験を経て、翌[[1992年]]放送の『[[恐竜戦隊ジュウレンジャー]]』第11話「ご主人さま!」で、26歳にして監督デビューを果たす{{R|宇宙船112|手裏剣読本|21st8}}。翌年には『[[五星戦隊ダイレンジャー]]』で早くも重要エピソードを多数任され、続く『[[忍者戦隊カクレンジャー]]』では同作品の最多演出を果たした。それ以降、同シリーズ以外でも『[[重甲ビーファイター]]』や初のパイロット担当作である『[[テツワン探偵ロボタック]]』、それに『[[仮面ライダークウガ]]』や『[[仮面ライダーガッチャード]]』などにも監督として携わるなど、30年以上にわたり、東映制作の特撮テレビドラマにおいて中心的な役割を果たしている。また2017年には監督業を一時休業し、演劇[[ワークショップ]]で講師も務めた。<ref>[https://jmty.jp/tokyo/eve-tou/article-2zf98 現役監督にこだわった新人発掘・育成ワークショップオーディション (jasper) 港のワークショップのイベント参加者募集・無料掲載の掲示板|ジモティー]</ref>
2006年現在の[[スーパー戦隊]]演出本数は、[[東條昭平]]、[[長石多可男]]、[[山田稔]]についで歴代4位。2006年度はオリジナル特撮時代劇ビデオ『[[超忍者隊イナズマ!]]』、『[[轟轟戦隊ボウケンジャー]]』の演出を担当している。


== 作風・モチーフ ==
派手な演出が特徴で、特に「忍者もの」や「ヒロインもの」を得意とする。前者に関しては、『忍者戦隊カクレンジャー』で最多演出、『忍風戦隊ハリケンジャー』でメインパイロット&最多演出を担当し、さらに『超忍者隊イナズマ!』も担当している。また、人物の目元のアップをよく用いる。
{{独自研究|section=1|date=2014年9月}}
* 渡辺の演出について、多くの出演者が[[長回し]]が特徴であると述べている{{R|21st11|21st14}}{{Sfn|トッキュウジャー公式完全読本|2015|pp=30-33|loc=取材・構成 大黒秀一「TOQGER Main Cast Interview 05 [[森高愛]]」}}{{Sfn|ニンニンジャー公式完全読本|2016|pp=16、31、36}}。
* 派手な演出が特徴。またキャラクターの目に炎を映し出すのも得意で東映の[[白倉伸一郎]]は渡辺演出をしばしば「目に炎のナベカツ演出」と評している。人物の目元のアップをよく用いる。夕陽をバックに使うのも特徴で、夕陽の渡辺とも呼ばれることもある。
* スタッフなどからは「[[ハイスピードカメラ|ハイスピード]]の申し子」、「ナベちゃんの演出は拳(こぶし)に尽きる」などと評されている。また、ハイスピードとは対照的に自身がファンである[[ジョン・ウー]]の演出を意識して[[スローモーション]]を使用することも多い。
* 自身が担当した回では、マスクオフの演出を重視することも特徴の一つである。
* 『ハリケンジャー』を除いて{{efn|ただし、『ハリケンジャー』も劇場版ではダンスエンディングを演出している。}}渡辺がパイロットを務めたシリーズ作品では、エンディング映像で主人公にダンスを踊らせている{{efn|『デカレンジャー』でのダンスはプロデューサーの[[塚田英明]]と[[日本コロムビア]]からの要望であったと述べている{{R|宇宙船112}}。}}。
* 渡辺について『[[特捜戦隊デカレンジャー]]』に出演した[[さいねい龍二]]は、自身の撮りたいビジョンが明確で、カット割りが細かったと証言している{{Sfn|スーパー戦隊21st 4|2017|p=17|loc=「SPECIAL INTERVIEW VOL.4 [[さいねい龍二]]」}}。
* 『[[魔法戦隊マジレンジャー]]』に出演した[[橋本淳 (俳優)|橋本淳]]は、オーソドックスなドラマを撮ることに長け、マジレンジャーをどう格好良く見せるかに主軸を置いていたと証言している{{Sfn|スーパー戦隊21st 5|2017|p=17|loc=「SPECIAL INTERVIEW VOL.05 [[橋本淳 (俳優)|橋本淳]]」}}。
* 『[[獣電戦隊キョウリュウジャー]]』のチーフプロデューサーである[[大森敬仁]]は、アイテムを撮りたがる[[竹本昇]]に対し、渡辺は人を重視するためドラマ性の強い回を割り振っている{{Sfn|キョウリュウジャー読本|2014|loc=「producer INTERVIEW [[大森敬仁]]」}}。
* 『獣電戦隊キョウリュウジャー』に出演していた[[丸山敦史]]は「男のカッコよさ」を撮ってくれると評している{{Sfn|キョウリュウジャー読本|2014|p=40|loc=「main CAST INTERVIEW06 [[丸山敦史]]」}}。
* [[刑事ドラマ]]を愛好しており、『デカレンジャー』への起用はそのことが東映に知られていたためであったと述べている{{R|21st8}}。同作品第37話では『[[非情のライセンス]]』をオマージュした演出を行っている{{R|21st8}}。小澤亮太は、『ゴーカイジャー』の現場ではテレビドラマ『[[相棒]]』の話をしながら演出を行っていたことを証言している{{R|21st11}}。
* 忍者・時代劇のテイストが入ったストーリーを多く手掛けている。『[[忍者戦隊カクレンジャー]]』では最多演出、『[[忍風戦隊ハリケンジャー]]』ではメイン&パイロット&最多演出、さらには『[[超忍者隊イナズマ!]]』シリーズも担当。ほかには『[[侍戦隊シンケンジャー]]』と『[[手裏剣戦隊ニンニンジャー]]』にも参加している。[[2001年]](平成13年)当時の雑誌インタビューでこれまでで最も愛着のある作品は『カクレンジャー』であったといい、「またいずれは忍者ものがやりたい」と答えていた{{Sfn|VS超記録|p=85}}。その翌年に放映されたのが『ハリケンジャー』である。渡辺は『[[仮面の忍者 赤影]]』を愛好しており、『ハリケンジャー』への起用は東映にそのことが知られていたためであると述べている{{R|21st8}}。『カクレンジャー』『マジレンジャー』『ニンニンジャー』などでは『赤影』をオマージュした演出を行っている{{R|手裏剣読本}}。
* スーパー戦隊シリーズでは恐竜をモチーフとした『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『[[爆竜戦隊アバレンジャー]]』『獣電戦隊キョウリュウジャー』『[[騎士竜戦隊リュウソウジャー]]』の4作品にも参加している{{R|獣電}}。渡辺はこれらの作品について、モチーフは同じでも時代によって撮影技術や世間の流行などの違いにより画面作りが変わってくると述べている{{R|獣電}}。
* スーパー戦隊シリーズで助監督を務めた荒川史絵は、渡辺は自ら車で出向いて[[ロケーション・ハンティング|ロケハン]]を行い、ロケ地の提案をすることが多く、ロケ地を活かした撮影を行うと証言している{{Sfn|トッキュウジャー公式完全読本|2015|p=76|loc=取材 鴬谷五郎 構成 山崎優「TOQGER MAIN STAFF INTERVIEW_05 荒川史絵」}}。


== エピソード ==
==主な作品==
* 子供番組が好きで演出を学んでいたため、専門学校を卒業する際の就職斡旋では当時子供番組を制作していた東映と[[国際放映]]を志望し、東映にスタッフを派遣している企業を紹介された{{R|21st8}}。当初は空きがあった刑事ドラマの録音部への配属を提示されていたが、そちらが埋まったため『フラッシュマン』へ配属された{{R|21st8}}。渡辺自身は子供番組志望であったため、願ったり叶ったりであったと述べている{{R|21st8}}。
====テレビ====
* 30歳のときに参加した『[[激走戦隊カーレンジャー]]』では第2期、第3期のオープニング演出を担当、第5話以降での変身バンク演出、新ロボ・新戦士登場編、地方ロケ編、最終回演出など数々の重要エピソードを手掛け、最多エピソードとなる17作品を演出。パイロットは担当していないがメイン監督に近い役割を果たしている。[[日本映像クリエイティブ]]の沖満は渡辺とは同世代であり、当時導入されたばかりの[[デジタル合成]]についてもともに試行錯誤し、第32話のレッドレーサーと怪人がロボの上で戦うカットなど画期的な画作りを行い、合成技術の向上に貢献したことを証言している{{R|21st12}}。
*[[恐竜戦隊ジュウレンジャー]](1992-1993年、東映・テレビ朝日)※監督公式デビュー作品 6本担当
* 『ハリケンジャー』の演出面ではマスクが開いて顔が見えるという設定があるが、これはメイン監督の渡辺の考案による。このアイデアは自身が強烈に印象を受けたという『フラッシュマン』のシャットゴーグルからヒントを得たものであるとのこと<ref>{{Cite video|和書|url= https://live.nicovideo.jp/watch/lv323867452#22:00 |time=22分00秒-22分30秒|title= 【前半無料】1/24(金)20時 ゲスト:山本康平『鈴村監督のゆくくる平成』#17 - ニコニコ生放送}}</ref>。
*[[五星戦隊ダイレンジャー]](1993-1994年、東映・テレビ朝日)10本担当
* 戦隊シリーズで初パイロットを担当した『ハリケンジャー』への渡辺の思い入れは相当強く、プロデューサーから次回作『[[爆竜戦隊アバレンジャー]]』や『[[美少女戦士セーラームーン (テレビドラマ)|美少女戦士セーラームーン]]』 のメイン監督要請もあったが、その依頼を固辞したという<ref>{{Cite video|和書|url= https://live.nicovideo.jp/watch/lv323867452#23:50 |time=23分50秒-24分30秒|title= 【前半無料】1/24(金)20時 ゲスト:山本康平『鈴村監督のゆくくる平成』#17 - ニコニコ生放送}}</ref>。
*[[忍者戦隊カクレンジャー]](1994-1995年、東映・テレビ朝日)※最多演出 14本担当
* 渡辺とは親密で共働することの多い東映の[[塚田英明]]の話によると渡辺の口癖は「大丈夫」であり、撮影や打ち合わせで「大丈夫ですよ、塚田さん」と言ったら安心して仕事を任されることができ、特に素敵な出来が保証されるのだと語っている。塚田が渡辺に対する信頼の程が窺え、「渡辺監督はとにかく信頼できる監督であります。お客さんにとってキモチイイ演出を常に誠実に心がけていて、物語を映像で熱く語る演出家です」とも語っている<ref>[https://web.archive.org/web/20240221183240/https://www.toei.co.jp/tv/fourze/story/1199708_1923.html 仮面ライダーフォーゼ 第35話「怪・人・放・送」|東映[テレビ]]</ref>。
*[[重甲ビーファイター]](1995-1996年、東映・テレビ朝日)6本担当※助監督は[[石田秀範]]と兼任。
* 師匠筋の長石多可男を相当慕っており、長石が『[[侍戦隊シンケンジャー]]』で10年ぶりに戦隊に復帰したときは、自ら志願して監督補として現場をサポートした。長石が「立場を考えなさい」と説教したり、プロデューサーの[[宇都宮孝明]]が「あなたはローテーション監督ですから」と諭しても、全く聞く耳を持たず「お願いですからやらせてください」と強引に振り切ったという<ref>[https://web.archive.org/web/20091015010219/http://www.toei.co.jp:80/tv/shinken/story/1189955_1569.html 侍戦隊シンケンジャー 第三十四幕 親心娘心|東映[テレビ]]</ref>。
*[[ゴーストハンター早紀]](1996年、セントラルアーツ・フジテレビ)※2005年現在、唯一の渡辺のテレビ朝日以外、そしてゴールデンタイムでの仕事。1本担当
* 久々の仮面ライダーシリーズ参加となった『[[仮面ライダーフォーゼ]]』だが、当初は12月撮影分の演出のオファーをプロデューサーの塚田から受けていたが、スーパー戦隊シリーズとのスケジュールの兼ね合いで参加が遅れた{{R|フォーゼ}}。(後半にもう一度オファーを受けていたが、こちらもスケジュールの都合で参加できなかった{{R|フォーゼ}})。渡辺自身は「もう1回監督することができていれば、色々と分かった分、また違う面白いアプローチができていたと思う。」と語っていた{{R|フォーゼ}}。
*[[激走戦隊カーレンジャー]](1996-1997年、東映・テレビ朝日)※最多演出 17本担当
* 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』では、天候不良により3度撮影中止に見舞われた{{R|手裏剣読本}}。
*[[ビーロボカブタック]](1997-1998年、東映・テレビ朝日)10本担当
*[[テツワン探偵ロボタック]](1998-1999年、東映・テレビ朝日)※パイロット 12本担当
*[[救急戦隊ゴーゴーファイブ]](1999-2000年、東映・テレビ朝日)12本担当
*[[仮面ライダークウガ]](2000-2001年、東映・テレビ朝日)15本担当
*[[百獣戦隊ガオレンジャー]](2001-2002年、東映・テレビ朝日)10本担当
*[[仮面ライダーアギト]](2001-2002年、東映・テレビ朝日)2本担当
*[[忍風戦隊ハリケンジャー]](2002-2003年、東映・テレビ朝日)※初の戦隊パイロット&最多演出 15本担当
*[[爆竜戦隊アバレンジャー]](2003-2004年、東映・テレビ朝日)10本担当
*[[特捜戦隊デカレンジャー]](2004-2005年、東映・テレビ朝日)※パイロット 9本担当
*[[魔法戦隊マジレンジャー]](2005-2006年、東映・テレビ朝日)※パイロット&最多演出 15本担当
*[[轟轟戦隊ボウケンジャー]](2006年-、東映・テレビ朝日)6本担当 ※2006年10月現在


====映画====
== 作品 ==
=== テレビドラマ ===
*[[スーパー戦隊ワールド]](1994年)
'''太字'''はパイロット作品。
*[[忍風戦隊ハリケンジャー]](2002年)
*[[特捜戦隊デカレンジャー]](2004年)


* [[スーパー戦隊シリーズ]](東映・テレビ朝日)
====オリジナルビデオ====
** [[恐竜戦隊ジュウレンジャー]](1992年 - 1993年){{efn|監督デビュー作品}}
*[[ビーロボカブタック クリスマス大決戦!!]](1996年)
** [[五星戦隊ダイレンジャー]](1993年 - 1994年){{efn|助監督兼任}}
* [[スーパー戦隊Vシネマ#救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士|救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突! 新たなる超戦士]](1999年)
** [[忍者戦隊カクレンジャー]](1994年 - 1995年)
* [[スーパー戦隊Vシネマ#爆竜戦隊アバレンジャー VS ハリケンジャー|爆竜戦隊アバレンジャー VS ハリケンジャー]](2004年)
* [[スーパー戦隊Vシネマ#魔法戦隊マジレンジャー VS デレンジャ|魔法戦隊マジレンジャー VS デカレンジャー]](2006)
** [[激走戦隊カーレンジャー]](1996年 - 1997
** [[救急戦隊ゴーゴーファイブ]](1999年 - 2000年)
*[[超忍者隊イナズマ!]](2006年6月リリース・脚本[[荒川稔久]]、撮影[[松村文雄]]、[[塚田英明]]プロデュースといった東映戦隊シリーズ制作陣がスタッフ)
*[[轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊]](20073月リリース予定
** [[百獣戦隊ガオレンジャー]](2001年 - 2002年)
** '''[[忍風戦隊ハリケンジャー]] '''(2002年 - 2003年)
** [[爆竜戦隊アバレンジャー]](2003年 - 2004年)
** '''[[特捜戦隊デカレンジャー]] '''(2004年 - 2005年)
** '''[[魔法戦隊マジレンジャー]] '''(2005年 - 2006年)
** [[轟轟戦隊ボウケンジャー]](2006年 - 2007年)
** [[獣拳戦隊ゲキレンジャー]](2007年 - 2008年)
** '''[[炎神戦隊ゴーオンジャー]] '''(2008年 - 2009年)
** [[侍戦隊シンケンジャー]](2009年 - 2010年)
** [[天装戦隊ゴセイジャー]](2010年 - 2011年)
** [[海賊戦隊ゴーカイジャー]](2011年 - 2012年)
** [[特命戦隊ゴーバスターズ]](2012年 - 2013年)
** [[獣電戦隊キョウリュウジャー]](2013年 - 2014年)
** [[烈車戦隊トッキュウジャー]](2014年 - 2015年)
** [[手裏剣戦隊ニンニンジャー]](2015年 - 2016年)
** [[快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー]](2018年 - 2019年)
** [[騎士竜戦隊リュウソウジャー]](2019年 - 2020年)
** [[魔進戦隊キラメイジャー]](2020年 - 2021年)
** [[機界戦隊ゼンカイジャー]](2021年 - 2022年)
** [[暴太郎戦隊ドンブラザーズ]](2022年 - 2023年)
** [[爆上戦隊ブンブンジャー]](2024年 - )<ref>{{Cite web|和書|url=https://web.archive.org/web/20240329204845/https://www.toei.co.jp/tv/boonboomger/story/1234012_3486.html|title=爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ4 ヒーローを呼ぶ声|publisher=東映|accessdate=2024-03-17}}</ref>
* [[メタルヒーローシリーズ]](東映・テレビ朝日)
** [[重甲ビーファイター]](1995年 - 1996年){{efn|助監督兼任}}
** [[ビーロボカブタック]](1997年 - 1998年)
** '''[[テツワン探偵ロボタック]] '''(1998年 - 1999年)
* [[仮面ライダーシリーズ]](東映・テレビ朝日)
** [[仮面ライダークウガ]](2000年 - 2001年)
** [[仮面ライダーアギト]](2001年 - 2002年)
** [[仮面ライダーフォーゼ]](2011年 - 2012年)
** [[仮面ライダーゴースト]](2015年 - 2016年)
** [[仮面ライダーガッチャード]](2023年 - 2024年)<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kamen-rider-official.com/gotchard/05/|title=燃えよ!斗え!レスラーG!|website=仮面ライダーWEB【公式】|publisher=東映|accessdate=2023-09-24}}</ref>
* [[木曜の怪談]]「ゴーストハンター早紀」(1996年、セントラルアーツ・フジテレビ)
* [[京都人情捜査ファイル]](2015年、東映・テレビ朝日)


====関連人物====
=== 映画 ===
* [[スーパー戦隊ワールド (映画)|スーパー戦隊ワールド]](1994年、東映)
*[[長石多可男]]
* [[仮面ライダーワールド]](1994年、東映)
*[[東條昭平]]
* 東映ヒーロー大集合(1994年、東映)
*[[竹本昇]]
* [[忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッと THE MOVIE]](2002年、東映)
*[[鈴木武幸]]
* [[特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション]](2004年、東映)
*[[高寺成紀]]
* [[天装戦隊ゴセイジャー エピックON THEムービー]](2010年、東映)
*[[日笠淳]]
* [[海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船]](2011年、東映)
*[[塚田英明]]
* [[烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE]](2015年、東映)
* [[劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー]](2020年、東映)<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/360365|title=「騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー」2月公開|work=映画ナタリー|date=2019-12-21|accessdate=2019-12-21}}</ref>


=== オリジナルビデオ ===
[[Category:特撮スタッフ|わたなべ かつや]]
* [[ビーロボカブタック クリスマス大決戦!!]](1997年)
[[Category:1965年生|わたなへかつや]]
* [[救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士]](1999年)
* 救急戦隊ゴーゴーファイブ スーパービデオ レスキューだましい五つのおしえ(1999年)
* [[爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー]](2004年)
* [[魔法戦隊マジレンジャー#児童誌特製DVD・CD|魔法戦隊マジレンジャー スペシャルDVD 「大公開!黄金グリップフォンの超魔法〜ゴル・ゴール・ゴー・ゴー〜」]](2005年)
* [[魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー]](2006年)
* [[超忍者隊イナズマ!]](2006年)
* [[轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊]](2007年)
* [[超忍者隊イナズマ!#超忍者隊イナズマ!!SPARK|超忍者隊イナズマ!!SPARK]](2007年)
* [[侍戦隊シンケンジャー#その他|侍戦隊シンケンジャー スペシャルDVD 「光侍驚変身」]](2009年)
* [[忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER]](2013年)
* [[炎神戦隊ゴーオンジャー 10 YEARS GRANDPRIX]](2018年)
* [[暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー]](2023年)
* [[忍風戦隊ハリケンジャーでござる! シュシュッと20th Anniversary]](2023年)
* [[特捜戦隊デカレンジャー 20th ファイヤーボール・ブースター]](2024年発売予定)

=== 作詞 ===
* 『ニュータウン小学校校歌』(1990年、『地球戦隊ファイブマン』挿入歌)
* 『ペガサスサンダー GO!GO!GO!』(1996年、『激走戦隊カーレンジャー』挿入歌)
* 『YOUR DREAM ~ROBOTACK AS NO.1~』(1998年、『テツワン探偵ロボタック』挿入歌)

== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{notelist}}
=== 出典 ===
{{Reflist
|refs=
<ref name = "宇宙船112">{{Cite journal |和書|date=2004-05-01 |title=デカレンジャー徹底解剖 3監督インタビュー1 監督渡辺勝也 |journal=[[宇宙船 (雑誌)|宇宙船]] |volume=Vol.112 |issue=(2004年5月号) |page=29 |publisher=[[朝日ソノラマ]] |id=雑誌コード:01843-05}}</ref>
<ref name="フォーゼ">{{Harvnb|フォーゼ|2013|pp=80|loc=『仮面ライダーフォーゼ』監督アンケート}}</ref>
<ref name="獣電">{{Harvnb|キョウリュウジャー読本|2014|pp=72-73|loc=「director INTERVIEW04 渡辺勝也」}}</ref>
<ref name="手裏剣読本">{{Harvnb|ニンニンジャー公式完全読本|2016|pp=72-73|loc=「Ninninger Staff Interview 03 渡辺勝也」}}</ref>
<ref name="21st8">{{Harvnb|スーパー戦隊21st 8|2017|p=32|loc=「スーパー戦隊制作の裏舞台 渡辺勝也」}}</ref>
<ref name="21st11">{{Harvnb|スーパー戦隊21st 11|2017|pp=14-15|loc=「SPECIAL INTERVIEW VOL.11 [[小澤亮太]]」}}</ref>
<ref name="21st12">{{Harvnb|スーパー戦隊21st 12|2017|p=33|loc=「スーパー戦隊制作の裏舞台 沖満」}}</ref>
<ref name="21st14">{{Harvnb|スーパー戦隊21st 14|2017|pp=16-17|loc=「SPECIAL INTERVIEW VOL.14 [[志尊淳]]」}}</ref>
}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|year=2001-09-25|title=[[スーパー戦隊Vシネマ|スーパー戦隊VSシリーズ]] 超記録ファイル|publisher=[[角川書店]]|isbn=4-04-853385-1|ref={{SfnRef|VS超記録}}}}
* {{Cite book|和書|year=2013-01-20|title=[[仮面ライダーフォーゼ]]公式読本 FOURZE GRADUATION|publisher=[[大洋図書]]|isbn=978-4-8130-8198-2|ref={{SfnRef|フォーゼ|2013}}}}
* {{Cite book |和書 |date=2014-06-20 |title=[[獣電戦隊キョウリュウジャー]]公式完全読本 |publisher=[[ホビージャパン]] |isbn=978-4-7986-0828-0 |ref={{SfnRef|キョウリュウジャー読本|2014}} }}
* {{Cite book |和書 |date=2015-06-20 |edition=第1版 |title=OFFICIAL PERFECT BOOK TOQGER ETERNAL MEMORIES [[烈車戦隊トッキュウジャー]] 公式完全読本 |series = ホビージャパンMOOK |publisher=ホビージャパン |location=東京 |isbn=978-4-7986-1031-3 |ref={{SfnRef|トッキュウジャー公式完全読本|2015}} }}
* {{Cite book|和書|title=[[手裏剣戦隊ニンニンジャー]]公式完全読本 天下無敵|date=2016-06-25|publisher=[[ホビージャパン]]|isbn=978-4-7986-1248-5|ref={{SfnRef|ニンニンジャー公式完全読本|2016}}}}
*『スーパー戦隊 Official Mook 21世紀』[[講談社]]〈講談社シリーズMOOK〉
** {{Cite book|和書|date=2017-04-25|title=vol.4 [[特捜戦隊デカレンジャー]]|isbn=978-4-06-509515-7|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 4|2017}}}}
** {{Cite book|和書|date=2017-07-10|title=vol.5 [[魔法戦隊マジレンジャー]]|isbn=978-4-06-509516-4|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 5|2017}}}}
** {{Cite book|和書|date=2017-05-25|title=vol.8 [[炎神戦隊ゴーオンジャー]]|isbn=978-4-06-509519-5|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 8|2017}}}}
** {{Cite book|和書|date=2017-04-10|title=vol.11 [[海賊戦隊ゴーカイジャー]]|isbn=978-4-06-509522-5|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 11|2017}}}}
** {{Cite book|和書|date=2017-07-25|title=vol.12 [[特命戦隊ゴーバスターズ]]|isbn=978-4-06-509523-2|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 12|2017}}}}
** {{Cite book|和書|date=2017-08-25|title=vol.14 [[烈車戦隊トッキュウジャー]]|isbn=978-4-06-509525-6|ref={{SfnRef|スーパー戦隊21st 14|2017}}}}

== 外部リンク ==
* [http://www.toeihero.net/archive/spc/catch/04_01.html 戦隊キャッチボール 第4回 玉山鉄二&渡辺勝也](東映ヒーローネット内のサイト)
* {{Wayback|url=http://www.toeihero.net/archive/noa/backnumber/deka/interview/06.html |title=特捜戦隊デカレンジャー インタビュー 第6回 |date=20081121224147}}(東映ヒーローネット内のサイト)

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渡辺 勝也(わたなべ かつや、1965年(昭和40年)9月20日[1][2] - )は、主に特撮テレビドラマ作品の監督演出家神奈川県出身[2]。愛称はナベカツ。独身。

来歴・人物

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専門学校を卒業した後、1986年放送の『超新星フラッシュマン』第10話・第11話(東條昭平組)にて、サード助監督として初めて映像作品の現場に携わる[2][3]。当時、同番組に参加していたセカンド助監督が入院で2か月外れることになり、専門学校の紹介で当初はその2か月だけ参加する予定だったが[注釈 1]、セカンド助監督が長期療養のため戻ってこなかったため、そのままシリーズに携わることになった[3]

それ以降もスーパー戦隊シリーズの助監督を務め[4][3][注釈 2]、『光戦隊マスクマン』第4話から『高速戦隊ターボレンジャー』までチーフに昇進した諸田敏のもとでセカンド助監督、『地球戦隊ファイブマン』より諸田と各話交代でチーフ助監督、『鳥人戦隊ジェットマン』より単独でチーフ助監督とキャリアを重ねた[3]。中学生当時の夢が「脚本家になる」だったことから、初チーフ助監督を務めた『ジェットマン』では脚本も執筆してプロデューサーの鈴木武幸にアピールするなど、助監督の業務以外でも精力的に活動していた[3]。この脚本は採用こそされなかったものの、そういった動きは監督の雨宮慶太も認めており、鈴木に対して「若手を監督に抜擢してはどうか」と進言したという。また、同番組の第49話「マリア…その愛と死」後半部の撮影中、担当監督の蓑輪雅夫がロケ現場の海岸で転倒して骨折し、急遽入院することになった際には、その時点で撮りきれていなかったカットを蓑輪が病院のベッドで書き上げた絵コンテをもとに演出した[5]

こうした経験を経て、翌1992年放送の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』第11話「ご主人さま!」で、26歳にして監督デビューを果たす[1][2][3]。翌年には『五星戦隊ダイレンジャー』で早くも重要エピソードを多数任され、続く『忍者戦隊カクレンジャー』では同作品の最多演出を果たした。それ以降、同シリーズ以外でも『重甲ビーファイター』や初のパイロット担当作である『テツワン探偵ロボタック』、それに『仮面ライダークウガ』や『仮面ライダーガッチャード』などにも監督として携わるなど、30年以上にわたり、東映制作の特撮テレビドラマにおいて中心的な役割を果たしている。また2017年には監督業を一時休業し、演劇ワークショップで講師も務めた。[6]

作風・モチーフ

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  • 渡辺の演出について、多くの出演者が長回しが特徴であると述べている[7][8][9][10]
  • 派手な演出が特徴。またキャラクターの目に炎を映し出すのも得意で東映の白倉伸一郎は渡辺演出をしばしば「目に炎のナベカツ演出」と評している。人物の目元のアップをよく用いる。夕陽をバックに使うのも特徴で、夕陽の渡辺とも呼ばれることもある。
  • スタッフなどからは「ハイスピードの申し子」、「ナベちゃんの演出は拳(こぶし)に尽きる」などと評されている。また、ハイスピードとは対照的に自身がファンであるジョン・ウーの演出を意識してスローモーションを使用することも多い。
  • 自身が担当した回では、マスクオフの演出を重視することも特徴の一つである。
  • 『ハリケンジャー』を除いて[注釈 3]渡辺がパイロットを務めたシリーズ作品では、エンディング映像で主人公にダンスを踊らせている[注釈 4]
  • 渡辺について『特捜戦隊デカレンジャー』に出演したさいねい龍二は、自身の撮りたいビジョンが明確で、カット割りが細かったと証言している[11]
  • 魔法戦隊マジレンジャー』に出演した橋本淳は、オーソドックスなドラマを撮ることに長け、マジレンジャーをどう格好良く見せるかに主軸を置いていたと証言している[12]
  • 獣電戦隊キョウリュウジャー』のチーフプロデューサーである大森敬仁は、アイテムを撮りたがる竹本昇に対し、渡辺は人を重視するためドラマ性の強い回を割り振っている[13]
  • 『獣電戦隊キョウリュウジャー』に出演していた丸山敦史は「男のカッコよさ」を撮ってくれると評している[14]
  • 刑事ドラマを愛好しており、『デカレンジャー』への起用はそのことが東映に知られていたためであったと述べている[3]。同作品第37話では『非情のライセンス』をオマージュした演出を行っている[3]。小澤亮太は、『ゴーカイジャー』の現場ではテレビドラマ『相棒』の話をしながら演出を行っていたことを証言している[7]
  • 忍者・時代劇のテイストが入ったストーリーを多く手掛けている。『忍者戦隊カクレンジャー』では最多演出、『忍風戦隊ハリケンジャー』ではメイン&パイロット&最多演出、さらには『超忍者隊イナズマ!』シリーズも担当。ほかには『侍戦隊シンケンジャー』と『手裏剣戦隊ニンニンジャー』にも参加している。2001年(平成13年)当時の雑誌インタビューでこれまでで最も愛着のある作品は『カクレンジャー』であったといい、「またいずれは忍者ものがやりたい」と答えていた[15]。その翌年に放映されたのが『ハリケンジャー』である。渡辺は『仮面の忍者 赤影』を愛好しており、『ハリケンジャー』への起用は東映にそのことが知られていたためであると述べている[3]。『カクレンジャー』『マジレンジャー』『ニンニンジャー』などでは『赤影』をオマージュした演出を行っている[2]
  • スーパー戦隊シリーズでは恐竜をモチーフとした『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『爆竜戦隊アバレンジャー』『獣電戦隊キョウリュウジャー』『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の4作品にも参加している[4]。渡辺はこれらの作品について、モチーフは同じでも時代によって撮影技術や世間の流行などの違いにより画面作りが変わってくると述べている[4]
  • スーパー戦隊シリーズで助監督を務めた荒川史絵は、渡辺は自ら車で出向いてロケハンを行い、ロケ地の提案をすることが多く、ロケ地を活かした撮影を行うと証言している[16]

エピソード

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  • 子供番組が好きで演出を学んでいたため、専門学校を卒業する際の就職斡旋では当時子供番組を制作していた東映と国際放映を志望し、東映にスタッフを派遣している企業を紹介された[3]。当初は空きがあった刑事ドラマの録音部への配属を提示されていたが、そちらが埋まったため『フラッシュマン』へ配属された[3]。渡辺自身は子供番組志望であったため、願ったり叶ったりであったと述べている[3]
  • 30歳のときに参加した『激走戦隊カーレンジャー』では第2期、第3期のオープニング演出を担当、第5話以降での変身バンク演出、新ロボ・新戦士登場編、地方ロケ編、最終回演出など数々の重要エピソードを手掛け、最多エピソードとなる17作品を演出。パイロットは担当していないがメイン監督に近い役割を果たしている。日本映像クリエイティブの沖満は渡辺とは同世代であり、当時導入されたばかりのデジタル合成についてもともに試行錯誤し、第32話のレッドレーサーと怪人がロボの上で戦うカットなど画期的な画作りを行い、合成技術の向上に貢献したことを証言している[17]
  • 『ハリケンジャー』の演出面ではマスクが開いて顔が見えるという設定があるが、これはメイン監督の渡辺の考案による。このアイデアは自身が強烈に印象を受けたという『フラッシュマン』のシャットゴーグルからヒントを得たものであるとのこと[18]
  • 戦隊シリーズで初パイロットを担当した『ハリケンジャー』への渡辺の思い入れは相当強く、プロデューサーから次回作『爆竜戦隊アバレンジャー』や『美少女戦士セーラームーン』 のメイン監督要請もあったが、その依頼を固辞したという[19]
  • 渡辺とは親密で共働することの多い東映の塚田英明の話によると渡辺の口癖は「大丈夫」であり、撮影や打ち合わせで「大丈夫ですよ、塚田さん」と言ったら安心して仕事を任されることができ、特に素敵な出来が保証されるのだと語っている。塚田が渡辺に対する信頼の程が窺え、「渡辺監督はとにかく信頼できる監督であります。お客さんにとってキモチイイ演出を常に誠実に心がけていて、物語を映像で熱く語る演出家です」とも語っている[20]
  • 師匠筋の長石多可男を相当慕っており、長石が『侍戦隊シンケンジャー』で10年ぶりに戦隊に復帰したときは、自ら志願して監督補として現場をサポートした。長石が「立場を考えなさい」と説教したり、プロデューサーの宇都宮孝明が「あなたはローテーション監督ですから」と諭しても、全く聞く耳を持たず「お願いですからやらせてください」と強引に振り切ったという[21]
  • 久々の仮面ライダーシリーズ参加となった『仮面ライダーフォーゼ』だが、当初は12月撮影分の演出のオファーをプロデューサーの塚田から受けていたが、スーパー戦隊シリーズとのスケジュールの兼ね合いで参加が遅れた[22]。(後半にもう一度オファーを受けていたが、こちらもスケジュールの都合で参加できなかった[22])。渡辺自身は「もう1回監督することができていれば、色々と分かった分、また違う面白いアプローチができていたと思う。」と語っていた[22]
  • 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』では、天候不良により3度撮影中止に見舞われた[2]

作品

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テレビドラマ

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太字はパイロット作品。

映画

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オリジナルビデオ

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作詞

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  • 『ニュータウン小学校校歌』(1990年、『地球戦隊ファイブマン』挿入歌)
  • 『ペガサスサンダー GO!GO!GO!』(1996年、『激走戦隊カーレンジャー』挿入歌)
  • 『YOUR DREAM ~ROBOTACK AS NO.1~』(1998年、『テツワン探偵ロボタック』挿入歌)

脚注

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注釈

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  1. ^ セカンド助監督は諸田敏が代行[3]
  2. ^ 当時、監督は山田稔東條昭平長石多可男が中心。助監督はチーフが小中肇、セカンドが諸田敏だった[3]
  3. ^ ただし、『ハリケンジャー』も劇場版ではダンスエンディングを演出している。
  4. ^ 『デカレンジャー』でのダンスはプロデューサーの塚田英明日本コロムビアからの要望であったと述べている[1]
  5. ^ 監督デビュー作品
  6. ^ 助監督兼任
  7. ^ 助監督兼任

出典

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  1. ^ a b c 「デカレンジャー徹底解剖 3監督インタビュー1 監督渡辺勝也」『宇宙船』Vol.112(2004年5月号)、朝日ソノラマ、2004年5月1日、29頁、雑誌コード:01843-05。 
  2. ^ a b c d e f ニンニンジャー公式完全読本 2016, pp. 72–73, 「Ninninger Staff Interview 03 渡辺勝也」
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n スーパー戦隊21st 8 2017, p. 32, 「スーパー戦隊制作の裏舞台 渡辺勝也」
  4. ^ a b c キョウリュウジャー読本 2014, pp. 72–73, 「director INTERVIEW04 渡辺勝也」
  5. ^ VS超記録, p. 84.
  6. ^ 現役監督にこだわった新人発掘・育成ワークショップオーディション (jasper) 港のワークショップのイベント参加者募集・無料掲載の掲示板|ジモティー
  7. ^ a b スーパー戦隊21st 11 2017, pp. 14–15, 「SPECIAL INTERVIEW VOL.11 小澤亮太
  8. ^ スーパー戦隊21st 14 2017, pp. 16–17, 「SPECIAL INTERVIEW VOL.14 志尊淳
  9. ^ トッキュウジャー公式完全読本 2015, pp. 30–33, 取材・構成 大黒秀一「TOQGER Main Cast Interview 05 森高愛」.
  10. ^ ニンニンジャー公式完全読本 2016, pp. 16、31、36.
  11. ^ スーパー戦隊21st 4 2017, p. 17, 「SPECIAL INTERVIEW VOL.4 さいねい龍二」.
  12. ^ スーパー戦隊21st 5 2017, p. 17, 「SPECIAL INTERVIEW VOL.05 橋本淳」.
  13. ^ キョウリュウジャー読本 2014, 「producer INTERVIEW 大森敬仁」.
  14. ^ キョウリュウジャー読本 2014, p. 40, 「main CAST INTERVIEW06 丸山敦史」.
  15. ^ VS超記録, p. 85.
  16. ^ トッキュウジャー公式完全読本 2015, p. 76, 取材 鴬谷五郎 構成 山崎優「TOQGER MAIN STAFF INTERVIEW_05 荒川史絵」.
  17. ^ スーパー戦隊21st 12 2017, p. 33, 「スーパー戦隊制作の裏舞台 沖満」
  18. ^ 【前半無料】1/24(金)20時 ゲスト:山本康平『鈴村監督のゆくくる平成』#17 - ニコニコ生放送』、該当時間: 22分00秒-22分30秒https://live.nicovideo.jp/watch/lv323867452#22:00 
  19. ^ 【前半無料】1/24(金)20時 ゲスト:山本康平『鈴村監督のゆくくる平成』#17 - ニコニコ生放送』、該当時間: 23分50秒-24分30秒https://live.nicovideo.jp/watch/lv323867452#23:50 
  20. ^ 仮面ライダーフォーゼ 第35話「怪・人・放・送」|東映[テレビ]
  21. ^ 侍戦隊シンケンジャー 第三十四幕 親心娘心|東映[テレビ]
  22. ^ a b c フォーゼ 2013, pp. 80, 『仮面ライダーフォーゼ』監督アンケート
  23. ^ 爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ4 ヒーローを呼ぶ声”. 東映. 2024年3月17日閲覧。
  24. ^ 燃えよ!斗え!レスラーG!”. 仮面ライダーWEB【公式】. 東映. 2023年9月24日閲覧。
  25. ^ “「騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー」2月公開”. 映画ナタリー. (2019年12月21日). https://natalie.mu/eiga/news/360365 2019年12月21日閲覧。 

参考文献

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外部リンク

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