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<sup>付記として、[[アメリカ合衆国]]における大学の設置に関しては、民間の基準によって設置されているものと、州政府・連邦政府の基準によって設置されているものがある。特に、近年様々な問題が生じているのは、前者であり、インターネット広告などでの勧誘等が行われているものに関しては、注意されたい。学位授与とは、履修基準を満たしたものが、審査によって授与を受けるものであり、それは学習者の努力の証だからである。</sup> |
<sup>付記として、[[アメリカ合衆国]]における大学の設置に関しては、民間の基準によって設置されているものと、州政府・連邦政府の基準によって設置されているものがある。特に、近年様々な問題が生じているのは、前者であり、インターネット広告などでの勧誘等が行われているものに関しては、注意されたい。学位授与とは、履修基準を満たしたものが、審査によって授与を受けるものであり、それは学習者の努力の証だからである。</sup> |
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==== 基本的組織について ==== |
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* 学校法人法の規定により、大学[[理事会]]と[[教授会]]からなる運営が行われている。 |
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* 現在の理事長は、[[御手洗富士夫]](現:[[経団連]]会長、[[キャノン]]株式会社 代表取締役会長) |
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* 大学全体の組織は、放送教育を行う放送大学本部と学習センター、サテライトスペースに区分される。以下、本節内において、学習センター及びサテライトスペースは区分せず、一律に学習センターと記述する。 |
* 大学全体の組織は、放送教育を行う放送大学本部と学習センター、サテライトスペースに区分される。以下、本節内において、学習センター及びサテライトスペースは区分せず、一律に学習センターと記述する。 |
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* その他の学内組織は、一般の[[大学]]と同じであり、[[学長]](学校責任者)、[[教授会]]、[[教授]](主任教授・客員教授・専任教授)、[[准教授]](客員准教授・専任准教授)、[[助手]]からなる。なお、[[大学院]]に関しても、同じであり、[[TA]]制度などはない。 |
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*放送大学本部は放送教育を行う部門、事務処理部門、教材作成を行う部門([[放送大学教育振興会]])、大学理事会からなる。また、[[総合研究大学院大学]]に参加している、[[メディア教育開発センター]]を大学研究所として運営が行われている。 |
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* [[TA]]制度がない事に不満を感じる学生さんもいらっしゃると思うが、全学での所属人数は、日本最大のためであるから、ご了承願いたい。なお、近隣で同じ専攻を持つ学生同士で、相互扶助の形でレポートの作成等を実施している例もあると聞いています。 |
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* その他の学内組織は、一般の[[大学]]と同じ。 |
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==== カリキュラムの独自編成について ==== |
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2007年10月27日 (土) 14:52時点における版
放送大学 | |
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![]() 正門と校舎 | |
大学設置 | 1983年 |
創立 | 1981年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 放送大学学園 |
本部所在地 | 千葉県千葉市美浜区若葉2-11 |
キャンパス |
本部 学習センター50箇所 サテライトスペース7箇所 |
学部 | 教養学部 |
研究科 | 文化科学研究科 |
ウェブサイト | http://www.u-air.ac.jp/index.html |
放送大学(ほうそうだいがく、英語: The Open University of Japan)は、千葉県千葉市美浜区若葉2-11に本部を置く日本の私立大学。1981年創立、1983年大学設置。大学の略称は放大。
概観
大学全体
1981年、「放送」を通じて日本各地へ教育および生涯学習の機会を設けるという趣旨で放送大学学園法(昭和56年法律第80号、以下本稿においては旧法)が制定された。旧法に基づいて特殊法人である放送大学学園(以下本稿においては旧法人)が1983年に設置したのが放送大学である。
旧法人は国(国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構を含む)、地方公共団体(公立大学法人を含む)、学校法人のいずれにも該当しないものであった。このため、放送大学は、国立学校、公立学校、私立学校のいずれにも該当しない特別な大学であった。2002年には「特殊法人等整理合理化計画」に伴い、放送大学の設置者を「特別な学校法人」とするため、旧法の全部を改正した放送大学学園法(平成14年法律第156号、以下本稿においては新法)が施行された。新法第3条の規定により、現在の放送大学は、特別な学校法人である放送大学学園(以下本稿においては新法人)が設置する私立学校となっている(詳しくは放送大学学園・放送大学学園法を参照)。なお、文部科学省のホームページでは国立大学となっている。 2007年10月1日より大学名の英称を、The Open University of Japan(旧称:The University of the Air)へ変更する。遠隔教育、生涯教育の公開大学として国際的にわかりやすい大学名へ変更した。
教育および研究
放送大学は通信による教育を行う教育研究組織(「通信による教育を行う学部」および大学院の「通信による教育を行う研究科」)のみをおくことによって大学通信教育を行っており、一般的な観点からは、通信制大学と捉えられている[1]。放送大学の教育は放送授業と面接授業の2つの形態の授業によって行われ、放送授業によって卒業に必要な大半の単位を修得することとなっているのが特徴である。なお、テキストなどの教材は、財団法人放送大学教育振興会を通じて、学生以外の者も入手できる[2]。
特色
10代から80代のおよそ10万人の学部生(選科・科目履修生含む)、7千人の大学院生(選科生・科目生含む)が日本全国に在籍している。これまでにおよそ4万人の卒業生(教養学部)と、1千人の修了生(大学院)が卒業・修了している。放送大学との大学間協定に基づき、単位相互協定を結ぶ大学も多く、他大学生のおよそ2千人が特別聴講学生として放送大学で学んでいる(平成18年度第1学期現在)。
放送大学本部は千葉県千葉市美浜区に所在している。放送大学の放送授業プログラム(放送番組)は本部の専用スタジオにて収録されている。学生の所属する学習センター(Study Center、SCと呼ばれることもある)は、東京都に4か所、その他の道府県に各1か所、学習センターの分室的な役割を担うサテライトスペースは7道県に7か所設置されている(2007年1月現在)。学生は、このいずれかの学習センターまたはサテライトスペースに所属する。学習センター、サテライトスペースでは面接授業、単位認定試験(学期末試験)、学習相談、卒業研究指導を受ける拠点となり、放送大学の学生は日本全国すべての学習センター、サテライトスペース、千葉本部の附属図書館を利用できる。学習センター、サテライトスペースでは学生証、在学証明書など各種証明書の発行、放送授業の再視聴、図書室の利用もできる。授業目的以外にも、各学習センター、サテライトスペースを拠点とするサークル活動に参加して親睦を深める学生も多い。
放送大学に就職課は設置されておらず、大学による就職活動支援は学部・大学院ともに行われていない[3]。
沿革
年表
- 1981年 旧法施行、旧法人設立
- 1983年 放送大学設置
- 1985年4月1日 授業開始、地区学習センターの設置開始
- 1990年 ビデオ学習センター設置開始
- 1994年 ビデオ学習センターを地域学習センターへ改組
- 1998年 PerfecTV!(現・SKY PerfecTV!)を利用した授業を開始、地区学習センターと地域学習センターを統合して学習センターとする
- 1999年 サテライトスペースを設置開始
- 2001年 大学院設置
- 2002年 新法公布
- 2003年 旧法人から新法人へ移行
- 2006年12月1日 地上デジタル放送開始
基礎データ
所在地
- 本部(千葉県千葉市美浜区若葉2-11)
- 学習センター50箇所
- サテライトスペース7箇所
象徴
シンボルマーク
- 放送大学シンボルマーク(永井一正制作)
学歌
教育および研究
組織
学部
学部は教養学部のみであり、3つのコース(6つの専攻)がある。
- 教養学部
- 生活科学コース
- 生活と福祉専攻 (家政学、社会福祉学など)
- 発達と教育専攻 (教育学、心理学など)
- 産業・社会コース
- 社会と経済専攻 (経済学、法学、政治学、社会学など)
- 産業と技術専攻 (経営学、産業社会学、農業経済学など)
- 人文・自然コース
- 人間の探究専攻 (哲学、歴史学など)
- 自然の理解専攻 (数学、生物学など)
- 生活科学コース
大学院
大学院は、文化科学研究科の文化科学専攻の中に4つのプログラムが設けられている。
附属機関
附属図書館
1990年6月より放送大学本部内(千葉学習センター併設)に附属図書館が設置されている。附属図書館には約26万冊の蔵書のほか、放送大学のすべての印刷教材(教科書に相当)、再視聴用のテープ・ディスクなどが備えられている。放送大学の教職員・学生だけでなく、一般の人々の利用も可能である(利用条件あり)。放送大学の学生は、各学習センター・サテライトスペースの図書室を介して、附属図書館所蔵資料の貸出しを受けることができる。修士全科生に限り、自宅への図書配送(ポータルサービス)も行っている(有料)。また、附属図書館に必要な資料がない場合、国立国会図書館および他大学図書館への利用申込書を発行してくれる(利用条件あり)。メディア教育開発センター所蔵の図書は、閲覧のみ可能である(要・利用申込書)。
附属図書館を近隣に持つ千葉学習センター以外の各学習センター及びサテライトスペースにも、小規模な図書室を併設している。
教育
学習のシステム
主な事項
放送大学は4月と10月を学習開始月とする2学期制の教育課程を編成している。そのため、入学・卒業時期が年2回ある(修士全科生は4月入学のみ)。授業科目の登録は学期ごとにおこなう。各授業科目(放送授業)は1学期15週間で完結する。
放送大学の入学式は毎年4月ごろ、各学習センター・サテライトスペースにて挙行される(各学習センター・サテライトスペースにて入学式日は異なる)。放送大学学位記授与式(卒業式典)は毎年3月に、NHKホールや幕張メッセなどで挙行される。同年の放送大学卒業生が日本全国から出席するため、大規模な卒業式典になる。遠方からの出席者にはJTB主催の格安な宿泊プランも利用できる(有料制、放送大学学位記授与式参加者のみ利用可能)。また、入学式、卒業証書・学位記授与式は各学習センター・サテライトスペースでも挙行される。卒業生・修了生はそのどちらか、または両方の式典に出席できる。卒業証書・学位記授与式の模様は後日、特別番組や大学の窓にて放送される。
在籍種別
学部の課程については、いずれかの専攻に所属し卒業(学士(教養)の学位の取得)を目指す「全科履修生」(最短修業年限4年)と、自由に授業科目を履修する「選科履修生」(在学期間1年)・「科目履修生」(在学期間6ヶ月)の在籍種別がある。全科履修生として入学する際、過去に放送大学の選科履修生・科目履修生として修得した単位があれば、修得した単位の全てを全科履修生の卒業要件となる単位に含めることが出来る。
大学院の課程についてはいずれかのプログラムに所属し修了(修士(学術)の学位の取得)を目指す「修士全科生」(最短修業年限2年)と、自由に授業科目を履修する「修士選科生」(在学期間1年)・「修士科目生」(在学期間6ヶ月)の在籍種別がある。修士全科生として入学する際、過去に放送大学の修士選科生・修士科目生として修得した単位があれば、修得した単位の全てを修士全科生の卒業要件となる単位に含めることが出来る。
また、協定を結んだ他大学の学生が単位修得のために放送大学に在籍する「特別聴講学生」という種別もある。
入学資格
学部の課程における全科履修生は高等学校や中等教育学校などを卒業していること、あるいは高等学校卒業程度認定試験(旧・大学入学資格検定)の合格などが原則として必要であるが、選科履修生と科目履修生については、15歳以上であれば学歴は問わない。
一般的な大学入学資格(学歴、認定試験合格など)を有していない人も、まずは選科履修生や科目履修生として入学して所定の単位を習得することによって、全科履修生に移行して卒業を目指す道が用意されている(2003年9月末現在、一般的な大学入学資格を有さない状態で入学した卒業生が、193人いる)。大学院の課程の場合、修士選科生、修士科目生は、18歳以上ならば学歴は問わない。修士全科生には放送大学では唯一入学者選考がある。入学試験の内容は1次選考が書類選考、2次選考は小論文と面接による選考である。原則として22歳以上で大学(短期大学を除く)を卒業していることが出願条件だが、放送大学による審査を受けることにより、大学(短期大学を除く)を卒業していなくても入学者選考の対象となることができる。
単位修得方法
学部・大学院課程ともに履修科目申請は毎学期ごとにおこなう。印刷教材の費用は、授業料に含まれている。印刷教材は一般の書店等でも購入可能。再履修などの理由で、印刷教材の送付が不要な場合は授業料の割引制度がある。
放送授業の学習方法は放送による授業を視聴、通信指導(レポート)を提出し、合格基準に達すると単位認定試験(学期末試験)の受験資格が得られる。単位認定試験は各学習センター・サテライトスペースおよび、ブランチ試験場(外部試験場)にて行われる。単位認定試験に合格すると修得単位が与えられる(通常1科目は2単位:授業料は通常1単位5500円になっているため、放送授業料は1科目11000円)。単位認定試験で不合格となった場合は、次学期のみ再試験を受けることが可能で、この場合の授業料を支払う必要は無い。通信指導で、受験資格が得られなかった場合も次学期に通信指導を提出し、受験資格の獲得に挑戦出来る。面接授業(スクーリング)での学習方法は、各学習センターまたはサテライトスペースにて受講する。面接授業では、教員から直接指導を受け、各面接授業の合格基準(出席回数・試験による評価・レポートによる評価および、これらの総合評価)に達すると単位を修得できる(通常、面接授業の1科目は1単位。1時限あたり2時間15分間の講義が5回分:授業料は通常1単位5500円になっているため、面接授業料は1科目5500円)。全科履修生は、選択制の卒業研究(卒業論文)により卒業に必要な単位を修得することもできる。このような学習方法で、所定の単位(124単位以上、語学6単位、保健体育2単位の必修科目を含む)を修得すると、学部課程において大学卒業「学士(教養)」の学位が授与される。
大学院課程の学習方法は放送授業のほかに、修士全科生の場合、専攻内の4プログラムのいずれかに所属し、指導教員による研究指導(修士論文・特定課題研究(リサーチペーパー))を受ける。研究指導は直接指導のほか、電話・FAX・テレビ電話・電子メール・郵便などにより行われる。大学院課程の必要単位の修得(研究指導を含め30単位以上、臨床心理プログラムは34単位以上)、修士論文または特定課題研究の審査、および口答試験に合格すると、大学院修了「修士(学術)」の学位が授与される。なお、臨床心理プログラムのみ、学外施設での演習・実習が行われる。
科目群履修認証制度
放送大学では学んだ分野の成果について大学として評価を与える科目群認証制度があり、一定の科目を履修し単位を取得した者に、修得した科目群についての認証状を授与する制度がある。2006年度から開始された。
- 現代社会の探究
- 市民として社会に向き合うために社会学や経済学について基礎から高度な政策課題の分析までを学習し、現代の社会・経済の構造を理解する。
- 市民政策論
- 現代の市民生活において基本となる政治的教養と法的仕組みを学ぶことを目標とし、市民活動をサポートする。
- 生命人間科学
- 基本的な生命科学の知識、生命科学の応用分野の進展に関する理解を深める。
- 環境科学の基礎
- 環境について科学的側面からその基本的問題を考える。
- 数学と社会
- 数学・統計科目と社会系科目を学ぶことによって、その論理的理解の素養を身に着けることを目標とし、確かな数学力をもち社会科学を理解する人材を育てる。
- エネルギー環境政策論
- 自然科学と社会科学にわたって総合的に考えることを教育目標とする。
- 次世代育成支援
- 青少年から若者まで、成長・発達のための社会環境整備などの問題に取り組む人材の養成を目的とする。
- 健康福祉運動指導者
- 介護予防に向けて健常人に対して、運動実践を促す指導者を育成する。
- 社会企画士
- コミュニティのプラン(食・住・福祉、教育、文化、建築、都市など)、組織のプラン(組織運営、経済計画、政策など)、また社会全体のプランなどについて、社会的プランを科学的に形成できる能力を有する社会企画士を養成する。
- ※社会企画士は国家資格ではなく、放送大学が科目群認証制度の中で独自に授与する資格の名称である。
- 歴史系博物館活動
- 博物館学や歴史関連の科目を学ぶ中から、歴史を理解し、歴史文化遺産に関する知識を身につけ、近隣の地域文化を再発見する力を養うことを目標とする。
放送授業の受信
放送授業は、関東地区においてはテレビ放送とFMラジオ放送の2つで行われている。また、地上デジタル放送が2006年12月から開始された(周波数などについては、放送大学学園を参照のこと)。その他の地域では、CS放送の『SKY PerfecTV!(スカイパーフェクTV!)』およびケーブルテレビで配信されている。また、放送授業を再び見たいときや見逃してしまった時には、学習センターで視聴することができる。学習センターでは、放送授業のビデオテープやカセットテープ、CDやDVDを貸出しており、自宅などで視聴することもできる[4]。
なお、テレビで流れる授業とラジオで流れる授業はそれぞれ異なる科目(放送番組)群であり、卒業を目指すならば両方が視聴できることが前提となる。
放送授業は早朝から深夜まで休みなく放送されている。通常授業番組のほか、集中放送授業、特別講義、科目選択ガイド、大学・大学院案内、大学の窓(15分間の放送大学情報番組)を放送している。
大学の窓と一部の授業科目はハイビジョン制作である。 ラジオは、遠隔地での受信が可能なようにFMでもモノラルで放送されているが、大学の窓だけステレオ放送されている。また、bay-fmで週1回広報番組を放送している。
- 放送時間帯
- 「放送授業期間」(上半期は4~7月、下半期は10~翌年1月)
- 日、月曜 - 6:00~24:00
- 火曜 - 6:00~26:00
- 水~土曜 - 5:15~26:00
- 「ゆとりの期間」・「集中放送授業」
- 毎日 - 6:00~24:00
- 「放送授業期間」(上半期は4~7月、下半期は10~翌年1月)
※ゆとりの期間-上半期はゴールデンウィーク期間、下半期は年末年始期間に放送される特別番組の放送期間。
※集中放送授業-放送授業期間の復習(再放送)を主体として放送される。
大学関係者と組織
組織
- 大学教育を放送を媒体にして行う通信制大学とは、文部科学省並びに総務省が定める政令に基づき設置。
- 大学教育を郵便や配本によって行う通信制大学とは、文部科学省の認可に基づき設置。
- 後述の脚注にもあるとおり、学校関連法には、通信制大学という名称がないため、文部科学省認可の通信教育という位置づけがなされている。これは、他の通信制大学についても同じ。
- ただし、大学評価・学位授与機構における履修基準を満たした卒業生に関しては、教養学士の学位が授与される。また、本学開設の大学院に関しても同様であり、文化科学修士号が授与される。これは、他の通信制大学についても同じ。
付記として、アメリカ合衆国における大学の設置に関しては、民間の基準によって設置されているものと、州政府・連邦政府の基準によって設置されているものがある。特に、近年様々な問題が生じているのは、前者であり、インターネット広告などでの勧誘等が行われているものに関しては、注意されたい。学位授与とは、履修基準を満たしたものが、審査によって授与を受けるものであり、それは学習者の努力の証だからである。
基本的組織について
本部組織について
- 学校法人法の規定により、大学理事会と教授会からなる運営が行われている。
- 現在の理事長は、御手洗富士夫(現:経団連会長、キャノン株式会社 代表取締役会長)
- 大学全体の組織は、放送教育を行う放送大学本部と学習センター、サテライトスペースに区分される。以下、本節内において、学習センター及びサテライトスペースは区分せず、一律に学習センターと記述する。
- その他の学内組織は、一般の大学と同じであり、学長(学校責任者)、教授会、教授(主任教授・客員教授・専任教授)、准教授(客員准教授・専任准教授)、助手からなる。なお、大学院に関しても、同じであり、TA制度などはない。
- TA制度がない事に不満を感じる学生さんもいらっしゃると思うが、全学での所属人数は、日本最大のためであるから、ご了承願いたい。なお、近隣で同じ専攻を持つ学生同士で、相互扶助の形でレポートの作成等を実施している例もあると聞いています。
学習センター組織について
- 学習センター毎に、主任講師(主任講師の職位は、各学習センターの所属学生数によって異なる。)が配置され、近隣の国立・公立・私立大学から客員教授が招かれることもある。ただし、面接授業(スクーリング)担当である。放送大学本部から放送教育を行う客員教授でも、各大学から併任の形で招かれている。専任の大学教授は、本学独自の授業を実施。
カリキュラムの独自編成について
前述の組織内では、本学における一般的な就学について記載が行われているが、2007年度より独自カリキュラムが組まれるようになった。企業やその他組織で放送教育を活用される方向けのカリキュラムと生涯教育として放送教育を受けられる方のカリキュラムである。
独自カリキュラムのため、学士卒業などの特典はないが、企業等へ入社されてから大分時間がたってしまい、教育を受ける機会を失ってしまった方(集団就職などで)や、様々な事情で高等学校を中退せざるを得なかった方への支援プログラムである[5]。
なお、本学における科目履修並びに単位履修は学習者が履修科目を選択して行うことが基本のため、独自カリキュラムは、全科履修や選科履修の就学のための基本的な指針として活用いただければ幸いである。
学内課外活動について
- サークル活動やクラブ活動は、各学習センター毎に組織されている。
- そのため、地域や地方ごとに様々なサークルが有る。大学関連の体育連盟などには加入していないため、スポーツ関係の団体競技などへは出場していない。しかし、ワンダーフォーゲルや登山などのサークル活動はある。
同窓会について
- 放送大学の同窓会は、各学習センター毎に組織されている。
- 企業等に勤務されて転勤等の都合により、学習センターを移った方に関しても学習センターだけの同窓会では問題があるという指摘があるため、インターネット等を活用して、現在では全学運営をはじめている。これは、大学院卒業生に関しても同じ。
大学関係者一覧
施設
キャンパス
放送大学には放送による講義をサポートする学習センターが2006年4月現在、日本全国50箇所に設置されている。また、学習センターを補完する施設としてサテライトスペースが2006年4月現在、日本全国7箇所に設置されている。本来の意味でのキャンパスではないが、ここで紹介しておく。
学習センター
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/82/Osaka_kyoiku_daigaku_Tennoji_campus.jpg/240px-Osaka_kyoiku_daigaku_Tennoji_campus.jpg)
学習センターは土曜日・日曜日も利用できる(月曜日・祝日は休み)。
- 北海道学習センター(北海道札幌市北区) - 北海道大学内
- 青森学習センター(青森県弘前市) - 弘前大学創立50周年記念会館内
- 岩手学習センター(岩手県盛岡市) - 岩手大学付属図書館内
- 宮城学習センター(宮城県仙台市青葉区) - 東北大学金属材料研究所内
- 秋田学習センター(秋田県秋田市) - 秋田大学内
- 山形学習センター(山形県山形市) - 霞城セントラル内
- 福島学習センター(福島県郡山市) - 郡山女子大学内
- 茨城学習センター(茨城県水戸市) - 茨城大学水戸地区内
- 栃木学習センター(栃木県宇都宮市) - 宇都宮大学内
- 群馬学習センター(群馬県前橋市)
- 埼玉学習センター(埼玉県さいたま市大宮区) - 大宮情報文化センター内
- 千葉学習センター(千葉県千葉市美浜区) - 放送大学本部敷地内
- 東京世田谷学習センター(東京都世田谷区)- 東京学芸大学附属高等学校に隣接
- 東京文京学習センター(東京都文京区) - 筑波大学大塚地区内
- 東京足立学習センター(東京都足立区) - 学びピア21 6階
- 東京多摩学習センター(東京都小平市) - 一橋大学小平国際キャンパス内
- 神奈川学習センター(神奈川県横浜市南区)
- 新潟学習センター(新潟県新潟市中央区) - 新潟大学旭町キャンパス内
- 富山学習センター(富山県射水市) - 富山県立大学内
- 石川学習センター(石川県石川郡野々市町) - 金沢工業大学内
- 福井学習センター(福井県福井市) - AOSSA7階 ※2007年4月に福井県民会館から移転
- 山梨学習センター(山梨県甲府市) - 山梨大学内
- 長野学習センター(長野県諏訪市) - スワプラザビル4階
- 岐阜学習センター(岐阜県岐阜市) - 県民ふれあい会館内
- 静岡学習センター(静岡県三島市) - 静岡県教育委員会三島分館内
- 愛知学習センター(愛知県名古屋市昭和区) - 中京大学センタービル4階
- 三重学習センター(三重県津市) - 三重県総合文化センター内
- 滋賀学習センター(滋賀県大津市) - 龍谷大学瀬田キャンパス内
- 京都学習センター(京都府京都市下京区) - 京都市大学のまち交流センター内3階
- 大阪学習センター(大阪府大阪市天王寺区) - 大阪教育大学天王寺キャンパス内
- 兵庫学習センター(兵庫県神戸市灘区) - 神戸大学六甲台キャンパス内
- 奈良学習センター(奈良県奈良市) - 奈良女子大学コラボレーションセンター3階
- 和歌山学習センター(和歌山県和歌山市) - 和歌山大学松下会館内
- 鳥取学習センター(鳥取県鳥取市) - 鳥取市役所駅南庁舎5階
- 島根学習センター(島根県松江市) - スティックビル4階
- 岡山学習センター(岡山県岡山市) - 岡山大学津島キャンパス法務研究科・文化科学系総合研究棟5・6階
- 広島学習センター(広島県広島市中区) - 広島大学東千田地区内
- 山口学習センター(山口県山陽小野田市) - 山口東京理科大学内
- 徳島学習センター(徳島県徳島市) - 徳島大学地域・国際交流プラザ(日亜会館)3階
- 香川学習センター(香川県高松市) - 香川大学内
- 愛媛学習センター(愛媛県松山市) - 愛媛大学内
- 高知学習センター(高知県高知市) - 高知大学内
- 福岡学習センター(福岡県福岡市博多区) - 博多織会館内
- 佐賀学習センター(佐賀県佐賀市) - 佐賀県立女性センター・佐賀県立生涯学習センター「アバンセ」内
- 長崎学習センター(長崎県長崎市) - 長崎大学文教キャンパス内
- 熊本学習センター(熊本県熊本市) - 熊本大学内 (崇城大学内から平成18年3月31日に移転)
- 大分学習センター(大分県大分市) - 別府大学大分キャンパス内
- 宮崎学習センター(宮崎県日向市) - 日向市役所隣
- 鹿児島学習センター(鹿児島県鹿児島市) - かごしま県民交流センター内
- 沖縄学習センター(沖縄県中頭郡西原町) - 琉球大学内:地域国際学習センター棟 4階・5階
サテライトスペース
- 旭川サテライトスペース(北海道旭川市) - 旧旭川市青少年科学館内
- 八戸サテライトスペース(青森県八戸市) - 八戸地域地場産業振興センター「ユートリー」内
- いわきサテライトスペース(福島県いわき市) - 東日本国際大学内
- 浜松サテライトスペース(静岡県浜松市) - クリエート浜松内
- 姫路サテライトスペース(兵庫県姫路市) - イーグレひめじ内
- 福山サテライトスペース(広島県福山市) - 福山市立女子短期大学内
- 北九州サテライトスペース(福岡県北九州市小倉北区) - 北九州市立中央図書館視聴覚センター内
学生会館
大学本部内(千葉学習センターが併設)に、学生や教職員の一時宿泊施設となる「セミナーハウス」が設けられている(有料施設)。卒業研究のゼミナールや面接授業の受講者が利用できるほか、研修や実習、サークル活動などにも利用できる。セミナーハウス内には研修室も設置されている。 セミナーハウスは、ビジネスホテルのような間取りで、大学本部への申請で最大6連泊まで使用でき、1泊1,500円と格安で利用できる。(ただし、寝巻きや洗面用具は持参)地方から、面接授業科目の多い首都圏エリアでの学習利用や、東京への所用での利用まで幅広く利用されているが、駅からのアクセスが遠いのが難点である。
その他
FM放送局ベイエフエムの番組、「マナビィズ・カフェ」を提供している(毎週金曜日11:54 - 11:59)。
脚注
- ^ ただし、法には「通信制大学」という用語はない
- ^ 放送大学教育振興会では、学習センター及びサテライトスペースを設置している地域の書店への配本も行っている。入手が難しい場合には、インターネットやもよりの書店から注文すれば入手可能である。なお、地域の書店への配本であるが、取り扱い書籍量が少ないため地域の代表的な書店に限っている。なぜならば、再販書籍ではなく本学の教科書を初めとして、教科書は買取性のためである。
- ^ 本学で単位を取得して、単位互換協定を締結した大学へ再入学し就職する学生も居るそうである。
- ^ 学習センターの場合には、本学が設置した学習センターと、地方自治体から要請を受けて設置をしたサテライトスペースがある。放送教材の貸出を行っていない施設は、ブランチ試験場と呼ばれる単位認定試験のみを実施している施設である。ブランチ試験場設置の目的は、学習センターやサテライトだけでは単位認定試験などを行う際に収容できる人数に限りがあることや、地方など交通事象の良くない場所で学習を行っている学生が単位認定を受けやすくするために設けられているものである。将来は、ブランチ試験場などもサテライトと同じ陣容や規模へと充実を図り、日本全国で教育が受けられるようにする予定である。
- ^ 最近では、単位制の私立の高等学校なども開設が行われ、就学支援が広がり始めている。将来、就職などで不利な取り扱いを受けないためにも、諦めてしまった方は門戸を叩かれると良いと思う。
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