コンテンツにスキップ

「月に寄りそう乙女の作法」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
憶測的な記載を一旦ノートへ転記
→‎登場人物: 出典付記の上で一部復帰
60行目: 60行目:
: スタンレーとの出会いの影響もあり、その重い生い立ちからは考えられないほど前向きな性格。社交性も含め、ルナやその友人たち、桜屋敷のメイドたちからも受けが良い。まじめな性格かつ働き者で、同僚のメイドからも感心される。ただ、自分の思考に没頭し、周囲の声が聞こえなくなるときがあり、時々抜けたところもある。また、幼少期から常に厳しい視線に晒されてきたことと、衣遠の厳しい評価基準の影響で、自身に対する評価はかなり低い。女装に関しては本人は「仕方が無く」と言っているが作中での言動を見る限り、段々と『メイド』になりつつある。入学式で演壇上に現れた衣遠から晒し者にされ、朝日として生活することに吹っ切れる。
: スタンレーとの出会いの影響もあり、その重い生い立ちからは考えられないほど前向きな性格。社交性も含め、ルナやその友人たち、桜屋敷のメイドたちからも受けが良い。まじめな性格かつ働き者で、同僚のメイドからも感心される。ただ、自分の思考に没頭し、周囲の声が聞こえなくなるときがあり、時々抜けたところもある。また、幼少期から常に厳しい視線に晒されてきたことと、衣遠の厳しい評価基準の影響で、自身に対する評価はかなり低い。女装に関しては本人は「仕方が無く」と言っているが作中での言動を見る限り、段々と『メイド』になりつつある。入学式で演壇上に現れた衣遠から晒し者にされ、朝日として生活することに吹っ切れる。
: 顔立ちは母親譲りであり、さらに女声、華奢、撫肩、膨らんだ尻、喉仏が無いといった特徴から、女装をしても全く違和感がない。りそなから「似合いすぎてキモい」と言われるほどで、幼なじみの湊でさえ判別することが出来なかった。女装時は[[ウィッグ]]を付け、下着も女性物を着用し、胸には[[パッド]]を詰めている。[[ファンデーション(化粧品)|ファンデーション]]などの簡単な化粧もしている描写があるが、[[すっぴん]]でも特に性別が露見することは無かったようだ。
: 顔立ちは母親譲りであり、さらに女声、華奢、撫肩、膨らんだ尻、喉仏が無いといった特徴から、女装をしても全く違和感がない。りそなから「似合いすぎてキモい」と言われるほどで、幼なじみの湊でさえ判別することが出来なかった。女装時は[[ウィッグ]]を付け、下着も女性物を着用し、胸には[[パッド]]を詰めている。[[ファンデーション(化粧品)|ファンデーション]]などの簡単な化粧もしている描写があるが、[[すっぴん]]でも特に性別が露見することは無かったようだ。
<!--名前の由来は出典を明記した形でお願い致します。ノートも参照。-->


=== メインヒロイン ===
=== メインヒロイン ===
70行目: 71行目:
: 株に手を出して大当たりし、その資金を元手に起業し、開発したソーシャルアプリケーションも大成功となった実業家。その資産は桜小路家当主である父のものを遥かに上回るまでになった。会社を部下に任せ、やりたかったデザインの勉強をするためにフィリア女学院に入学する。朝日はそのお付きのメイドとして採用した。面接らしい面接はなく一目で気に入ったから採用と決めたが、八千代に窘められ、いくつかの質問をし、その返答が気に入り採用した。元々は周りの世話だけをやらせるつもりだったが、朝日があまりにも一生懸命に仕えてくれるので気に入っている。
: 株に手を出して大当たりし、その資金を元手に起業し、開発したソーシャルアプリケーションも大成功となった実業家。その資産は桜小路家当主である父のものを遥かに上回るまでになった。会社を部下に任せ、やりたかったデザインの勉強をするためにフィリア女学院に入学する。朝日はそのお付きのメイドとして採用した。面接らしい面接はなく一目で気に入ったから採用と決めたが、八千代に窘められ、いくつかの質問をし、その返答が気に入り採用した。元々は周りの世話だけをやらせるつもりだったが、朝日があまりにも一生懸命に仕えてくれるので気に入っている。
: デザインに関して天才的なセンスを持ち、何事にも厳しい衣遠も認めるほどだが、型紙や立体裁断は苦手なため朝日に任せている。
: デザインに関して天才的なセンスを持ち、何事にも厳しい衣遠も認めるほどだが、型紙や立体裁断は苦手なため朝日に任せている。
: 名前の由来は[[さくら銀行]]より<ref name="early">{{Cite web|url=http://www.project-navel.com/tsukiniyorisou/early.html|title=早期予約キャンペーン|『月に寄りそう乙女の作法』|publisher=Omegavision|accessdate=2013-03-07}} サポートメンバーカードに印刷されたマークと各銀行のロゴが一致するため。</ref>。


; 柳ヶ瀬 湊(やながせ みなと)
; 柳ヶ瀬 湊(やながせ みなと)
80行目: 82行目:
: 明るくポジティブだが、やや大雑把な性格。人と接することが苦手なルナにも積極的に声を掛け、友人付き合いをしてきた。周りを明るくする才能の持ち主であり、桜屋敷のムードメーカーである。
: 明るくポジティブだが、やや大雑把な性格。人と接することが苦手なルナにも積極的に声を掛け、友人付き合いをしてきた。周りを明るくする才能の持ち主であり、桜屋敷のムードメーカーである。
: 実家は一代で急成長した運送会社で、いわゆる成り上がりであり、考え方や行動は庶民派。そのため、上流階級の周囲からは卑俗すぎると笑われてきた。
: 実家は一代で急成長した運送会社で、いわゆる成り上がりであり、考え方や行動は庶民派。そのため、上流階級の周囲からは卑俗すぎると笑われてきた。
: 名前の由来は[[みなと銀行]]より<ref name="early"/>。


; ユルシュール=フルール=ジャンメール (Ursule=Fleur=Jeanmaire)
; ユルシュール=フルール=ジャンメール (Ursule=Fleur=Jeanmaire)
88行目: 91行目:
: 家同士に古くから交流があるため、ルナとは幼い頃からの友人である。本人はルナのライバルを自称し、張り合うのだが、負け続けている。また日常会話でもルナに言い様に弄ばれ、悔しがることも多々。ただその高慢な口調は、構ってもらいたいという願望の裏返しであることは周囲にバレバレである。
: 家同士に古くから交流があるため、ルナとは幼い頃からの友人である。本人はルナのライバルを自称し、張り合うのだが、負け続けている。また日常会話でもルナに言い様に弄ばれ、悔しがることも多々。ただその高慢な口調は、構ってもらいたいという願望の裏返しであることは周囲にバレバレである。
: 「郷に入っては郷に従え」というジャンメール家の考えに基づき、日本滞在中は日本語で話すことを基本としている。日本語は堪能で、とっさの悲鳴も日本語が出るほどだが、笑い方は「オーホッホ」、語尾の最後に「ですわ」「ですの」を付けるなど、所々で間違った使い方や表現をしている。そのほとんどはルナやサーシャに嘘を教えられた結果であり、飼い犬の名前も「モトカレ」である。ただ、それも誤った日本語を教えられているだけであり、母国語の[[フランス語]]で話すときも同じというわけではないようだ。
: 「郷に入っては郷に従え」というジャンメール家の考えに基づき、日本滞在中は日本語で話すことを基本としている。日本語は堪能で、とっさの悲鳴も日本語が出るほどだが、笑い方は「オーホッホ」、語尾の最後に「ですわ」「ですの」を付けるなど、所々で間違った使い方や表現をしている。そのほとんどはルナやサーシャに嘘を教えられた結果であり、飼い犬の名前も「モトカレ」である。ただ、それも誤った日本語を教えられているだけであり、母国語の[[フランス語]]で話すときも同じというわけではないようだ。
: 名前の由来は[[UFJ銀行]]より<ref name="early"/>。


; 花之宮 瑞穂(はなのみや みずほ)
; 花之宮 瑞穂(はなのみや みずほ)
97行目: 101行目:
: 初めての出会いから朝日のことを気に入り、身分を超えた友人として付き合いたいと迫ってくる。
: 初めての出会いから朝日のことを気に入り、身分を超えた友人として付き合いたいと迫ってくる。
: 『[[世界征服彼女]]』には同姓のヒロイン、花之宮亜子・良子姉妹が登場するが、関係は不明。
: 『[[世界征服彼女]]』には同姓のヒロイン、花之宮亜子・良子姉妹が登場するが、関係は不明。
: 名前の由来は[[みずほ銀行]]より<ref name="early"/>。


=== サブキャラクター ===
=== サブキャラクター ===

2013年3月6日 (水) 15:08時点における版

月に寄りそう乙女の作法
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
対応機種 Microsoft Windows XP/Vista/7
発売元 Navel
発売日 2012年10月26日(Limited Edition)
レイティング 18禁
キャラクター名設定 不可
エンディング数 5
セーブファイル数 100+AUTO10+QUICK10
ゲームエンジン QLIE.net
メディア DVD-ROM1枚
ディスクレス起動
アクチベーション 不要
画面サイズ 1280×720
BGMフォーマット PCM音源
キャラクターボイス 主人公以外フルボイス
CGモード
音楽モード
回想モード
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード
備考 Limited Editionには修正パッチが必要。
テンプレートを表示

月に寄りそう乙女の作法』(つきによりそうおとめのさほう)は、日本アダルトゲームメーカーNavelより2012年10月26日に発売されたWindows18禁恋愛アドベンチャーゲームである。2003年に設立されたNavelの10周年記念作品となる。略称は「つり乙」。

概要

Navelの第15作目であり、10周年記念作品である。オリジナル完全新作としては『SHUFFLE!』『Soul Link』『俺たちに翼はない』『世界征服彼女』に続く第5作目となる。

2012年7月6日ニコニコ生放送内の『Navel公式:生放送「ねぶ生」』第7回でタイトル、原画、シナリオならびに一部ヒロイン画像が紹介された[1][2]。そして7月10日発売の『コンプティーク』(角川書店)2012年8月号で、作品の詳細な情報が公開された[3]

略称の「つり乙」は、前述の「ねぶ生」内で行われたアンケートで決定した[3][4][5]

本作品では、Navel設立メンバーの1人である鈴平ひろが、2009年の『SHUFFLE! Essence+』以来にNavel作品へ参加し、西又葵とのタッグを組んで原画を担当している。企画は真紀士による持ち込みであり、真紀士による大本のシナリオに、Navel所属のシナリオライターである王雀孫東ノ助森林彬がNavelらしさを付け加えていった[6]。そのため、シナリオライターが攻略ヒロインのルート別に書いているわけではない[6]

2012年10月26日に、Limited Edition(『サウンドトラック プレタポルテ』付属)が発売された。

2012年12月21日に、修正パッチが適用されたStandard Edition(付属特典なし)が発売された。

作品

Navel作品では初となる女装ものであり、西又曰く「今の社内からは絶対出てこない企画」とのことである[6]。鈴平の要望により、従来のNavel作品とは異なる塗り方となっている[6]

当初の企画ではもっとシリアスな作品であったが、Navelらしさを求め、『SHUFFLE!』風のポップさを3人のシナリオライターが盛り込んだ[6]。そのため、ゲームのプロローグは重い雰囲気となっているが、以後は明るい作品となっている[6]

登場人物はいずれも銀行の名前がついている。かつて王が『それは舞い散る桜のように』でヒロインの名前を新幹線つながりにしたとき、取材で次は銀行の名前で作りますと適当に答えていたことを鈴平が覚えており、今回薦めたからである[6]

ストーリー

日本の財界を代表する大蔵家の主の非嫡出子として生まれた大蔵遊星は、望まれぬ子供として冷遇されて海外で育ってきた。母違いの兄・衣遠によって日本に戻されたはいいが、目指していたファッションデザイナーの才能がないとの烙印を押され落胆。そこへ、憧れの存在であるジャン・ピエール・スタンレーが設立する「フィリア女学院」の開校を知り、妹・りそなの協力を得、女装して入学することを決意。りそなの友人であり、新年度よりお金持ちだらけの特別教室へ入学する桜小路ルナのメイドとして、登校することとなった。

ルナが住む「桜屋敷」には、スイスからの留学生ユルシュール=フルール=ジャンメール、旧華族の家柄である花之宮瑞穂、遊星が少年時代に出会っていた庶民派社長令嬢柳ヶ瀬湊が、それぞれのメイドとともに住むこととなり、フィリア女学院へ通うこととなった。遊星は男性であることがばれることなく、過ごすことができるだろうか。

登場人物

主人公

小倉 朝日(こくら あさひ)/大蔵 遊星(おおくら ゆうせい)
声:なし
身長:164cm
主人公。性別と素性を偽り、桜小路ルナに仕えるメイド。
父親は大蔵家の主、母親は英国美人。英国出身だが、国籍は日本。非嫡出子であることから特に本妻に疎まれ、マンチェスターの屋敷の屋根裏部屋で、軟禁状態に近い扱いを受けて育った。家族内では禁忌として扱われ母親からのみ愛情を受けて育ってきたが、妹のりそなと出逢ったことが本妻の不興を買い、母親と別れマンチェスターからフランスボーヌにある別宅に移される。別宅ではワイン蔵の番人として下手人同然に扱われ、母親の死に目にさえ会うことが出来なかった。しかし周辺を荒らし周っていた強盗団が別宅を襲った際ジャンと出会い、そして衣遠により日本へ向かうこととなる。そこで服飾の腕を見込まれるが、衣遠の期待を裏切る結果となって見放され、りそなの世話係を担当していた。服飾の夢を捨て切れず、ジャンが開校する学校で勉強するために性別を偽ることを決意する。
将来は大蔵家に仕えるため、学校等にも通わされず、あらゆる分野を家庭教師からたたき込まれた。そのため学問や運動、家事など、何事にも高いスペックを持ち合わせており、桜屋敷やフィリア女学院でもその才能を遺憾なく発揮している。特に料理の腕は衣遠もやや認めるほど。レパートリーも豊富でこれまでに訪れた地域、国で全て叩きこまれている。しかし、幼い頃から箱入り状態で外国暮らしが長かったためか他人と多少ずれた所(落ち葉で焼く焼き芋を知らない等)がある。服飾の才能は衣遠に否定されており、実際にデザインに関しては優秀ではないものの、こと型紙や立体裁断に関しては、ルナやユルシュールから卒業後に自分の下で働かないかと誘われるほど秀でている。
スタンレーとの出会いの影響もあり、その重い生い立ちからは考えられないほど前向きな性格。社交性も含め、ルナやその友人たち、桜屋敷のメイドたちからも受けが良い。まじめな性格かつ働き者で、同僚のメイドからも感心される。ただ、自分の思考に没頭し、周囲の声が聞こえなくなるときがあり、時々抜けたところもある。また、幼少期から常に厳しい視線に晒されてきたことと、衣遠の厳しい評価基準の影響で、自身に対する評価はかなり低い。女装に関しては本人は「仕方が無く」と言っているが作中での言動を見る限り、段々と『メイド』になりつつある。入学式で演壇上に現れた衣遠から晒し者にされ、朝日として生活することに吹っ切れる。
顔立ちは母親譲りであり、さらに女声、華奢、撫肩、膨らんだ尻、喉仏が無いといった特徴から、女装をしても全く違和感がない。りそなから「似合いすぎてキモい」と言われるほどで、幼なじみの湊でさえ判別することが出来なかった。女装時はウィッグを付け、下着も女性物を着用し、胸にはパッドを詰めている。ファンデーションなどの簡単な化粧もしている描写があるが、すっぴんでも特に性別が露見することは無かったようだ。

メインヒロイン

桜小路 ルナ(さくらこうじ -)
声:卯衣
身長:145cm 3サイズ:72/49/74
東京都出身。朝日がメイドとして仕える主人。フィリア女学院1年生。
凋落した名門・桜小路家の末女(兄・姉が一人ずつ)。生まれたときから白銀の髪、緋色の瞳、透けるような白肌である。そのため直射日光に弱く、外を歩くときは日傘等が欠かせない(作中では特に言及されていないが、これらの特徴からアルビノと思われる)。先天性のその容姿から父親や一族からは疎まれ、小さいころは軟禁状態に近い扱いを受け、現在は実家とほぼ絶縁し、港区にある桜屋敷に一人暮らしである。桜屋敷はもともと桜小路家の別荘であったが、没落して手放すところを相場より高い言い値で買い取った経緯がある。
常に冷静沈着で、才能が豊かな自信家。桜小路家の教育によりあえて偉そうにふるまい、とげのある喋りをしている。しかし威張り散らすわけでもなく、優しい心を持っており、その本質を知る人々からは慕われている。ただしサドっ気が強く、可愛い相手を虐めることが好きであり、朝日やユルシュールは時々酷い目に遭っている。朝日の困っている顔を見ると創作意欲が刺激され掻き立てられるという。性格が衣遠と似通った部分があるためりそなから「上の兄(衣遠)の女版」とまで言われた事がある。時折、高貴な生まれとは思えないような言葉づかいをする(「もんのすげぇ」など)。
株に手を出して大当たりし、その資金を元手に起業し、開発したソーシャルアプリケーションも大成功となった実業家。その資産は桜小路家当主である父のものを遥かに上回るまでになった。会社を部下に任せ、やりたかったデザインの勉強をするためにフィリア女学院に入学する。朝日はそのお付きのメイドとして採用した。面接らしい面接はなく一目で気に入ったから採用と決めたが、八千代に窘められ、いくつかの質問をし、その返答が気に入り採用した。元々は周りの世話だけをやらせるつもりだったが、朝日があまりにも一生懸命に仕えてくれるので気に入っている。
デザインに関して天才的なセンスを持ち、何事にも厳しい衣遠も認めるほどだが、型紙や立体裁断は苦手なため朝日に任せている。
名前の由来はさくら銀行より[7]
柳ヶ瀬 湊(やながせ みなと)
声:森谷実園
身長:154cm 3サイズ:87/57/84
滋賀県出身。遊星の幼馴染みで、二人きりの時は「ゆうちょ」と呼んでいる。フィリア女学院1年生。
小学三年の時、ホームステイしたマンチェスターの屋敷で遊星と出会う。彼女の父はあわよくば大蔵家へ嫁がせるきっかけにしたいとも考えていたようだが、幼少期はプロレス技を男子にかけるなど男勝りで、本人にその自覚は無かった。ただ、木から落ちるところを遊星に助けられたときから恋心を抱き、その初恋を今もずっと抱き続けている。
恋心を自覚してからは女性らしくなることを目指し、努力を重ねてきた。ただ、現在でも女性にしては力が強かったり、ふとしたときにプロレス技をかけそうになったりと、本質的な部分は変わっていないらしい。地方出身であること、及び後述の通り生まれは上流階級でないことを自身で揶揄しているのか、時折妙な訛りで喋ることもある。
とある出来事からヒロインの中では唯一朝日の素性を知ることとなり、協力することとなる。服飾に関しては粗削りだが、小物(装飾品等)関連に秀でている。拾った石などを加工しネックレスなどを制作するがセンスもよく、拾った石がブルートパーズだったりした。
明るくポジティブだが、やや大雑把な性格。人と接することが苦手なルナにも積極的に声を掛け、友人付き合いをしてきた。周りを明るくする才能の持ち主であり、桜屋敷のムードメーカーである。
実家は一代で急成長した運送会社で、いわゆる成り上がりであり、考え方や行動は庶民派。そのため、上流階級の周囲からは卑俗すぎると笑われてきた。
名前の由来はみなと銀行より[7]
ユルシュール=フルール=ジャンメール (Ursule=Fleur=Jeanmaire)
声:五行なずな
身長:157cm 3サイズ:88/55/80
スイスジュネーブ出身の留学生。フィリア女学院1年生。愛称はユーシェ。
貴族の出身であり、そのことに誇りを持っているが、その誇りは間違った方向に拡大解釈している。自尊心が強く、我が儘かつ負けず嫌いであるが、何度騙されても信じてしまう素直さや、他人の才能を認める度量も持ち合わせている。ツンデレ属性有り。
家同士に古くから交流があるため、ルナとは幼い頃からの友人である。本人はルナのライバルを自称し、張り合うのだが、負け続けている。また日常会話でもルナに言い様に弄ばれ、悔しがることも多々。ただその高慢な口調は、構ってもらいたいという願望の裏返しであることは周囲にバレバレである。
「郷に入っては郷に従え」というジャンメール家の考えに基づき、日本滞在中は日本語で話すことを基本としている。日本語は堪能で、とっさの悲鳴も日本語が出るほどだが、笑い方は「オーホッホ」、語尾の最後に「ですわ」「ですの」を付けるなど、所々で間違った使い方や表現をしている。そのほとんどはルナやサーシャに嘘を教えられた結果であり、飼い犬の名前も「モトカレ」である。ただ、それも誤った日本語を教えられているだけであり、母国語のフランス語で話すときも同じというわけではないようだ。
名前の由来はUFJ銀行より[7]
花之宮 瑞穂(はなのみや みずほ)
声:星咲イリア
身長:160cm 3サイズ:90/58/89
京都出身。旧華族で八百年の歴史を持つ花之宮家の分家が実家である箱入り娘。フィリア女学院1年生。
実家は日本舞踊の宗家であるが、もともとは江戸時代から続く呉服屋だった。幼少から華道や茶道、書道などを嗜んでいる。きもの創造コンクール・ジュニアの部で文部科学大臣賞を受賞するなど、和裁の方面では将来有望なデザイナーとして名前を知られている。桜小路家と花之宮家は旧家族の縁でつながっており、ルナとは幼いころからの友人付き合いである。
温厚な性格だが芯は強い。やや天然なところがある。大のアイドル好き。地元の土地を一歩も出たことがないほどの箱入り娘であり、幼い頃に周囲の男子に(好意の裏返しで)悪戯されてきたことなどが積もり積もって大の男嫌いになってしまった。現在では男性が近づいただけで脅えて喋ることができなくなる。
初めての出会いから朝日のことを気に入り、身分を超えた友人として付き合いたいと迫ってくる。
世界征服彼女』には同姓のヒロイン、花之宮亜子・良子姉妹が登場するが、関係は不明。
名前の由来はみずほ銀行より[7]

サブキャラクター

山吹 八千代(やまぶき やちよ)
声:松田理沙
身長:165cm 3サイズ:86/57/88
桜屋敷のメイド長兼フィリア女学院臨時講師。年齢は20歳代。年齢に関する話題に敏感なため、その手の話題になると「まだ20代です」と抗議する。
その落ち着いた性格と几帳面さから、桜屋敷のメイドを束ねている。ルナとの付き合いは古く彼女を妹のように可愛がっていて、ルナからの信頼も厚い。ルナのことを第一に考えているため、ルナへの不利益な事柄については暴走しそうになることもある。朝日のことは第一印象こそ良くなかったものの、几帳面で丁寧な仕事ぶりから彼女を評価し、講師を兼任して多忙になった自身に変わり、朝日にルナの世話を任せる。
学生時代はスタンレーと同級生で、その才能を周囲に認められていた。フィリア女学院に講師として招かれたのも、その縁からである。家庭の経済事情から、卒業後は桜小路家に勤め始めた。デザインにおけるルナの教師である。桜屋敷のメイド服もデザインした。服をアレンジする事に秀でている。
名波 七愛(ななみ なない)
声:丹下葉子
身長:152cm 3サイズ:92/59/90
柳ヶ瀬湊のメイド。
元々は湊の同級生だったが、一家が離散して行くところがなくなったとき、湊に救われてメイドとなった。そのため湊に心酔し、それはすでに間違った愛情の域に達している。湊へ近づく人物については敵意を隠さず、特に湊の初恋の相手である遊星については殺意を抱くほど。また湊と仲の良い朝日に対しても殺意を抱いている。
性格は暗く、時々小さな声で恨み言を湊に聞こえないよう角度と音量を絶妙に加減しており、つぶやき相手(多くは朝日)を脅えさせる(この時のセリフは早口に文字が小さく表示されるため何を言っているか分からないがバックログで確認する事が出来る)。逆に湊と七愛を二人きりにする行為や言動をした相手については露骨な好意を示す。お嬢様達にランク付けしており、ルナ≧湊≧瑞穂>>>ユルシュールとなっている。文学少女で、好きな作家は三島由紀夫。ときおり、これまでに読んだ小説の内容を引用した台詞回しをする。
サーシャ=ビュケ=ジャヌカン (Sacha=Bucquet=Janequin)
声:月代綾人
身長:178cm
ユルシュールのメイド。フランス人。見かけは女性だが、実際は男性。ただし、本国の裁判で戸籍の変更が認められたため、戸籍は女性である。そのため朝日の正体には早々に気付くものの、あえて黙っていた。
究極のナルシシストで有り、自らの美が最高と広言している。女装している理由は、女性服が美しいと思っているからである。美に関するワードに対して弱い。メイドとしては優秀であるが、主人であるユルシュールをからかったりすることもある。日本語も堪能だが、バ行を「美」と言い換えて喋ったり、おかしな表現を使ったりすることがある。
実は元デザイナーで、スタンレーと共に開業当初の会社を支えた『伝説の7人』と呼ばれたプロデザイナー集団の一人。幼馴染であるスタンレーに好意を抱いていたが、衣遠が現れてからスタンレーとの時間が取れなくなり、仕事が疎かになった事を衣遠に指摘されスタンレーの下を去った。
特技はフェンシング。武器としてレイピアを所有し、北斗とのバトルは毎度のことで他の人からは環境音として認識されつつある。
杉村 北斗(すぎむら ほくと)
声:民安ともえ
身長:172cm 3サイズ:82/58/82
瑞穂のメイド。執事服を着ているが、女性。執事服を着ている理由は、瑞穂に少しでも男性に慣れてほしいという主人からの命令による。
杉村家は代々花之宮家に従事しており、北斗も瑞穂に忠誠を誓っている。そのため瑞穂の命令については絶対であり、瑞穂の敵については容赦しない。嘘をつく者も嫌っており実力行使も辞さない。
かつては自分捜しのために渡米し、嘘をつかない部族であるブラックホーク族と大自然の中で暮らしていた時期がある。そのため、部族と同じ奇声や雄叫びをあげるときがある。周りは奇怪に感じており、指摘されると態度を改めるが気分が高揚してしまうと自制が効かない時がある。武器は修業時代にもらったトマホーク
「従姉」は、『世界征服彼女』に出てくるアルメンドラ(杉村近衛)とプロフィールが一致している。
大蔵 里想奈(おおくら りそな)
声:咲野かなで
身長:149cm 3サイズ:85/56/81
遊星の一つ年下の異母妹(衣遠とは実兄妹)。名前はゲーム上は平仮名(りそな)表記である。遊星との会話では、一人称は「妹」、遊星を「(下の)兄」、衣遠を「上の兄」と呼ぶ。
表向きはお淑やかなお嬢様であるが、実際は大雑把で、遊星と二人きりの時はだらけることも多い。人付き合いが苦手であり、周囲の影響で斜めに物事を見るようになっている。遊星は出会った頃は無邪気で天使みたいな女の子だったと評しているが、本人曰くここまで歪んだ性格になったのは家庭環境に原因があるとのこと。
小さい頃、遊びに来ていたマンチェスターの別荘で苛められていたところを遊星に助けられ、恋心を抱く。実際の兄妹であることを知ってからも重度のブラコンであることを自認しており、大蔵家では遊星の唯一の味方かつ理解者である。ただし遊星に対しては毒舌な口調も多い。逆に実兄・衣遠は畏れの対象である。兄への想いから服飾を勉強しており、来年度はフィリア女学院を通常枠で受験予定。
趣味はネット徘徊。時には一日中部屋にこもり、パソコンに向かっている。ルナとはオンラインゲームで知り合った友人であり、ルナちょむというあだ名を付けている。遊星を女装させ、メイドとしてルナに紹介したのはりそなである。
大蔵 衣遠(おおくら いおん)
声:鳩万軍曹
身長:180cm
遊星の10歳上の異母兄。大蔵家の次期当主であり、世界に名を馳せる天才ファッションデザイナーであり、大蔵グループのアパレル企業の事業主として辣腕をふるっている。一族内でもかなりの権力を持ち、父親よりも強い権力を有している。スタンレーの友人で、フィリア女学院の出資者の一人かつ学院長代理。
大蔵家の排他的な家風を体現する厳格な性格の持ち主。冷酷な実力主義者であり、目的のためには手段を選ばない。入学式の挨拶で年度末ファッションショーの成績で進学時のクラス編成を決めると明言している。学園長代理として優秀な者には最高の環境での授業を、そうでない者には最低限の授業を施すことを理念に於いている。結果を残した者には敬意を払った態度を示すが、そうでない者には暴言と遜色ない罵倒を浴びせ否定する。また、たとえ結果を残すほど優秀な者であっても、自らの思い通りにならない者に対しては厳しく、気弱な者に対しても容赦がない。恫喝、権謀はお手の物で、その冷酷かつ苛烈な性格は、遊星とりそなに強烈な畏怖の感情を植え付けている。
遊星には大蔵の血が流れているからと才能に期待していたが、満足できる結果を残さなかったため失望している。しかし実は彼にはパタンナーとしての才能があったのだが、ある理由からその才能に気づくことが出来なかった。
ジャン・ピエール・スタンレー
声:嶋崎比呂
世界的に有名な若手デザイナー。フィリア女学院の創立者で、他にパリローマニューヨークに分校がある。遊星の憧れのデザイナーである。
東京の一等地にフィリア女学院の分校を設立。理由は女性デザイナーを育てるためを名目としている。また、親友の衣遠の出身地だから。設立にあたり莫大な資産でも足りないため、様々な名目で資金を集めた。衣遠もその出資者の一人。資金を集めるため、お嬢様だけが入れる「特別クラス」を編成した。付き人同伴で受験を受けなくてもいいが馬鹿みたいに高い授業料と入学金を支払うことを条件とした。特別クラスとは聞こえはいいものの「馬鹿(知識のないお嬢様)には保護者(付き人)を同伴させろ」と言っているようなもの。
本人は忙しいため一か所に留まる事は出来ないので日本校の理事長を衣遠に好きにしていいという条件のもと、全て任せた。前述のとおり、忙しいためどこへ行くにしても慌ただしく飛び立つ。大雑把過ぎる性格で衣遠に時折窘められる事もあるが本人は気にしていない。衣遠とは正反対の人物。
入学式の際、遊星が女装し学院に通っている事に気付いていた。本人は面白いからと衣遠にすら黙っていた。

スタッフ

  • 制作:Navel
  • 原画:
    • 鈴平ひろ(朝日、ルナ、ユーシェ、りそな、衣遠)
    • 西又葵(湊、瑞穂、北斗、サーシャ)
  • サブ原画:羽純りお(八千代、七愛)
  • 脚本:真紀士、王雀孫東ノ助森林彬
  • CG彩色監修:斉藤陽子
  • CG:斉藤陽子、たけぽん、真希、ゆう、依織、まぐぅ
  • 背景美術:コタロー、灯色
  • システムグラフィック:まぐぅ
  • インターフェースプログラム・タイトルアニメーション:Ko-Ta

主題歌

  • オープニングテーマ「DESIRE
  • 挿入歌「SHINY MOON
    • 歌:橋本みゆき、作詞:西又葵、作曲:アッチョリケ、編曲:藤田宜久
  • エンディングテーマ「泣き虫Baby・弱虫Baby」 
    • 歌:佐咲紗花、作詞:西又葵、作曲:アッチョリケ、編曲:酒井陽一

脚注・出典

  1. ^ 西又葵 (2012年7月6日). “本日20時からNavel公式生放送「ねぶ生」にて新作が発表されます☆”. 2012年10月28日閲覧。
  2. ^ しろたま・ぶろぐ (2012年7月9日). “つり乙?月乙女?”. 2012年10月28日閲覧。
  3. ^ a b 西又葵 (2012年7月11日). “つり乙!!”. 2012年10月28日閲覧。
  4. ^ Twitter / project_navel (2012年7月6日). “(不明)”. 2012年10月28日閲覧。
  5. ^ 堀井茶渡 (2012年7月22日). “ねぶ生とか俺つば同人誌とか俺ガイルとか銀オフとかwwww”. 2012年10月28日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g 「月に寄りそう乙女の作法 インタビュー編」、『BugBug』2012年11月号(サン出版)、42-43頁、2012年。
  7. ^ a b c d 早期予約キャンペーン|『月に寄りそう乙女の作法』”. Omegavision. 2013年3月7日閲覧。 サポートメンバーカードに印刷されたマークと各銀行のロゴが一致するため。

外部リンク