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「パキスタンの鉄道」の版間の差分

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'''パキスタンの鉄道'''(パキスタンのてつどう)では、[[パキスタン]]において運行されている鉄道について記す。
'''パキスタンの鉄道'''(パキスタンのてつどう)では、[[パキスタン]]において運行されている鉄道について記す。


[[File:Mehar Exp.,pakistan railways,Pakistan.JPG|thumb|right|200px|パキスタンの列車([[ラーワルピンディー]])]]
== 概要 ==
== 概要 ==
[[ファイル:Mehar Exp.,pakistan railways,Pakistan.JPG|thumb|right|200px|パキスタンの列車([[ラーワルピンディー]])]]
元々、現在の[[インド]]・[[パキスタン]]・[[バングラデシュ]]・[[ミャンマー]]・[[スリランカ]]は[[イギリス]]([[大英帝国]])の[[植民地]][[インド帝国]]となっており、それらが独立する際に民族や宗教の違いで分裂したため現在の形に成った経緯がある。
元々、現在の[[インド]]・パキスタン・[[バングラデシュ]]・[[ミャンマー]]・[[スリランカ]]は[[イギリス]]([[大英帝国]])の[[植民地]][[インド帝国]]となっており、それらが独立する際に民族や宗教の違いで分裂([[インド・パキスタン分離独立]]も参照)したため現在の形に成った経緯がある。


このパキスタンの鉄道も、元々は隣国[[インド]]のそれと同様、イギリスの植民地経営の一環として建設された。
このパキスタンの鉄道も、元々は隣国インドのそれと同様、イギリスの植民地経営の一環として建設された。


現在、国鉄線が約8000km存在する。多くは[[軌間]]1676mmの[[広軌]]路線であるが、一部にメーターゲージと呼ばれる軌間1000mmの[[狭軌]]路線も存在する。また、[[交流電化]](25000V)がなされている区間も存在するが、多くは[[非電化]]のままで[[ディーゼル機関車]]が使用されている。
現在、国鉄線が約8000km存在する。多くは[[軌間]]1676mmの[[広軌]]路線であるが、一部にメーターゲージと呼ばれる軌間1000mmの[[狭軌]]路線も存在する。また、[[交流電化]] (25000V) がなされている区間も存在するが、多くは[[非電化]]のままで[[ディーゼル機関車]]が使用されている。


速達列車の最高速度は120km/hであるが、保線状況が悪いためかなり揺れる事がある。[[ラーホール]][[カラーチー]]間1200kmを走る[[急行列車]]の[[表定速度]]は85km/h、所要時間は14時間程度である。現在鉄道は、本数が多い[[バス (交通機関)|バス]]や[[航空機]]に押されて苦戦を強いられている。また[[イスラム教]]の色合いが強いため、車内では男女の座る席が明確に区分される。
速達列車の最高速度は120km/hであるが、保線状況が悪いためかなり揺れる事がある。[[ラーホール]] - [[カラーチー]]間1200kmを走る[[急行列車]]の[[表定速度]]は85km/h、所要時間は14時間程度である。現在鉄道は、本数が多い[[バス (交通機関)|バス]]や[[航空機]]に押されて苦戦を強いられている。また[[イスラム教]]の色合いが強いため、車内では男女の座る席が明確に区分される。


なお、国際列車は[[イラン]]・[[インド]]の両方面に運転されている。
なお、国際列車は[[イラン]]・インドの両方面に運転されている。


まずイランへは、パキスタン中南部にある都市の[[クエッタ]]から[[ザーヘダーン]]までの[[国際列車]]が2日に1本程度設定されている。
まずイランへは、パキスタン中南部にある都市の[[クエッタ]]から[[ザーヘダーン]]までの[[国際列車]]が2日に1本程度設定されている。


その一方でインドへの列車は、[[カシミール]]問題など両国の小競り合いによって運行が中断される事が多く、それまで唯一開放されていた国境を通る[[アムリトサル]]ラホール間の列車も、[[2001年]][[2004年]]にかけて運休されていた。現在では「サムジョウター・エクスプレス」として運行が行われているが、国境審査のため全線46kmに12時間以上を要するなど、至便性はかなり低い。それでも貨物輸送においてはある程度の需要はあり、更に両国の平和維持の象徴としての役割もあるため、[[2006年]][[2月18日]]には[[1965年]]に[[第二次印パ戦争]]で破壊され[[廃線]]となっていた[[ムナーバーオ]][[コークラーパール]]間の、[[タール砂漠]]南部を横断する鉄道も運行が再開された。
その一方でインドへの列車は、[[カシミール]]問題など両国の小競り合いによって運行が中断される事が多く、それまで唯一開放されていた国境を通る[[アムリトサル]] - ラホール間の列車も、[[2001年]][[2004年]]にかけて運休されていた。現在では「[[サムジャウタ急行|サムジョウター・エクスプレス]]」として運行が行われているが、国境審査のため全線46kmに12時間以上を要するなど、至便性はかなり低い。それでも貨物輸送においてはある程度の需要はあり、更に両国の平和維持の象徴としての役割もあるため、[[2006年]][[2月18日]]には[[1965年]]に[[第二次印パ戦争]]で破壊され[[廃線]]となっていた[[ムナーバーオ]] - [[コークラーパール]]間の、[[タール砂漠]]南部を横断する鉄道も運行が再開された。


==関連項目==
== 事業者 ==
* {{仮リンク|パキスタン鉄道|en|Pakistan Railways}}
*[[インドの鉄道]]


== 隣接国との鉄道接続状況 ==
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* {{Flagicon|IRN}} [[イランの鉄道|イラン]] - 接続あり
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* {{Flagicon|AFG}} [[アフガニスタンの鉄道|アフガニスタン]] - 接続なし
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* {{Flagicon|CHN}} [[中華人民共和国の鉄道|中華人民共和国]] - 接続なし
* {{Flagicon|IND}} [[インドの鉄道|インド]] - 接続あり


== 関連項目 ==
[[Category:パキスタンの交通|てつとう]]
[[Category:アジアの鉄道|はきすたん]]
* [[インドの鉄道]]
* [[ノース・ウェスタン鉄道 (イギリス領インド帝国)]] - パキスタン鉄道の前身。
[[Category:各国の鉄道|はきすたん]]


== 外部リンク ==
[[en:Pakistan Railways]]
{{ウィキポータルリンク|鉄道}}
[[fr:Pakistan Railways]]
{{Commonscat|Rail transport in Pakistan}}
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[[Category:パキスタンの鉄道|*]]

2020年7月1日 (水) 12:04時点における最新版

世界の鉄道一覧 > パキスタンの鉄道
パキスタンの鉄道網

パキスタンの鉄道(パキスタンのてつどう)では、パキスタンにおいて運行されている鉄道について記す。

概要[編集]

パキスタンの列車(ラーワルピンディー駅

元々、現在のインド・パキスタン・バングラデシュミャンマースリランカイギリス大英帝国)の植民地インド帝国となっており、それらが独立する際に民族や宗教の違いで分裂(インド・パキスタン分離独立も参照)したため現在の形に成った経緯がある。

このパキスタンの鉄道も、元々は隣国インドのそれと同様、イギリスの植民地経営の一環として建設された。

現在、国鉄線が約8000km存在する。多くは軌間1676mmの広軌路線であるが、一部にメーターゲージと呼ばれる軌間1000mmの狭軌路線も存在する。また、交流電化 (25000V) がなされている区間も存在するが、多くは非電化のままでディーゼル機関車が使用されている。

速達列車の最高速度は120km/hであるが、保線状況が悪いためかなり揺れる事がある。ラーホール - カラーチー間1200kmを走る急行列車表定速度は85km/h、所要時間は14時間程度である。現在鉄道は、本数が多いバス航空機に押されて苦戦を強いられている。またイスラム教の色合いが強いため、車内では男女の座る席が明確に区分される。

なお、国際列車はイラン・インドの両方面に運転されている。

まずイランへは、パキスタン中南部にある都市のクエッタからザーヘダーンまでの国際列車が2日に1本程度設定されている。

その一方でインドへの列車は、カシミール問題など両国の小競り合いによって運行が中断される事が多く、それまで唯一開放されていた国境を通るアムリトサル - ラホール間の列車も、2001年2004年にかけて運休されていた。現在では「サムジョウター・エクスプレス」として運行が行われているが、国境審査のため全線46kmに12時間以上を要するなど、至便性はかなり低い。それでも貨物輸送においてはある程度の需要はあり、更に両国の平和維持の象徴としての役割もあるため、2006年2月18日には1965年第二次印パ戦争で破壊され廃線となっていたムナーバーオ - コークラーパール間の、タール砂漠南部を横断する鉄道も運行が再開された。

事業者[編集]

隣接国との鉄道接続状況[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]